見出し画像

アジアカップ観戦のついでに、砂漠の中のスキー場で考えたこと

中東、そこはかつて世界の中心でした。

メソポタミア文明の時代には世界で初めての文字が使われていたと考えられています。世界で初めて鉄を本格的に使用したのもヒッタイト人でした。近代にいたるまでオスマン帝国は巨大な勢力を保っていました。

産業革命の時代以降、この地域はしばらく停滞していたと言えるでしょう。しかしその後、石油の採掘に成功した国が現れ、その資金力を生かして再び世界の中心の一つに返り咲いています。中でもカタールは次回ワールドカップの開催国にもなっており、先日のアジアカップでも決勝で日本を破り初優勝を果たしています。

とはいえ、そのカタール代表では帰化選手の出場資格が問題視され、決勝戦が没収試合となる可能性が報道されていました。国としてもサウジアラビアやUAEなど周辺諸国と断交しているなど、資金力による発展にもひずみが見えてきています。

-------------------------------------------

円子文佳と申します。旅とサッカー観戦が趣味で、『OWL magazine』のプロジェクトオーナーをしています。

https://note.mu/maruko1192/n/n867c6ecaad21

UAE・アルアインのハフィート山

先日UAEで行われたアジアカップではグループリーグ2戦目(1/13)と、準決勝・決勝(1/28・2/1)を観戦してきました。今回は大会中、日本とUAEを2往復しました。これは人生で初めてのことでしたが、一度目が下見のような感じになって二度目がかなりスムーズに旅行できました。

2011年のアジアカップ(この時はカタール開催)の時も、1週間ほど観戦に行きました。その際にドバイでスキーをしてきた話を今回はさせていただきます。本来はサッカーの旅なのですが、足をのばせばついでにこんなことも出来るという参考になれば幸いです。

--------------------------------------------


カタールのドーハは「世界で最も退屈な町」という評判があります。お酒も持ち込み禁止、国内で数か所(5つ星ホテルのバーなど)しか飲めるところがなく、基本的に飲めないと思ったほうがいいです。次回のワールドカップはカタールで開催されるのですが、イングランドの大酒飲みとかはこの地で生きていられるのでしょうか?

2011年、僕はアジアカップのグループリーグ3戦目と、準々決勝を見に行きました。そして試合のない日は、カタールを脱出してドバイに遊びに行ったり、エジプトにピラミッドやカルナック神殿を見に行ったりしていました。そういえばエジプトの時はその1週間後ぐらいに「アラブの春」が起きて大変なことになっていました。もし1週間日程がずれていたらしばらく帰国できなかったかもしれません。

2019年の今は、UAEとカタールが断交しているため、ドーハとドバイを飛行機で直接行き来することは出来なくなっています。サポ仲間にカタール勤務の人がいるのですが、今回のアジアカップではカタールから一旦オマーンで乗り継いでドバイやアブダビに応援に来ていました。普段なら40分で着くはずが4時間かかるとか……。その移動を決勝まで7回やったので、最後はかなり疲れた様子でした。

 ドバイの象徴?バージュ・ハリファ(写真は2019年のものです)


2011年の時は、ドバイには特に目的を決めずに滞在していたのですが、一つだけ事前に考えていたことがありました。

ここから先は

2,845字 / 4画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?