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違うのでしょうね

喉を落ちる野菜ジュースの、すっぱい後味だけが場違いにいつも通りね。
深夜2時に馴染んだ南アルプスが誰の興味を引くことも無く四角くベットを照らしてる。
2の粉がクライマックスの知育菓子が食べきられないまま飽きられて、ホテル特有のなんの荷物も載せる気のないちいちゃな机に置いてある。
どうでもいい散らかった部屋を眺めるほど、あなたとの時間が退屈なの、愛のせいかしらね、違うのでしょうね、はやくかえるじかんにならないかな。
あなたが私の手を取る。生ぬるい時間が始まるのだ。私も生ぬるい人間になってしまうのだから、せめて冷たい水を飲ませて。嫌いじゃない、でも愛しちゃいない。舌をなぞり喉奥へ、食道へ、胃へ、きんと冷たい刺激があるからまだ生きてる。はやく帰りたーーい。

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