見出し画像

事業を伸ばすためのコーポレートITの意思決定(情シス3年目末時点)

性格上、人からのお願いは断れない部分があったりする。
一人情シスになって、アルバイトさんから社長まで幅広い方々から相談を受け、PCの使い方からGASの書き方、セキュリティや業務改善まで幅広い領域の相談を受けてきました。

情シス1年目は、相談されて助かったよ〜と言われることに、なぜか満足してしまっていた自分がいたり、やるべきことが決まっていたのであまり意思決定のプロセスについて考えた自分がいなかった。(当時も考えていたが、割と定性的な部分での判断が多かった….)

そんな中で起こったきっかけ


情シス3年目から、社内の全体の業務改善を担当することになりました。

部署ごとにヒアリングして課題を抽出して、改善方針決めて、改善するを一貫して担当しました。社内全体の25%くらいのオペレーション、月間30~40時間くらいは削減したと思われる….

組織体制の課題や会社のITツールを使用する際の癖なども分かり、様々な課題も把握できました。
一方で、50名程度の事業会社で情シスも1人のため、予算も人件費もどこに投資するのかを優先順位づけが必要になってきました。
従業員からの改善要望はとっても有り難いが、全てに応えることはできません。定性的に困っている人を助けたいではなく、事業の伸ばすための費用対効果で優先順位つけていかないと意思決定がブレるなと、、

情シス初めて2年半のこれまでは、「ITで従業員を幸せにする」が意思決定のウエイトを占めていたが、「事業を伸ばした上で、従業員を幸せにする」に思考が変わりました。

「事業を伸ばす」ために、どのような優先順位で意思決定するのかをまとめてみた。

事業を伸ばすといってもいろんな意味が会社のフェーズや文化によってありそうです。

  • 売上を伸ばす

  • 利益率を上げる

経営戦略によって、両方を求めていく場合と片方のみを求めていく場合があると思います。

  • 売上を伸ばす:新規事業や事業戦略で注力していく事業部の従業員がコア業務に専念できる環境を作る(オペレーションに人間の工数を張らない投資)

  • 利益率を上げる:人件率が高い事業部で、人件費を下げても、これまで通りの業務遂行できる環境を作る(人件費を下げて、販管費も下げる投資)

小規模な会社であれば、両者が求められることがほとんどだと思います。

売上を伸ばすために、オペレーションに人間の時間を使わずにコア業務を集中できるようにする。新規事業や注力事業部の施策で、労働集約的に動く必要のあるタイミングで人的リソースを投下できるようにする。

利益率を上げるためには、

  • 人件費を下げるであれば、人事と連携して人事組織戦略を実現するIT投資をする

  • 広告宣伝費を下げるであれば、マーケと連携してマーケ戦略を実現するIT投資をする

両者ともに、基本的には業務改善やIT投資で必要なコストと削減できる販管費等のROIで優先順を判断する。
売上を伸ばす場合は将来的な売上も考慮し、利益率を上げる場合は現在のコストから削減できることを考慮する。

削減できる販管費等のROIを判断するには以下の観点を使う。

  • 改善対象となる業務担当者の人数と人件費単価

  • 頻度と発生してる工数

  • 発生しているリスクとその影響度

  • キャッシュインパクトがあるのか(キャッシュベースで~~万円削減できるか)

今思っていること

情シス3年目もそろそろ終わり、コーポレートITの考え方がすごく変わりました。この記事の内容ももしかしたら、来年には別のことを言っているかもしれません。でも、まずはROIで意思決定することをぶらさない。

コーポレートITとなり、1年目2年目はIdPだMDMだ、oktaだJamfだ、SaleForceでSalesOpsだ…などなど、モダンでカッコ良いツールを導入したい気持ちがたくさんでした。
3年目となり、自社のPLや販管費を見たり、経営課題に対して情シスができることを考えると

  • まずは経営課題をITで解決する

  • oktaだ、Jamfだ、SaleForceだは儲かってないと導入できない

  • 経営課題を解決して、事業を伸ばして、oktaだ、Jamfだ、SaleForceだを入れるフェーズまで持っていく気持ちが大切

だなぁ〜と、少しだけコーポレートITの本質に近づけたかもしれません 。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?