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罠猟の良さ。

 昨年罠猟の免許を取り、無事に新米猟師の仲間入りを果たしたわけですが、僕の1年目はもう終わってしまいました、
計画していたよりも出猟できず、もどかしい日々が多かったですが、何とか自力で鹿を獲ることができて少しホッとしています。
そんな経験値の浅い猟師ではありますが、「罠猟ってすごく良いなあ。」と、大雑把な言い方ですが思います。すごく良いです。自分なりの罠猟の良さを書いてみます。

まず罠猟は1日では終わりません。罠を仕掛けたら、仕掛けた罠に獣が掛かっているかどうか見回りをして確認します。見回りは基本的に翌朝。だから僕の場合、罠をかけた日は翌朝がすごく待ち遠しくて、楽しみになります。もうその日は早く寝て、翌朝早く起きて確認したい。
明日を楽しみに、ワクワクした気持ちで眠りにつくというのは幸せなことだと思います。

 獲物を捕獲することができたら、止め刺しをする必要があります。獲物の血抜きをして止めを刺すことです。まだ鹿の止め刺ししかしたことがありませんが、僕が行っている止め刺しは、鹿の頭を棍棒で殴って気絶させてから、ナイフで心臓を刺すという方法です。
止め刺しの瞬間は何度やっても心が痛みます。自分でやって実感しましたが、獣を殺すというのは他のそれとは違いました。命に優劣をつけるようですが、そう感じたのが事実です。

何かの本に書いてましたが、生物は他の生物の命を奪って生きています。普通のことですが、今の社会ではそれを実感する場面はなかなかないように思います。止め刺しをして鹿の命を奪い、それを捌いて食べるという行為では自分の身体全部でそれを認識することができます。

僕はこれまでの人生で死にたいと思ったことはありませんが、自分が殺した鹿のことを思うと、これからも自殺はできないなと素直に思いました。

こういうことを書くと少し重たく感じられてしまうかもしれません。まあ実際重いわけなんですが、僕はすごく楽しんでいるし、やりがいもあるし、罠猟をやることはとても充実しています。だから今年の冬、2年目の猟期がくるのをとても楽しみにしています。

とにもかくにも、もっと獲物を獲れる猟師になりたい。笑

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