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私はきっとこれからも、オリックス・バファローズのファンだと思う

文春野球フレッシュオールスター

前回文春野球甲子園に応募したコラムをこちらに掲載しましたが、それよりも前に行われていた文春野球フレッシュオールスターの公募において「10代とは思えない優秀コラム賞」に選んでいただいたコラムをこちらで公開します。

去年からずっと、文春野球コラムレースを読んでいました。野球の試合がある日はほぼ毎日、午前11時に2つのコラムが更新されます。昼休み、更新したてのコラムを読んで笑ったり、泣いたり・・・・・・(昼休みってのは内緒)。毎日です。いくら12チームあるとはいえすごい。毎日楽しんでいました。

各チームのファンであるライターさんが書くコラム。12球団それぞれにファンならではの声がめちゃくちゃあふれているので、興味を持たれた方はぜひ!個人的にはオリックスを担当されている木村さんの6/15のコラムが最高でした。

ほんとに。みんな。読んで。

今回のやつは書いていてほんとうに楽しかったので、ぜひ野球を知らない方もお読みください。なお、応募時から多少の改変があります。

私はきっとこれからも、オリックス・バファローズのファンだと思う

  
 オリックス・バファローズ。それは日本に12あるNPB球団の一つであり、京セラドーム大阪とほっともっとフィールド神戸を本拠地に持つ、関西のチームだ。私は高校二年生の頃から、このオリックス・バファローズのファンである。バファローズを知ったきっかけははっきりとは覚えていないが、現在別のチームで活躍する金子千尋投手、伊藤光捕手という二人の選手の存在はとても大きい。

 大学で、「自分が好きなことを、全く知らない人にも伝わるようにレポートを書こう」という課題が出た。それを見たときから、この題名でレポートを書こうと決めていた。そのレポートと文春野球の応募の締め切りが偶然にも一緒だったという奇跡で、私はこの原稿を真剣に書くことになった(レポートはいつも真剣に書いていますが)。

 高校一年生の頃両親が急に阪神ファンになり、プロ野球を見るようになった。それ以来私も甲子園や東京ドームへ試合観戦にいったのだが、なぜか阪神ファンになることはなかった。その頃両親と一緒にプロ野球ニュース(フジテレビONE)を見ているときに、金子千尋投手(現・日ハム金子弌大投手)、伊藤光捕手(現・DeNA)、そしてオリックス・バファローズのことを知った。それが2017年の夏のことだった。
 兵庫県に住んでいた私にとって、バファローズが本拠地とする球場に行くことは難しいことではなかった。夏休みも後半になったある夜、翌日の先発投手が三年ぶりの二桁勝利がかかった金子千尋投手であることを知る。二日後の午前中には予定がなかった。もし夜遅くまで帰れなくなっても問題がない。平日だったが、観戦に行くチャンスだった。そもそもチケットはあるのだろうか、と調べてみるとまだ投手がよく見える内野の指定席が残っている。今思うとオリックスであれば当然なのだが(いいのか悪いのかは今回議論しない)、そのときは驚いたものだった。そしてなんとか両親を説得し、前日の夜に初めてのバファローズ観戦が決まったのだった。

 2017年8月23日。水曜日。ほっともっとフィールド神戸。北海道日本ハムファイターズvsオリックス・バファローズ。まず一番覚えているのが、試合開始前のスタメン発表ムービーだ。金子投手のそれがとにかくかっこいい。金子千尋投手の構え、立ち姿、投げ方、そして背番号と名前。その後、実際に試合で投げている映像。かっこいいシーンの詰め合わせが、それはまたかっこいい音楽と共に流れる。高校時代放送部で映像を作る側として見ていたことのある私はそれで心をがっちりと掴まれてしまった。
 その後、BsGirlsという球団公式ダンス&ヴォーカルユニットがオリジナル曲と共にダンスを披露する。元々テレビ番組の企画で彼女たちのことを知っていたため、実際に初めてパフォーマンスを見てクオリティの高さに感心してしまった。ぜひパフォーマンスを見てほしい。他の球団のチアガールとはまた違うものを見ることができる。
 そして彼女たちのパフォーマンスの後、やっと試合が始まる。その後も試合会場でしか体験できないことをたくさん味わった。実況に邪魔されず、はっきりと聞こえる選手たちの応援歌。それに合わせて手拍子をし、歌い、一丸となって応援するファンたち。点が入ったとき、ピンチを切り抜けたときの盛り上がり。最高だった。
 またこの日は夏のほっともっと恒例、花火ナイターの夜だった。未だに私のスマホの画像フォルダ(なかなか整理できないままになっている)には花火の写真が59枚も残っている。球場で花火を見られるということに、テンションが上がっていたのだと思う。

 その日は負けてしまったが、悔しいだけでなく高揚感も大きかった。それはきっと、現地ならではの空気感を肌で感じることができたからだろう。(ちなみにこの日大谷翔平選手の打席を見た。帰った後留守番をしていた父にうらやましがられたことをよく覚えている)

 私はそうして、オリックス・バファローズのファンになった。正直ここ数年はリーグ内で下位に沈むなど、強いチームというわけでもない。また関西では阪神タイガースが有名なため、バファローズファンに会うことも少ない。
 それでも私はきっとこれからも、バファローズのファンをやめることはない。それは最初にがっちりと心を掴まれてしまった球場演出のかっこよさ、ウグイス嬢ではなく男性のボイス・ナビゲーターの方が盛り上げてくれる選手紹介、BsGirlsという存在、いろいろあるが、やはり応援したくなる選手がたくさんいるということも大きい。
 最初にバファローズを知ったきっかけである二人の選手は現在他のチームで活躍しているけれど、他の選手がまたバファローズというチームを引っ張っている。豪快なホームランを叩き込む吉田正尚選手、ガッツポーズの勢いがいい榊原翼投手、頼れるムードメーカーな伏見寅威選手。この字数では収まりきらない、たくさんの魅力ある選手があふれている。バファローズを見ていると輝く選手や輝く試合がある。輝く球団演出もあるし、ボイス・ナビゲーター、スタジアム・レポーターの方々の声もなんだか輝いている。試合一つを見るだけで、これだけたくさんの輝いた何かをみつけることができる。それが、バファローズを応援する理由だ。もちろん勝ってほしいけれど、負けても楽しかったと思える演出がある。イベントがある。だからもう一度通いたくなる。京セラドームへ。ほっともっとへ。そんなチームが、オリックス・バファローズなのだと思う。
 だからこれからも、オリックス・バファローズというチームが、私は大好きだ。

 私が一方的にオリックスのことを話している友人にレポートを読んでもらうと、「これはレポートじゃない、小説だよ」と怒られましたが、文春野球の方は「これはいい」と褒めてもらったので、こちらの文章はこのあたりで終わらせていただきます。レポートの方はもうちょっと頑張ります。ありがとうございました。

最高の夏

 ちなみにこれのもう少し熱量を下げてレポートっぽくしたものを、本当に学校に提出しました。後悔はしていません。最高に楽しかった!!

 今年から一人暮らしをはじめ、大変なこともありますが、BCLのボランティアに行ったり、たくさんの野球場を訪れたり、野球に関してはかなり満足のいくシーズンを送れているような気がします。(シーズンという言い方が野球脳を感じさせる・・・・・・)

 8月にNPB2試合、BCL2試合の観戦。また9月にNPB2試合、大学野球2試合の観戦を予定しています。ここまでの人生で、最高の夏になっていることは間違いないと思います。

 あとは!雨が降らないことを願うのみです!!(9月全部外球場なので・・・・・・)

 ではまた。野球の話がしばらく続きそうです。

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