見出し画像

【イベントメモ】すべてはビジョンから始まる 〜これからの時代のブランディング~ 中川 政七氏/株式会社中川政七商店 代表取締役会長

Chatwork Business Day Vol.2 中小企業の”稼ぐ力”を強くする

すべてはビジョンから始まる
〜これからの時代のブランディング~
中川 政七氏
株式会社中川政七商店 代表取締役会長

目次
経営とブランディング
ビジョンは合議で決めない
価値観から世界観へ

経営とブランディング


どんな会社に関わるときでも、まずは決算書を読むことからはじめる。
決算書を通して会社全体を理解することではじめて意味のあるブランディングができる。

コミュニティづくりでも同じだともう。地域にしても、会社にしても、まずは対象となるものの理解を深めないことにはつくりたい未来は生まれない。また、その状況を見て、今本当に必要なものは何なのか?を見極めることができる。場合によっては、コミュニティという前に、やるべきことがあるだろう、という話にだってなる。

今後学びたいことは、決算書という数字から、会社の経営という流れを掴むという知識と経験。自分にとっては経営というものは弱い部分なので、決算書を読めるようにまずは基礎知識をつけたい。また、今展開している事業があるので、そこの中で実践を通して身につけていきたい。

ビジョンは合議で決めない

経営者とスタッフでは見えているスパンや立っている視座が異なる。
ビジョンはスタッフにとっては旗印であり、経営者にとっては覚悟である。
最後は経営者の覚悟として決める。

経営者にとっては覚悟である、というのは、なるほど!と膝を叩いた。というのも、これまでビジョンづくりに関わり、ボトムアップ的な手法でビジョンを創りあげてきた経験はある。ただ、最後は全体の意見を踏まえて代表が、あるいは代表とそれに近い1〜2名で、決めるという流れだった。現場感としてはこれが自然であったのだけど、その理由が言葉になっていなかった。「覚悟」という言葉を聞いて、それがはっとわかった。

ティール組織の考え方の中には「ソース役」と呼ばれる人がいる。会社の中で起きていること、メンバーの考えや意見、お客さんからの声。これらから、本質的に今求められていることを抽出してくる役目の人だ。整理や分析とも異なり、声なき声を拾い上げる、みたいなセンスが求めれる。

優れた経営者はこのソース役であることが多いときく。何が求められているのかを掴み、それを自分の言葉で語る人だ。ただ、そのためには周りからの声が必要になる。掴むための情報が欠かせない。決めるのは覚悟だけど、そのプロセスにおいて必要なことは「きく」ことなのではないか、と感じた。

価値観から世界観へ

ブランディングの対象は変わってきている。プロダクト→ライフスタイル→ライフスタンス。良いモノを対象にしていた時代から、よい生活への憧れや共感を対象にして、今はよいあり方への信頼が対象になる。ただ、これは比重の話で、10:0:0→4:6:0→4:3:3 くらいがちょうどよい。

これまで世界観や思想が大事だという話は聞いてきたけれど、いまいちピンときていなかった。ただ、たしかに憧れや共感が大事な状態から、信頼が大切とされる状態になってきた、と言われるとそれは感覚として納得できた。

一方で、自分の世界観や思想は何か?と問われた気分にもなったのだが、それに対して、今は答える言葉を持っていないこともわかった。もちろん、すぐに言葉にできることではないのだけれど、1つずつ言葉にしていきたいものだと改めて感じた。

以上。最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?