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㉗夢を見るのは楽しいが、掴みにいくと結構つらい〜オーディション完敗の巻

あきらめ切れずに最後の悪あがき。シンガー・ソングライターのプロを目指し、60代から通いはじめたボーカルスクール。その顛末やいかに。


無理だなと「理性」は思えど

どう考えても無理だよな、と、理性の声が叫びますが、それに反して音楽に使う時間が最近、伸びています笑。

正直、仕事が忙しくない、というか少ないというか、自分のペースでできるものが多いのと、常に何かに追われてる仕事のしかたを離脱して1年以上たったので、少しペースを掴んだということかもしれません。ポジティブに考えると。

具体的には、仕事の途中で2時間抜け出して1人カラオケボックスに行って歌唱練習をしたり、声を出しながら曲を作ったりといった感じです。

NOTEへの書き込みが少ないのは、音楽にかける時間が減ったからではなくて、ボーカルスクール歴がさすがに7ヶ月になって、驚きが減ったからですよね。あとは、あんまり進んだ感がないのも原因かと。

プロデュースして欲しい願望

月2回の個人レッスンと、同じく月2回のグループレッスンは続いています。グループレッスンなのに、時々生徒が一人しかいないことがあり、その場合はラッキーなことに個人レッスンになります。

そんな偶然的個人レッスンになった「ミュージシャンのための動画作成」のM先生といろいろ話していたら「じゃあ今度曲を持ってきてよ。聞くから。その中から選んでプロモーションすれば」みたいなことになりました。

M先生曰く、このスクールの先生で実際にアーティストのプロデュースを仕事でしてるのは自分だけ、とのこと。なんとか自分をプロデュースそてもらいたい願望のある自分としては、良い展開です。

担任のI先生には「プロデュース目線では見れないなぁ」と言われてしまったので、ちょっと渡りに船的な感じです。

実際には11曲を選んで全部聞いてもらいました。

その結果「この曲を完成さえたらいいんじゃない」と言われたのが
YouTubeにもアップしているギター弾き語りの「約束(屋久島にて)」と
シャッフル16ビート・オシャレコード進行の最新曲(これは未発表)「前のめり(仮称)」

先生がこの2曲が選んだ理由は「狙っていることが解る」から,とのこと。

「約束(屋久島にて)」は素直に解る曲。
「前のめり(歌唱)」は藤井風を目指すなら、方向性としてあり、とのこと。

じゃあ、他の曲はどうだったかと言えば「なにをやりたいのか解らない」「なんかちぐはぐ」と散々な結果でした。「あともうちょっとのツメ」とはおっしゃってましたが、伝わらないんじゃしょうがないよな。

前にI先生にも似たようなことを言われことがあります。確か「最終形が見えない」「目指す方向が解らない」といった感じでした。同じですよね。

これは、自分のつくった打ち込みのオケのレベルの低さも原因としてありそうです。単純にギター弾き語りならば、聞く方の想像の余白があるので、そこを補填して聞いてもらえるけど、逆に中途半端にオケがあると、ダメなのかもです。

でも、自分では最低限のニュアンスは伝えているつもりなんですけどね。先生からは編曲は外注に出した方がいいと言われています。実はボーカルスクール専属の編曲家がいて、1曲2万円以下でやってくれるんです。

安いといえども、どの曲を依頼するのか、選択しないとダメですよね。正直自分で解らなくなっているわけです。

オーディション再び

そんな中、ボーカルスクール経由で「テレビ朝日ミュージック」のオーディション募集があり、応募していました。こんな状態だから、歌う曲が決まりません。

当初はオケをながして、できるだけ今っぽい曲をかっこよく歌う方向で考えていたのですが、先生方のアドバイスや意見を受け止め考えた結果、最終的にギター弾き語りで「約束(屋久島にて)」を歌うことにしました。

正直自分で作った16ビート・シャッフル・オシャレ系の曲は、歌詞も頭に入ってこないし、リズムにも乗り切れている感じがしなくて、録音を聞いても、とても感動レベルには到達していません。

もしかして、自分は「自分じゃ無い何か」になりたがっているだけなんじゃないか?と思うようになったりします。

最近急上昇の「なとり」さんとか(20歳)、「IMASE」さん(23歳)とか、すんごい意識してるんですが、やっぱセンスが違うのですよ。曲を聞く分にはいいんだけど、自分がその方向を意識しても、やっぱそのセンスが身体化していないのです。

藤井風レベルになると、もう「神」なので、なれっこないというか、比べようがないのですが、彼等もやっぱ「違う」んだよな。だから,世にでるわけで。

そうなると今、最も、自分として納得できる曲と歌唱はと考えると「約束(屋久島にて)」になってしまう訳です。

ギター引き語りスタイルもある意味落ち着きます。ギターが自分を守ってくれる感じ。歌詞とコードは何とか覚えて(オーディション持ち時間は一人90秒だから短い)、譜面台(歌詞・コード符)無しで歌えるよう、オーディション2日前から急に練習を始めました。

結果、完璧では無かったですが、ある程度、納得する歌唱ができました。実際に歌うと「もっと歌いたい」「もっと多くの人に聞いてほしい」と思っちゃうんですよね。評価はどうであれ。

19歳に完敗

今回のオーディションの同組は16歳女子、19歳男子、23歳女子、63歳自分です。自分は急遽カラオケ持参からギター持参に変更して、スタッフにも迷惑をおかけしましたが、先頭バッターに指名されました。

続いて19歳男子。なかなかうまい。いままでで一番うまいかも。

次に23歳女子です。彼女は演出で、歌っている途中に持っていた小さな紙袋から紙吹雪を出して、自分で撒いたんですね。90秒しかないのに、頑張るなぁと感心。でもって、歌い終わったらおもむろにミニほうきとチリトリで紙吹雪を片付けはじめます。

それが全然はかどらなくて、こりゃマズイなと思っていたら、19歳男子がササッと自分の席を立って片付けを手伝いに行きました。その後、スタッフも加わって、そのおかげで早く片付いたのですが、自分は片付けに動けなかった。

ギターを抱え座っていたので、動きにくかったですが、それは言い訳だよな。なんか、素直に手伝いに行かなかった。

19歳男子は、会場への入退室の時も元気な声で挨拶して、なんか気持ちの良いやつでした。

なんか、すげーな。自分完敗だわと思いました。歌がじゃなくて「人」として。

その彼と話したいなと思いましたが、ギターをケースにしまってる間に帰ってしまった。

でも、これも言い訳。その気になれば話しかけることはできた。

本当は「歌うまかったね」「片付け手伝ってえらいね」と言いたかった。これが素直に言えたら、自分の歌ももう少し良くなるかもしれないなと思ったのでした。



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