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【欧州レポート】ブロックチェーンを活用した新しい著作権管理のエコシステムとは?

ブロックチェーンに関連する情報は毎日のように新しくアップデートされていきます。

コラボゲートでは6月3日に「個を中心とした新しいビジネスと採用の未来 」というテーマでイベントを行います!是非ご参加ください!

今回はJerome Pons氏から行われたブロックチェーンと著作権保護の話を紹介します。

アーティストの創作物の著作権に関する対策に関しては、ブロックチェーンの領域でも話題になる分野なので、この辺りのアップデートは非常に注目されています。

スライドでは各プロジェクトをドメイン別に紹介し、コンテンツ分野に関連したプロジェクトがどのような取り組みを行っているかを一覧で説明しています。

始めに紹介されているMonegraphというプロジェクトはニューヨークをベースとしているプロジェクトで、デザイナーやアーティストなどがデジタルコンテンツを販売できるプラットフォームを構築しています。

次に紹介されているSACEMは作曲家などが参加するフランスの著作権管理団体で音楽の分野でブロックチェーンを活用した著作権問題の取り扱いを始めています。こちらは後ほど紹介します。

Tokitは自分自身でトークンを作成できるサービスを展開しています。動画や音楽アルバム、ポッドキャストやeブックなど様々なコンテンツの権利を自分自身で管理することができます。

UJO Musicはミュージシャンと購入者が直接つながることができるプラットフォームです。レーベルを通さず直接楽曲を購入することで、楽曲に関わる人たちに適切に分配される仕組みを開発しています。

この中でも、SACEMが開発している著作権管理の仕組みに注目して見たいと思います。

ここではDEEZERなどの音楽ストリーミングサービスの楽曲が、異なる規格においての著作権の承認作業をプラットフォーム上で行っています。楽曲データをストリーミングサービスなどのデータから書き込むことで、その楽曲データが、ISRC(国際標準レコーディングコード)、ISWC(国際標準音楽作品)に準拠したものであるかを、ブロックチェーン上で承認作業(承認者がブロックチェーン上で承認作業を行える仕組み)を組み入れることによって確認することができる仕組みを目指しています。

これにより、各楽曲が著作権を適切に行使した状態で配信されているかどうか、それに伴って適切なロイヤリティが支払われているかどうかという事を透明化できるような仕組みを目指しています。

最終的には楽曲の著作権を適切に管理するエコシステムとして、国際標準に合わせた著作権を承認管理するガバナンスの仕組みのモデルと、各ガバナンス機関内でのデータのやり取りを適切に行っていく事で、メディアなどコンテンツ配信の場で適切にアーティストが著作権を管理し、評価される仕組みを作っていけるように取り組みを進めています。

著作権まわりの話は、特にインターネット分野の発達で非常に複雑になりつつあり、ブロックチェーン技術を活用した解決策を考えるという取り組みは徐々に広がりつつあります。


ブロックチェーン技術は世界中の人たちが注目している新しいビジネスのタネの一つです!気になったら気軽にメッセージください!