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iOSDC2018で目標だった登壇をしました

iOSDCとは

iOSDC JapanはiOS関連技術をコアのテーマとした技術者のためのカンファレンスです。2018年8月30日(木)〜9月2日(日)に開催されました。

iOSDCとの出会いと準備期間

でこのカンファレンス、喋る内容を出して採択されて初めて登壇できる仕組みです。昨年は自分は一般参加者だったのですが、会社の先輩が登壇しているのを見て、来年こそはここで喋ってみたい、それまでに技術力つけたいと思っていました。

ちなみに先輩が昨年発表したのはこちらです。発表見てて、ぐぁーかっけぇ・・とドキドキして見てた思い出があります。

時は過ぎ去り、iOSDC2018のトーク募集期間が始まりました。締切は6月25日。スケジュール帳に5月20日までにiOSDCに出す内容決めると書いておいたにもかかわらず出せる内容を決めれなかったのです。
マサカリが怖すぎて技術的な内容をしゃべるのも自信がないし、登壇応募してくるのは強いエンジニアばかりだろうし、そもそもエンジニア力が低すぎてまともに話せる内容が無いんじゃ・・・と思ってました。

Androidの先輩エンジニアから、一ヶ月くらいじっくり研究したいものを登壇内容に選ぶといいよというアドバイスを頂いたので、候補としてはデバッグツールのFlipperのXcodeのデバッグツールの比較にしようかなと思っていろいろ試していたのですが、諸々の事情で登壇するほどの進捗を挙げられず厳しかったのでした。

諦めるのは悔しいし、まあ採択されないだろうけどとりあえず出すだけ出す、採択されたらラッキー、余力があればリジェクトコンに出ようという気持ちで下記二点のタイトルをルーキーズLTに出しました。

●Apple製品のアニメーションはなぜ気持ちいいのか考える

ふだん当たり前のように使っているiPhoneやiPad、どうしてこんなに気持ちのいい使い心地になるのでしょうかコントロールセンターのアイコンたちのアニメーションやUIのパーツに着目し、AfterEffectsでアニメーショントレースを行い、得た知見を共有します。

●「開発初心者は何がわからないのか」わからないを言語化するヒント

対象:メンターやメンティー概要:gitのブランチやマージの概念がわからなくてターミナルの黒い画面が怖い、コンフリクトを出そうもんなら発狂しそうになる。くらす?なにそれ美味しいの?状態でアプリ開発者になりました。わからないことを何がわからないのか、始めたばっかりの頃は言語化できません。アプリ初心者がどこに躓き、何がわからないのかを紹介します。

この時点で、Apple製品のアニメーションの方は何も結論を考えてなく、話す流れも無く、そもそもUIトレースすらしてない(笑)。一度トレースしようとして、アイコンを一つアニメーショントレースしたものの大した発見を見つけられなくて、このままお蔵入りするのも悲しいけど、発表できるような発見もないという状態でした。
コントロールセンターきれいだし、触り心地いいのに着目されてないのかわいそうだなぁくらいの気持ちでした。

採択結果発表当日

まあ、採択されないだろうし、来年に向けて頑張ろう。来年は何を話そうかなぁという気持ちでその日を迎えたのですが、夕方スマホに届いた一通のメール、タイトルは「iOSDC Japan 2018: トーク採択のお知らせ」。

えっ・・・

あれ・・・・・・・???

通ってしまった・・・アニメーションの方が・・・


手が震えました。
採択された嬉しさもあったのですが・・それよりもまだ内容は

nil


ど・・・どうしよう

結論決まってないし、資料も無いし、HIGもしっかり読み込めてないし、iOSDCめっちゃ人来るし、穴を開けるわけにはいかないし、なんで美しいかを発見できるのか・・・????????

と、こんな感じでした。
ちょうどその時、隣の席で先輩エンジニアもiOSDCに登壇決定してお祝いムードだったのですが、不安でそれどころじゃなかった私。

決まったからには、本気で発表しよう、聞いてよかったって思ってもらえる、5分以上聞きたいと思ってもらえるような発表にしようと心に決めて本番に挑みました。

ルーキーズLT練習会

実は本番一週間前にルーキーズLT練習会というものがあり、そこで一日書けて内容を更に洗練しプレゼンの練習ができる機会がありました。
とてもありがたい・・・
そこで他のルーキーの皆さんの発表をみて、回を重ねるごとにどんどんどんん洗練されていく姿を見ました。
委員長の長谷川(@tomzoh)さんに、自分がプレゼンの中で迷っていることやけずらなきゃなぁと思っていたところをバスッと指摘していただき、親身にプレゼンの指導をしていただきました。
ここで自信をつけて本番に挑めたのがとても良かったです。
ちなみにココで練習した他のルーキーの皆さんとは、つながりが発生し、iOSDC中お互い頑張ろうねと声を掛け合ったりしていました。
登壇本番も祈るように発表を聞きいては、練習会の思い出が蘇り仲間のように発表を応援していました。
参加してよかったです。

iOSDC本番

スピーカーとして参加できる機会はもうないかもしれないと思い、オープニングパーティから、スピーカーパーティ、懇親会、最終日とフル参加しました。

オープニングパーティ
エンジニア×DJイベントなんて盛り上がるのかなぁ、みんなけいたいみてるんじゃないかな?怖くないかな?とドキドキしながら行ったのですが、謎の魔力でお酒を一滴も入れずに歌って踊ってしまう楽しさがありました。
最終的にみんな歌って踊ってたから、あれは一体何だったんだろうという不思議な気持ち。
10秒自己紹介で、アイコンと顔を一致できる機会があってよかった。その時に名札もあるともっと良かった。紹介された人が次の人を呼ぶのも良いルールだと思いました。音が大きいから、結局顔を寄せて話さないと何も聞き取れない→結果仲良くなる
おすすめ。こんなに安全なDJパーティも無いんじゃないかな。(他行ったこと無いけど)
来年も行きたい。

前夜祭
オープニングパーティで喉がガラッガラになって出社した。夕方に会場入り。
名札を受け取って、夢だったスピーカーパーカーを受けとった。この時点で泣きそうになる。
**
スピーカーパーティ**
スピーカーしか入れない懇親会。まさしく特別感・・・。スピーカーはスピカー同士いつ発表するんですかと交流できました。すでに発表した人だったら、あの発表面白かったですと声をかけやすかったのも良い点でした。

懇親会
ルーキーズLTが終わって写真撮影が終わった後に全体の懇親会がありました。LTを見てた人にたくさん声をかけてもらって、運営の皆さんのルーキーに対するスケジュール調整の優しさを感じました。
ルーキーに優しいってすてき・・・
土曜の夜なのでiOSDC本編も2/3終わり、知ってるスピーカーさんも増えてきました。Twitterでつながった人ともお話できるようになり、エンジニアの知りあいが増えてよかったです。

ルーキーズLT本番
緊張しすぎて正直覚えてないのですが、めちゃくちゃ震えました。緊張しすぎてプロジェクターとPCをつなぐDVIの挿し方向がわからず、手が震えて何度も何度も挿した思い出
脳みそってやっぱりバグるんですね
あんなに多くの人の前に立つのはとてもいい経験でした・・・やりきった後も何も覚えて無くてふらふらっと一階に行った気がします。

登壇資料はこれ

登壇で紹介しきれなかった内容の全部はこれ

本当は英語版も作りたかったのだけど気力と体力と時間が足りなかった・・・orz
この内容は技術書典でも出す予定です。

UIトレースも出現するところだけじゃなくて、ウィンドウが出てくるところもUIトレースしたかったし、アイコン一つ一つもUIトレースしたかったし、国や言語ごとにUIが違うのかとか、iOS10との比較ももっとやりたかった。

本当はもっと細かく、ピクセルサイズはこれくらい拡大率はどれくらいで、加速度はどれくらいで、グラフにするとこんな感じという細かい数値を出したかったのですが、そこまでたどりつけなかった、というか難しい・・・

でも、やりたかったことはやったので満足。観察するというのは面白く色んな発見があるなとおもいました。
もう少し研究してみたいので、機会があれば発展版としてまたどこかでこの内容で登壇したいです。その時に英語版と、モーションUIトレースのやり方など公開できたらいいなと思います。
見てみたい方是非声(コメント)をかけてください とてもやる気が出ます。

iOSDC本編の個人的に心に残ったトーク

どれも面白い発表だったのですが
他にもいっぱいSwiftの話、iOSのはなし、CIのはなしもっと詳しくなってみたいというものがありましたが一部紹介します。

標準アプリから学ぶHIGが教えてくれないiOSデザインのこと(@usa619_ )

ドアの話からiOSのUIデザインに持っていく見事な話の構成だった。
新しい標準が登場したときはその背景を知ろうというのが学びだった。

アルゴリズムを通じてよりよいアプリをアニメーションでアルゴリズムを(

WWDC2018の裏テーマはアルゴリズムという面白い話の入り方でスタート
公演はアニメーションを使ったアルゴリズムの解説でとてもわかりやすい
もういっかい聞きたい

OSSを育てながらiOSアプリで「パンくずリスト」を実現した(@rikusouda

githubでやり取りしながらOSSの開発に挑む話
これはルーキーズ練習会で何回も聞いた話なんだけど毎回zipのくだりでツボってしまう。
まさかのgithubでやり取りしていた御本人が登場しカンファレンスの素晴らしさを垣間見た。私もOSSやってgithubで友達作ってみたいと思った。カンファレンスで苦労をともにした仲間と会うとかステキすぎる

差分計算アルゴリズムを用いた高速なUITableView描画(@fumito_ito

先輩の発表でした。まさかの最後の質疑応答で紹介したアルゴリズムの作者登場という熱い(震える?)展開。カンファレンスならではのリアルタイム感でした。

フォントと組版の30分入門(@S_Shimotori_pub)
最高に面白かった。iOSDCでフォントの話を聞けるとは思わなかった。
組版の知識の紹介からフォントという流れで初めてでもわかりやすいし面白い。まさかのタイ語のUIの紹介や右横書きのアラビア語はUIが日本と違うとか、そんなの考えたこともなかったよという発見が次々とでてくる。
設定画面の飛行機の向きが日本版とアラビア語版は違うという理由は質疑応答でなされていましたが、一番上のステータスバー上で飛行機の飛ぶ向きに合わせているからではないかという回答が面白いなと思いました。

iOSDC運営のみなさんがすごい

これまでiOSDCルーキーズスピーカー体験者側からの感想をつらつら書いてましたが、ここまでコミュニティに新参者が入りやすいというのはすごいことだなと思いました。
一般参加者だと話を聞いて、気になる人に話しかけて終わりですが、登壇者だと話を聞きやすかったり、声をかけてもらったりと楽しみ方が全然違いました。
あと運営のみなさんがとにかく優しい。4日連続睡眠時間が足りてないだろうにとにかく、いきいきと動いている感がすごかった。iOSDCはアイテム一つ一つにこだわりがあって、来た時にノベルティをもらってとってもワクワクします。ランチの袋も捨てるのが惜しいくらい素晴らしいものでした。

とても楽しかったです。ありがとうございました。
LTも動画上がるのかな・・?上がればいいな・・・・・・親に見せたい

最後に

公演聞いてると、あぁやってみたい とか 試してみたい とかモチベーションが上がりました
LTできたのもほんとにほんとに夢かかなって嬉しかったです
来年はより技術的な発表内容を理解できるように一年間また頑張ります
来年こそ技術的な内容で登壇やってみたい。ネタ探しもがんばります。

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