寿司屋巡り#10鮨さいとう
六本木一丁目の鮨屋「鮨さいとう」さんへ訪問した。
六本木一丁目駅直結のアークヒルズサウスタワーの一階にお店は佇んでいる。
超絶予約困難店を通り越して、会員制となっており予約不可能なお店。知り合いで予約できる人を探し当てるしかない幻のお店に近い。どんな予定もこじ開けてでも鮨に予定を合わせない限り辿り着けないお店だ。
2017年から2023年まで食べログゴールドを7年連続受賞。旧ミシュラン三つ星店(現在は会員制のためミシュラン対象外)
座席数は8席のプラチナシートとなっている。
外観はこんな感じ。
内観はこんな感じ。
今回は大将の真ん前のプラチナシートをゲットした。
最初のセットはこんな感じ。
どんな料理が出て来て、一体いくらするのだろうか。幻の鮨屋「鮨さいとう」ってどんなところか気になる方は読み進めて下さい。
それでは料理に行ってみよう。
【たらの白子】
濃厚でクリーミーな味わい。特製のタレとぷりぷりの白子をたっぷり絡めて味わう。美味しい。
【タコ】
秘伝のタレに20分つけたタコ。ゆずを最後に一振りして提供される。柔らかくしっかり煮詰められたタコとタレの相性が抜群だ。
【メジマグロの漬け】
京都舞鶴産。漬けのタレがそもそも美味しすぎる。トロトロしていて最高の味わいだ。
【子持ちヤリイカ】
ねっとりとした食感で美味しい。あおさとお出汁も上品な味わいでおいしい。
【黒ムツの酒蒸し】
さっぱりしていて、黒ムツの素材の味だけで勝負しているような上品な味つけとなっている。
【ノドグロの塩焼き】長崎壱岐市産。1キロ級の大物だ。溢れ出る脂と香ばしく焼かれた皮の味わいが絶妙。まずはそのままで素材の味を楽しむ。次に大根おろしと合わせて楽しむ。お口直しにたくわんをほおばる。たくわんで次の握りの準備を始める。
ここから握りの始まりだ。
ガリと手拭きのセットが出てくる。
【ひらめ昆布締め】
青森県産。さっぱりしていながらほどよく絞められている。
【ブリ】
北海道余市産。一日寝かしたものだ。
腹のところであり、とても柔らかくブリとは思えないスムーズな食感。切り方にもこだわってるという。
【コハダ】
佐賀県産。酢はあまりきかせず、素材本来の味を引き立たせるような締め方だ。コハダの締め方で店の力量が測れる。
【マグロ赤身の漬け】静岡県下田産の本マグロ。延縄漁で140kg級。しっかりした味わい。ルビー色に輝いている。
【中トロ】
ほどよい脂ののり具合だ。しっかりした味とほどよいとろけ具合が絶妙。
【大トロ】
濃厚な脂がのっていて美味しい。融点が低くすぐに解けてしまう。
【スミイカ】
鹿児島県産。しっかりした歯応えもあり、甘い。
【クルマエビ】
大分県産。天然物のクルマエビだ。肉厚で大きく、絶妙な茹で方でとても美味しい。クルマエビは茹で方が命と言ってもいい。
【さば】青森県産。海苔との相性抜群。圧倒的な断面。
【煮はまぐり】
茨城県鹿島産。ゆずの皮をすりおろしたものをネタを乗せる前に酢飯につけることで食べてからゆずの香りがふわっと広がる。とても柔らかく、ツメも美味しい。
【バフンウニ】
北海道余市産。甘くて美味しい。少しこぶりか。
【お椀】
あおさと魚の出汁が染み渡り美味しい。
【煮アナゴ】
津島産。口の中入れた瞬間こぼれ落ちるようなとろとろ具合だ。
皮目を上で焼くか下で焼くかは、身われするかどうか見極めて決めている。どちらがいいということではない。
【太巻き】
卵、カッパ、エビ、かんぴょうアナゴを贅沢に巻き込んだ太巻きだ。シンプルな美味しさだ。
【玉】
甘すぎずプリンのような玉だ。
酢飯については、あまり酢は主張しないタイプの酢飯だ。ネタとのバランスを図っているのだろう。私は酢が強めの酢飯が好きなので、好き嫌いが出るかもしれない。
シャリはあきたこまちを採用しており、甘味、香り、旨味、粘りのバランスがよい。
ガリは薄切りだ。私はサイコロ状に切ったガリが好きだ。
握り方は、後ろ一回、ひっくり返して前一回、全体握って煮切り醤油を一筆程度。斎藤親方は握りの手数が他の鮨屋と比べて圧倒的に少ないのに美しく握られているのに驚いた。温度管理が重要な鮨において、体温をネタやシャリに伝えないような工夫と技術が凝縮している。
最後に斉藤親方のお名刺を頂いた。
有名店にしては高くはないが、マグロが大間ではなかったことやウニも少なめ、いくらもないことも大きいのかもしれない。
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