揺らぎゆく

終わりなく集まってくる炎
そんな冷たい光で
激しく激しく抱擁する
一人でいいから、なんて
瞼の裏で明日を占う
薔薇を染めた血液よ
銀河の砂の一部になれ
歌う月の光に惑い
逢着するは夜の果て
意味なんて通り過ぎて
あなたの背骨に頬ずりする
空を駆ける渡し船
命の息吹をまき散らし
どこまでもどこまでも伸びていくは世界の影
さよならを懐に入れて
衣を愛で染め上げる
震える竜よ
ためらう鳥よ
色彩を覚えた時間が
無為を捨て意味を見る
まどろっこしい始まりを
簡易的な言葉で埋める

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