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【STL】WBCに出るCardinalたち

皆さんこんにちは。あるいはこんばんは。ヌートバーの活躍が楽しみなマーロウです。WBCも直前になり今更感はありますが、本大会に出るセントルイスの選手をご紹介したいと思います。すでに、とりっぴぃさんが全選手のまとめを出してくれているので、詳細はそちらに譲ります(リンク)。各国の注目選手を一人選んで焦点当てる形の記事です(手抜きじゃないよ!)。

〇STLとWBCの概要

STLはチームとして、MLBトップクラスの11か国19人が出場し、40人枠の出場者に限っても13人が出場します。国別ではアメリカの4人出場が最多で、メンバーもGoldschmidt, Arenado, Wainwright, Mikolasとかなり豪華です。個人的には今回の大会はUSAを応援しようかなと思っています。

計算が合っていれば、55%の確率で決勝にSTLの選手がいるチームが残るので、ローンデポの最終戦でレッドバードの有姿を見られる確率は高そうですね(ラウンド通過後を勝率5割で計算。準決勝のSTL確率は82%。合ってる?)。

というかフロントよくこんなに多くの出場を許可したな(レギュラーシーズンへの影響はよく分からないので置いておく)。

↓STLからのWBC参加選手


ー対象国

組名の後の百分率は少なくとも1チームのSTLメンバー球団が当該組を通過する確率。国名の後の括弧内はSTL選手の人数。

A組 70%
•イタリア(1)Pallante
•パナマ(3)Herrera、Jones、Pereira

B組 70%
•日本(1)Nootbaar
•韓国(1)Edman

C組 100%(どこが勝ちぬこうが1次ラウンド後もSTL選手が見られる組!)
•USA(4)Wainwright、Arenado、Goldschmidt、Mikolas
•イギリス(2)King、Koperniak
•カナダ(1)O’Neill
•コロンビア(2)Mercado、Zuniga
•メキシコ(2)Gallegos、Romero

D組 70%
•イスラエル(1)Mendlinger
•ドミニカ(1)Cabrera

番外編
•プエルトリコMolina監督

〇選手紹介

各国の選手を任意に一人紹介。そこ、全員紹介しろとか手抜きだとか言わない。見やすさを意識してるんです。本当だって!

[項目]
国・名前
•守備位置、年齢、出身校
•2022年の成績
前年のクラス,試合数,スラッシュライン(Pの場合はイニング数、防御率、FIP、WHIP)、fWAR(MLBのみ)
•起用可能性(私見)
→星3段階評価 3ほぼ毎試合(SPはローテに入るか)、2控え、1限定的
•コメント

イタリア・Andre Pallante

・RHP、24歳、カリフォルニア大学アービン校
・MLB,108回/3.17/3.98/1.42、1.4
・★★★(ローテーションに入れそう)
・生粋のカリフォルニアっ子が今回初めてイタリア代表に選出。Pallanteはイタリア系のファミリーネームらしい。出戻りを期すMatt Harveyらとともにイタリアの投手陣を支えると思われる。ちなみに昨年までチームメイトだったDeLuzioもイタリア代表なので、旧交を温めるのだろうか。選手としては、奪三振能力が高くない一方で、90マイル中盤の速球と大きく曲がる平均2800回転以上のカーブでゴロの山を築く。来年以降のチーム事情によっては先発への転向もありそう。

パナマ・Iván Herrera

・C、22歳、不明
・MLB/AAA、11試合/.111/,190/.111、-0.3
・★★☆(Christian Bethancourtの控えに回りそう)
・昨季メジャーデビューしたが、MLBの壁に阻まれた22歳。2017年の国際FAで獲得したパナマ市生まれのキャッチャー。2021年に参加したAFLでは幼いころからファンだったモリーナの4番をつけた。WBCでは昨季5年ぶりにMLBで稼働したBethancourtのバックアップの可能性が高そう(もう一人パナマリーグの選手もいる)。パナマは1Rが4日間連戦になるので、途中交代は十分ありそう。選手としては打撃寄りで守備は発展途上。捕球技術等課題もあるが、メークアップがよくいずれは正捕手に?

日本・Lars Nootbaar

・RF、25歳、南カリフォルニア大学
・MLB、108試合/.228/.340/.448、2.2
・★★★(センター固定の可能性が高そう)
・今回、日本国外出身者としてはじめて日本代表に選ばれた。球を追うときに舌を出す癖は子供のころから変わらない。チーム内ではムードメーカーの存在で、よく“grind the pepper”のパフォーマンスをしている。初代表で子供の頃からの目標という気負いもあるだろうが、持ち前のコミュニケーション能力で密に連携を取れると思う。本職はRFだが、チーム事情や栗山監督の方針からCFを守りそう。打撃はMLB平均以上で(OPS+は126)、選球眼がよく、足も速い。1番起用もあり。

韓国・Tommy Edman

・2B,3B,SS、27歳、スタンフォード大学
・MLB、153試合/.265/.324/.400、6.4
・★★★(セカンド固定の可能性が高そう)
・今回、韓国国外出身者としてはじめて韓国代表に選ばれた。奥さんや同僚のNootbaarが日系で、冗談を言い合っているとも。昨年の野手におけるfWARはメジャーで10位、dWARはPITのHayesに続き2位。内外野問わずどこを守っても常に平均以上の守備を見せる。代表ではアジア人最高の内野手とも云われるSDのHaseong Kimがショートを務め、Edmanと鉄壁の二遊間を形成する模様。打撃は平均程度のアベレージ型で、昨年は1番起用の次に9番起用も多かった。

アメリカ・Adam Wainwright

・RHP、41歳、グリンアカデミー高校
・MLB、191.2回/3.71/3.66/1.283、1.8
・★★★(ローテーションに入りそう)
・家族の後押しのおかげで、キャリアを19年に伸ばす予定のチャーリーおじさん。今年でアメリカ代表やSTLで投げる姿は見納め。昨季はMolinaとMLB最多の328試合先発バッテリー記録を打ち立てた。WBCでは同僚のMikolasとともにチームUSAの先発を担う予定。リーグ最下位クラスの空振り率、速球のスピードながら、打球速度やバレル率は平均以上で、打者の打球管理はお手のもの。2017年ころからカーブを軸にした投球法にシフトしている。

イギリス・Matt Koperniak

・LF,RF,3B、25歳、コネティカット州トリニティカレッジ
・AAA,AA、108試合/.291/.365/.443(マイナー合計)
・★★☆(Trayce ThompsonがCFをやれば、LFを守りそう)
WBC初出場のイギリスに選出されたロンドンっ子。数少ないイギリス出身選手の一人。大学時代は4年時にキャプテンを務めた。本来はドラフトでピックアップされるような選手だが、パンデミックによるマイナーの縮小に伴い、2020年ドラフトが5Rで終わったため、ドラフト外での契約になった(参照、なお同年のSTLのドラフトはエグイ)。大学時代、内野を守ることも多かったが、マイナーでは外野手として育成が進む。WBCは実戦経験を積めるいい機会。

カナダ・Tyler O‘Neill

・LF、27歳、ガリバルディ高校
・MLB/AAA、96試合/.228/.308/.392(MLB)、1.3
・★★★(LFに固定されそう、ST次第でセンターも?)
・WBCカナダ代表はSEAのマイナー時代以来2度目。父親は1975年にカナダ1位になったボディビルダーで、Mr.Canadaの称号を得ている(参照)。O‘Neill Jrも父譲りのマッスルパワーで飛ばす長距離型。2021年シーズンに34本、OPS+148でブレイク。守備もDRS11とよく、2年連続のGG賞も獲得した。しかし昨年はシーズンを通じて肩やハムストリング等に怪我を抱え、ILを行ったり来たりしていた。STではCarlsonとセンター争いをしている話もあり、WBCではセンターを守る姿が見られるかもしれない。

コロンビア・Oscar Mercado

・OF、28歳、ビビアンゲザー高校
・MLB/AAA、55試合/.207/.242/.372(MLB合計)、-0.1
・★★★(Halold Ramirezとの兼ね合いでLFかRFが決まりそう)
・昨シーズン終了後、FAになっていたが、4年ぶりにSTL傘下に戻ってきた。もともとはSTLの2013年ドラフトの2巡目指名選手だった。選手としては典型的な4A選手で、MLB定着が課題。昨年末STLが獲得したRHPのGuillermo Zunigaと同様カルタヘナ出身で、共にコロンビアを代表してWBCに出場する。あまり関係ないがZunigaの名前と同じミドルネームを持つJose Quintanaは昨年STLで投げ(現NYM)、同じく代表としてメキシコ戦で先発する(ソース)。

メキシコ・Giovanny Gallegos

・RHP、31歳、不明
・MLB、59.0回/3.05/2.87/1.017、0.6
・★★★(クローザーを担う可能性がありそう)
NYY傘下の2017年のWBCに参加して 以来2度目の代表選出。当時は2イニングのリリーフに終わった。今回はCINのCessaらとともにメキシコのバックヤードを支える存在になると思われる。GioはNYYからChasen ShreveとともにLuke Voitとの交換でSTLにやってきて以来、5年間でERA+142の良質なリリーバーに成長。球界トップクラスに遅いテンポで投げるため、ピッチクロックの対応に迫られ、WBCでも投球のタイミングを意識するとのこと(WBC自体はピッチクロックなし)。

イスラエル・Noah Mendlinger

・3B,2B、22歳、ジョージアカレッジ&ステート大学
・High-A、72試合/.246/.384/.321
・★☆☆(本職にMLB経験者とトッププロスペクトがおり、出場機会は少なそう)
・アトランタ郊外アルファレッタ出身の若い内野手。2021年にFAでSTLと契約。おそらくKoperniak同様の措置と思われる。カレッジ時代は投手も経験したが、7試合防御率11.45で、プロ入り後は野手に専念する。マイナーの2年間では打率.253に対し出塁率.393と選球眼の良さがうかがえるが、長打率が.332と物足りない。3BにはMLB経験者のValencia、2BにはOAKのNo.3プロスペクトZack Gelofがおり、また他の守備位置も埋まるため、出場機会は限定的になりそう(参考)。

ドミニカ・Génesis Cabrera

・LHP、26歳、不明
・MLB/AAA、44.2回/4.63/5.62/1.321(MLB)、-0.3
・★☆☆(指名投手枠の選手なので入替対象になるのが前提)
・Tommy Phamとのパッケージの1人として、2018年にSTLにやってきた左腕。今回年俸調停権を獲得したが、仲裁の結果チーム側の主張が認められた(参考)。昨年は合わせて投球の5割以上を占める4シームとチェンジアップが狙われ、平均より高い被HR率となった。思うような投球ができず、フラストレーションを爆発させた場面も(参考)。大会では指名投手枠に割り当てられているが、Neris, Montero, Doval等優秀なリリーバーが多く、投球機会があるかは不透明(参考)。

プエルトリコ・Yadier Molina

・監督、40歳、ラディスラオ=マルティネス高校
・MLB、282試合/ .214/.233/.302、0.0
・★★★(監督として起用する側)
・昨シーズンでプホルスとともに現役を引退したカージナルス一筋のフランチャイズキャッチャー。AS選出10度、優勝2度、GG賞9度の扇の要は、WBCでプエルトリコの采配の要として舞い戻ってくる。印象深いのは2017年のBaezのロールックタグアウトをアシストした場面。この試合MolinaのHRもあり、ドミニカ戦の勝利に寄与した。2大会連続準優勝の同国を優勝に導けるか。

〇まとめ

13人の選手と1人の監督を紹介してみました。STLはWBC出場に対して寛容な立場をとっており、一線級の選手から参加の若手まで幅広く出場することが見込まれます。WBCで応援する国にSTL選手がいれば少し気にかけてもらえると嬉しいです!

〇おまけ:今月誕生日の選手

Juan Yepez🎉(1998/2/19、25 歳)

昨年MLBにデビューしたベネズエラ出身のクラッチヒッター。76試合で打率.253、OPS.743、HR12本の成績。WC第1戦で均衡を破る2ランHRを放つなど、ポストシーズンで躍動した(なお、試合は9回に6点献上し敗北)。守備はレフトを守るがOAA-7、DRS-4とよくなく、スピードも平均以下。現状若手の多い外野陣で頭抜けるには、守備力向上が必須。

〇出典
・各リンク先
・Baseball reference 
・Baseball savant
まったりどうでしょう

2023.2.25サムネイルの変更、まとめの追加

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