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次々に「生着替え」しながら、洋服を売りまくる。中国のライブコマース「淘宝直播」人気の理由と、タオバオで「マツキヨのカゴ」が信頼の証になる理由。

中国現地に住んでいる「Nさん」に中国アプリについて寄稿いただきました。

目次ハイライト:

淘宝(タオバオ)ショッピングアプリ

・タオバオで「マツキヨのカゴ」が信頼の証になる理由
・ライブコマース「淘宝直播」2時間で3億円の売上も
・商品番号をチャットすれば、リアルタイムで「生着替え」
・食事休憩もそのまま放送、ゆる〜い「中国の生放送」

美団(Meituan)クーポンアプリ
・スマホ決済で「事前購入」お得にサービスを受けられる
・病院のクーポンは「プレゼント」として使われる?
・デリバリーの配達員への「チップ」はアプリで支払う
・サボってたら評価されない、アプリで「ドライバーの信用」も可視化

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今回は、中国生活において欠かせない2つのアプリ、「美団」と「タオバオ」について紹介したいと思います。

多機能買い物アプリ「タオバオ」とは??

アリババグループが運営する、中国最大のネットショッピングモール「タオバオ」。取り扱い商品数は多く、実店舗よりも格安で購入することができます。

筆者もよくタオバオアプリで購入していますが、街中を探し回ることもなく、安く手軽に商品が購入できるのが魅力です。

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※アプリから支払いをしたり、電子マネーをチャージすることも。

タオバオで「マツキヨのカゴ」が信頼の証になる理由。

タオバオには「海外輸入商品」も豊富にあります。とくに、日本の商品を探していると、必ず出てくるキーワードが「代购(代理購入)」です。

これは、日本直輸入をうたった販売方法です。日本のお店で購入したものをタオバオで転売している、代理購入ショップという感じでしょうか。

おもしろいのが「日本で買った本物の商品だよ」ということを証明するために、日本の店頭で「マツキヨやドンキホーテのカゴ」と一緒にとった写真が投稿されていること。

これは、中国には「ニセモノ品」が非常に多いため、信頼性を高めるために「実際の購入場面」を商品ページにあげているわけですね。

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実際に、日本のブランド力はとても強くて、中国のショッピングモールにも、DHCや資生堂などの、正規ショップがあったりもします。

あとは、日本のドラッグストアではどこでも手に入るような、シャンプー・洗顔料・パック・化粧水・日焼け止めもよく売れています。

品質の高い日本の「使い捨てカイロ」なども冬に人気です。

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2時間で3億円の売上も、ライブコマース「淘宝直播(タオバオ生放送)」とは??

淘宝直播(タオバオ生放送)は、「ネットの生放送」で商品を販売するサービスです。2016年3月からスタートしました。

(日本でいうと「ジャパネットたかた」的なイメージでしょうか...?)

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※画面に「〇〇さんが購入しました!」と出てきて気分が盛り上がる。

商品を売るのは「一般の販売員」だけではなく、素人がパフォーマーとなったKOL(网红)と呼ばれる、ネットアイドル的な存在も人気になっています。

視聴者は、24時間やっている「生放送」を見ながら、その商品が欲しくなったら「購入ボタン」からすぐに購入することが可能です。

昨年5月には、人気KOLの场大奕さん(29歳)が、タオバオ生放送で「自身の新作ブランド」を発表して、2時間で3億円を売り上げました。

この生放送は、41万人が視聴した(100万いいね!を獲得)ことも話題になっていました(参考ページ

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※生放送で「メイク」する番組。「KOL(Key Opinion Leader)」と呼ばれる、インフルエンサー的なタレントが出演することも多い。

商品番号をチャットすれば、リアルタイムで「生着替え」してくれる。

おもしろい「生放送ならでは」の特徴は、出演者が洋服を「生着替え」している様子を見せて、実際の雰囲気を確かめることができること。

また、リアルタイムで「チャット」ができるため、お客さんが商品番号をリクエストすると、その場で服を「試着」してもらうことも。

さらに、試着している人の「身長や体重」も、参考になるようにボードに書かれているのも特徴的です。

そういった「バーチャルな試着」のような体験ができるのが、生放送のおもしろいところです。

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※リクエストすると、生着替えして「着用感」をレポートしてくれる。出演者に対して、タオバオポイントを「投げ銭」することも。

食事休憩もそのまま放送、ゆる〜い「中国の生放送」

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