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【レポート】MarkeTree#08「挑戦するマーケターの巻き込み力」(2019/5/23)

挑戦するマーケターのためのコミュニティMarkeTree、5月23日に第8回イベント『挑戦するマーケターの巻き込み力』を開催しました!

MarkeTreeとは、『挑戦している、したいマーケターを応援したい』という想いからパーソルプロセス&テクノロジー株式会社が中心となってスタートしたコニュニティです。

マスからデジタル、モノからコトなどテクノロジーや社会の価値観の変化とともにマーケターは色んなことに挑戦することが求められるようになりました。
そんなマーケターに対して『他社マーケターと出会える、繋がることができる』『悩みの解決につながるヒントが得れる』といった価値提供ができるようなコミュニティを目指しています。

自己紹介が遅れましたが、MarkeTree運営メンバーの西本です!
私は事業会社のマーケターなのですが、前回イベントに参加し、MarkeTreeの想いに共感してスタッフとして参加させていただくこととなりました。

さて前置きが長くなりましたが、キャリアや仕事におけるチャレンジを共有するリアルイベントを月1ペースで開催しており、今回は『挑戦するマーケターの巻き込み力』と題して各企業で挑戦しているマーケターの方々をお呼びし、ライトニングトークを開催しましたのでレポート致します。

今回も渋谷にある書店『BOOK LAB TOKYO』さんを会場として使わせていただき、いつも以上に熱量の高いイベントとなりました!(来場率もかなり高く、用意したお寿司などすぐになくなってしまいました・・) 

登壇前なものの緊張していない皆様!


1.NO!を恐れず。可能性を提示して巻き込んでいく。
河野みなみさん/株式会社八代目儀兵衛

伝統を大事にしてきた京都の老舗米屋「八代目儀兵衛」さん。
お米一粒一粒を大事に向き合ってきた素晴らしい会社で芸能人の愛用者も多く、ハズさないギフトとしても高い評価を受けているお米の銘店。


インスタ映えしやすいおしゃれなパッケージ!!

ただ、こんなに若者に受けそうな見栄えでも、河野さんが入社した当初は昔から愛用してくれているお客様の話ばかりで、「認知の拡大をして顧客の若返りをはかっていこう」という提案をするも返ってきたのはNO!ばかりだったという。

しかしNO!を恐れずに何度も食らいついてる内にイメージができないから新しいことに対してNOとしか言うことができないことに気付いた。
そこでInstagramで20〜30代の女性からの反響があること、ちゃんとサイトに流入して売り上げにつながっているということを、実際に見せることで新規顧客への可能性を提示した。するとこれまでNO!だった人から応援してくれるようになり、その人たちも巻き込んでいき、今では会議で新規顧客の話が出てこないことはないほどに全社戦略の軸として注力しているのだという。

自分よりも経験が長い人にNO!と言われるのは怖いもの。ただ、間違っていないという想いがあるのなら、怖がらずに何度もくらいついていくことでYES!になる可能性を見出せるのだという勇気をもらえるLTだった。


2.イベントコミュティを起点に巻き込んでいく。
滝沢光さん/Peatix Japan株式会社

私もいつもお世話になっているイベント・コミュニティ管理サービスPeatix。
2011年にサービスを開始し、現在では会員数350万人、常時6,500件を超えるイベントを掲載、月間イベント動員数は16万人以上とnoteユーザーで知らない人はほぼいないんじゃないでしょうか。


そんなPeatixに2011年学生の頃にインターンとして参画した滝沢さん。
イベント​・コミュニティを通じて色んな人と繋がり、その繋がった人を巻き込み巻き込まれて新しいイベント​やプロジェクトが生まれているという。

和歌山で行われた地方創生イベントの繋がりから、昨年豪雨災害が起きた岡山県倉敷市のボランティア受付にPeatixを使ってデジタル化して受付にかかる工数を削減したり、ジェットスターの方と一緒に瀬戸内アート旅キャンペーンを企画したりと特定のジャンルに収まらない展開をしている。


ただ、何かを一緒にやっていくにはイベントというのは接点でしかなく、そこからどのような関係を気付けるかが大事だ。
滝沢さんも実際知り合った後に、FBの投稿で近況を共有しあうなどゆるい関係を構築しており、それが1〜2年後に何か一緒にやるという形になっているいることが多いという。
また、自分が​​​携わったイベント​​​やプロジェクト​​をただ発信するだけでなく、関わりがありそう・興味を持ってくれそうなひとに対して個別で連絡を取って自分のやっていることを伝えていくというアクションも取っている。

確かに目の前の利益を優先して動いていると何かを一緒にやるという繋がりは作れないし、実際そのようなスケベ心で知り合って何かに発展ししたこともないように思う。あくまでイベント・コミュニティを起点に面白いことないかなーとゆるく考え、人に興味を持って接していればちょうど良いタイミングで何かが起こるのだろう。


3.巻き込みが苦手でも、数打って巻き込んでいく。佐々木 裕子さん/ユニ・チャーム株式会社

育児をするひとにとって価値あるものを生み出し、社会をよくしたい。
リーダーシップが強くない私が周りの人を巻き込んで社会をよくしていくにはとにかく否定されてもどうすればその人が協力するのか考えて、自分の動きを修正していくしかない。
見た目の穏やかさからは想像しにくいが、ロジカルに淡々と言ってのける佐々木さん。


確かに正しさだけで人を周りを巻き込んでいくのは難しい。
やりたいことを実現するには関係者の気持ちを理解して、”できない”を取り払うことや、何度もユーザーの話をして期待してもらうこと。
また、巻き込んだ後も「あなたのおかげで売れてるよ」って声をかけていくことで手伝ってよかったと思ってもらうことなど、相手の立場を考えて何度もこまめに接点を作っていき、論理だけではなく感情にも訴えかけることが大切だということを語ってくれた。
なんか言ってることは正しそうだけどこっちもこっちで忙しいんだよ。そんな相手の想いに気付きいかに寄り添えるか。
その人にとって直接的なメリットがなかったとしても貢献したという見えない価値が残り、
今後も協力者となって積極的に巻き込まれてくれる存在になっていくのではないかと思った。


4.巻き込まれてわかった巻き込み術 
山田佳之介さん/株式会社ロッテ

ロッテのアイスクリーム事業のプランニングをしている山田さんが巻き込まれて気づいたこと、心がけていること、実践していることを共有してくれた。


巻き込み力がある人の共通点を挙げると以下のような特徴が見えてきたとのこと。

・目的を明確化して想いを伝える。相手に何をして欲しいのか、何に期待しているのか。
・人の言葉を使わずに自分の言葉で伝える。
・だれよりも深く考えて、だれよりも早く判断、行動する。
・誠実じゃない人には誰もついてこない、時には弱みをさらけ出すことも大切。
(他にもいっぱいあります)

なるほどなるほどと聞いていたものの、意外と特別なことではないのではということに気付いた。
自分の周りで仕事ができると思う人には大抵当てはまることばかりで、そういう人は確かに周りを巻き込んでいくのがうまいなと納得した。
マーケターの巻き込み力というお題ではあるが、活躍しているビジネスマンに共通する普遍的なスキルなのだろうと感じた。

また、本レポートで共有できなのは残念だが、ステークホルダーをプロジェクトの好意度と影響度でプロットする腹黒プロット図。
これは非常に面白く、本イベントの中でも一番の盛り上がりを見せた。
自分も今度の部門をまたがるプロジェクトを進める時に腹黒プロット図作ってみようと思った。w


5.カフェオレ流コラボレーションで企業を巻き込んでいく
北見裕介さん/株式会社グライダーアソシエイツ

社名だけ聞くと何の会社となるが、キュレーションアプリ「antenna*」の会社だというと誰もがわかるだろう。
そこで広報・PR・広告宣伝など幅広くプロモーション全般を担当しているのが北見さんだ。
関西人感ばりばりのテンションで独自のカフェオレ流コラボレーションについて語ってくれた。

工芸品を取り扱う老舗企業の中川政七商店さんと共同でカレー用のスプーンを作ったり、
靴下のtabioさんとコラボレーションして編み方にこだわった見えない脱げにくい靴下を作ったりと、他のキュレーションやWEBメディアと違った独自の動きを見せているとのこと。

企業間でのコラボレーションというのは、プロジェクト自体がストップしてしまうことも多々あるようで、そんな時に北見さんが意識していることは直接的なメリットの提供やデメリットの解消ではなく、ちょっと違ったベクトルに対して双方のメリットが最大化、デメリットの最小化ができることを見つけること。
カフェオレのようにコーヒーとミルクを5:5で混ぜるようなバランスで、どちらかにメリット、デメリットが寄ってしまわないような提案をすることを心がけているという。

お互い企業同士で真っ向から組もうとすると、どちらかが有利になるように物事が進んでしまうことがどうしても多くなるもの。
しかし、どちらの企業も平等でそれいいね!と思えることを提供することで巻きこみの質やスピードが上がっていくのだろう。


以上がライトニングトークの内容となります。
最後にもいつも通り登壇者、参加者含め集合写真を撮らせていただきました。

みなさんMarkeTreeのMやらTやらをしてくださっています!w

イベントレポートで共有できていることはごくわずかなことで、ライトニングトークの内容ももっと充実していますし、他のマーケイベントと比べても交流タイムをかなり長く取っているのでそこでの密度の濃い交流など、本イベントに参加しなければ得られない価値というのはまだまだあります。

次回MarkeTreeイベント情報活用がテーマとなっており日取りも6月19日とすでに決まっており、日頃の情報収集から、仕事・キャリアへの活かし方を学べる場となっておりますので今回参加できなかった方もぜひご参加ください!


また、ライトニングトークで登壇してくださる方も積極的に募集しております。

登壇なんてしたことがないという方でも運営メンバーが丁寧にサポートいたしますので、日頃チャレンジしていることを共有して一緒にマーケ業界を盛り上げていきましょう!


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