先日英BBCの記事でジャヌヘアリーの２度目の記事を目にしました。ジャヌヘアリーとは１月のJanuaryとおケケボーボーのHairyをつなげた造語で、２１歳のローラさんがチャリティーのために「この１月の間は自分の体毛を処理せずに生やそうよ」と言って投げかけたもの。脇を見せたこの爛漫な写真が好印象でした。その時脇毛歴２年の私もチャリティーに参加しようと思っていたけれど、結局忘れていた！

Januhairy：What I learned when I stopped shaving 

　イギリスでは日本と同じように若い女性の体毛がツルツルであることが美の条件です。足や腕、ましては脇毛なんてものが生えているなんてありえない。

世の女子は脱毛に対してティーンズの頃からただならぬ金と労力をつぎ込んでいるのです。抜いたり剃ったりレーザーを当てたり、こんなムダ毛どうして生えてくるんだろうと思ったことは一度や二度ではすみません。でもふとなんで女子だけ脇毛がダメなのか考えたことありますか？男子だったら全く問題ないのに。

　脇毛を蓄え始めた２年前は、オシャレと気取ってブリーチしたり、トリムしたりしていました。と言うのも蓄えてみると結構インパクトあります。人生で一度もボーボーにさせたこともないし、（したいと思ったことは多々ありました）東洋人なので毛が黒い。ちょっと公衆でノースリ行けるかなーと初夏ドキドキしたり。女子友達の間では完全にネタ。写真のローラさんと同じポーズで大爆笑。
　

　でも私本気ですヨ。かっこいいからみんなでやろうよ！

　かっこいい女は脇毛を蓄えているもんです。パティスミスだって、PJハービーだって、グライムズ（イーロン・マスクとの第一子誕生おめでとうございます）だって、ソフィアローレンだって蓄えていらっしゃった。生物としても有利なんですよね。フェロモンがしっかり汗と共に揮発するんです。
　なぜ彼女たちがかっこいいかと言うと自分の選択で脇毛を蓄えているからです。彼女らは自分自身がそのままであるということが美しいんだと言っているんです。ファッション誌やテレビや企業からの偽ビューティー商法に決して乗っからないように！！女がつるつるじゃないといけないと決めたのは美容業界そしてそこをスポンサーに持つメディアです。

同調圧力の強い日本では、マスに逆らう事に対してとても勇気がいることは分かります。ちょっと違うだけでチラチラと見られるし、少し人と違う行動をすると村八分、キチガイ扱いです。それが子供の世界にも広がっているから責任は重いですよ。
特に島国で農耕ほぼ単一民族ですから、とにかく「個性」に弱い。そして協調性が一番大切だという空気が重く厚く、もう生きる事が精一杯なのに、容赦なく洗脳にかかる。「人に迷惑をかけないように」という教育は一見正論に聞こえるから怖い。イギリスという国で半生余りを過ごしていますが、こちらは個性や個人を大切にします。それは働き方の違いにも顕著に見られるし、性のディカテゴライズにも繋がると思います。ジョン・レノンの主フ業はあまりにも有名ですし、男が奢らないといけない圧力は軽い。女か男かとしてカテゴライズするのではなく、人として、一個人として分けられれば、脇毛が生えていたってひとりひとりの決断ですから何の問題もないわけです。

変わらない世の中とあきらめないで、絶対に変えられる

　ジャヌヘアリーの2回目の記事では、おケケボーボーの１月を経て、参加者のフィードバックを取り上げています。近しい人から「キモい」「不自然」と批判された人もいるようです。「不自然」ってなんだ！と私は憤慨して家人に言いました。これこそ「自然」だろう！？「キモい」ってなんだ！？てめーだって生えてるじゃないか！家人はうんうん、そりゃ間違いだ、女の人も自由に生やせるべきだと、さも物分かりのいいように言っていたが、あれ？この人２年前は同じことを私に言っていたような...

人の概念なんて、２年もあれば真逆に変わるもんだなと思った次第です。