設定の秀逸さに加えて笑いと涙もある『パリ、嘘つきな恋』

2019年公開映画70本中6位。

正直、昔からラブコメはそこまで好きなジャンルじゃないんだけど、
最近思ったのは、新宿ピカデリーで上映されるラブコメは
マジで外れないってこと。
特にフランスのラブコメは設定が面白いなと!

今回もまさにそれで、
主人公のジョスランは50歳を目前にしてプレイボーイ。
身分を偽ってまで女と遊ぶ軽薄なキャラ。

ひょんなことから、彼が車椅子に乗っていたところ、
細身で巨乳でムチャクチャかわいいジュリーに遭遇
(いや、この女優さんマジでかわいかった)。
彼女の気を引くためにそのまま障害者という設定にするんだけど、
この時点でけっこう笑えるんだよね。

で、それを信じたジュリーは、よかれと思って、
姉のフロランスを紹介するものの、
フロランスは事故で本当に車椅子が必要な人で、
ジョスランも引くに引けない状況に陥るっていう(笑)

でもこのフロランスのキャラもよくって、
若い頃のキャメロン・ディアスを
さらにギリシャ彫刻っぽくした美人すぎる顔に、
車椅子というハンディキャップがありながらも、
ヴァイオリニストとして世界を飛び回り、
テニスも行うというバイタリティ溢れる、
チートかよってぐらいできた人間。

そんな彼女にジョスランも次第に惹かれていって、
デートを重ねるものの、
本当のことを打ち明けられないままっていうね。
真実を話したら、失ってしまうかもしれないから。。。

ジュリーがジョスランに、
「あなたの方が障害だらけね」って言ったとき、
「障害とは」ってちょっと考えたよね。
身体的な障害と、心の障害は分けて考えるべきだなと。

全体的に軽快なテンポで見やすかったし、
「まさか」の展開もあってびっくりしつつ、
笑いあり、涙ありの素敵なラブコメでした。

今は毎週火曜日に『パーフェクトワールド』っていう、
これも車椅子の人をテーマにした恋愛ドラマがやってるけど、
こっちはリアルに障害と向き合い、
時に重く暗い感じになるけど、
この映画は障害をどうこうっていうくだりは一切なく、
単純に「嘘から始まる恋やいかに」ってことで、
見る人みんなにハッピーを感じさせる内容がよかった。

ジョスランの家にある床の高さを変えられるプールがうらやましい。

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