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学校感染症 1

 生徒の毎日の出席状況には、そのまま指導者の力が反映される。単純に力のある担任ならば欠席者は少なく、その逆なら多くなってしまう。例外はあまりない。しかしここ数年コロナが日本中を蹂躙したことで、学校を休むということに対するハードルが極端に低くなってしまったために『毎日出席する』ということさえ今や当然のことではなくなりつつある。

 いわゆる新型コロナ感染症については、日本中が実体のない悪魔に翻弄されたのだと思っているが、今でもその呪縛がとけていない人が若干ながら棲息していると見えて、このクソ暑い中1人で外を歩いている時でさえマスクをつけていたりしていて驚き、またあきれる。ちなみにちゃんと数えたわけではないが、マスク着用率は 大阪市内の電車内で平日50%、土日で30%ほど。教室内の生徒たちは10%程度というところだろうか。

 コロナ陽性者 あるいは濃厚接触者は、インフルエンザなどと同様に規定に従い出席させず、しかし欠席にはしないという対応をする。このように学校ならではの特別対応をする『学校感染症』について、以下述べてみる。しかしそれを語る前に、感染症そのものの説明をしなければならないと思う。

 法律で定められている感染症は、第一類から第五類まで、また番外編みたいに新型インフルエンザ等感染症指定感染症新感染症 の合計8つのカテゴリーに分けられている。当初新型コロナウイルス感染症は『新型インフルエンザ等感染症』に入って 第二類相当にされていたが、今年GW後に 第五類に格下げされた。また現在指定感染症と新感染症に該当する疾病はない。

 この第一類〜第五類の『類』という分け方は、要するに危険度のレベルであり、第一類が最も危険とされる。病名の終いに『出血熱』と名の付くなんとも怖そうな感染症の多くは第一類に入り、致死率も高い。本稿のテーマ画像はエボラ出血熱をひき起こすエボラウィルスの電子顕微鏡写真である。日本国内から出なければまず罹らないのかもしれないが、人間の穴という穴から血が吹き出すらしいというのが、私がこの病気の症状として最初に聞いた情報だったから、凄まじい状況を想像し戦慄したものだ。

 余談ながら初めて人類にエボラ出血熱という感染症がお目見えして以来、致死率の高さではコイツがトップをキープしている。ワクチンもなければ特効薬もないから、罹ったら最後 50%から90%の致死率を記録している(株にもよる)、正に悪魔のような病気である。

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