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映画感想

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新旧問わず、映画館で観た映画の感想を書いています。 あくまでも個人の主観なので悪しからず。
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2018年3月の記事一覧

ゲイリー・オールドマンがすごすぎた『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』

デブで猫背で口の悪い、でも意志が強く動物好きなおじさん、
それがウィンストン・チャーチルである。

本作は彼が首相に就任してから、
ダンケルク救助を行うあたりまでを描いた作品だけれど、
とにかく熱い映画だなと感じた。
終盤が特に。

さっきの『ペンタゴン・ペーパーズ』同様、
こちらもチャーチルにものすごい重圧がのしかかるのだけど、
たぶん、メリル・ストリープの何十倍も辛いかもしれない。
戦っている

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報道の自由のために戦った『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

これは面白かった。
手に汗握った映画。

ベトナム戦争に関する極秘文書をめぐる
報道の自由 VS 政府という対立構造の中で、
メリル・ストリープにのしかかる重圧をひしひしと感じた。

内容としては、2015年に日本で公開された
『スポットライト 世紀のスクープ』に似ているのだけれど、
こっちの方が規模も大きく、テンポもよかったので、
個人的にはこっちの方が好きである。
(とはいえ、脚本の人同じなの

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日本版アベンジャーズだった『劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』

ぬぐおおお。
世代から外れていたため完全にノーマークだったけど、
こいつらしっかりアベンジャーズしてやがる、、、!!!

ガッチャマン、キャシャーン、ポリマー、テッカマンが
一堂に会したタツノコプロ55周年記念作品。
実は去年、テレビアニメやってたらしいのだけど、
普段アニメを見ないため、全然知らなかった。。。
なので、映画を観る前日に急遽huluで視聴。
23分×12話とかなりコンパクトだったの

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某名探偵以上に見た目と中身の年齢差がある『ボス・ベイビー』

これは泣けるいい映画だった。
見た目は赤ちゃんだけど、中身がおっさんなので、
某名探偵よりもその年齢差がデカイ(笑)

この映画の世界では、
赤ちゃんは両親から生まれてくるものではなく、
ベイビー・コープ社に雇われている存在。
そこでは大人の精神をした赤ちゃんたちが働いており、
世の中の赤ちゃんがちゃんと愛されるように日々努力しているのだけれど、
ここのところ、大人たちの愛の対象が犬に変わってきて

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日本がモチーフなのに日本人がひとりも出ていない『トゥームレイダー ファースト・ミッション』

タイトルの通り、びっくりである。

2013年にスクウェア・エニックスから発売されたゲームを原作とし、
映画は卑弥呼の謎を追うストーリーなのだけれど、
日本をモチーフとしているにも関わらず、日本人がひとりも出ていない(笑)
ひとりぐらい、現地案内人とかで出てもいいと思うが。。。

さて、内容としては、
2001年のアンジェリーナ・ジョリー版と大差ない。
アクションの派手な『インディ・ジョーンズ』と

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中2感ほとばしる『ちはやふる -結び-』

この映画、やっぱり好きです。
青春スポ根中2かるた映画。

シリーズ全部観たけれど、
恋愛色を出しつつも、そっちには振り切らず、
かるたで高みを目指すその姿勢は『刃牙』に通ずるものがあると思う(笑)

百人一首なんて中学のときに、
冬休みの宿題で5~10首ぐらい覚えてくる
っていうのがあった気がしたけれど、
俺とかるたのつながりなんてそんなもので、
特に思い入れのある競技ではないけれど、
映画やド

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ヒルルクに通ずる『リメンバー・ミー』

今年一番泣いた映画。
予告の時点で、音楽を通じて家族の絆を描いた作品だとわかっていたから、
これは泣くだろうなと思っていたけれど、
案の定、ボロ泣き(笑)

ひいひいじいちゃんのせいで、
音楽をやりたくてもやれない少年ミゲルが、
死者の国に迷い込み、真実を知るお話。

こういうのは、主人公の希望が反対されればされるほど、
それが達成されたときの喜びは大きいのだけれど、
今回は、その反対する人たちす

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あなたはヒロインでも何でもない『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』

タイトルの通り。
あなたはヒロインでも何でもない、パンピーのJKです。
むしろ、家庭環境は複雑な方です(笑)
そう副題にツッコミを入れたくなるような映画だった。

いわゆる”純愛系映画”というやつだろうか。
別に男女どちらかが病気だとか、そういうのではない。
普通に健全な高校生たちの、青春友情恋愛炸裂ムービーだ。

東京で友達からハブられた黒島結菜が北海道の高校に転向してきて、
そこでいろんな人に

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今年一番笑える映画だった『レオン』

殺し屋のおっさんと少女の話ではありません。
エロ社長のおっさんと地味巨乳姉ちゃんの話です。

いやー、これ、クッソ笑える!!
今年一番笑った映画だ!
もうね、竹中直人と山崎育三郎が最っ高すぎて!

特技がセクハラという社長である竹中直人と、
派遣切りにあった地味な巨乳社員の知英が入れ替わる話なんだけれど、
ギャグ漫画そのまんまのテンポのよさもあって、
すっごく観やすいし、始終笑っていられる。

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小松菜奈の方言にやられる『坂道のアポロン』

方言ガール、反則。
惚れてまうやろが。
小松菜奈、最高。

さて、舞台は1966年の佐世保。
ざっくり言うと、ジャズを絡めた青春友情恋愛炸裂映画である。

邦画って何でこんなに多いんだろうって思うんだけど、
高校生を主人公にした純愛モノです。
いや、本当に多い。
なんでみんなこんなキラキラした高校生活送ってるの?
俺、無縁だったんだけれども?
来世はキラキラハイスクールライフ送りたいよ?

まあそ

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『昼顔』コンビ再びの『去年の冬、きみと別れ』

"予測不能サスペンス"とうたわれているこの映画。
逆に予測可能だったらダメだろとは思うけど(笑)

全体的には、「まあ面白かった」という感じで、
いわゆる復讐劇という点で見れば、割と王道な展開だったと思う。
事件の真相を追っていくうちに、ひとつひとつ真実が明るみに出て、
最終的には、、、っていう感じだけれど、
もちろん予想はできなかったけれど、衝撃感も特にない(笑)
まあそうなるよねっていう。

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タイトルで損している気がする『空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎』

これ、タイトルと中身が見事にリンクしていない気がする。。。
いやだって『空海』とかってついたらさ、
あの日本史の教科書に出てきたお坊さんってぐらいしか、
みんな認識していないんじゃないかな。。。

そうなると映画の内容についても、
仏教関連であんまり面白くなさそうだなー
って、印象受けてしまう気がするよ。。。

自分も最初はそう思っていたので、
まったく期待せずに観に行ったのだけれど、
ところがど

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小さくする意味があまり感じられない『ダウンサイズ』

んーーー。ちょっと微妙かなーーー。
と最初に言ってしまう(笑)

特殊技術の開発により、
身長180cmの人間が12.9cmに縮小できるようになった世界。
小さくなることで人口問題も解決し、大きな幸せをつかめるハズ!
だった!!
っていう感じの映画なのだけれど、設定自体はとても面白かった。

小さくなる映画ってのはこれまでもあったけれど、
今回はそれをただのコメディやアクションにすることなく、

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オトナのおとぎ話『シェイプ・オブ・ウォーター』

『愛してると言ってくれ』×『美女と野獣』のような設定の映画。
野獣つっても魚人だけどね、こっちは。

話せないヒロインと魚人の恋愛物語なのだけれど、
なんかね、リアルなんだよね。
『美女と野獣』に出てくる野獣はライオンの延長のようなもので、
哺乳類な分、まだかわいさがあるというか、
別にその姿のままでも愛してくれる人はいそうかなという気はするんだ。
でも、今作の魚人は、ガチでクリーチャーって感じで

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