LGBTの青年の苦悩を描いた『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』

2019年公開映画35本中24位。
(この時点で2015年年間映画鑑賞本数タイ)

内容としては、LGBTの黒人青年が、
父親の死をきっかけに自らの性別(ジェンダー)について
悩み、考え、前を向いて歩こうとする話。

学校ではいじめられ、家族にも理解されず、行き場のない状態だったけど、
同じトランスジェンダーの人たちと出会うことで、
自分の居場所を見つけられたのはよかったな、と。

予想と違ったというのは、この映画のジャンル。
ミュージカルというからもっと明るい内容なのかなと思ったんだけど、
実際はけっこうシリアスな話。
ディズニーや『マンマ・ミーア!』とはまったく違った(笑)
また、踊りはほとんどなくて、
「それセリフでいいのでは?」という部分が
普通の歌になってるだけなので、
あんまりミュージカルっぽさを感じなかったんだよなあ。

あと、個人的にひとつわからなかったのが仲間との出会い。
特に自己紹介もないまま話が進んでいったけど、
これはお互いにトランスジェンダーだと言うことが
言わなくてもわかるのだろうかという疑問。

主人公は中性的な顔ではあったけど、
見た目としては男性であることは明らかであったし、
それなのに、ゲイ(いや、体は男で中身は女とも言えるか)であることを
見抜いたか見抜いていないか、
他のゲイの男性との交際を勧めていたので、
「いつみんなは知ったのだろう」ということがよくわからなかった。

それにしても、『ムーンライト』や『キャロル』がそうだったけど、
この手の映画は自分の理解の範疇を超えてしまっているので、
事象としてはわかっても、本当の意味での理解や共感はできずに、
いつもモヤモヤして終わる(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?