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フーリンキャットマーク春M3-2022新作ALBUM《えそらごとおままごと》 ライナーノーツ

■Track1 えそらごとおままごと

こちらの曲は今回の表題曲です!
聴けば一発でわかる「A面感!」
わかりやすく、POPにCUTEにゴージャスに!
それにとてもHAPPYな気持ちになるというエネルギーに満ちた楽曲です。

楽曲についてはこれ以上言う事ないんですが
鳴紗さんのボーカルがすごくてこれを平気で素の音源で成立させられるの
は自慢じゃないけど鳴紗さん位でしょう。一切手を加えてないですから。
(加える必要性もないし、完成されているので。)

身内自慢みたいになってちょっと憚られるんですけど、Vocal編集をしている自分が本当に身に沁みて彼女の凄さを感じるわけですよ。本当に。

凄みを感じる。

この曲に込められたメッセージ性というか全体的な
フーリンの音楽に対するアティテュードは

「えそらごと 玉虫色よ 所詮は戯言。」

とあるようにうちの音楽なんておままごとみたいなもんだし、誰かを救ったりするようなものでもないし世界を変えるようなものでもない。
って事です。なので肩の力抜いて、聴きたい時に聴いてくれ。
そんで良かったら

「最高!」

って呟いてくれw
それだけで凄い嬉しいから!


■Track2 MOVIE NIGHT


Guestにうぐさんをお迎えして制作したこちらの楽曲。
実はオファーしたのは3月に入ってからでかなり急なお願いだったのですが
快く引き受けて下さり本当に感謝です!

この曲はキリンジの「Mr.BOOGIEMAN」という曲から着想を得ているのですが元曲が素晴らしすぎてアレなんですけどこの曲歌詞がとても可愛らしくVocalを務める弓木英梨乃さんがギターめちゃ上手い癖に歌もいい味出しているっていうマジでチートみたいな曲なんですよ。

それに鳴紗さんとうぐさんなら近づけるんじゃないか?と思った次第なわけです。

勿論期待に答えてくれた2人は素晴らしい掛け合いと歌声のハーモニーを創り出してくれました。谷高個人としての作曲技法云々については色々課題はありますがこと2人の歌唱についてはパーフェクト!アメイジング!て感じです。

個人的にこの曲はシンセのフレージングを頑張っててそれが上手く出来たかな?デジタルなCity popがやりたかった。またチャレンジしたい。



■Track3 シンクロニシスター


アルバムに1曲は入ってて欲しい安定感のある
ポップな曲。当たり障りのないと言ってしまえばそれまでだけど
こういう曲の存在は本当に大事。

婦人クラブの「旅とフェリー」それから小沢健二の「僕らが旅に出る理由」
にインスパイアされて作ったジャーニー感溢れる楽曲ですが、こういう曲にパンチを出すのは本当に難しい…谷高が度々参考にして口ロロの「恋はリズムに乗って」なんかにも結構影響受けてるんですが、何故あそこまで単純で音数も少なくメロディも単純なのにあんな深みが出る曲になるのか?

永遠のテーマです。

個人的にMIXが面倒くさいので
一個の曲で使うTrack数なんて10個位でいい曲が作りたいんです。
kiki vivi lilyとかの曲のDAWの編集画面どうなってんだ?マジで覗いてみたい。


■Track4 ヴネメデ

意味はフランス語で「誰か助けて」という意味。
今回の楽曲で一番女の子女の子してるんじゃないですかね?
正直僕も割りといい歳なので(M3で谷高さん20代に見えます!と言われて嬉しいと感じる位。)こういう歌詞を書くの最近ちょっと恥ずかしいんですよ。

いやもうそもそも女子大生、女子高生の気持ちとかよくわんないし
感性が古いままだと

「オッサンの勝手にイメージしている若者像」みたいなものを歌に投影してしまって若者から見たら「えーそれは違うよ~」みたいに思われる…のは嫌なので出来るだけ現代の若い娘の気持ちになりきって書くようにしました。それでいて歌詞には

「渋谷はちょっと苦手~」

とか往年の永遠の女子高生、広末涼子の「MajiでKoiする5秒前」をさらっとオマージュしてるの、気づいた人はいるだろうか…広末…凄かったんだから人気がマジで…!そんな広末と反町隆史、更に竹野内豊までが共演した伝説のドラマ

「ビーチボーイズ」

オススメです。

反町隆史の歌う主題歌「FOREVER」のバックのコーラスが本格的すぎてちょっと面白いのでそれもセットで観るべし!


■Track5 千手観音が泣いちゃった

今回一番変化球的な楽曲でいろいろ物議を醸しそうな曲ですが
千手観音が泣いちゃった、というワードには特に意味はなく
語呂の良さで思いついた言葉になります。

まあ兎に角
フーリンキャットマーク版

「POISON」

だと思ってくれればいいです。

歌詞に深読みは要らずそのまま受け取ってくれればいいですよw
とにかく言いたいことも言えない、SNSですら本音が言えない今の世の中は
あらゆるところに鬱憤がたまっており、それが色々な場所、原因で爆発炎上している昨今。

リアルでもネット上でもそんな状況で我々が心休める場所はあるのでしょうか??抽象的ですがそんな心の叫びを歌っているんですよ。

ほら、「POISON」でしょう。

でももうあの頃の反町隆史はもういないしGTOは終わってるし
誰がハンマーを持ってみんなの心の壁をこじ開けてくれるんでしょうか??
まあそんな話は置いといてw

曲調はCity popっぽい雰囲気を醸し出しながら
NUMBER GIRLを彷彿とさせるお囃子的な喋り(ラップ)
を織り交ぜた言うなればフーリンポップというような曲ですね。

■Track6 ラビットシティラビリンス

この曲は今回再録になります。
2年前もちこまめさんとデュエットでリリースした音源なのですが
今回フーリンでセルフカバーしました!

この曲は「アリス」がテーマなんですがアルバムの「えそらごとおままごと」の戯言的な雰囲気にマッチしたので、入れようかと。

改めて聴いたらこの曲めっちゃエモくていい曲だなあ…と思ったw
フーリンの曲はよくラスサビの二回し目でメロディパターンを変えるのですが(フーリンと言うか色んな人がよくやるけど)

あまりにもドラマティックに変え過ぎるとなんか暑苦しいし、くどいよ!とアキシブ系的スタイリッシュさにはそぐわないと思うのでいいバランスを探すのが難しいんですよ。(その辺の変化のバランスが絶妙なのが沖井礼二さんとか。)

この曲はそのバランスが最高にいい曲ですね。

ラスサビの

「空は逆さまに~」以降のメロディの動きはかなりいいんじゃないかな?
と個人的に思ってます!その辺に着目して聴いてみて!


■Track7 車輪猫は荒野を翔けゆく

ラストに相応しいミッドナイトな雰囲気漂う曲。
とにかくバックのギターが美しい。ボーカルの旋律が美しい。流れるようなドラムと深夜の高速道路をひたすら進んでくような感じ。首都高じゃなくて東名とか名神とかの山をくり抜かれたトンネルの中とかをひた走ってる感じ。今回鳴紗さんの一番のお気に入りの曲だそうです!

やはりフーリンキャットマークと言えば昼よりも夜、それも深夜という
イメージが強いと思っているのでそんなテイストが強く出せた曲だと思います。フーリンの楽曲は宇宙にいったり、過去に行ったり、亜空間に行ったり、深海に行ったりしがちなので、今回はなるべく地球にいる事を心がけていますw

それをメッセージ付けるというか、しっかり地に足つけてこの世界を生きていく…みたいな現実感、リアリティのあるコンセプトを感じて頂ければと思います。

深夜ドライブをする時は是非この曲をかけてくださいね!

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