ノリが青春映画でしかない『スタートアップ・ガールズ』

2019年公開映画137本中117位。

これはやってしまったなという印象が強い。。。
スタートアップを題材にしたとても現代的な映画ではあるんだけど、
大してスタートアップ感なかったんだよね。
むしろ、よくある高校生キラキラ青春純愛映画とノリが同じ(笑)

スタートアップ企業で働くアスペ感満載の上白石萌音と、
大企業の出資部門で働く山崎紘菜が、
2人で新サービスを始めるまでを描いた話。

上白石萌音が常識外れの見た目と中身で、
「スタートアップで新しくサービスを始めようとしている人って
 大体こんな感じだろう」
という極端なイメージを具現化したような存在で、
対する山崎紘菜は、
「凡人」と言われるぐらい普通のサラリーマンという、
性格も所属も正反対の2人が、
時に喧嘩し、時に意気投合しながら突き進んで行く流れなんだけど、
さすがに2時間では面白さが全然伝わってこなかった。

「スタートアップ」という言葉から、
自分の中で「面白いビジネス系映画かな」
というイメージが先行しちゃったのがよくなかったと思ってる。
実際、そんなのまったくなかったし。

ちょいちょい出てくるワードとか、実際の業務とかは、
スタートアップや大企業のあるあるみたいなのは感じるものの、
全体を通してうっすーーーい印象。。。
本当にうわべだけをすくっただけで、
全然スタートアップのよさや苦労などが伝わってこない。
「それ、普通の会社でもあるよね?」っていう感じ。

単に常識知らずのアスペが一人で突っ走ってるだけ。
まあ、実際にそういう人もいるのかもしれないけど、、、
人としてどうかなっていうところが目につきまくった。
最後とか、本当にひどい。。。

アメリカ映画の『スティーブ・ジョブズ』みたいに、
実在した人物かつ話の舞台を特定の時期に絞って、
中身を濃くした方が見ごたえはあった気がする。
今回、出会いからローンチ直前まですべてやろうとしてたから、
2時間じゃそもそも難しいだろう。

だから、これは連ドラにした方が絶対にいいと思うんだよね。
その方が描けるエピソードも増えるし、
キャラも深掘りできるから、このテーマならウケそう。

まあ、日本のビジネス系ドラマは
池井戸潤という最高に面白いエンターテインメントがあるから、
見る人の目も肥えてる分、ハードルは高いだろうけど。

実際にスタートアップで働く人の感想も聞いてみたいなあ。
とにかく、個人的には、
ただの青春映画の域を出ませんでした(笑)

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