【データで見るマリノスレビュー】攻撃スタッツは悪くなかったJ1第17節・FC東京戦

こんにちは。りょー(@YFMsupo)です。
前節からレビューを書き始めましたが、思っていた以上に多くの方に読んでいただくことができ、嬉しく思います。ありがとうございます。

今週のマリノスは、ミッドウィークに天皇杯・立命館大学に2-1で勝利を飾りました。
また、ピッチ外でもシノヅカの大宮移籍発表、天野の移籍報道といった動きがあり、あっという間に時間が過ぎた印象でしょうか。

さて、遅くなってしまいましたが、J1第17節・FC東京戦もレビューを書いていこうと思います。

FC東京戦は、2-4で敗戦。
首位浮上のチャンスがあっただけに、悔しい敗戦となりました。
もう思い出したくないという方もいるかもしれないので、心の整理がついてきたであろうこのタイミングでレビューを見ていただけると良いのかと思います(笑)

全てのデータはSportsnavi、sofascore、Football LABより引用・作成。

1.基本データ

■スタメン

FC東京
・フォーメーションは4-4-2。
・普段左サイドの東を右サイドに。
・前節に続きナサンホを起用。
マリノス
・フォーメーションは4-2-3-1。
・マルコスが出場停止から復帰。
・三好がコパアメリカ帰りで早速ベンチ入り。

■基本スタッツ

2.前後半比較に見るFC東京戦

■前後半スタッツ比較

前半は、ボール支配率が非常に高く、パス本数も多かったです。
また、デュエル勝利数でFC東京の2倍の数字を叩き出し、守備でも終始圧倒していました。
ドリブル回数が少なく、パスに傾倒しすぎた感は否めませんが、決定機を作り出せていただけにミスとカウンターによる失点が悔やまれます。

後半は、ボール支配率とパス本数が少し低下し、ドリブル回数が増えました。
しかし、今度はデュエル勝利数がFC東京の半分の数字にとどまり、不用意なボールロストを回収できず、幾度となくカウンターを食らいました。
攻撃のバリエーションが増えたのは良いものの、守備では即時回収できない場面が目立ちました。


■前後半プレーエリア比較(マリノス)

 前半のプレーエリア(マリノス)

左サイドの低い位置でのプレーが目立ちました。
中央を固めるFC東京の守備を前に、サイドからの攻めを余儀なくされました。

図で見るとこのような感じです。
ティーラトン、天野、畠中のいる左サイドをビルドアップの起点にしましたが、中央を固めるFC東京のライン間に入り込むことができず最終ラインの裏を突いた攻撃ができませんでした。

 後半のプレーエリア(マリノス)

後半は、前半に比べると高い位置でのプレーが目立ちます。
特に、三好投入後は右サイドも有効に使えていたように感じられます。

図で見るとこのような感じです。
FC東京の最終ラインと中盤の間に入り込み、ライン間を活用する狙いが見られました。
しかし、ネガティブトランジションで遅れをとり、縦パスを入れては奪われてカウンターを食らうシーンが目立ちました。

前後半比較におけるポイントまとめ
・デュエルに勝ちまくった前半
・デュエルに負けまくった後半
・左サイド後方が起点だった前半
・満遍なく高い位置を取れた後半

3.今季平均スタッツ比較に見るFC東京戦

これまでは、前後半の比較でFC東京戦を振り返ってきました。
ここからは、今季平均スタッツとFC東京戦のスタッツを比較して試合を振り返っていきます。
攻撃、守備別に見ていきましょう。

前節・松本戦のレビューで、マリノスの今季スタッツについて詳しくご紹介しているので、よろしければご参考に。


■攻撃スタッツ比較

まずは、攻撃スタッツの比較です。
今季平均と大きな差があり、注目すべき指標に色を付しました。

赤:今季最高の数字(オレンジは今季2番目に高い数字)
青:今季最低の数字

それぞれの数値について、見ていきましょう。

■今季2番目に高かったボール支配率とシュート数

まずは、ボール支配率に関してです。
前節・松本戦に引き続き、高い支配率となりました。
前節レビューでも言及しましたが、ボール支配率と勝敗には明確な相関はありません。

次に、シュート数です。
FC東京戦では、今季2番目に多い20本のシュートを放ちました。
今季、20本以上シュートを放った試合は上記の4試合ですが、枠内シュートが多いほど多くの得点が決まっています。

また、今季のシュート数と得点数の関係を見ても、FC東京戦で2得点を挙げたのは妥当な結果だと言えます。

■今季最高のパス本数とクロス本数

まずは、パス本数に関してです。
前節・松本戦に引き続き、守備を固める相手に対してパス本数が圧倒的に多い試合になりました。

また、今節はパス成功率が今季最高の91%でした。
上図は、特に相手の守備を崩せずに敗戦した3試合ですが、いずれもパス成功率が90%を超えています。
守備ブロックの外で回すパスが多くなるので、必然的に成功率は上がる傾向にあるのでしょう。

次に、クロス本数についてです。
FC東京戦では、今季最多の28本のクロス本数と高い成功率を記録し、2得点もクロスから生まれました。
上図は、今季クロス本数が2番目に多かった大分戦との比較です。
クロス成功率がわずか4%にとどまった大分戦は、無得点に終わっています。

また、今季のマリノスは全得点の約4分の1がクロスから生まれています。
最も割合の高い得点パターンです。
これらを踏まえると、クロスの成功率が得点の鍵を握っていると言えるでしょう。

今まで見てきたように、FC東京戦の攻撃に関する指標は良かったです。
2得点できていますし、負けはしましたが一定の評価はできるでしょう。

以下に、今節の攻撃スタッツのポイントをまとめました。

今節の攻撃スタッツポイントまとめ
・攻撃スタッツ◎
・ブロックを崩せず、パス本数増加
・クロス成功率高く、得点に直結


■守備スタッツ比較

次に、守備スタッツの比較です。
今季平均と大きな差があり、注目すべき指標に色を付しました。

オレンジ:今季2番目に高い数字
青:今季最低の数字(水色は今季2番目に低い数字)

それぞれの数値について、見ていきましょう。

■今季最低のデュエル勝利数

松本戦のレビューでも触れましたが、今季のマリノスは、デュエル回数と勝敗に相関関係があり、デュエル回数が少ない試合は勝ちやすい傾向にありました。
上図のように、今季はデュエル回数が80回台の試合は4試合ありますが、今節を除きすべて勝利しています。
しかし、今節はデュエル回数が少ないながらも敗戦を喫しました。
(以下でその理由を検証します。)

■今季2番目に多かったボールロスト数

今節は、ボールロスト数が14回であり今季2番目に多い数字です。
上図を見ると、勝ち試合はボールロスト数が少なく、引分・負け試合はボールロスト数が多いことがわかります。
これは、一般にイメージしやすいものでしょう。

また、実際に上図から、ボールロスト数が今季1〜3番目に多かった試合はすべて敗戦していることがわかります。
ボールロスト数が多い試合はカウンターからピンチを招き、多くの被決定機を迎えていることが、データから読み取れます。

再度、デュエル回数が80回台の4試合を比較すると、敗戦した今節は他の試合よりボールロスト数が圧倒的に多くなっています。
ボールロスト数が勝敗に与える影響が見てとれます。

■今季最低のインターセプト数

今節は、インターセプト回数が4回と今季最低の数字です。
FC東京は、ボールを奪うと1タッチまたは2タッチで最終ラインの裏にロングボールを蹴ってくることが多く、FWの足元にグラウンダーのパスをつける場面は非常に少なかったです。そのため、インターセプト数も伸びません。

同じく、インターセプトが少なかった3試合を見ても、そのすべてが奪ったらシンプルに最終ラインやサイドバックの裏に蹴り込んできた試合です。
相手をハーフコートに押し込み即時奪回を目論むマリノスにとっては、非常にやりづらい相手です。

また、マリノスの攻撃の最大の武器はショートカウンターです。
これは、中には知らない方もいるかもしれませんが、マリノスはショートカウンター時のシュート率とゴール率がリーグトップです。

そして、そのショートカウンターの生命線となるのがインターセプトです。
インターセプトする前にロングボールでプレッシャーを回避されてしまうと攻撃の良さを消されてしまいます。
今節は、まさにそのような試合でした。

以下に、今節の守備スタッツのポイントをまとめました。

今節の守備スタッツポイントまとめ
・デュエル回数少ないけど敗戦
・ボールロスト数多く、カウンターからピンチ
・インターセプト少なく、攻撃の良さ消滅

■(番外編)少なかったフリーキック・被フリーキック数

FC東京戦は、フリーキック数・被フリーキック数ともに非常に少ない試合でした。
球際の攻防のところでマリノスの選手が倒れても笛が吹かれず、SNS上でもレフェリングに不満を示すマリノスサポーターも多かったですが、実際にデータとしても笛が吹かれた回数は少なかったようです。
主審にはもう少し試合をうまくコントロールしてほしかった、というところです。

4.今季平均スタッツ比較に見るマリノス戦(FC東京視点)

これまでは、マリノス視点で今季平均スタッツとの比較をしてきました。
今度は、反対にFC東京側の目線で、同様に今季平均スタッツとの比較を行い、戦略を分析していこうと思います。

■FC東京の「対ボール保持型」の戦い方

FC東京戦のプレビューで、FC東京は相手によって「2つの顔」を使い分けていると書きました。
それが、「対ボール保持型」と「対ボール非保持型」でした。

マリノスは、ボール保持型のチームなので、FC東京が今回とる戦術は、「対ボール保持型」だと予想しました。

FC東京戦のプレビューをお読みで無い方は、ぜひこちらもご参考ください。

「対ボール保持型」の戦い方を簡単にまとめると、以下のようなものでした。

対ボール保持型
①ボールは完全に手放す
②カウンターで決定機量産
③守備はインターセプト、シュートブロック
④デュエル・空中戦少なめ

実際に、このような戦略をとったのか、そしてFC東京が狙いとする展開に持ち込めたのか、データを用いて振り返っていきましょう。
まずは攻撃スタッツの比較です。

■攻撃スタッツ比較

攻撃スタッツの比較です。
今季平均と大きな差があり、注目すべき指標に色を付しました。

オレンジ:今季2番目に高い数字
青:今季最低の数字(水色は今季2番目に低い数字)

FC東京攻撃スタッツのポイント
・今季最低のボール支配率とパス本数
・今季2番目に多い走行距離
・今季2番目に多いカウンター、決定機

FC東京の攻撃スタッツのポイントを上記にまとめました。
極めて守備的に戦い、カウンターに活路を見出したことが伺えます。

今季平均スタッツとの比較でも、明らかに「対ボール保持型」寄りのスタッツであり、FC東京にとっては狙い通りの試合展開だったと言えるでしょう。

■守備スタッツ比較

次に、守備スタッツの比較です。
今季平均と大きな差があり、注目すべき指標に色を付しました。

赤:今季最高の数字(オレンジは今季2番目に高い数字)
青:今季最低の数字

FC東京守備スタッツのポイント
・今季最多の被シュート数と被決定機数
・今季最多のインターセプト&クリア本数
・今季最低のデュエル回数

FC東京の守備スタッツのポイントを上記にまとめました。
被シュート数と被決定機数がともに今季最多であり、実際に2失点を喫していることから、マリノスの攻撃力が通用したという証拠でもあります。

今季平均スタッツとの比較でも、やはり明らかに「対ボール保持型」寄りのスタッツであり、FC東京にとっては狙い通りの試合展開だったと言えるでしょう。

5.次回予告

今回は、J1第17節・FC東京戦のレビューを書いてみました。
首位浮上のチャンスをフイにしてしまっただけに、悔しさの残る敗戦でしたが、攻撃に関するポジティブな面などに目を向けることも大事です。
今後も、データを用いてブレなく試合を見ていきたいと思います。

さて、次回は【データで見るマリノスレビュー】J1第18節・大分トリニータ戦(仮)をアップしようと思います!
4位・大分との直接対決、またリーグ戦では今季初のニッパツでの戦いになるので、気持ちの高ぶる試合になりそうです。

データを見つつ、大分の攻撃・守備に関する特徴をつかめるような記事にしていこうと思います。

最後までご覧くださり、ありがとうございました!
次回もぜひよろしくお願いします。


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りょー

hit-univ.4年|スポーツマーケティング|データから試合を見る|GK経験10年|サポーター歴15年|堅守マリノス|#飯倉大樹 #パクイルギュ
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