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みんなでつくるものがたり

みんなで「ものがたり」をつくれたら、
いいものが出来上がるのではないか。


 2年半ほど前に自身で手掛けた芝居のイベントで「お客さんに事前に簡単なセリフを渡しタイミングを伝えて、本番で出演者として言ってもらう」という試みをやってみました。普段、客席と舞台は隔たりがあります。もちろん、お客さんの笑いでこちらも気持ちが乗ったり、ピリピリとした空気感をお互いで漂わせたり、一緒に空気をつくってもらっています。が、やはり基本的には見る者と演じる者は異なるステージにいます。映画やドラマならなおさらそこに見る者が立ち入ることは出来ません。
 その試みをやってみて、お客さんは緊張されていたけど、楽しんで下さったし、何より舞台をつくるドキドキ感を共有できた気がしました。どうなるか分からない、ある種のアドリブ劇のような状況だったかもしれません。ライブで言うコール&レスポンスや合唱と近いかもしれません。そもそも舞台も映像もたくさんの人が関わって成り立つもので、特別な人だけにつくる権利が与えられるものではないと考えています。それに関わり方は多様にあると思います。

 その「参加」が新しいものがたりをつくるキーワードになりはしないかと、ずっと考えていて、ちょっとだけ方向性が見えてきたので、ここで伝えられたらいいなと思い、書いてみます。

 西野亮廣さんの新世界に影響された部分もありしました。何かを生み出そうとか産み出そうとかしている姿に刺激を頂いて。


 とは言っても、ものがたり制作の第一段階は「ストーリー」を書かねばなりません。そこは私が一番に担わなければいけない部分でもあります。
 なので、まず私がそれ(小説、舞台・映像脚本)を思いつく時や書く時の思考回路パターンからお伝えします。自身の体験から、私なりに分類してみました。

①オチ(ラスト)から

これはミステリーで言うとトリックみたいなことですね。ラストシーンが最初に浮かんで、そこに行くまでの流れを後付けで考える、みたいな。これはもしかたらお笑いのネタとかの考え方に近いかもしれません。全ての展開がこのオチ(ボケ)言いたいがための布石という感じです。

②設定から

刑事モノ、医療モノとかの舞台設定。加えて、恋愛、友情とかジャンルもあります。よくドラマとかで相関図ってあると思いますが、そっちが先に出来上がるパターンもあります。あと、お仕事で書く場合はこれが決まっていることがほとんどです。

③伝えたいこと(テーマ)先行

設定に近いけど「これが作者の言いたいことです、ドーン!」みたいにメッセージを強く持っている場合です。とても辛い・悲しい体験をしたり、逆に幸せだったりしたときに書きたくなります。これが一番の書くエネルギーになるんですけど、人生はそんなことしょっちゅう起きないから、やっぱり小さいことからイメージを膨らまさないと始まらないんですけどね。

 最終的には、上記パターンが複雑に絡み合って作品になるわけですが、どんな場合でも絶対的に必要になるのが、「取材」と「調査」です。現実に有り得ないファンタジーの世界だったとしても、この作業は必要です。見る・読む人の共感を得るには100%の非現実であっても、親近感や疑似的な感覚を持ってもらわないといけないからです。そして、私にとってはその作業が一番時間がかかり、大変なことでもあります。

 学校を舞台に設定したら、先生・生徒・保護者など必ず出てくるでしょう。イジメをテーマにしたら、どのようないじめが起こっているのか、学校はどう対応するのか、事実を理解した上でないと、ものがたりは書けません。(事実とかけ離れたストーリーにするとしても)私は教員の友人が多いので実際に話を聞くことができますが、例えば、医者だったら?消防士だったら?宇宙飛行士だったら?今のところ、インターネットに頼るしかないのです。

 映画やドラマなら、監修がつきます。その筋の専門家や本職の人が協力して脚本が書き上げられるのだと思います。でも私が作る作品にはそんな人たちはいません。だから、、、

皆さんに取材させてもらいたいのです。

 ライブ配信などを使って、そういった取材の場をつくり、情報を共有できれば、まず作品に関わってもらうことができます。取材や打ち合わせを不特定多数のみんなとやってしまおうということです。本職でなくてもその職業の方に関わったことがある人はたくさんいると思うので、その体験談なども頂けるとよりリアリティが増すのではないかと思います。そうすることで皆さんは既に「ものがたりをつくる」に参加しているのです。

 さらに意見交換もできます。
「このような場合、皆さんならどうしますか」

あなたは刑事です。敵のアジトに辿り着いたはいいものの、子どもを人質にとられています。敵は自分が持っている警察の内部情報と引き換えに、子どもの命を助けてやる、と言っている。子どもは「助けて!」と泣き叫んでいる。

 刑事ドラマにありそうな展開です。いつもだったら「この刑事、どうするのかなぁ」とソファに寝転がり、ポテチでも食べながら、その顛末を眺めていることでしょう。でも。その次の展開、あなたの意見が採用されているかもしれなかったら……それはそれは気になるでしょう。まぁ採用されないかもしれないけれど、今までと見方は変わるのではないでしょうか。

もちろん、こんな話を書いてほしい、こんな設定でやってほしい、誰々に何々の役を演じてほしい、こんなセットを見てみたい、等アイデアや希望の丸投げでもオッケー。舞台終了後にアンケートを書くよう促されることがあると思いますが、それをつくる時点でやっちゃえばいいのです。ちょっとした意見やダメ出し、不満などから、創作活動はスタートするものです。

 ものがたりをつくる過程においてだけでなく、例えば舞台にするのであれば、制作に関わってもらうのも面白いかもしれません。普段は、役者たちや事務所の人たちが行っていますが、稽古場の手配、チケット管理、本番のチケットもぎり(受付)、グッズ販売など、参加してもらうことも出来るのではないかと思います。 

 また、舞台や映画は好きだけど、演じることには興味がない人、演じてみたいけれど役者になりたいわけではない人、脚本とか書けないけど意見したい人、企画や運営するのが好きな人、色んな人がいると思います。大きな制作会社じゃなくても、そういうことを生み出せる可能性をつくりたいのです。

 正直なことを言うと、私はボランティアをしてほしいわけではありません。この方法を使って、舞台や映像をビジネスにしたいのです。一緒につくる仲間であり、この企画のスポンサーになってほしいのです。お互いがWin‐Winの関係性を持ち、信頼しあい、面白いと思えるものをつくり出せる場にできればいいなと思います。

 と言うことで、まだ具体的なことは決まってないですけど、今日ここに「みんなでつくるものがたり」をスタートさせます。どうぞご意見ご感想、そして協力・サポートをよろしくお願いします。

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