就活生に向けたツイートのまとめと補足(見た目編)

先に断りを入れますが、私が言いたいのは、就活で没個性を押し付けられていると嘆くくらいなら自分がしたい格好をしましょうね、ということです。このノートはメイクをしたくない人にメイクを強制するものではありません。

就活メイクが嫌い、というみなさんの気持ち、なんとなくわかりますよ。

私は昔から「何かを言われたらそうするのが常識」みたいなことが嫌いです。その際、ただ言われたことに反発するのは厨二病ですから、そのルールが語られる背景を紐解いてから自分の取る行動を考えるようにしています。そうすれば私の行動を否定する人は減りますからね。

就活○○ってなぜあるのでしょう?それはビジネスコードを就活生に説明するためです。就活生なんだから、ビジネスコードを知らない人が多いのは当たり前です。だから、就活サイトはわかりやすい説明のために、具体例を出すわけです。その具体例は安くて誰もが揃えやすいものの方がいいわけです(シャネルスーツを具体例にされても予算的に困ります)。

就活サイトに載っているメイクや服装が、ビジネスコードの一例でしかないと言うことに気づけば、それらを愚直に真似しなくて良い気がしてきますよね。ポイントを押さえていればいいわけです。

就活の際の服装について、私が自分の就活の時に考えていたことをベースに、社会人としての注釈を加えつつまとめました。私はプロのアドバイザーではないですのであくまで参考程度ではありますが、このノートが皆さんのヒントになりますように。

その1 メイク

それまでろくにメイクの勉強をしたことがなかった私は、就活をきっかけに資生堂サロンでメイクを教わりました。ほぼすっぴんどころか、個性を生かした普段より濃い化粧でした。「就活メイク=ほぼすっぴんでないといけない」のイメージで考えなくて良いのだと気付きました。

話は少し逸れますが、折角ならプロのレッスンを安く受けるお得なチャンスだと思ってビジネスメイクを習いに行くといいですよ。ビジネスメイクをするのはお勤めしている間ずっとですから。所謂「就活メイク」にはナチュラルメイクの基礎が詰まっているので、汎用性が高い。社会人のツイートを見ていると、眉毛サロンとか、化粧レッスンに行っている人多いでしょ。学生料金で教われるうちに行きましょ。

さて。

就活生をターゲットにしたコスメのキャンペーンの多くは、今まで、家庭、校則やコンプレックスに縛られて自分のメイクに向き合わ(え)なかった人のためのもの。後ろめたく思うことなく自分を研究する良い機会ですからね。ですから、もし貴方がキャンペーンにムカついたのなら、それは貴方がターゲットでなかったと言うだけの話です。

今はYouTubeやSNSでメイク情報に触れられるし、質の良い化粧品が安く手に入る時代。本当に自分に最高に似合ったメイクが確実に完璧にわかっているのであれば、そのままの個性で行くといいですよ。それが貴方の美しさだし、就活に美しさで目立ってはいけないという法はない。

就活で没個性を目指していい訳がありません(しつこいですが、個性は見た目だけの話ではないですよ)。あなたがもしメイクで目立てる術を使いたいなら、使った方が絶対いい。ただしビジネスコードを押さえた上で。品の良さ、頭の良さ、能力の高さ、芯の強さ、凛々しさ、健康さ、思考の柔らかさ…メイクで表現できるビジネスパーソンには色々な姿があります。

でもここはビジネスなので、例えば幼さ、あどけなさ、セクシーさといった、仕事の能力と関係ないことは重要ではないですよね(もしセクシーアピールが仕事の能力として捉えられたら、ちょっとびっくりでしょう)。だから、ビジネスメイクは普段のメイクと同じでいいとは必ずしも言えないのです。

ビジネスコードに則った自分のメイクスタイルを、研究したり、プロに習ったりして確立してください。

「化粧はマナー」という言葉は嫌い。強制力があるように聞こえるから。メイクをマナーと思わないで、自分を表現する手段だと思って欲しい。自分のなりたいビジネスパーソンのイメージを描いて、それを存分に表現してください。

その2 髪型

髪色のビジネスコードは、必ず真っ黒にしなければいけないわけではありません。実際就活中に茶髪の子をたくさんお見かけしました。ただ明るさの度合いが過ぎるとビジネスではなくカジュアルになってしまいます。度合いは志望業界なども左右しますので、美容院に相談してください。

髪の毛の色が明るいと髪が痛んで見えやすいし、カラーリング自体も髪を痛めるし、色ムラもプリンもだらしなく見えることがありますので、自己流ではなく、美容院で染めてトリートメントしてもらうのが良いですね。

就活中は意外に時間がありません。地毛だと手間もお金もかからなくて楽です。その辺も考えて髪色を決めると良いかと思います。

次に髪型。髪型のビジネスコードはかなり自由です。多くの情報媒体では髪型について必ずポニテにしろとは言ってないし、ただ清潔感を、としか言ってない。清潔感とは何だろう。

美容師さんに伺ったところ、きちんとした髪型の共通点は、
・纏めるなら、後毛のない襟足
・纏めないなら、ボサボサ見えない毛先
・髪の表面は綺麗に整え逆毛が見えない
・頭を動かしても崩れない
なのだそうです。確かに、就活中はお辞儀やメモを取るなど俯く行為が増えますので、その度に髪をかきあげないといけないような髪型は不適です。

うーん、こう見るとポニーテールは合理的ですね…しかし似合わないものは似合わないんだよなぁ。

その美容師さんによると、頭のハチが張っている人は横をピッタリさせたポニーテールやお団子が似合い、ハチがない人は側面にボリュームが出るハーフアップの方が似合うそうです。

前髪は巻いてもピンで止めてもオールバックでも何でも良いので、とにかく目にかからない方が良いです。目が見えないと、相手から超眠そうに見えます。さすがに会議中寝そうな人に見えるのは良くない。

その3 スーツ

就活のスーツはアウトレットモールで買うといいです。色は、黒、紺、ベージュ、グレー辺り。ただベージュは結構汚れますし、冬場は寒々しく見えるので今のスケジュールはお勧めできないかもしれません。

黒や紺じゃなきゃだめ、と考えるのではなく、黒や紺ならなんでもいい!と考えましょう。流行りがあるわけでもないから、自分の好きなブランドで、自分の体型に合った、ファッショナブルなスーツを探して欲しい。アウトレットモールなら色々なブランドを一度に試せるし、某スーツ屋と同じくらいのお値段でもっと良いブランドが買えます。

おすすめはフランドル系列やワールド系列。

スーツはとにかく体型にあったものを。スカートかパンツのどちらが良いかより、肩幅が合い、胸元や腰回りにシワやタブつきがないことの方がよっぽど大事。スーツは本当に骨格との相性が命ですので、ストレート、ナチュラル、ウェーブでは選ぶべきものが全然違います。調べたり店員さんの助言を受けたりして選んでください。姿勢良く、細く見えますよ。

黒といっても、生地にはいろんな色があります。艶やかな黒、ストライプ黒、グレーっぽい黒、それに硬い生地や柔らかな生地。裏地がオシャレなものもあるので、自分のお気に入りの1着を探してください。

就活スーツがダサいのは、黒だからではなく、似合ってないのを着ているから、が私の持論。似合っていないスーツは何色でもダサい。

黒スーツは就活後は使わないって?似合ったスーツを選んだら、喪服としても使えますし、ジャケットだけ普段使いしても良いですよ。黒ジャケットはカラフルな服もオフィスカジュアルにしてくれる魔力があります。

その4 ブラウス

下着が透けないのが大事です。エロいとかそう言う問題以前に、生地のペラさはくたびれて見えるので。色は純白でなくても良いと思いますが、色が濃いほど老けて見えます。あれは貫禄を出すためのものと思っている。

骨ストの私はバナナリパブリックのワイシャツ推しです。生地が厚い分、ちょっとアイロンの手間はかかりますが。あとはロペあたりで柔らかめの生地のブラウスを買っておくと、アイロン不要なので泊まりも便利です。

襟の有無や形、色味、生地の艶やハリなんかは、普段自分のお洋服を選ぶように選ぶと良いですよ。骨格とか、パーソナルカラーとか。

その5 下着

ブラウスを安っぽく見せないために、透けないものを。購入したブラウスを持っていって重ねてみると良いです。

白色は肌とのコントラストで透けます。ベージュが一番ですが、意外とピンクや赤色も透けないです(ワコールの店員さん談)。

私の時は夏に就活イベントがあったので、汗をよく吸ってくれるかどうかも重要でした。ユニクロ優秀。スカートの場合はワンピースタイプの下着やアンダースコートを履くと、汗でスカートがまとわりつきません。福助が優秀でした。静電気が起きないので足がピタってしないので。

ストッキングも3足1000円とかでまとめ買いがお得。冬はベージュのタイツが良いです。黒タイツはやめた方が良いです。黒服に黒ストッキングは日本では弔事と決まっていますので。

その6 靴

ほんと、就活のヒール強制はよくないと思うけれど、そもそも会場までヒールで歩けなんて会社の募集要項や面接案内に書いてあるかしら?社会人には汲み取る力も大事だけれど、都合よくシラを切る力も大事よ。(でないと過労で死にます。)

私なんか、内資大手経団連企業でのインターンで、朝礼以外は使い捨てスリッパを履いていたわよ。内定は頂いたけれど、ホテルのスリッパでペタペタ歩き回る姿に社内では賛否両論あったそうだから、まぁこの手前で辞めておいた方が良いと思うわ。

社会人になって以来スニーカーで通勤していますが、鏡を見るたびに思うのは、メッシュ生地の靴はスーツに似合わないなぁと。就活にヒールがマストというより、他の靴だとチグハグなのよね。スーツはビジネス、スニーカーはカジュアルだから。

スーツを決めたら、スーツを着て靴屋さんに行くと良いです(アウトレットモールの中なら、スーツを買ったお店で事情を話して着たまま外に出ましょう)。スーツを着た自分に一番似合う靴を探してみてください。そうすると何だかんだ、スーツと同色のビジネスシューズに落ち着くと思います。だってそれが一番似合う組み合わせだから…。

自分のスーツに似合うと確信が持てる靴ならば、ヒールの高さなんてどうでも良いです。面接で立って並べて選ぶなんて、ごく僅かな業界しかないです。ヒールの高さより、靴がきちんと磨かれているかどうかの方が印象に大きく響きます。合皮だろうが本革だろうがビニールだろうが、使う日の前日には手入れしてください。

そもそもパンプスは足に合っていれば豆ができないものないのですが、就活生には靴にお金をかける余裕はないはず。それでもメーカーによって木型が全然違うことを利用して、予算の範囲でたくさん試して少しでも合うものを見つけて欲しいです。合わない靴に良いことは一つもありませんので、最終的に合う靴が見つからなければ、移動時はぺたんこやスニーカーで歩いて欲しいです。ぺたんこなら鞄の中に入ります。

ぺたんことは言いましたが、ヒール1センチ以下で長時間アスファルトを歩くと踵を痛めることがあります。適度なクッション性を保って。

移動中の靴をぺたんこに替えれば、ヒールの選び方は自由になる。ヒールをどう選ぶかもメイクと同じで、自分を演出する一つの手段。颯爽と歩く女性なら高いヒールだし、活動的な女性なら低いヒール。

そうそう、どうしても革靴で歩きたい人は、革製ウォーキングシューズという選択肢も。昔使ったヨネックスはメンズの革靴のような形状でパンツスーツに似合いましたが、スカートにはあまり似合わなかった。バランスが悪い。今はもしかしたらアシックス等でも良い靴が出ているかもしれません。

ヒールで歩かなくても良いじゃん、と言っていますが、歳を重ねるとデートなどヒールで歩くことも増えますので、ヒールの選び方は知っておいた方が良いです。置いただけで横に倒れるような靴は筋トレした脚でないと転ぶ。足首の捻転具合や指の形状などで選べない形状のヒールもある。ヒールが高くなるほど幅が狭く、靴裏が柔軟なものを選ぶべし。などなど。

就活には高すぎるので社会人になってからの話になりますが、いつか、ハルタ、カネマツ、ヨシノヤなどの革靴を得意とするお店で店員さんに選んでもらう経験をすると良いです。シューフィッターさんがいればなお良し。オーダーメイドはさらに良し。三万円くらいしますが…でも母はカネマツの革靴を30年持たせていますので、良い靴を買うのは一生の投資になります。

まとめ

アウトレットモールで店員さんに聞けっていうノートになってしまった。

でも就活生って就活情報を集めることで手一杯じゃないですか。各お店のプロにビジネスかどうかの判断をしてもらいながら好きなのを選んだ方が楽だと思うんですよね。

何しろ大切なのは、自分がどんな表情をして、どんな仕事をしたいか。どんなふうに思われたいか。その理想を表現するために、どんな見た目が最適なのか?と考えることです。TPOです。

最初に書きましたが、別に企業は服装を細かくルールで指定してなんかいないんですよ。もうアパレルメーカーだってメディアだって時勢をよくわかっていますから、「こうすると良いよ」としか言いません。「こうしなきゃダメ」なんて言うのは違法行為くらいのものです。

普段の服を選ぶときには、骨格とかパーソナルカラーとか一生懸命考えるのに、就活になるとルールがあるから〜と急に思考停止してきませんか。そのルールって思い込みじゃないですか。

何もわからず不安な時は、出ている情報に合わせるのも良い戦略です。けれどもし、あなたがその情報に反発しようとしているのなら、まずは自分で考えてみることです。これから働こうとするみなさんなら、与えられた情報から大切なポイントを抜き出し、自分なりに咀嚼して解決する方法を身につけているはずです。

働き出したらスーツこそ普段着。就活ルール(?)として提示された一例は自分を縛るものではなく、選択肢が無限大すぎて迷いすぎないように最低限決めておく程度のものだと思ったほうが楽しいし、自分を正しくアピールできると思います。

良い就活のご縁を掴めますように。

面接時のドレスコードがビジネスということさえ守れば、あとは自由だ!負けるな未来の社会人!

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