思ったより宇宙感が弱かった『アド・アストラ』

2019年公開映画146本中74位。

いやー、なんと言うか。
「あ、そう来るかー」と。

だいぶ想像と違った。
よくも、、、いや、これは悪い方に期待を裏切られたかな(笑)

まあ、そもそも"期待"なんて信頼関係が前提にあっての話で、
特に信頼もクソもない初見の作品に対して、
こっちの勝手な想いをぶつけてることがおこがましいとは思うけど。。。
「そんなの知らんし」って話だし。

ゆーても、ブラピだよ?
舞台が宇宙だよ?
13年前に宇宙探索に出かけて急遽消息を絶った父親
(トミー・リー・ジョーンズ)が生きていたから会いに行くって話だよ?

こんな設定だったら、いろいろ期待しちゃうよね。

『スター・トレック』みたいに、
宇宙に冒険しに行くのかなって。

『スター・ウォーズ』みたいに、
銀河を股にかけた親子喧嘩なのかなって。

『エイリアン』みたいに、
宇宙船という極度の密室で未確認生物に襲われるのかなって。

『インターステラ―』みたいに、
ちょっと学術っぽいSFなのかなって。

『ゼロ・グラビティ』みたいに、
沈黙と静寂が支配する宇宙空間の怖さを垣間見るのかなって。

はたまた、闇の組織に仕組まれた罠とか、
時空超えちゃうとか、実は父親が宇宙人だったとか。

でも、、、そのどれでもなかった(笑)
孤独を通じて、思いやりの心を持とうと決意する主人公のお話だった(笑)

父親の生存の可能性を信じて、海王星にまで飛ぶブラピ。
その長い航海の中で、余りあるほどのひとりの時間。
そこでようやく、これまでの自分の人生を振り返り、
パートナー(リヴ・タイラー)に対して
誠実でなかったことなどを悔やむっていう。

おお、懺悔の時間かい?って。
でも、人間ひとりの時間は必要だなというのは、このブラピを見て考えた。
彼だって、この航海がなければ、
自分のこれまでの行いを振り返ろうとはしなかっただろうから。
その振り返りを経て、
今後の生き方をよりよいものにして行こうとしていくのは見習いたいなと。
50歳過ぎたら、なかなか生き方を変えるってのは難しいと思うし。

ただ、父親が謎なんだよなー(笑)
とにかく、地球外生命体を調べたい一心で宇宙探索に乗り出し、
長い年月をかけてずーっと研究に没頭。
なぜそこまでこだわるのか。
映画の中で明確な答えはなかったけど、
僕は男のロマンと意地だと思うなー。
宇宙人がいるっていうのは興味深いことだし、
「全宇宙で知的生命体は人間のみである」
というおごった考えのやつらに
一泡吹かせたいってのもあったと思うんだよね。

そして、リヴ・タイラー。
ちょい役にも関わらず、『アルマゲドン』と役どころが似てる気がする。
まーた、パートナーが宇宙に行っちゃうのかって(笑)

まあ、これはこれでアリな映画だとは思うけど、
「想像とだいぶ違った」という印象は大きく、
そのギャップを生まないために、
作品に過度な期待は持たずに、
常に中立の視点で見たいなと思った次第です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?