途中で辞めたことはいつまでも付きまとうと思った『泣くな赤鬼』

2019年公開映画89本中46位。

タイトル見たとき、
あの赤鬼のために一肌脱いだ青鬼の童話かと思ったけど、
実際は、普通に泣くやーつでした。

「赤鬼」と恐れられた野球部顧問の堤真一が、
卒業以来十年ぶりに教え子の柳楽優弥と再会するものの、
彼はすでにがんに侵されており、、、という話。

設定としては王道だけど、だからこそ無条件にスッと入ってくる。
複雑な事情などない、シンプルな作りは、
見る人を選ばず感動させる。

柳楽優弥(高校生時代は堀家一希)は才能があったものの、
自分の思い通りにならないと嫌になってしまう性格から、
堤真一とソリが合わずに、部活も学校も辞めてしまう。

そんな過去を踏まえて、
厳しい指導でしか生徒と向き合えなかった堤真一が、
余命幾ばくもない教え子の「最後に野球がしたい」
という願いを叶えようとするのは感動的だった。

今回、個人的に柳楽優弥(堀家一希)の役に
共感できるなあというところがいくつかあって。

まず性格のところ。
僕もけっこう自分の思い通りにならないと嫌になってしまう部分はあって、
さすがに辞めるまではいかないけど、気持ちはわかる。

次に、堤真一とのやり取りのシーン。
堤真一が「がんばれ」って言うんだけど、
堀家一希が「がんばれってどうすればいいんですか」って返すところが、
これメッチャ共感できるなと。
僕もそう言われることもあるし、
自分自身でもがんばらなきゃなって思うところはあるんだけど、
具体的に何をどうすればいいのかわからないことがよくある。

最後に、部活のこと。
不本意ながら「途中で辞めてしまったこと」っていうのは、
その後ずっと付きまとうんだよね。
僕も高校時代の水泳部は辞めなきゃよかったといまだに思うから、
柳楽優弥もずっと野球のことが残ってて、
最後の最後でそれをやりたかったというのはすごくわかる。

でも、柳楽優弥は病人の割には顔色もよく、髪も金髪だったから、
あんまり弱っているようには見えなかったな(笑)

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