けっこう『シザーハンズ』な『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』

2019年公開映画130本中32位。

まさに完結編でした。
いろんな人の、いろんなラブが、ちゃんと締めくくられててよかった。。。

とにかく濃い2時間!
田中圭を中心とした相変わらずのドタバタ劇で、ずっと笑いっぱなし。
特に、サウナでのバトルロワイヤルが一番面白い。
あんなカオスな状態なのに、ただやかましいだけでなく、
きちんと笑いに繋げられるのはすごいなと思った。

ファンは絶対に見た方がいい映画です。
そう、ファンはね。
これ、完全にドラマの続きだから、
それを見ないで、この映画だけ見ても、
まあ、それなりに楽しめはするだろうけど、
面白さは半減してしまうだろうな。
これから見る場合は、先にドラマを見て予習しましょう。
huluに全話あるので。

『おっさんずラブ』のいいところは、
ゲイってことをまったく特別視していないところだと思う。
そりゃ男が男を好きになるってことで
最初は田中圭も戸惑っていたけど、
このドラマの世界の中ではけっこう普通のことというか、
そういうことも偏見なしに受け入れられていて、
ああ、これ『シザーハンズ』だなって思ったんです。

あれは、人造人間であるジョニー・デップと、
人間の女性との恋を描いた作品だけど、
手が刃物になっている彼を、まわりはそこまで特別視せず、
普通に接していたから。

多くの人が持っている普遍的価値観とズレていることに対して、
それを「そういうこともあるよね~」と受け入れられているところが、
共通しているなと感じました。

せっかくなので、シザーハンズのリンクも貼っときます。
(huluにはないので、アマゾンで)

しかも、『おっさんずラブ』って、
恋愛の当事者が男同士ってだけで、
やってることはかつてのトレンディドラマかってぐらい
切ないし、すれ違うし、みんな全力なのが、
ちょっと懐かしい感じもするんだよね。
昔、「登場人物の性別を変えるだけで物語は面白くなる」
って教えてもらったことがあったけど、まさにそのいい例だと思います。

あとは何と言っても、役者さんたちが素晴らしいんだよ!!
強面の吉田鋼太郎が「はるたん」とか言っちゃうギャップが最高だし、
個人的には伊藤修子が本当にいい味出してると思ってて。
あの女優さん、マジで面白い!
2016年1-3月期のフジテレビでやってた
『お義父さんと呼ばせて』ってドラマで初めて知ったんだけど、
そのときから好きだわー。

主人公の田中圭以上に、まわりの脇役が濃くて、
面白いドラマや邦画って、
いかに濃い脇役がいるかどうかかなあなんて思ったり。

あと、はるたん見てるとちょっと安心する(笑)
役の設定としても自分と同い年ぐらいで、
「この歳だともっと大人っぽくピシッとしてた方がいいのかなあ」
なんて思うけど、はるたん見てたらまったくそんなことないから(笑)

始終笑いっぱなしの最高のラブコメ!
ある意味、この夏一番の純愛映画かな。

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