女のじゅんじゅわ~な『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』

男からしたらある意味、夢の園のような設定。
戦争で負傷した兵士が、女子学園に運ばれ、
(なんであんなところに女子学園があるんだよって思うけど)
そこにいた女性たちが、女の欲望をあらわにしていく、
とてもポルノ感ある世界観。

しかし、この映画、
実は1971年にクリント・イーストウッド主演ですでに映画化されている。
タイトルは『白い肌の異常な夜』。
こっちの方がポルノ感強いけど(笑)

今回の映画を観るために、直前に満喫でDVDでオリジナルを観たのだけど、
圧倒的にオリジナルの方が面白かった。

オリジナルでは、最初、警戒していた女性たちが、
じわりじわりとクリント・イーストウッドに心を開き、
ついには体まで重ねてしまう関係になるのだけれど、
園長のババアから、年頃の先生、生徒まで、
みんなとベロチュウしちゃって、もうこのエロ負傷兵!
なんて言いたくなってしまうのだけれど、
ゆっくりとそういう関係を築いていく過程が面白かったし、
セックスシーンから、この男の身に降りかかる不幸のシーンなど、
リアルかつ大胆に映し出されていて、
さらには女の嫉妬までもがきちんと描かれているのが、
とても見応えがあった。

それに比べて今回のリメイク版に関して言うと、
まず話の流れがまったく同じで、ほとんど違いがない。
まあ、それは別にいいのだけれど、
残念なことに、展開が早すぎて、
登場人物の内面をつかみきれないままラストまで行ってしまった感がある。
オリジナルであったような、じらしながら進む感じがよかったのに、
コリン・ファレルが即効口説きに走る割には、女性との絡みが少なく、
気づいたら終わってたというぐらいにあっけなかった。

無駄を省いたといえば聞こえはいいのかもしれないけれど、
大切なところまでそぎ落としてしまったように見える。
(オリジナルはおっぱい丸出しだったのに、今回は見えて太もものみ。。。)

だから、オリジナル版を観た人からしたら、
だいぶ物足りなく感じるんじゃないかな。。。
これかたら新しく観る人はいいかもしれないけれど、
個人的にはオリジナル版を強くオススメします。

そういえば、オリジナル版にいた黒人の召使役が今回はいなかったけれど、
やはり時代の流れを反映してのことなのかな。

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