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フォロワー数400vs24万?!天空ライターをbosyuして 「ライター・編集座談会」を下町・神田で開催!


2月下旬。神田にある中華料理店で、ひっそりと「ライター・編集座談会」が行われた。参加者は、我々「COREZO!ASAKUSA」のメンバー3人と、天空ライター8人。天空ライターのフォロワー数を合計すると、24万人だ

24万人。はてはて?数字の想像がつかない。会社員時代にもらっていた給料は24万円くらいだった。お母さんの誕生日は4月24日。じゃなくて。

フォロワー数が24万人。長野県松本市の人口と、GLAYのアリーナツアーの総動員数と同じくらいだそうだ。ついでにいうと、千眼美子のフォロワー数と同じくらいでもある。

そんな天空人たちが下町・神田で語るライター、編集とは。COREZO!ASAKUSAの天才ライター・吉川真緒が、どうにかこうにかがんばってお届けします!

今回の参加者の面々。あえて名前は出さないが、とんでもないメンツ。

ネットの世界に蔓延るオンラインサロンと「ホンモノ」「ニセモノ」の違い

カンパイをして、和やかなムードで話をしていたと思ったら、急にボルテージが上がった瞬間がある。それは、オンラインサロンが話題になったときだった。

「ライターサロンやりたいって、思ってるんだよね。収益ゼロでも全然いいから」

フォロワー数14万人の男が言う。

「サロンに入会すると、クライアントとトラブルになった時に、僕かpat◯が一緒に殴り込みに行ってくれる権利をつける、みたいな。未払いとか、セクハラに悩まされる女の子も多いでしょ。ああいうのに対抗出来る組織がそろそろ無きゃダメだと思うんだけど、自分たちでちゃんとしたやつを作っておかないと、わけわからんゼニ儲けの連中がライターサロンやりまっせ~!って言い出す頃合いだから」

確かに。私はまだ未払いの経験はないけれど(ムカつきすぎて関わりたくなくて、お金いりませんって言ったことはある。思い出したらムカついてきた。)今後、もし未払いのトラブルとかあったら相手に強く出られる自信がないから、あったらうれしい特典だ。

などと考え込んでいたら、オンラインサロン話をきっかけに「ホンモノニセモノ」の話がはじまった。

「あのオンラインサロンの名前をTwitterとかで『@◯◯◯』って名前の後に付けてるやつ、全員ブロックしてるからねw」

「あいつは詐欺師」

「俺らが一生懸命テキストを書いてるときに、横で『アクセス数の増やし方教えます!』『フォロワー数の増やし方教えます!』って言うやつ。あれはニセモノ」

参加者がみんな「お〜〜〜!」と、声を上げてしまう言葉がポンポン出てくる。わかる。それもそうだし、有料noteを売りつけるのは本当に良くない。市販の本だって立ち読みで内容を見てから買えるのに、「この続きが読みたい人は…」って買わせるやつ。あれはイヤね。

「ネットの海に溺れている人にとっては、ニセモノの言葉も浮き輪に見えるんだよね。ニセモノほど声がデカイから、『助けまっせ~!』っていう言葉にすぐ飛びついちゃう。僕らが浮き輪になることもそろそろ考えなきゃいけない気がする」

「ニセモノにはメディアも依頼しないよね」

「とにかく、胡散臭いやつの声がデカすぎる!!!!」

…それにしても、ご飯がめちゃくちゃ出てくる。皿の上に皿が乗る。そしてどれもこれも全部美味い。味坊、ご飯に専念するためにもう一度訪れたい。

ライターの年収が低い問題…

「WEBライターって、所得が低いから既婚率が高いんだろうね」と、恋愛コラムニストの女性が言っていた。いやいや、そんなこと言ってあなた稼いでるんじゃないですか?と思いながら話を聞いていると、これまた年収が高そうな男性も「確定申告で自分の年収の低さに気づくよね」と話す。

ライターって、そんなに所得が低いの…?と夢も希望も失いかけたとき、とあるテキストサイト管理人が、切ない気持ちを救い上げてくれた。

「ヨッ◯ーくらい稼いでる人がさ、六本木ヒルズくらいに住んでくれないとライター界に希望がないよね!ヒルズに住まないとしても、東京で家族を養えるくらい稼げる世界になってほしい」

pat◯さんには、ライター界の王になってほしい。やさしい王様に…。

ちなみに「東京で家族を養えるくらい稼げる世界になってほしい」と言われたライターは「流石にもうなっとるわ!」と即答していた。

ライターは日本の社会問題に切り込める?日本を背負わされそうになった話

今の日本では、就職活動やセクシャルハラスメントがよくニュースになっている。日本の現状をよく思っていない参加者がいきなり言い出した。

就活のOB訪問に潜入して、セクハラ現場を録音して記事書けば?バズるよ

確かに、このご時世、絶対に需要がある。「この企業のOBにはセクハラをする人がいる」とわかった方が、就活生も入る前にセクハラ体質の企業かどうか分かって安心だ

しかし、私に日本が抱えている問題に切り込む勇気がない…。消されたくない…。UNIQLOに潜入した人みたいになる勇気はない…。もし書いて、蟹工船に乗せられたら怖いもん。泳げないからちょっと海女さんになるのは厳しいな。

来年の確定申告に向けて!ライターの「お金のちょろまかし方」を伝授

この日一番、大きな声が出てしまったのがお金の話。みんな大好きなお金の話。とある恋愛コラムニストの方が、年商と年収の差を教えてくれたんだけど…。ある意味…

低所得者になれるまでお金をちょろまかすには、どうしたら良いんでしょうか!


恋愛コラムとか、一本でも書いておけば結婚式のご祝儀とか全部経費になる

記事の顔出しも人前に出るのと同じ。人前に出るんだから、仕方なく化粧もするし美容室にも行く。これも経費

飲みに行って、後輩に奢るのも経費

研究開発費も使えるから、食費も経費


ライターの一番の節税は、いろんなジャンルでチョコチョコ書くこと!グルメもファッションも恋愛も、全部経費にできる


なるほど&なるほど…。考え方次第でこんなにちょろまかせるなんて。お金のことは自分でもしっかり学ばないといけないけれど、やっぱり、同じ職種の先輩に裏技を聞くのが一番だ。来年の確定申告では、私も高年商低所得者目指すぞー!!!(元々)


ライター陣が思う「良い編集者」を実名で大公開!クソ編集は「自分の媒体を愛してない編集」

▲後ほど登場するウシガエル


ライターと編集は切っても切れない関係。いなくても良い、なんてことはなくて、編集が入るからより良い記事になるし、媒体との良い関係も続けられる。だけど、中にはクソみたいな編集もいる。まずは、クソ編集の話から…。


満場一致だったクソ編集は、媒体を愛していない編集


みんながエー!って思うような案件だったけど、まあ、納品した。1回目は媒体と合わないからって掲載されなかった。なのに、また依頼をしてきやがった。だけど、2回目もちゃんと納品した。きちんと掲載されたけど、編集が媒体を愛していないから、ページの中のリンク間違いに気づかない!


「記事を納品後、拡散して!とのお願いがあった。拡散しようとしたけれど、SNSに拡散するボタンがついてない。無いのにどう拡散しろって言うんだ。ボタンをつけるだけならすぐなのに、全然つけてくれない。仕方がないから、URLとタイトルをコピーして手打ちしたわ!」


でも、トラブルって逆にオイシイところもあって。最初の金額より10倍くらい高いお金をもらったこともある


転んでもタダじゃ起きないライター。強い!ちなみに、少し話はずれるけれど、代理店とケンカをしたときは「お前らのミスをクライアントにチクるぞ!」と言えばいいらしい。秘密の呪文、覚えておこう。


さて、ここから「良い編集☆実名で大公開!」の時間。エピソードを交えつつ、さらっと進もう。

1人目…BuzzFeed 播磨谷さん

「最初は『大丈夫かな……?』って心配だった。。だけど、一緒に仕事する内にどんどん企画のピントが合うようになって『これ面白いじゃん!』っていうネタも増えた。そして何より気合いが入ってる!

「100km歩く企画にもカメラ持って着いてきた。あたりは真っ暗でウシガエルの声とかが聞こえる山道で、急に泣き出して。『俺、何やってんだろう』って。それくらい、気合いが入ってる編集さん」

2人目…AMのイワクラさん

「とにかく、ただひたすら褒めてくれる。叱ることなくずっと褒めてくれるから、調子に乗って書いてしまう。勘違いをさせてくれる天才。私の最初を作ってくれた人。」

3人目…ヤングジャンプのスギヤマさん

「初めて書籍を出すときにお世話になった。売れていないときに『絶対才能がある!』と言って支えてくれた。まだなんの実績もない人間に、言ってしまえば納期が守れるかわからない、長文が書けるかも分からない人間にお金を払ってくれるのは本当にありがたかったし、すごいと思う。この人も、私の最初を作ってくれた人。」

4人目…ねとらぼアンサーのスギヤマさん

「ライターのことを考えた上で、『こういう風にやってみたら?』と、提案をしてくれる。新しいアプローチができてよかった。」

5人目…ノオトのミヤワキさん

「まだ駆け出しの頃に、GAZOOのライターに抜擢してくれた。なんの実績もなかったのに使い続けてくれた。ミヤワキさんがいなかったら、今の僕はいなかったのかなあと。」

6人目にして7人目…100万ボルトのインディー高山さん

「ライター目線に立ってくれて、同年代ということもあり、楽しく仕事ができた。悪いところは悪い、良いところは良いとしっかり褒めてくれて、一緒に成長できる編集さんだったなって。」

8人目…dybe!のカサイさん

「僕レベルになると、誰も赤を入れてくれない。だけど、この人は死ぬほど直してきやがったんです。僕の記事をあんなに直してくるなんて、勇気がある。しかもちゃんとした直しで、すごく面白くなったから、すげえなあって。よっぽど良いものが作りたいんだなって伝わってきた。」

番外編…COREZO!ASAKUSAのイシヤマさん

このメディアの編集長でもあるイシヤマさん。最初「今書いてるメディアの編集長を褒めるとかステマくさくない?!」と思って外したら、「ワタシを褒めてくれたの外されてる…」と言われたので、番外編として記載する。

なんて、こんなことを言える距離感の近さが魅力的。どんな企画を出しても否定せず「こうしたら良さそう!」と提案をしてくれて、記事を納品したら絶対に一箇所は褒めてくれる。納品後のチャットワークを開くのが怖くない編集長。まあ、ただのアル中みたいなところはあるんだけれど…。



良い編集というのは「売れないときに目をかけてくれた」「ライター目線に立ってくれて一緒に成長できる」「お金を増やしてくれる」「媒体を愛している」というのが、この「ライター・編集座談会」に参加したメンバーの総意だった。


良い編集を聞いたところで、タイムアップ。最後にみんなで杏仁豆腐を食べて、座談会は終わった……。


私のようなゴミクズ弱小ライターが、普通に生きていたら一生出会えないような天空ライターと過ごした、とんでもない2時間の一部をお届けした。オフレコ話やギリギリ話もたくさん聞けたけれど、やばいやつは私の心の開かずの間に入れておく。しっかり鍵をかけてね。

ご協力いただいた天空のみなさん、ありがとうございました!



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