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ほぼ個人開発の「育児記録アプリ」が毎日10万人に利用されるまでにやった施策と、インスタ発の「タピオカ専用アプリ」出してわかったタピオカレビューの熱弁ニーズ。

2名のアプリ開発者さんをインタビューしました。

◎1、ほぼ個人開発の「育児記録アプリ」が毎日10万人に利用されるまでにやった施策。

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※榊原防犯株式会社 榊原洋平さん

榊原さんは「防犯の会社」をやっているんですか?

はじめは、防犯事業をやろうと会社をつくったのですが、試しにアプリをつくったら手応えがあったため、アプリ開発に路線変更しました。

なので、会社名は「榊原防犯株式会社」なのですが、実質的にはほぼ一人でアプリを開発してきた、というのが実態になっています。

基本的には、ずっとツールアプリを開発していて、いろんなアプリの収益を積み重ねることで、生活できる状態にはなっていました。

「ぴよログ」はどのように生まれたのでしょうか?

もともとは、自分に子どもができたときに、育児記録が夫婦で共有できず、僕が育児に参加しにくくなってしまった、という体験がきっかけでした。

子どもが生まれると、赤ちゃんが何時に寝た、おむつをいつ替えた、ミルクをいつあげたとか、育児の記録をつけるようになりますよね。

自分たちの場合、はじめは育児ノートで「記録の共有」をしてたのですが、ノートが切れてしまい、妻が育児記録アプリをつかいはじめたんです。

すると、妻のスマホの中に「育児の記録」がたまっていき、気軽に見ることもできなくて、僕が育児に参加しにくくなってしまいました。

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そうすると、どうなるんですか?

当初は仕方なく、僕が口頭で「いつおむつを替えたよ」と伝えて、妻に記録してもらっていたのですが、毎回それをやるのもなんだか不便で。笑

育児記録を共有できるアプリはないのかなと、アプリストアでも探してみたのですが、使いやすいアプリがなかったんです。

それで、せっかくアプリをつくれるのだし「自分たち夫婦のために」育児記録が共有できるアプリをつくろうと。

そうした経緯で開発したのが「ぴよログ」というアプリでした。

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アプリを公開してから「やってきたこと」を教えてください。

はじめは、最低限の機能でアプリをリリースして、そこから2年間ずっと、アプリの改善を続けてきました。

ユーザーを増やすという意味では、はじめの頃から「Google Playの検索広告」をつかって、地道にユーザーを増やすことはやっていましたね。

このアプリの特徴は「共有して使えること」なので、アプリが1ダウンロード増えると、共有されてもう1ダウンロードにつながりやすいんです。

奥さんにアプリを入れてもらえれば、旦那さんにも入れてもらえやすい。Androidで1ダウンロードされると、iOSも1ダウンロードされやすい。

全体の30%ほどが共有してつかっています。それで、じわじわダウンロード数が伸びてくると、検索順位も上がってくるという流れでした。

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いま「ダウンロード数など」はどれくらいですか?

2018年7月の時点で、ダウンロード数としては50万ダウンロード、デイリーのアクティブユーザー(DAU)だと13万人を超えています。

正直、思った以上にうまくいって。こんなに多くの人に使ってもらえると思いませんでした。驚きましたね。みんな同じ悩みがあったのかなって。

お母さんたちがママ友に勧めてくれたり、ツイッターで拡散してくれたり、口コミ効果もとても大きかったのだと思います。

ずっと、自分ひとりで運営していたのですが、今年の4月からはデザイナーが1名入って、いまは2名でアプリを運営しています。

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※「ぴよログ」のDAU推移(DAUは月の平均値)。アプリ公開してからきれいな右肩上がりになっているのがわかる。なおダウンロード比率は「iOS 2:Android 1」とのこと。

それだけユーザー数が多いと何が大変ですか?

やっぱり、問い合わせがたくさんくることですかね。とくに不具合が出てしまったときはほんとうに大変です。

10万人のユーザーがいると、0.1%にしかでない小規模なバグであっても、100人に影響してしまうので、問い合わせがたくさん来てしまいます。

スマホが壊れると「データ復元」を求めて問い合わせが来ます。もちろん対応はするのですが、毎日誰かしらのスマホは壊れるので大変です。

なので、ユーザーサポートにそれなりの時間をかけたり、バグを潰してる時間もかなり多いと思いますね。

ほかに「うまくいった施策」があれば教えてください。

Google Playのストア画像の「ABテスト」はたまにやっていますね。

ぴよログの場合は、Google Playのほうは「横長の画像」にしたところ、ダウンロード率を8%くらいですが、改善することができました。

それ以外は、あんまり印象的なことはとくになくて、本当にアプリの機能改善を続けてきた、という感じですね。

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ユーザーからの意見で印象的だったものはありますか?

奥さんが「里帰り出産」をするときに、旦那さんが子どもに会えなくても、育児記録を通じて子どもの様子がわかって嬉しい、という意見です。

あとは、このアプリで育児記録が共有できることで、旦那さんから「育児参加させられて嫌だから ★1」という評価がついたのも印象的でした。

僕としては、完全に「夫婦で育児をする側・育児に巻き込む側」の味方ですので、これはどうすることもできません。笑

いまでも「奥さんの意見」を聞いて開発しているんですか?

そうですね。最近だと「おむつを替えながら記録をつける」って大変なことなので、Siriをつかって声で記録できるようにしたんですよ。

これも僕が妻に「こんな機能はどう?」と提案して、いいねと言われて実装したのですが、ツイッターでお母さんたちからも良い反響がありました。

いまでも基本は、一緒に子育てする妻の意見を聞きながら、自分たち夫婦がつかいやすいようにという発想で、アプリの開発を進めています。

ぴよログ(iOSAndroid
開発者のツイッター:@y_sakaki

◎2、インスタ発の「タピオカ専用アプリ」出してわかったタピオカレビューの熱弁ニーズ

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※個人開発者の後藤 誉昌さん

もともと「タピナビ」はどのようにはじまったんですか?

もともと、僕の奥さんがインスタの個人アカウントに、タピオカのレビューをあげていて。趣味で1,000人くらいフォロワーがいたんですよね。

それをみて、僕が「専用アカウントにしてみたら?」と言って、試しにつくったのが「タピナビ」というインスタアカウントでした。

いまでもこのインスタは、ずっと奥さんが投稿していて。週4で1日3件くらいのタピオカを飲んで、自分で行ったお店の情報を載せていますね。

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インスタを伸ばすのに「有効だった施策」はありますか。

初期にインスタでやって良かったのは、駅ごとに「タピオカマップ」を投稿することです、これはめっちゃ保存されて数字も伸びました。

あとはストーリーで「質問に答える」ですかね。これも結構フォロワー数が伸びますね。タピオカの質問は半分くらいであとは雑談ですけど。

DMで「オススメ教えてください!」と言われたら、駅と何系のタピオカが好きなのか聞いて、ひとつひとつ手動で答えたりもしていますよ。

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そこからどうして「アプリ化しよう」と考えたんですか?

お店でタピオカの写真を撮って、みんながインスタに熱い文章をあげてるのをみて、専用のSNSアプリみたいなものがあってもいいのかなって。

タピナビってめっちゃDMがくるんですよ。1番オススメのタピオカ教えて下さい、修学旅行で東京に行くのですけどなにがオススメですか?とか。

女子高生とかからすると、タピオカって600〜800円で高いから、友達がすすめているお店に行ったりして、思いの外かなり慎重に選ぶんですよね。

そういうところを見て、タピナビのアプリをつくろうと考えました。

いま「アプリのダウンロード数など」はどれくらいですか?

リリース2ヶ月くらいで、ダウンロード数は3.5万ダウンロード、月間アクティブユーザだと24,000人くらい、という感じでしょうか。

アプリの継続率としては「翌週が50%、翌月が30%」です。ユーザー層は、女性ユーザーが80%で、年齢は18歳〜24歳が60%を占めています。

ダウンロード数は、インスタから誘導したり(初日の告知で3,800DL)、影響力ある人がツイートしてくれたりして、じわじわと増えています。

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※開発期間は1.5ヶ月くらい。後藤さんは新卒でリクルートでエンジニアとして2年働いた後に友達と起業した。タピナビについては、趣味的なプロジェクトとして、奥さんとやっているそう。収益モデルは純広告メイン。店舗からお金をもらって、クーポン掲載やPR投稿をしている。

アプリを出してみて「意外だったこと」ってありますか。

思ったよりレビューが投稿されたことです。投稿数は、2ヶ月で13,000件くらい集まっていて、1日に平均で150件ほど増えています。

タピナビだとインスタと違って、周りに遠慮せずにレビューをかけるからなのかなと思いました。インスタだと、あまりにタピオカばっかりあげ過ぎると、友達に嫌がられたりする可能性もあるから。

DMでたまに、男子高生や主婦が「タピオカが好き」とインスタで言うと恥ずかしいから、タピナビにこっそり投稿しているという話も聞きます。

そういう、タピオカについて熱く語りたい、レビュー欲求の強い人たちが、けっこういたのかなと思います。

ほかに「うまくいった施策」があれば教えてください。

iOSに許諾なしでもプッシュ通知を、お試しで1回だけ送れる機能があって。それをつかって「タピオカのクーポン」を送っているんですよね。

タイミングとしては、ダウンロードから1日後に送っています。おそらくそれが効いてるのか、いまプッシュ通知の許諾率は77%になっています。

なるほど。

あとは、いまタピナビには1,600店舗のってるのですが、タピナビで検索して「店舗数 0件」のときに、店舗情報を登録してねと誘導しています。

すると「自分の行ったお店」をユーザーが登録してくれました。店員が登録していることもありそうですが、店舗数が増えて助かっています。

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ほかにアプリを運営して「思ったこと」はありますか。

SNS系アプリをつくって感じたのは、ユーザーの基準が「インスタ」になっていること。なんでコメントできないの?とか普通に言われます。笑

なので、個人アプリに求められるクオリティも上がっていて、開発やデザインする側にとっては、ちょっと大変なことなのかなと思いました。

タピナビ(iOS
開発者のツイッター:@ya_s_u

-----おしまい-----

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