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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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2023年(令和5)第弍四半期テレビアニメ試聴記録

はじめに

 このテキストは、一月を起点とする3ヶ月(1クール)区切りで視聴したテレビアニメーションタイトルの全記録である。
 筆者が視聴した「すべてのエピソード」を記録するというルールのもと、最後まで視聴しない(=結末を見ない)タイトルも混在することを先に明記しておく。

注意事項

 作品内容に言及するため、いわゆる「ネタバレ」を回避することはできない。また「作品ガイド」というより筆者の備忘録に近いかたちで執筆されるため、作品に対する正確な記述が為されるかは、これを保証することはできない。
 また筆者の視聴状況が直接反映されるため、テキストの内容は随時更新の対象となる。(同じ文章が明日も読める保証はできない)

第2四半期に関する所懐ウンチク

 本年5月以降、新型コロナウィルス(「コロナ2019」に改称予定)が感染症法上の位置付け変更(「2類」→「5類」)になることで、「放送延期タイトル」が(ほぼ)無くなった。
 毎週決まった時間にテレビアニメがみられることは当たり前だが当たり前ではないということを我々は肝に銘じなければならない。……と、まとめて良いものかどうかは神のみぞ知るといったところである。
 今期は秀作揃いで全話視聴したタイトル(無料部分)がかつてない本数となるシーズンであった。
 その割を喰わされるタイトルもいくつかあるが、いずれ時期をずらしてみる事になるということで勘弁願いたい。

未視聴タイトル

 以下の作品タイトルは本テキストでは扱わない。(五十音順)

「TVアニメ アイドルマスター シンデレラガールズ U149」
「異世界はスマートフォンとともに。2」
「ウマ娘 プリティーダービー Road to the Top」(ネット動画)
ULTRAMANウルトラマン Finalシーズン(第3期)」(Netflix)
EDENS ZEROエデンズゼロ 第2期」
「おしりたんてい(第7期)」
「かぐや様は告らせたい~ファーストキッスは終わらない~」(テレビスペシャル)
「機動戦士ガンダム 水星の魔女(第2シーズン)」
「鬼滅の刃〜刀鍛治の里編」(第4シーズン)
「くまクマ熊ベアーぱーんち!」(第2期)
「アニメぐんまちゃん シーズン2」
「ゴールデンカムイ 第四期」
「この素晴らしい世界に爆焔を!」(スピンオフ)
「終末のワルキューレⅡ」(地上波)
「TIGER & BUNNY 2」(地上波)
「東京ミュウミュウ にゅ〜♡ 第2期」
Dr.STONEドクター・ストーン NEW WORLD」(第3期)
「トニカクカワイイ(シーズン2)」
「パズドラ(第6シリーズ)」
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 第4期」
「魔術士オーフェンはぐれ旅 聖域篇」(第4期)
「魔法使いの嫁 Season2」


「ひろがるスカイ!プリキュア」

テレビ放送リアルタイム視聴。テレビアニメーション発オリジナル作品。23年第一四半期より継続。(全4クール予定)公式サイト

【前回までのあらすじ】
 空の向こうの王国「スカイランド」に誕生したプリンセス「エル」が「アンダーグ帝国」の悪漢「カバトン」に誘拐された。
 ほんの偶然からプリンセスを守ることになったスカイランドの少女「ソラ」は伝説の戦士「プリキュア」に変身して地上世界の仲間ともだちと共にアンダーグ帝国に立ち向かう。

【第9話】
キュアスカイ(ソラ)」「キュアプリズム(ましろ)の後を追って虹ヶ丘邸を飛び出してしまった「プリンセス・エル」の身を案じるプニバード族の少年「ツバサ」。
相変わらず飛べないままの彼(8話参照)だが、エルを守りたい一心でカバトン操る円盤型ランボーグの前に立ち塞がりプリンセスともども囚われてしまった。
「(弱いくせに)なんでそんなに頑張るんだ?」
カバトンのあざけりに悔しさを滲ませるツバサ。隙をついてエルを助け出すことには成功したものの再びカバトンに捕まりそうになる。
エルの願いとツバサの想いが交錯したその時!ツバサ目前にミラージュペンが出現する。あなたの騎士ナイトがまいります!
「天高く広がる勇気!」
第3の戦士プリキュアキュアウィング」がここに誕生した。

「第9話」公式サイトより
キュアウィング
プリキュア史上初「男の子」のプリキュア!

【第10話】
海外赴任中の両親に手紙をしたためるましろ。だが書いているうちに自分とソラたちを比べる悪いクセが出てしまう。
そんなある日、ツバサの歓迎パーティーが開かれることになり、ツバサに何か食べたいものがあるか訊いてみるソラとましろ。
「ヤーキターイが食べたいです!」と即答するツバサ。
地上世界の「たい焼き」に似たそれは、スカイランドにいた時のツバサにとって思い出深い食べ物なのだった。
たい焼きに似ているがたい焼きではない「ヤーキターイ」作りに挑戦する三人。
しかし出来上がったのはどれも「それなりに美味しいたい焼き」でしかない。(それはそれで良いんだけど…)
改めてパーティーの買い出しに出かけたソラたちは、ましろが料理好きになったきっかけ___両親とおにぎりを作った時の話を聞く。
それを聞いたツバサは、自分が食べたかったものに思い当たる。
そこに……カバトンが出現!間が悪い本当に間が悪い
プリキュアに変身した3人はランボーグを退治するのだった。
虹ヶ丘邸に戻って歓迎パーティーを楽しむ三人とヨヨさん、そしてもちろんプリンセス・エルも。
ツバサはヤーキターイが食べたいのではなく、両親と一緒にご飯を食べた気分を味わいたかったのである。

「第10話」公式サイトより
スカイ!プリキュアは三人になりましたよ

【第11話】
ましろの幼なじみ「聖あげは」(ひじり・あげは)に誘われて山登りをすることになったソラたち。しかし、ツバサの表情は今ひとつ冴えない。
僕のことを「少年」と呼んだり馴れ馴れしく話しかけたりして、このひといったい何なんですか!
「歳上のお姉さん」への反発を隠さないツバサの気持ちを知ってか知らずか、一緒のコースを登ろうと持ちかけるあげは。
ツバサの人柄を信頼しているから、あげははそんな態度をとるのだとソラやましろは言うのだが……。

「第11話」公式サイトより
聖あげは(前左)
18歳の専門学校生(今のところは)プリキュアのサポーター

(備忘録)
 第1話から連戦連敗の悪漢カバトンに何者かからの「最後通牒」が突きつけられる。彼の上位にいる存在がようやく本編に現れた。(待て次回)

【第12話】
第1話からの失敗続きで追い詰められたカバトンはついにソラに一対一のタイマン勝負を挑む。シリーズ序盤から最終決戦の予感!
挑戦を受けて立つソラは決戦に備えて(何故か)みんなで山に籠る。
ツバサが見つけた(リスにしか見えない)「山のヌシ」の元で修行を積むソラ。
三日後___河川敷にやって来たソラは、三日間溜め込んでいたアンダーグエナジーを全て自分に投入したカバトンと対峙する。
自らをランボーグ化したカバトンの力任せの攻撃も修行で強くなったキュアスカイには通用しない。「当たらなければどうということはない」と赤い彗星も言ってるしね
結局、プリンセス・エルを人質に取るという姑息な手段に頼るカバトン。しかしその目論見はプリズム、ウィングに阻まれ、敗れてしまった。
そこに「アンダーグ帝国」と名乗る黒雲が現れる。カバトンを使役する謎の勢力から攻撃されるカバトンを庇うキュアスカイ。
「助けるのに理由がいるんですか?」
キュアスカイの姿に心打たれたカバトンは、帝国を抜けてソラシド市での再起を誓う。
プリンセス・エルを狙う謎の勢力の出現に一抹の不安を覚えるソラたち。これからも一緒にプリンセスを守っていこうと決意を新たにするのだが……。

「第12話」公式サイトより
山のヌシ(中央・後ろ)
リスではない…たぶん

【メモ】
 敵キャラの改心は本シリーズではおなじみのイベントだが、物語初期で起こるのは初めてのパターンである。

【第13話】
つかまり立ちから歩き始めたプリンセス・エルに、親バカ(?)ぶり全開のソラたち。
そんな中、ヨヨから「スカイランド」帰還の目処がたったと聞いた3人は、故郷に帰るエルのために初めての靴「ファーストシューズ」を買いに出かける。
靴選びが難航するなか、エルのお気に入りの靴を譲ってくれたおばさんが、実は孫のために買おうとしていたことを知ったソラたちは、彼女とその孫のために一肌脱ぐことに。

「第13話」公式サイトより
緑さん(後ろ)
スカイとプリズムの共同作業の様子は必見!

【メモ】
 舞台がスカイランドに映ることが予告される。戦闘シーンが存在しない。
 シリーズ20作目にして初めて打ち出される展開にしばらくは目が離せない。

【第14話】
スカイランドにプリンセスが戻ってきた。
歓喜に湧く市民をよそに、スカイランドに迫る脅威について「国王」と「王妃」に報告するソラ。と、そこに……遠征で長く王国を離れていた「青の護衛隊」の隊長「シャララ」が登城する。
シャララとの10年ぶりの再会に目を輝かせるソラ。
彼女こそ、ソラがヒーローを目指すきっかけとなった人なのだ。(第1話でソラは青の護衛隊に入るためにスカイランドを目指していたのである)
プリンセス・エルを守り連れ戻った功績を認められ、特別に護衛隊の見習い隊員になるソラ。だがそれを認められない「ベリィベリー」がソラに力試しを挑んできて……。

「第14話」公式サイトより
シャララ隊長(右)
第1話ほかオープニングアニメでも登場していた
ソラ憧れの女性ヒーロー

【メモ】
 「スカイランド篇」開始のエピソード。
 第1話でソラが何故スカイランドにいたのかが判明する。偶然が必然へと変わる展開が良い。これが連続ドラマの醍醐味というべきものだ。
 アンダーグ帝国からの新たな刺客「バッタモンダー」登場。

【第15話】
バッタモンダーの登場以降、アンダーグ帝国のランボーグの猛攻を退けること10回。
ソラ=キュアスカイも今では立派な青の護衛団の一員となっていた。
そんなある日。ましろはソラには内緒でソラシド市へ帰るとツバサに告げる。
ましろの事情を察したツバサは務めて明るく送り出そうとするが、スカイランド上空に超巨大なランボーグが出現して事態は一変。
これまで倒されてきたランボーグのアンダーグエナジーに満ちた巨大ランボーグが爆発すればスカイランド王国もただでは済まない。
プリンセス・エルの身柄と引き換えに脅しをかけてくるバッタモンダーにソラたちはどう対抗するか?

「第15話」公式サイトより
青の護衛団の活躍
この後、シャララ隊長に悲劇が…

【メモ】
 舞台は再びソラシド市へ。
 呪いをかけられた王と王妃。行方不明となったシャララ隊長の運命は、など問題は山積。

【第16話】
巨大ランボーグとの戦いの最中、行方不明となったシャララ隊長。そして王と王妃はバッタモンダーの呪いで昏睡状態に陥ってしまった。
プリンセス・エルを連れソラシド市へ戻ってきた傷心のソラたち。
王と王妃にかけられた呪いを解くためには、ランボーグを浄化した時に放出される「キラキラエナジー」から精製した薬が必要とヨヨは言う。ソラたちは来たるべき戦いに向けて決意を新たにする。
一方、父親と母親から引き離されて不安になっているであろうエルのために、あげはの提案で「桃太郎」を題材としたオリジナル人形劇を上演する。
しかし、さらわれた姫を助けに行くという物語を演じるうちにソラたちも段々元気がなくなっていって……。

「第16話」公式サイトより
創作むかし話「えるたろう」の登場人物
真ん中後方のは○ッチャマン…?

【メモ】
 呪われた故郷を救うために異国で奮闘するストーリーは「いつもの」パターンのような気がして。玩具ミラーパッドが売れていないのか……?

【第17話】
ソラが体育祭の花形競技、リレーのクラス代表に選ばれる。ポジションはもちろん最終走者アンカーだ。
バトンリレーには信頼関係が重要と力説するソラはましろを第3走者に指名する。
走るのが好きではないし体力もあまりないましろにとって、明らかに荷が重かったがソラやツバサの特訓サポートを受けて体育祭当日に臨む。
しかしトップを順調に走っていたましろは、最終コーナー手前で転倒してしまう。
最下位で受けたバトンを快足を飛ばして挽回したソラは見事1着でゴールイン!
しかし、ましろには悔しさが残る結果となってしまった。
ソラもまた自分がましろと走りたいためだけで結果は期待していなかったことを認めて素直に謝る。
そこにバッタモンダーとランボーグが現れて(いや、何しに来たの?)……キラキラエナジーが回収される。(必要だからね)
自宅に戻ったましろは、自分が負けず嫌いで走ることが好きという意外な一面を発見し、これからもソラと一緒にランニングを続けると誓う。

「第17話」公式サイトより
バトンリレー特訓中のましろ
親指の向き これで合ってる?
(普通“下”じゃね?)

【メモ】
 「エルのおもちゃをバトンリレーの要領で片付けるソラとましろ」のスケッチ描写が秀逸。脚本(担当:井上美緒)段階の指示か。
 そして次回___“第4の戦士”登場予定。

【第18話】
スカイ、プリズムそしてウィングたちプリキュアの活躍によって今日もソラシド市の平和は守られた。
負けたバッタモンダーから腹いせに「部外者」扱いされて(少しだけ)ショックを受けるあげは。
そんなある日、保育士実習で赴任したソラシド保育園で、プリキュアと知り合いだと園児たちに知られたあげはは、一躍注目を集める。
ソラシド市の平和を守るプリキュアは、すでにみんなのヒーローとして大人気なのだ。
そんな園児たちの中でも「最強はプリキュアだもん!」と自分の意見ばかり押し付ける「たける」くんに手を焼くあげは。
と、そこに……プリキュアに恥をかかせようと必死のバッタモンダーが性懲りもなく現れる。
あげはの様子を見に来ていたソラやましろたちはプリキュアに変身!
出現したランボーグと戦うが、一瞬の隙をつかれて全員がランボーグが作ったバリアの中に閉じ込められてしまう。
単身ランボーグに素手で立ち向かおうとするあげはに、「外野は黙っていろ」と挑発的な態度に出るバッタモンダー。
しかし……「最強の保育士もヒーローも大切な人を守ることに変わりはない」
最強になると決めたあげはの手にはいつの間にかプリンセスから託されたミラージュペンが!
「アゲてひろがるワンダホー!」
第四の戦士プリキュアキュアバタフライ」が誕生した。

「第18話」公式サイトより
キュアバタフライ
シリーズ初「オトナ(18歳)プリキュア」
アゲアゲでいくよ!

【第19話】
自分もプリキュアになったからと虹ヶ丘邸に引っ越してきたあげはは、早起きしてみんなの分の豪華な朝食や昼の弁当まで作ったり、邸の掃除をしたりエルの面倒を見たりと、休む暇なく働き続ける。
あげはから子供扱いされて不満だったツバサは、疲れて朝までダイニングテーブルで眠り込んでる彼女を見て「頑張りすぎ」だと指摘する。
頼って欲しいというツバサに、保育園の園児が描いた公園の壁画アートの続きを一緒に描こうと誘うあげは。
絵を描きながら、ツバサはあげはが自分の両親に似ていることに気がつく。
子供扱いされることへの不満を口にするツバサにあげはは少しだけ反省するのだった。
と、そこにおなじみのバッタモンダーとランボーグが現れて……新しいアイテム「ミックスパレット」からのウィングとバラフライの合体技「プリキュア・タイタニック・レインボー」で無事キラキラエナジーが回収される。(必要だからね)
一件落着して虹ヶ丘邸に戻ったあげはに、ソラたちも家事を手伝うと申し出るのだった。

「第19話」公式サイトより
プリキュア・タイタニックレインボー
バタフライとウィングが放つ勝利の必殺技
科学忍法火の鳥だ!(古い)

【第20話】
虹ヶ丘邸でエルと留守番をするましろ。
中学2年生となったましろは、周りと違って自分だけ目標が見つからないことに少しだけ焦りを感じていた。
エルに請われるまま絵本を10冊ほど読んであげたましろは、気分転換にあげはのバイト先「プリティホリック」を訪れる。
あげはの同僚で美大生の「菜摘」から美的センスを褒められたましろは、勧められるままソラシド市主催の「みんなの絵本コンテスト」に参加することに。
ストーリーのアイデアが浮かばず苦戦していたましろは、エルが公園で男の子にいじわるしているところを見て、作品を一気に完成させる。
そして提出期限の当日、市役所へ作品を持っていくましろたちの前に、例によってあいつが現れて……(以下省略)。
スカイたちとは別行動でなんとか作品を提出できたましろ。だがコンテストの結果は落選……。
それでもエルのために書いたものがちゃんと本人に届いたことにましろは少しだけ前向きな気持ちになるのだった。

「第20話」公式サイトより
薄い本がんばるよ!(そうじゃなくて)

【第21話】
「いつか絶対に空を飛ぶ」という夢をプリキュアになることで思いがけず叶えてしまったツバサは、一時的に自分の目標を見失っていた。
将来の自分への不安をヨヨに相談するツバサ。ヨヨはツバサに高原へ出かけようと提案する。
高原に広がる一面の野菜畑に驚くツバサたち。ヨヨが野菜について深い知識を有する理由を聞いたツバサは、自分が好きなものについて改めて考えてみる。
そこにバッタモンダーたちが現れて……以下省略。
戦いの中で、これまで学んできた知識が役立ったことに感動したツバサは、もっと勉強しようとヨヨからたくさんの本を借りる。
そんなツバサにヨヨは自分のミラーパッドを託すのだった。

「第21話」公式サイトより
ヨヨからミラーパッドを譲り受けるツバサ
知識とは知りたいことの連鎖である…という教訓が詰まったエピソード

第3四半期につづく

VINLAND SAGAヴィンランド・サガ seasonシーズン2」

「Amazonプライムビデオ」で視聴。マンガ原作発アニメ化作品。23年第一四半期から継続。全24話。(通算48話)公式Webサイト

【前回までのあらすじ】
 ケティル農場での実績が認められ、奴隷身分からの解放を間近に控えたトルフィンとエイナル。戦争と奴隷のいない国を作りたいというおぼろげな野心もくひょうが芽生えた矢先、彼らにさらなる脅威が迫っていた。

【第13話】
ある農場で一人の奴隷が、主人一家を皆殺しにして逃亡を図る。
一方、ケティル農場では「トルフィン」と「エイナル」が自由身分となった後の身の振り方を模索していた。
エイナルの気がかりは、ケティルの奴隷で情婦の「アルネイズ」のこと。
彼女に密かな思慕を寄せるエイナルは、トルフィンと行動を共にすることに躊躇いを覚えていた。
そんなある日、大旦那の「スヴェルケル」が畑で倒れてしまう。アルネイズが身の回りの世話をするために大旦那の庵に詰めることになったが……。

【第14話】
スヴェルケルの庵に駆け込んできた男「ガルザル」はアルネイズの元・夫だった。
元・妻を連れて逃げようとしていたガルザルは、彼を追っていた「」(ヘビ)に捉えられてしまう。
蛇に捕われた夫の身を案じつつも、アルネイズには現在の暮らしを守らねばならない事情があった。
ケティルの子をみごもった現在いまのアルネイズにとって、元の夫ガルザルは平穏を乱す「嵐」でしかないのだ。

【第15話】
大旦那スヴェルケルの言葉にあと押しされるまま、砦に拘束されたガルザルと治療を口実に面会を果たすアルネイズ。
ガルザルからの謝罪の言葉も今の彼女には却って辛さが増すばかりだ。
その頃、トルフィンたちは「戦争と奴隷のない国」作りのための構想を話し合っていた。遥か昔、ある人に教えてもらった海の向こう、地の果てのその土地___ヴィンランドならば或いは……。
そこに踏み込んで来る蛇の部下たち。元・妻のことを諦めきれないガルザルが見張りの隙をついて脱走したのだ。

【第16話】
ガルザルの逃亡を知ったトルフィンとエイナルは、事態が最悪の方へ向かっていることに危機感を覚える。
さらにガルザルの逃亡にはアルネイズが関わっていると知ったトルフィンたちは、密かに二人を逃がそうと画策する。
スヴェルケルの庵に匿われた重傷のガルザルを運び出すため、自らが囮となって蛇たちを誘き出すトルフィン。
しかし、トルフィンの思惑を見抜いた蛇と対峙することになってしまい……。

【第17話】
ガルザルとアルネイズを逃がすための陽動がバレてしまい「蛇」との対決を余儀なくされるトルフィン。
互いの実力を認めながら引くことのできない二人。
結局、処刑されたものの死にきれなかったガルザルは大旦那スヴェルケルの計らいで(元)妻とともに故郷へと放逐される。
死に行くガルザルが見た光景。それは今は亡き息子「ギャルティ」の想い出。
そしてアルネイズがガルザルの死を見届けた時、馬車を囲む集団が現れて……。

【第18話】
トルフィンという名の奴隷を探している商人「レイフ」の船に乗って農場に戻ってきたケティル一行は、「クヌート」王率いる軍団との戦争いくさに向けて準備を始める。
王とのケンカに意気揚がる息子トールギルとは対照的に、憔悴しきったケティルは心の拠り所としていた情婦アルネイズに救いを求めようとする。
そこでアルネイズが元の夫と逃亡を図ったことを知ったケティルは、連れ戻された彼女を激情の赴くまま打ちのめしてしまう。

【第19話】
ケティル農場の寄せ集め即席軍とクヌート王生え抜きのヨーム戦士団の戦いが始まった。
だがクヌートの軍にとって半農戦士の寄せ集めなど物の数ではない。
まるで戦いを愉しむかのようにケティルの農民を蹂躙していくヨーム戦士団。
一方、戦闘のどさくさに紛れてケティル農場を離れたトルフィンたちは、重症のアルネイズを伴いレイフの船へと向かっていたが……。

【第20話】
クヌート軍の圧倒的な戦力の前にケティル農場軍は敗北する。
奇襲攻撃に出たトールギルの刃がクヌートに肉薄するも、間一髪で阻まれ、戦況は膠着状態に陥る。
同じころ一時的に目を覚ましたアルネイズは、エイナルたちに感謝の気持ちを伝えていた。
だが彼女の余命はもはや幾許もなもないことは明らかであり、アルネイズ自身もまた生きる気力をすでに失っていた。
そんな彼女に自分の想いを伝えるエイナル。
トルフィンは自分が目指すべき場所のため、単身クヌート王の陣へ向かう。

【第21話】
クヌート王からの二度目の降伏勧告に応じるか否か。
負傷により意識不明となったケティルに変わって後継者に指名されていたオルマルはある決断をくだす。
その頃、クヌートの陣へやって来たトルフィンは、主人ケティルへの最後の奉公を果たすべく、イングランド王クヌートとの命懸けの交渉に挑む。

【第22話】
クヌートと面会するため、王の近衛兵「熊殺しのドロット」が出した条件、拳100発を黙って耐え抜くトルフィン。
そこに王に降伏を受け入れる旨を伝えに来たオルマルと蛇が現れる。戦争はもう終わったという二人の言葉に、トルフィンは頑として耳を貸さない。
ドロットの拳に耐え抜いたトルフィンはクヌートとの4年ぶりとなる再会を果たす。
クヌートにはトルフィンと同じようにヴァイキング王としての理想があり、彼はそれを「神への叛乱」とさえ言ってのける。そのためのケティル農場接収は必要だとするクヌートに対しトルフィンは……。

【第23話】
クヌートとの折衝が難航する中、トルフィンは自分の正直な気持ちを王にぶつける。
交渉が決裂なら「逃げる」だけだ___クヌートのいない処で自分たちの理想を実現して何が悪い?
詭弁ひらきなおりともとれるトルフィンの言葉にクヌートは意外にも破顔一笑。事態は一気に解決へと向かってゆき……。

【第24話】最終回
ケティルの農場を離れ、レイフの船で十数年ぶりに故郷のアイスランドに戻ったトルフィンは、姉「ユルヴァ」や母「ヘルガ」に自らの理想と決意を語る。
死んでいった者の無念、虐げられている人たちの絶望を拾い上げる国を作るため、ヴィンランドを目指すトルフィンたち。
その視線の先には偉大なる父「トールズ」が見た黄金に輝く麦畑が広がっている……。(未完)

【メモ】
 現時点での第3シーズンの告知はないが、さすがにタイトルバックになっている土地へ行かないわけにもいくまい……とは思っている。

【評】
 前作の主人公が国を起ち上げる決意に至るまでの雌伏のシーズン。
 未だタイトルロールの土地が登場していない物語サーガに必ず必要となる主人公の通過儀礼のストーリーであるとはいえ、見応えと同時に疲労感を感じたというのは偽らざる心情である。
 新天地・ヴィンランド篇と呼ばれるであろうシーズン3制作が決まっていないのが気がかりではあるが、まずは前作と同等あるいは凌駕するハイクオリティなアニメを制作したMAPPAに賞賛をおくりたい。

視聴完了

ぼくとロボコ」

「dアニメストア」で視聴。マンガ原作発アニメ化作品。22年第4四半期から継続。公式Webサイト

【前回までのあらすじ】
 平凡な男の子「平凡人たいら・ぼんど」の家にやって来た膝がナッパ(©︎ド●ゴンボール)のオーダーメイドロボ「ロボコ」が巻き起こす大騒動。

【第18話】
モツオの家に集まって、みんなで「たこパ(たこ焼きパーティー)」の真っ最中。「寝坊之助食五郎!!」というロボコから謎のL○NEメッセージが届く。
謎めいたロボコ造語、略してロボコ語をボンドはみんなに説明していくが、肝心なのはそこではなくて……?!

「第18話」公式サイトより
誰もロボコを誘っていませんでした…(修羅場の予感)

【第19話】
忘れ物を取りに行くという円ちゅわ〜んにつき合って夜の学校にしのびこむボンドたち。
この手の話にありがちな「学校の怪談」的なアレやこれやがボンドたちに襲いかかる。
中でも一番恐ろしいのは……。(↓)

「第19話」公式サイトより
幽霊の正体みたり…?
(○ンドー○バヤシです)

【第20話】
ボンドのクラスにやって来た転校生「三船千鶴」(みふね・ちづる)は、実は他人の心の声が聞こえる超能力者エスパーだった!
ボンドやガチゴリラ、モツオたちの裏表のない(単純な?)人柄を知って安堵するのも束の間、誰よりもウルサい思考の持ち主が千鶴の精神に土足で踏み込んでくる!
危うし!三船くん!!

「第20話」公式サイトより
三船千鶴(11歳)

【第21話】
ロボコが恋をした!変の間違いじゃないのか
ほんの些細なきっかけから始まったロボコのときめきは思いもよらぬ結末を迎えてそして……。

「第21話」公式サイトより
恋するロボコ
口数少ないコウジ君のことが頭から離れないの♡

【第22話】
大変だボンドが穿いてない!ジャンプの発売がない週はいつも抜けてるボンドのため、前代未聞・絶体絶命の危機ピンチに立ち向かう親友二人の熱きミッション!!
ガチゴリラとモツオはボンドにズボンを穿かせられるか?

「第22話」公式サイトより
ボンド…お前どうしたんだ(蒼白)

【第23話】
誰しもが持っているという「奇跡の一枚」が僕にはない!
写真うつりがいつも残念なボンドのためにひと肌脱ぐことになったロボコだったが、ベストショットを求めてトライ&エラーを繰り返しているうちに……。

「第23話」公式サイトより
何もかもが中途半端な写真ってあるよね…

【第24話】
異次元のスーパーアイドルユニット「ODM48」のセンターに抜擢されたロボコ!
そしてまさかの大ブレイク!!
瞬く間に時の人?と化したロボコに一抹の寂しさを覚えるボンド……かと思っていたら。

「第24話」公式サイトより
こんなの僕の知ってるセンターと違う!

【第25話】
家に推しのアイドル「鳥島ミユウ」ちゃんがいる!?
驚くボンドを尻目に、SNSが炎上して悩む彼女のために(自称)「SNSのプロ」ロボコが、対策を伝授すると息巻くが……。

「第25話」公式サイトより
鳥島ミユウ(右)
超人気アイドルグループ「ベタ踏み坂47」所属のアイドル
アイドル仲間(やめたくせに)としてロボコにアドバイスを求めてきたが…

【第26話】
ロボコの後輩ロボット「ミリー」と「タリー」が現れた!最終回が近いのに今更……
人類滅亡を策謀する組織「EDENエデン」のメンバーである彼(?)らは、戦場を抜け出し地球でオーダーメイドをやっている先輩の噂を聞きつけやって来たというが……。

「第26話」公式サイトより
ミリー(左)の回想
ロボコの正体は殺人マシーンだった?!(この設定誰得?)

【第27話】
人生の極意は「ア◎ミカ」さんが知っている!
突如、アンミ◎さんに理想の自分を見出した(特に膝)ロボコは、アン◎カさんの素晴らしさをボンドに熱く語るが……。

「第27話」公式サイトより
アンミ◎さん(イメージ)
何となくロボコの声も◎ンミカさんみたいに聞こえてきたぞ…

【第28話】最終回?
これまでの猛烈かつ非常識な活動で酷使されてきたロボコの「ヒザ」が限界を迎えてしまった!
膝に抱えたバクダン」が爆発などというシャレにならない事態を回避するためロボコのリハビリに協力するボンドたち。
だが努力の甲斐空しく臨界点を突破した膝を抱えたロボコが一人空へと飛び立つ。
どうするどうなるロボコの(膝の!)運命や如何に?!

「第28話」公式サイトより
なんで膝の爆弾が地球破壊爆弾になってるかなー

【告知】
 ヤツは戻ってくる……「映画館」のスクリーンに!(嘘じゃないよ)公式サイト

【評】
 「爆速3分!!駆け抜ける(以下省略)」というコピーに偽りなしのギャグアニメ。
 下ネタが(意外と)少ない代わりに身内ネタ(ジャンプつながり)が鬱陶しかったりするが、見ていて飽きない作劇はさすがのスタッフワークであった。
 劇場版製作決定の報だけは予想だにしなかったが。

視聴完了

BIRDY WINGバーディー・ウィング - Golf Girls' Story - season2」

「dアニメストア」で視聴。テレビアニメーション発オリジナル作品。「近現代の
全世界を舞台に、ゴルフを通じて渡りあう女子高校生ゴルファーたちの熱き戦いを描く」スポーツアニメ。2022年第2四半期放送のテレビアニメシリーズの続編。全12話(通算25話)。公式Webサイト

【第1シーズンあらすじ】
 “七色の必殺ショット”と“無邪気な暴君”
 「イヴ」と「アオイ」___全く違う世界に生きながら、出会うべくして出会った天才美少女ゴルファーの宿命の戦いは舞台を日本に移す。
 ひょんなことから「全日本高校女子ダブルス選手権」にペアで出場することになった二人は、次々と現れる強敵ライバルを打ち破っていく。
 そして迎えた準決勝戦……。

【第1話】(通算14話)
高校女子ゴルフダブルス選手権準決勝に進出した雷鳳らいほう学園「イヴァンジェリン・F・キミジマイヴ)」と「天鷲葵」(あまわし・あおい)のペア。
対戦相手の静岡・香蘭女子「飯島薫子」(いいじま・かおるこ)「伊勢芝九葉」(いせしば・くよう)ペアのうち、飯島は雷鳳ゴルフ部の顧問「亜室麗矢」(あむろ・れいや)と浅からぬ関係にあるらしい。
亜室に教えコーチを受けながら方針の違いから袂を分けた飯島が放つ必勝・必殺のアプローチショット「イン・ザ・ゾーン」に、イヴもスーパーショット「直撃のブルーバレット」で対抗する。
連続イーヴンで迎えた最終18番ホール。
薫子のイン・ザ・ゾーンに綻びが見えた瞬間を狙い澄ました、イヴの更なる秘技「確信のオレンジ・バレット」が炸裂する。(旗つつみだ!)

「第14話」公式サイトより
飯島薫子
香蘭女子高ゴルフ部主将 3年
亜室麗矢のかつての教え子で彼直伝のスーパーショット「イン・ザ・ゾーン」は
驚異的なアプローチ能力を誇る
しかしそのショットは自分にも使えるとイヴは看破しており…

【第2話】
イヴ起死回生のスーパーショットオレンジ・バレットにより、雷鳳学園チームは決勝戦へと駒を進めるも試合中に葵が倒れてしまった。
精密検査の結果は異常なしと出たが、大事を取って養生することになった葵を見舞った亜室は「魔法をかけてあげる」と3つのスイングを披露する。
一つは母「天鷲世良」(あまわし・せいら)全盛時代のショット。二つ目は父「穂鷹(天鷲)一彦」(ほだか・かずひこ)のそれ。しかし三つ目のショットがわからない葵に、亜室は答えは自分の中にあると仄めかす。
そして迎えた決勝戦。高知・灘南なだなん体育女子学園2年の高校女子最強ゴルファー「姫川みずほ」(ひめかわ・みずほ)たちに勝つにはイヴも葵も限界を超えなければならない。
勝負のかかった15番ホール。イヴは渾身の虹色の軌跡「レインボー・ショット」を放つ。それと同時に解放されるイヴに秘められた“記憶”___
そしてイヴのショットを見た亜室と世良は、彼女の「本当の父親」を確信する。

「第15話」公式サイトより
姫川みずほ
灘南体育女子学園ゴルフ部 2年
前年の全日本女子アマ優勝の実力者

【第3話】
女子ダブルス決勝戦でイヴが放ったレインボーショット___それはイヴこと「イヴァンジェリン・バートン」が父・保鷹一彦から受け継いだスーパーショットだった。
それは亜室と世良。そして二人と関わり深いもう一人の天才ゴルファーをめぐる数奇な運命の物語。
天鷲グループの創設者「天鷲剛三」(あまわし・ごうぞう)が掲げるアテナ・ブランドの伝説作りのため、呼び集められた3人のゴルファーの運命は「世良の妊娠」と「一彦の海難事故」に大きく翻弄される。そして___

「第16話」公式サイトより
エリノア・バートン(右)
マフィアの家柄「バートン」ファミリーを出奔し一彦との一子・イヴ(左)を7歳まで育てる
しかし家族旅行の最中に海難事故に遭い一彦ともども還らぬ人となる

【第4話】
世良によって雷鳳学園を自主退学させられたイヴは、故郷のナフレスへと帰る。
自らの出自を求めてアンダーグラウンドゴルフ仲間の「ヴィペール」に母・エリノアの調査を依頼したイヴは、祖父「ミハエル・バートン」がヨーロッパ最大のゴルフ・ブランド「アリオス」の創設者にしてナフレスで最大の権力を誇るマフィアのボスであることを知る。
バートン家の墓前で「アラン・ハーヴェイ」と名乗る老紳士から、両親を襲った悲劇の顛末を聞いたイヴは、祖父のもとへ直談判に赴く。

「第17話」公式サイトより
ミハエル・バートン
エレノアの父でイヴの祖父にあたる人物
ゴルフブランドの会長とマフィアの首領ドンという二つの顔を持つ

【第5話】
プロゴルファーになるためなら祖父ミハエルのコネクションを踏み台にすることも厭わないイヴ。
そんなイヴにミハエルは、アリオスの専属プレイヤーとなって「ヨーロッパ・レディス・オープン」に優勝することを条件とする。
だがその前に、因縁深いナフレス裏社会のボス「カトリーヌ」との因縁にケジメをつけることになったイヴは、日本から専属キャディの「早乙女イチナ」(さおとめ・いちな)を召集し、後には引けない一発勝負・命懸けの決戦に挑む。

「第18話」公式サイトより
カトリーヌ
表向きは不動産王だがナフレスの裏社会を牛耳るこわーいオバさん
賭けゴルフでイヴに散々煮え湯を呑まされ恨み千万
一方イヴも兄弟子・ローズを殺された遺恨があって…

【第6話】
プロ転向をかけた「日本女子オープン」を控えた葵のもとに亜室から専用ゴルフクラブセット「シャイニング・ウィングス」が届けられる。
自分の手足のように馴染む専用のクラブでスイングする葵を見届けた亜室は、その場で意識を失い倒れてしまう。
命に関わる病をおして自分のためにクラブを作る理由……葵は亜室が自分の父親ではないかという確信めいた予感を抱きながら大会当日を迎える。
しかし、様々なプレッシャーが重なってスコアが伸びない葵は、何のためにゴルフをするのかと改めて自身の原点を問いかける。と、その時___
観衆の中に亜室ちちの姿を見つけた葵は、「この試合が終わったら……」というある決意のもと、必死の巻き返しをはかる。

「第19話」公式サイトより
亜室麗矢アムロ・レイヤ
超有名ロボットアニメの主人公みたいな声の人
奥さんは世良セイラだし…

【第7話】
日本女子オープン三日目が終わり、トップの「敷島零華」(しきしま・れいか)プロに4打差まで肉薄する葵。
一方、葵の専属キャディ「新庄雨音」(しんじょう・あまね)は、この試合が終わったら葵との契約が終了することになっていた。
そのことを葵に伝えられない雨音の脳裏をよぎるのは幼いときからずっと一緒だった二人の思い出。
そして迎えた最終ホール。天候の変化を逆手に取った奇跡のリカバリーで逆転優勝を果たした葵に雨音は真実を伝えるが……。

「第20話」公式サイトより
敷島零華
弱冠20歳はたちにしてゴルフブランド・アテナの広告塔を務めるプロゴルファー
日本における女子プロゴルファーの賞金女王で新庄雨音の叔母でもある

【第8話】
「ヨーロッパ・レディース・オープン」が開幕した。
会場となるルミナスクラブ・ゴルフコースは難易度が高く、攻めのゴルフを得意とするイヴとはすこぶる相性が悪い。
イヴの師匠「レオ・ミラフォーデン」が見出した弟子の「アイシャ・カンバッダ」の常軌を逸したゴルフに、このままでは勝てないと察したイヴは試合中にも関わらずこれまでのスイングを捨て自分だけのショットを模索する。
そして師匠(レオ)のでも父(穂鷹一彦)のでもない第3のスーパーショット“爆ぜる虹の弾丸レインボーバレット・バースト”を会得したイヴは、三日目の逆転に全てを賭ける。

「第21話」公式サイトより
レオ・ミラフォーデン
イヴのゴルフの師匠
ある人物に頼まれて幼いイヴにゴルフを教えたのち
しばらく姿を消していたが…赤い彗星のようにシャーっと舞い戻る

【第9話】
トーナメント期間中のフォーム改造という荒療治から編み出された「レインボー・バレット・バースト」は、その絶大な威力と引き換えにイヴの身体に多大な負担を強いていた。
三日目終了の時点で、首位と一打差の2位につけるイヴ。だが競技続行も危ぶまれるほどの痛みが彼女の全身を苛む。
イチナはキャディとして、それ以上にパートナーとしてイヴにバーストショットを禁じたものの、イヴの勝利へのそして何よりゴルフへの情熱に歯止めをかけることなど不可能だと覚悟を決める。
最終日。トップタイで迎えた18番ホールにおいて、自らの限界を超えたスーパーショット「オーバー・ザ・レインボー(虹を超えた弾丸)」を放ったイヴは……

「第22話」公式サイトより
早乙女イチナ
プロキャディーを目指す高校一年生(現在休学中)
イヴの才能にいち早く気付き専属キャディを買って出る行動派

【第10話】
ヨーロッパ・レディス・オープンで優勝し、祖父との約束を果たしたイヴはプロゴルファーとなる夢にまた一歩近づくが、その代償は大きかった。
第3のスーパーショットレインボーバレットバーストは、イヴの身体に深刻なダメージを与えていたのである。
リハビリや肉体強化のために出場試合を調整せざるを得なくなったイヴたちを日本からの客人が訪ねる。
葵の専属キャディ・雨音あまねは、葵が父・麗矢と同じ病気にかかっており、余命は一年以内であるとイチナに伝える。
来年の全英オープンですべての決着をつける。
葵とイヴは、それが二人が雌雄を決するたった一度の機会チャンスであると知らないまま……。

「第23話」公式サイトより
新庄雨音
葵の親友でプロ転向した彼女の専属キャディを務める
父親が世良のキャディーを務めた縁で天鷲家とは昵懇の間柄

【第11話】
ついに始まった運命の全英オープン。
「二人で思いっきりゴルフをする」と約束された晴れの舞台に立つ葵とイヴ。
しかし二人の前に立ちはだかるトーナメント参加者は当然のことながら海千山千の強豪ぞろい。
特に“月の女帝”の異名を戴く「ユーハ・ハミライル」は、冷静沈着なゴルフで3年連続賞金女王達成という超実力派のゴルファーだった。
最終日に二人でコースを回るために必要な1位、2位のポジションを目指して全力で駆け抜けるイヴと葵。
しかし最終ショット寸前に葵が倒れてしまって……。どうなる次回、波乱は必至!

「第24話」公式サイトより
ユーハ・ハミライル(右)とカレン・ラパーナ
月の女帝の異名をとる正真正銘のスタープレイヤーと冷静沈着かつ狡猾なキャディー
イヴと葵の快進撃にも動じず自分たちのゴルフを貫くが…

【第12話】(最終回)
葵の病気棄権リタイアにより、二人の勝負は決着のつかないまま、またしても幻となってしまった。
一方、最終日を前にしてイヴのスキャンダルがマスコミにリークされる。
それはかつてイヴに敗れた裏ゴルフプレイヤーからもたらされた情報を利用したユーハの専属キャディー「カレン・ラパーナ」の謀略ではあったが効果は絶大。マフィアとのつながりや賭けゴルフをしていたという過去はイヴに重い試練として彼女にのしかかる。
委員会からライセンス停止または剥奪の可能性を示唆されながらもなお勝利を信じて疑わないイヴは葵と二人、最終日のフィールドに立つ。
葵の48インチ・ドライバーから放たれる、イヴ究極のウルトラスーパーショット「シャイニング・レインボー・バースト」はユーハのゴルフを超えられるか?

「第25話」公式サイトより
クライン・クラーラ(中央・右)と子供たち
ナフレスでイヴと共に暮らしてきた仲間
リリィ・イップマン(赤髪の少女)は日本のガンプラが好き

【エピローグ】(第12話)
出場資格停止という委員会の処分を受け3年間世界を放浪していたイヴは、再び日本に戻ってくる。
そして更に1年後___全英オープンのティーイングエリアには二人___イヴと葵の姿があった。
最初にして最後の勝負がいま、再び始まろうとしていた!(完結)

「第25話」公式サイトより
イヴァンジェリン(イヴ)・バートン(左)と天鷲葵
この二人が主人公です!

【評】
 「日経新聞を精読し、夜はテレ東の経済番組を見ながら晩酌。趣味は週末のゴルフとガンプラ作りの50代オヤジ」向けの美少女アニメというコンセプトは良くも悪くもテレビ的で非常に好感が持てる。
 「令和のプロゴルファー猿」というネット界隈の評価に応えたケレン味だけの潔さも含めて、懐かしくも新しい貴重な作品である。個人的にはそのちょっとズレた感じが良い。
 熱血スポ根アニメの命脈を引き継いだストーリー展開は十分楽しめたが、難病ものを絡めたのは明らかに蛇足であったように思う。(葵の病気はなぜ治ったのか?)
 女子ゴルフをテーマとしたオリジナルアニメが皆無とは意外だったが、その先鞭としては十分な出来の作品である。
 「お父さんがエッチなアニメ見てる!」と娘(なぜ娘?)に非難されないスポーツアニメ。50代のオヤジ以外にもおすすめである。

視聴完了

MIXミックス MEISEI STORY〜二度目の夏、空の向こうへ〜」(2nd season)

「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本・関東地区を舞台に、高校野球に青春をかける人たちの日常を描く」スポーツ青春アニメ。2019年第2四半期〜第4四半期放送テレビアニメの続編。公式Webサイト

【第1シーズンあらすじ】
 「タッチ」から30年。舞台は再び明青学園へ___。前シーズンから引き続き「目指せ甲子園!」

【第1話】(通算25話)
高校野球予選・ひがし東京大会準決勝で敗れた明青学園。
らいねん”を見据えた新体制作りが急務となった野球部には入部希望者が殺到するが、その大半は野球を知らない___マネージャーの「大山春夏」(おおやま・はるか)言うところの___「戦力になるわけがない」連中だった。
キャッチャーの「立花走一郎」(たちばな・そういちろう)が入部希望者リストの中から気になる名前を発見するが、その名の書かれた入部届はキャプテンの「今川正」(いまがわ・ただし)によって破棄されてしまい……。

「第1話」公式サイトより
錦研二(にしき・けんじ)
明青学園高等部二年
立花兄弟のファンを自認
無口で誤解を受けやすい性格

【第2話】
立花投馬」(たちばな・とうま)の中等部時代の同級生で“立花兄弟ファン”を自認する「錦研二」(にしき・けんじ)は、顔に生傷が絶えないことから素行不良を疑われ野球部への入部を認めてもらえない。
身体は引き締まっているし、手に傷がない……なら、先入観だけで決めつけていないかと投馬が呈した疑問のおかげで、誤解を晴らした錦は野球部の一員として
迎えられる。しかし野球部の戦力はまだまだ足りないままで……。

「第2話」公式サイトより
立花走一郎(右)と今井正
今井は高等部三年
キャプテンでポジションはファースト

【第3話】
3月___。
投馬と走一郎の妹「立花音美」(たちばな・おとみ)が明青学園中等部を卒業し、いよいよ(義理の兄トウマオトミの)学園ラブコメ解禁の予感?!
……そんな気配は微塵もなく今日も平常運転の立花家かと思われたそんな矢先、音美が友達と花見に出かけた公園でちょっとしたトラブルが起こる。

「第3話」公式サイトより
いつも明るい立花ファミリー
左から「立花音美」「走一郎」「真弓」「投馬」
連れ子同士の再婚で投馬だけ本当の家族ではない
つまり音美と投馬は…(ムフ♡)

【第4話】
4月。新年度を迎えた明青学園。
しかし目ぼしい新入部員は「夏野一番」(なつの・いちばん)くらいしかおらず、戦力増強が遅々として進まない明青野球部に新たなる希望ルーキーが現れる。
地方大会では間違いなくライバルとなるはずの健丈高校のエース「赤井智仁」(あかい・ともひと)の弟「赤井遼」(あかい・りょう)の野球部加入にはさまざまな人たちの思惑や事情が絡んでおり、一筋縄ではいかない様子ではあるのだが……。

「第4話」公式サイトより
赤井智仁(左)
健丈高校二年
遼とは血のつながらない兄
とある出来事をきっかけに疎遠となってしまったが…

【第5話】
明青学園周辺で不審者の目撃が相次ぐなか、野球部マネージャー(兼新体操部員)・春夏の誕生会が開かれる。
別の用事で音美にケーキを買いに行かせた投馬は、交通事故に巻き込まれそうになった妹を助けてくれた大男おおおとこと出会う。
一ヶ月前に暴漢に襲われて記憶を失っているこの男、どうやら例の不審者らしいのだが、なぜ明青学園を気にしているのか彼自身も分かっていない様子。
行くところもないまま立花家にしばらく逗留することになったものの……。

「第5話」
公式サイトより
記憶喪失の男
前作(「タッチ」)の視聴者には分かるかも…しれない

【第6話】
記憶が戻るまで立花家に逗留することになった謎の男は、どうやら明青学園、特に野球部と関係がある人物らしい。
しかし、キャッチボールすらまともにできず、喫茶店ではガラの悪い連中をひと睨みで怯えさせるなどどう考えてもカタギの人とは思えない言動に一同は戸惑うばかりで……。

「第6話」公式サイトより
間崎竜一まさき・りゅういち
喫茶店「ドラゴン」の店長
明青学園野球部ファンで喫茶店は副業でやっていると嘯く

【第7話】
健丈高校から練習試合を申し込まれた明青学園。どうやら今年の明青は他校からも注目されているようだ。
そして迎えた練習試合当日。手の内を明かしたくない明青監督「大山吾郎」(おおやま・ごろう)の悪辣な采配(悪あがきともいう)により、明青のエースは急遽くも隠れさせられる。
投馬エース不在の明青学園など相手にならないという健丈の目論見は、一年生ピッチャー夏野の(意外な)頑張りとキャッチャー走一郎のリードで大きく崩れることとなり……。

「第7話」公式サイトより
ロードワーク中の投馬
なぜかひったくり犯を取り押さえ警察に協力することに…

【第8話】
明青学園と健丈高校の練習試合は続く。
とある事情で遅れてグラウンドに到着した投馬は、4回無失点で粘っている状況を引き継ぎ登板する。
全国区を狙う実力十分の健丈打線に対して一歩も引けをとらない投馬の投球ピッチングは、赤井たちに敵情視察という本来の目的以上の衝撃インパクトを与えるのだった。

「第8話」公式サイトより
大山吾郎(左)
明青学園野球部監督
明青学園OBで立花家とは因縁浅からぬ間柄
マネージャー・春夏の父親でもある

【第9話】
結果として練習試合は明青学園の敗北で幕を下ろす。
しかし“明青のエース”の評判は瞬く間にライバル校の知るところとなり、走一郎ですら投馬に軽く嫉妬を覚えてしまう始末。
今年の野球部への期待がいや増すばかりの中に、浮かない顔をする人が何人もいて。
明青のエースにまつわる呪われたジンクス……記憶喪失のあの男も、なぜか30年前に非業の死を遂げたエース「上杉和也」(うえすぎ・かずや)の名前を覚えていた。

「第9話」公式サイトより
澤井ファミリー
走一郎と音美の実父「澤井圭一」(写真左から2番目)は故人

【第10話】
ラーメンを賭けた野球部の紅白戦はいつの間にか実戦さながらの様相を呈してくる。
試合中に突き指した夏野に変わって、本人曰く「小学校以来の登板」となる走一郎を後目に、尻上がりにピッチングの調子を上げていく投馬。
同じ頃、美術部の顧問をしている臨時講師の「千本木豊」(せんぼんぎ・ゆたか)
が澤井の家に何やら関係していることが発覚して……。

「第10話」公式サイトより
千本木豊
明青学園の美術部代理顧問
陸上短距離選手としてインターハイにも出場した元・高校球児

【第11話】
小説家・月影渚つきかげなぎさこと、春夏の母「大山みどり」(おおやま・みどり)の取材を受けていた投馬と音美は、春夏が街中で走一郎らしき男性に平手打ちビンタを喰らわせている現場を目撃する。
家に帰っても部活動中も何事か独り言を繰り返す走一郎に、音美と投馬の妄想はどんどん膨らんでゆき……実は映画の撮影だったというオチがつく。(ラブコメですから!)
一方、千本木に声をかけられた記憶喪失の男は、自分が走一郎と音美の父「澤井圭一」(さわい・けいいち)と深い関わりがあることを知る。

「第11話」公式サイトより
大山みどり
月影渚というペンネームで高校野球ものの小説を連載している
吾郎とは別居状態にあるが離婚はしていない

【第12話】
明青学園ボクシング部と野球部の浅からぬ因縁。
部室に飾られたOBの写真にはどこかで見た男の顔があった。
一方、千本木から呼び出しを受けた投馬は、かつて高校球児であった千本木と走一郎・音美の父「澤井圭一」を襲った不幸な出来事アクシデントの話を聞く。
その後、二人が辿った人生を知る投馬と走一郎。
甲子園出場の悲願を果たしたい人たちが引き寄せられるように明青学園に集う今の状態を「(澤井圭一だれかが)呼んだんですよ」と走一郎はまとめてはみるものの……。
そして舞台は2年目の夏へ。甲子園が明青学園を待っている。(まずは予選から!)

「第12話」公式サイトより
千本木と澤井圭一に起きた“悲劇”
後に短距離選手スプリンターに転向した千本木を澤井は喜んだというが…

【第13話】
全国高等学校野球選手権・ひがし東京大会が開幕。
シード校枠で余裕綽々のはずの明青学園をめぐってまたしても不安を掻き立てる要素が続出。
気を揉む関係者たちをよそに、初戦6回コールド勝ちを収める野球部。滑り出しは順調と思われたものの……。

「第13話」公式サイトより
「立花英介」(たちばな・えいすけ)
投馬の実父
明青学園野球部員として千本木や澤井とともに汗を流した

第3四半期につづく

「王様ランキング〜勇気の宝箱〜」

「Amazonプライムビデオ(独占配信タイトル)」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。2021年第4四半期放送の同タイトルの番外編的エピソード集。全10話。公式Webサイト

【第1シーズンあらすじ】
 生まれつき耳が聞こえず、剣どころか石すら持ち上げられないほどの非力さで誰からも無能と思われていたボッス王国の第一王子「ボッジ」は、直向きな性格と愚直なまでの行動力で自らの人生を切り開き、仲間と共に滅びかけた王国の再興を果たす。
 「〜勇気の宝箱」は、ボッジやカゲそしてその周囲に集う仲間たちの知られざるエピソードの数々である。

【第1話】
「カゲのおつかい」
 冥府の王「デスハー」の弟にして「ボッジ」の師匠「デスパー」の、朝からただならぬ悲鳴を聞き駆けつけたボッジたちが見たものとは?

「カゲのおつかい」公式サイトより
顔にできたシミのせいで外に出たくないと主張する師匠に弟子たちは…

「王子とお金」
デスパーはとにかくお金に細かい男だ。自分の虚栄心や欲望を満たすためなら“社会勉強”という美名のもと誰かに労を強いることに何の躊躇いも感じない師匠デスパーに、弟子ボッジたちは唯々諾々いいだくだくと従うしかない。だが今は兎にも角にも何処もかしこも仕事がなくて……。

「王子とお金」
のちに最強の最弱と呼ばれる能力で石当ての賭けギャンブルをするボッジたちだったが…

【第2話】
「荒野の獣」
冥府での修行を終え、冥府騎士団と共にボッス王国への帰途につくボッジとカゲ。野営の準備中に「夜のこの辺りでは人間を食らう野獣が出る」という噂を聞きつけた二人が野獣らしき影を発見し追跡すると……。

「荒野の獣」公式サイトより
幽霊の正体みたり…

「ふしぎな砂漠」
ボッス王国への帰途を続ける一行は、大きな砂嵐に巻き込まれて立ち往生する。砂嵐が過ぎ去るとそこにはオアシスが出現していた。休憩するために立ち寄った一行に謎めいた生物が突然襲いかかる。

「ふしぎな砂漠」公式サイトより
ボッジが掲げているのは◎ンコではありません!

【第3話】
「ヒリングの旧友」
復活した初代国王「ボッス」に身体を乗っ取られた実子「ダイダ」を救うため、一時的に城から離れた王妃「ヒリング」と王国四天王の一人「ドルーシ」。
助力を乞いに旧友の女戦士「アン」の元を訪れたヒリングたちは、山賊退治に出かけることに。

「ヒリングの旧友」公式サイトより
ヒリング
ボッス王国王妃
ボッス王の後妻でダイダの実母
元僧侶で回復魔法を得意とする
継子であるボッジにつらく当たるが根はとても優しい普通の母親

「ダイダと魔法」
ボッジとダイダがまだ幼かったころ。母・ヒリングの治癒魔法を自分のものにしたいダイダはいろいろと奮闘してみるが結果はあまり芳しくない。
そんなある日、突然の雷雨に花畑で遊んでいた兄・ボッジが、足を滑らせ崖から転落してしまう。

「ダイダと魔法」公式サイトより
ボッジ(左)とダイダ

【第4話】
「不死と三兄弟」
冥府の王「サトゥン」の末子「オウケン」が、いかにして罪人として幽閉されることになったか。心優しき「無能力」の青年はなぜ不老不死のバケモノとなってボッス王国の襲撃に加わったか。
そこには死してなお不老不死にしがみつく哀れな先代・父王の影があった……。

「不死と三兄弟」公式サイトより
オウケン(左・背中)とデスハー
王様ランキング2位(のち1位)の「冥府の王」と心優しく謙虚な「無能の剣王」

【第5話】
「冥府の掟」
オウケンにかけられた不死の呪いを解くため「魔神」の居所を突き止めようと躍起になるデスハー、デスパー「二人の兄」たち。
冥府騎士団の副官でありオウケンの幼なじみでもある「フレン」は、冥府の掟に背くを承知で魔神探しに出ていくが……。

「冥府の掟」公式サイトより
オウケン
不老不死の力を持つ冥府の罪人
今は何処かの地下深くに幽閉されている…

「恋する白馬」
長らく飼い主が不在だったデスパーの愛馬「白王」(ハクオウ)が、すっかり変わり果てているのを目の当たりにした冥府騎士団の隊長。デスパーにしか懐かない気性の荒いじゃじゃ馬(?)をどうやってダイエットさせたらいいものかと思案を巡らすうちに……。

「恋する白馬」公式サイトより
白王
ダイエットには何かしらのご褒美が必要
白王の場合のソレは…

「優しき兵士ホクロ」
心優しい第一王子(ボッジ)を守ると決意したボッス王国騎士団所属の一般兵「ホクロ」。以来、密かにボッジを慕い続け独学で手話も身につけてきたものの如何せん剣の腕の方はさっぱりで……。

「優しき兵士ホクロ」
ホクロ(左)とドーマス
王国四天王ソードマスターの指導についていけない彼がいかにしてボッジの従士となったか

【第6話】
「王になったボッジ」
一人前の王として職務に励むボッジは、傍らにいるべき“誰か”の影をずっと探していた。
そんなある日、街への視察に出たボッジと四天王・蛇使い「ベビン」たちは、逃げ出した小鳥を探す子供の手助けをすることに。その影では“誰か”の姿も見えたり見えなかったりするが……。

「王になったボッジ」公式サイトより
ベビン(左)
ボッス王国四天王の一人で「蛇使い」の異名をとる
ダイダの剣術指南でもある(あった)

「ダイダ王の憂鬱ゆううつ
ボッジの意志を引き継ぎ王となったダイダの元に、近々ランキング審査員がやってくるとの報せが届く。その頃、彼の妻となったホウマ国生まれの鏡の女「ミランジョ」は王国を忙しく駆け回っていた。

「ダイダ王の憂鬱」公式サイトより
ダイダ王
国に必要なものは何かと思案する折もおり
ある出来事が彼に天啓を与える

【第7話】
「薄ら笑いの蛇使い」
ボッス王直属の精鋭部隊に抜擢された若き日のベビンは、後に四天王の一人となる「アピス」との対決に敗れ、剣術のマスターを求める。ベビンに仕える大蛇「ミツマタ」から、ある人物の紹介され出向いてみると……。

「薄ら笑いの蛇使い」公式サイトより
ベビン(右)と「ある人物」
この繋がりが後にある人物へと引き継がれていって…

「四天王の宴」
ダイダ王による城の大改修の命を受けた四天王。しかし、四人は強すぎるライバル意識と王と国への忠誠心が災いして十全な指揮を執れずにいた。
事態を重く受け止めたダイダは、ホクロに命じて四天王が一致団結できるよう、ある企てを試みるが……。

「四天王の宴」公式サイトより
ボッス王国四天王
左から「ドルーシ」(王妃の盾)「ドーマス」(ソードマスター)「アピス」(王の槍)
酒宴の最中 四天王を侮る無礼者と腕相撲勝負をすることになった四人だったが…

【第8話】
「カゲのあこがれ」
これはボー王国で母と暮らす忌み嫌われしカゲ一族の子供「カゲ」がボッジと出会う前、騎士を目指すきっかけとなるエピソード。

「カゲのあこがれ」公式サイトより
幼き日のカゲ(右)
自分を追いかけ回す子供を身を挺して庇ったことからその勇気を認められる

「偉大な母」
「後に生まれる子供の力」と引き換えに魔王と契約したボッス王国初代国王「ボッス」は、生贄となる子供を産ませる目的で巨人族の女「シーナ」に求婚する。
しかし誰よりも強い力を欲した王は、妻と非力に生まれた我が子ボッジと共に暮らす中で、いつしか目的と野望を見失ってしまい……。

「偉大なる母」公式サイトより
ジーナ(左)とボッス
父の願い母知らず
この後の運命を知るだけに余計に辛い…

【第9話】
「ミランジョと魔神」
ホウマ国の利発で優しい少女ミランジョが森の奥で出会ったのは魔神の子供だった。互いが相容れぬ存在と知ってか知らずか、迷子の二人は手に手をとり森の出口を探す。そして出口が見つかった時……。

「ミランジョと魔神」公式サイトより
絵本のような作画の妙が楽しめるエピソードである

「王子と宝物」
カゲを探すため、王位をダイダに譲り、旅支度を始めるボッジ。
部屋を後にしようとしたボッジは宝箱があることに気がつき、その中身を城の者へ渡していく。まるで形見分けのように。

「王子と宝箱」公式サイトより
ボッジ
旅立ちのときは来た!

【第10話】(最終回)
「剣王の復活」
オウケンの不死の呪いを解くために奔走する二人の兄。ランキング協会の審査員とともに神の宝物庫へ赴くデスハー。一方、デスパーはオウケンの身体を伴い首が飛んで行った湖を訪れていた。
神の宝物庫の奥に繋がれていた「魔神の子」に願いを叶えてもらったデスハーは、その代償に記憶を失ってしまう。
一方、自分の首を取り戻したオウケンは罪の意識に苛まれながらも「神」に捉われたデスハーを救出することに成功するが……。

「剣王の復活」公式サイトより
魔神の子
神の宝物庫最奥部に幽閉?されている

【エピローグ】(第10話)
風まかせの気まぐれな旅を続けるボッジとカゲは、どこかの宿にたどり着く。
道中デスハーに似た人を見た気もするけど、そんなことより明日が楽しみな二人は夜空を見上げる。未来そこに何が待ち受けるのだろうか?(了)

【告知】
 「王様ランキング」完全新作劇場版制作決定。待て続報。(23年9月現在)

【評】
 劇場版(おそらく長編アニメーション映画)にステージがうつることが発表されている以上、「続き」への期待をこの場で表明しておきたい。
 原作未読派の楽しみは「次」がどんなストーリーなのか全く知らないことだ。

視聴完了

「天国大魔境」

レコーダー録画を視聴。(ディズニープラス独占配信タイトル)同名マンガ原作のアニメ化作品。「大災害後の2039年の日本を舞台に、とある使命のために旅する男女の冒険を描く」SFサバイバルアニメ。全13話。公式Webサイト

【第1話】
2024年、文明は崩壊した___。
未曾有の大災害カタストロフから15年。復興途上にある日本の各地には「人喰いヒルコ」と呼ばれる異形の生物が出没し、生き残った人々の生活を脅かしていた。
この世界のどこかにあるという“天国”を探す少年「マル」と彼を護衛する便利屋の女「キルコ」は、街のゴロツキとの一悶着あったのち、郊外で一夜の宿にありつく。
一方、壁に囲まれた“学園”で暮らす少年(?)「トキオ」の元には「外の外に行きたいですか?」というメッセージが届いていた。トキオは生まれて初めて自分の住む世界に疑問を抱き始めるがそもそも「外の外」というのは……?

【第2話】
宿の食事に盛られた薬で眠らされたマルとキルコは、鳥のような形をした「ヒルコ」と戦う羽目に。
素手で触れただけでヒルコの中のモノを“掴んで”絶息せしめる能力(キルコ曰く「マルタッチ」)を持つ「マル」とは一体何者なのか。そして「“天国”にいる自分と同じ顔をした子供に注射を打つ」という彼に課せられた使命とは果たして何を意味するのか。
また、マルの“男”としてのけじめの告白好きだ!に応えられないキルコの複雑な事情とは……。(謎ばかりが積み上がっていく)

【第3話】
5年前___大災害から10年経過した2034年。
孤児院で暮らす「竹早春希」(たけはや・はるき)は、電動カートレーサーの姉「竹早桐子」(たけはや・きりこ)や兄貴分と慕う「稲崎露敏」(いなさき・ろびん)など多くの仲間たちと貧しいながらも活気ある日々を送っていた。
そんなある日、姉が出場するレースコース上に人喰いヒルコを目撃した春希は、無謀にも一人で退治しようとして返り討ちにあってしまう。
怪物に下半身を喰われた春希が意識を取り戻すと……鏡の中の自分はきりこの姿をしていた。
何者かが春希おとうとの脳を桐子あねに移植したというが、当然のことながら春希にはそれが真実とは思えない。

【第4話】
再び2039年。
東京へ戻る船上でヒルコに襲われたマルとキルコは、必殺の光線銃(キルコ曰く)「キル光線」が効かない相手にどう立ち向かうか?
一方、学園では好奇心旺盛な「クク」に「赤ちゃんを見に行こう」と誘われたトキオが“知らない部屋”で「顔のない赤ん坊」と遭遇する。
見ようによっては人喰いヒルコにも見えなくもない赤ん坊に戸惑うトキオ。(トキオはそのことを知らないようだ)
外の外と呼ばれる世界。よく分からない大人たちに厳重に管理された学園。そして不気味な赤ん坊……。
そんなある日、トキオは病に臥す親友の「タラオ」から「ここから逃げて」という警告を受ける。

【第5話】
とある事情で一人で情報収集していたキルコは、旧時代の技術者ばかりを攫う集団「復興省」の噂を耳にする。
失われた技術が残っている場所……そこが目指すべき「天国」なのだろうか?
一方、学園では闘病の末「タラオ」が帰らぬ人となっていた。
学園にとって「二人めの死者」を送りだす子供達にとって大切な「お迎えの日」がしめやかに執り行われるなか、火葬に付されたタラオの遺灰からは不気味な“肉塊”だけが残って……。

【第6話】
キルコ(=春希?)の身体に手術を施した「医者」の手がかりを求めて「不滅教団」を探し続ける二人。
一方、学園では体調不良で休んでいたトキオの前に「最初の死者」として亡くなったはずの「アスラ」が現れる。
トキオは夢現つの中でアスラが残した言葉が気に掛かる。

【第7話】
旅の路銀かせぎに、已むなく人喰いヒルコ殺し請負ビジネスの看板を出すキルコとマル。
そんな二人に「不滅教団」と敵対しているという組織「リビューマン」が接触してくる。
人間と機械を融合させる禁断の人体実験をしているという教団の方針に反発する組織リビューマンは、二人に施設の破壊工作を依頼。
潜入した二人は、施設内でヒルコを一掃に成功するが、そこに隻眼の男「宇佐美」(うさみ)が現れる。この男がキルコのいう「医者」なのか?色めき立つ二人に対し宇佐美は「ころし……助けてほしい人がいる」と言う。

【第8話】
不滅教団で「医者せんせい」と呼ばれている宇佐美は、マルとキルコを施設へ招き入れる。
天蓋つきベッドのある部屋に案内された二人はそこに横たわる「患者」を殺してほしいと依頼される。
全身を切り刻まれた上に機械で延命処置を施されている少女……彼女が死ぬと「人喰い」になるという衝撃の事実を知らされるマルとキルコ。
星尾」(ホシオ)と呼ばれる少女の希望を叶えた二人は、稲崎露敏の手がかりをついに掴む。

【第9話】
星尾の最後を見届けたあと自殺した宇佐美は、キルコのキル光線(銃)と同じマークのボタンを所持していた。
それは学園の子供たちが着ている制服のものと同じなのだが、今の二人にそれを知る由はない。
探索を再開したキルコとマルに情報屋を名乗る男「ジューイチ」が接触してくる。
ジューイチが語る真偽不明の「怪談話」の中から気になる情報を買取ったキルコとマルは、探し求めるマークを掲げた教育機関「高原学園」の支部へとたどり着く。
一方、学園では緊急の会議が開かれていた。性について何の知識も持たないトキオが「コナ」の子供を妊娠してしまったのだ。

【第10話】
キルコとマルは高原学園の茨城施設を目指すことに。
移動手段くるまを提供してくれたジューイチの頼みで先に「壁の町」と呼ばれる女性が実効支配する地域に潜入した二人だったが、そこに人の気配はなかった。
水分を含むものなら何でも凍らせる人喰いヒルコの襲撃を受けたマルとキルコは、町はすでに崩壊したとジューイチに報告する。
そこにジューイチと同じく「種豚タネブタ」と呼ばれていた男たちが現れて事の真相を語る。

【第11話】
ジューイチから譲り受けた車「キルコ丸Ⅱ号」で、高原学園茨城施設のある地区へと向かうキルコとマル。
一方、学園では新たな仲間“5期生”を迎えていた。
新入生の中で人目を避けるかのように行動する「オーマ」に声をかけたミミヒメは、恐怖心を増幅する彼女の精神攻撃をまともに喰らってしまう。
「見てはいけない」ものを見てしまう超能力でオーマの幻想に対抗するミミヒメ。
その頃、コナとトキオの間に産まれた「子供たち同士の子供」の処遇をめぐって、園長「上仲詩乃」(かみなか・しの)は、保険医「猿渡照彦」(さわたり・てるひこ)に自分の思惑を伝えていた。
天国と呼ばれるこの施設は、生命倫理の外にある外道の無法地帯ではないのか?猿渡は思い悩みながらもある決断をする。

【第12話】
「外の外へ行きたいですか?」ヒルコの役割を果たす子供たちへのテストが始まった学園を何者かが襲撃する。
施設の電源を制圧され右往左往コンランする大人たちを他所に「壁の穴」の探索に向かったミミヒメたちは、本物の「空」を見る。
一方「復興省」が管理する町に辿りついたキルコとマルは、探し求めていた稲崎露敏がいることを知る。大濾過装置と呼ばれる施設の所長を務めているという露敏のもとを単身訪ねるキルコ(春希)だったが……。

【第13話】(最終回)
「外の外」の更に外。テストの答えを求めて先へと進む子供たち。
その頃、子供たちの保護を目的とした猿渡たちの「ノア計画」が唐突いきあたりばったりに発動される。
コナとの間に生まれた赤ん坊を抱くトキオに迫る狂気がかりの園長。その時トキオの身体に変化が起きた!
一方、露敏がいる所へ行くと言ったまま戻らないキルコを追って大過装置へ向かったマルは、そこで驚きの光景を目の当たりにする。

【エピローグ】(第13話)
もう一人のトキオの赤ん坊の正体とは。ノア計画の真の目的は?
キルコの身体なかにいる(と主張している)のは何者か?
露敏は大濾過装置施設内で何をしていたのか?そして彼は何処へ姿を消したか?
人喰いヒルコとは。異形の能力ちから(時に外見も)を持つ子供たちとの関係は?
園長がトキオの子供に執着する理由は?
そして学園から脱出して高速艇で大都市を目指す子供たち。彼らは一体どこへ連れて行かれるのだろう?
もしかして並行する二つのエピソードの時制は同じではないのか?(未完)

【評】
 「旅の続き・旅の始まり」という最終話のサブタイトルが、謎の提示だけで答えのない大いなるプロローグ編といった印象をいっそう強めているように思える。
 作画全般や作劇は文句なく今期アニメの中でも第一級のクオリティなのは間違いなく、見応えは極上の一言である。
 続編ありきであることは織り込み済みのため詳細な評価は後日に譲るが、あまり期間を空けるのはたぶん作品のためにならないと思われるので、早々の再開を期待したい。

視聴完了

「僕の心のヤバイやつ」

「Amazonプライムビデオ(独占配信タイトル)」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本を舞台に、色々と拗らす厨二病男子と天然系完璧美少女中学生の不器用なかんけいを描く」ラブコメアニメ。全12話。公式Webサイト

【第1話】
市川京太郎」(いちかわ・きょうたろう)は、自分語りが少しウザい厨二病まっ盛りの中学2年生。
日々、学校の図書室で猟奇殺人の研究に余念のない彼にはどうしても許すことができないクラスの女子がいた。
何もかもが陰キャの自分と真逆せいはんたいのタイプで、いつも自分を見下している(ような気がする)「山田杏奈」(やまだ・あんな)を(妄想の中で)何度も殺してきた市川は、とある昼休みの図書室でコッソリとおにぎりにパクつく山田の姿を目撃してしまう。
その日以来、(食い意地のはった)彼女ヘンなヤツのことが頭から離れなくなってしまう市川。「僕は頭がおかしい」……何かと悶々とするお年頃の少年にとってその言葉は違う意味で彼を苛んでいって……。

「第1話」公式サイトより
市川京太郎
自意識過剰な厨二病でも体は年相応の健全な男子
雑誌モデルをやっている山田の写真でヌイてしまったりして…

【第2話】
あの日以来、数少ない自分の居場所である図書室に入り浸るようになった山田に(心の中で)ツッコミが止められない市川。しかし彼女が図書室でお菓子を食べている理由を知ってしまった市川は……何か言うことすらやめてしまった。
山田おんなのこの透けブラとか、くっついた身体から伝わってくる体温とか、これまでの人生(14歳!)で体験したことのない感覚にすっかり惑わされた市川は、自分が殺そうと狙っていた相手やまだに実は自分(の心)が殺されているのではないかと気が気ではなくなり。……まずはトイレに行って鎮めないと。(ってナニをだ!)

「第2話」公式サイトより
山田杏奈
市川のクラスメイト
「秋野杏奈」という芸名で芸能活動している
高身長でスタイル抜群の美少女

【第3話】
ちょっと(?)天然ボケで捉えどころのない山田を意識せざるを得ない市川。
趣味で書いている小説のヒロインキャラが“誰か”に入れ替わっているのは気のせいだと思いたいが……。
そんなある日、思春期まっ盛りなクラスの男子たちが女子に「エッチなことを言わせる」ゲーム(京太郎に言わせるとゲス・オブ・ゲスゲーム)を始めようとしている現場に出会す。
ゲームを主導する「足立翔」(あだち・しょう)に、山田だけは参加させないよう必死になる市川……おかげでその夜は「めっちゃ捗った」というのはまた別の話だ。(ってナニがだよ!)
そんな市川も、体育の時間に顔面にバスケットボールを受けた山田を見た瞬間に、自分の中の何かが閃く。
「僕は山田が好きなんだ」(!)

「第3話」公式サイトより
市川のクラスメイト
左から「太田ちから」「足立翔」「神崎健太」
何かと滾る男子三人(+1)

【第4話】
ついに山田に「恋」していることを自覚するに至った市川。
一方、市川のクラスメイト「金生谷倫」(かなおや・りん)もまた体育の授業で山田に怪我させたことを謝れずに悶々としていた。
山田の友達「吉田芹那」(よしだ・せりな)は倫と山田が二人が話し合えるようにと市川に仕向けさせてセッティングみると……案の定、山田は気にすらしていなかった。
別の日___お菓子を食べていたことが先生にバレて、図書室出禁を食らいかけた山田のためにあれこれと策を弄してみる市川。これが惚れた弱みというやつか……。

「第4話」公式サイトより
金生谷倫
京太郎や杏奈のクラスメイト
吉田とは仲が良いが山田の一件で少し険悪な雰囲気に…

【第5話】
「山田でいいよ」___山田との距離がさらに近づいた気がした市川は妙に浮き足立つようになる。
そんなある日(京太郎曰く「クソだるい」)職業見学で山田と同じグループになった市川は、見学先の出版社で好きな漫画をめぐって山田とすっかり意気投合……が過ぎて周りのことが見えなくなった二人は、帰りの電車に乗り損ねてしまう。

「第5話」公式サイトより
仲良し四人組 左から
「関根萌子もえこ」「小林ちひろ」「吉田芹那せりな」「山田」
職業見学に行くだけなのに何故か男子選別ドラフト会議が始まってしまって?!

【第6話】
職場見学の帰り道、電車に乗り遅れてグループとはぐれてしまう市川と山田。
自分の責任だと突然泣き始める山田に困惑しつつも、実は満更でもない市川はいつの間にか学校に行くのが楽しみになっていることに気が付く。
山田がいるからか?山田が好きだからなのか?
気づかぬうちに山田をエロい目で見ることに後ろめたさを感じるようになっていた市川は、同じく山田が好きらしい足立に対して言葉にできない苛立ちを覚えてしまい……。(わかるぞ市川!)

「第6話」公式サイトより
市川と足立
「山田って彼氏いるのか?」
その一言が京太郎の逆鱗に触れて…

【第7話】
秋野杏奈」(あきの・あんな)という芸名で芸能活動をしている山田に映画出演のオファーが来たらしい。
自分の知らない山田の一面を垣間見た市川は、自分がいつまで一緒にいられるのか(ずっと一緒にいたい…)とついつい妄想を膨らませていくうちに、何故か図書室で山田の芝居の練習に付き合わされることになって……。

「第7話」公式サイトより
秋野杏奈(中央)
山田の芸名
ちょっとおバカなキャラで売り出し中らしい

【第8話】
最近、学校で風邪が流行っている。
クラスメイトの周りでも学校を休む生徒が出てきたさなか、風邪をひいてしまった市川の家に、山田が給食で出たババロアプリンを携えて訪ねてくる。
雨の日の放課後、傘もささずに山田の忘れ物を届けに来てくれた市川への後ろめたさでもあったか、それとも何か思うところでもあるのか。
自分を訪ねて来てくれた女の子(しかもよりによって山田だ!)にすっかりテンパる市川。勢いで家へ招き入れたものの熱がぶり返して倒れてしまい……。

「第8話」公式サイトより
市川と山田
夢現つで女の子に着替えを手伝ってもらっていたような気が…

【第9話】
「市川ってラインやってる?」
SNSに興味津々の山田に(なぜか)素直に応じられない市川は、山田がナンパ先輩こと「南条ハルヤ」(なんじょう・はるや)からのアプローチを除けるために自分を利用しているのではないかと突然思い込んでしまう。男心ってはとにかくめんどくさいもんで……
いったん距離を置いて冷静になろうと図書室に近づかなくなった市川に不安を感じた山田は意を決して話し合おうとするが……。

「第9話」公式サイトより
南条ハルヤ(左)
2年生
見た目通りのチャラ男で
陰で「ナンパイセン」または「ナンパイ」と呼ばれている

【第10話】
仲直りした山田から漫画の続きを借りることになった市川。
しかし、待ち合わせ場所は何故か東京・渋谷。しかもクリスマスイヴの渋谷だ!
これは……何かを期待しない方がおかしい(?)
いつも以上に気合が入っている(でも片手にはコロッケ…)クラスメイトに気後れしてしまう市川の心を知ってか知らずか、いつも以上に積極的に迫ってくる山田。
流行りのパンケーキ店で奢ってもらったり服選びに付き合わされたりと山田に振り回される市川は、姉の「市川香奈」(いちかわ・かな)が入店するのを見て思わず山田と試着室に隠れてしまう。
姉に山田カノジョのことがバレるのを恐れる市川を見て、山田は追い打ちをかけてくるも……。

「第10話」公式サイトより
イマジナリー京太郎(中央)
京太郎の心の中に棲息している「もう一人の自分アルターエゴ
山田のことで葛藤する京太郎に上から目線のアドバイスを送る

【第11話】
山田と日常的にメッセージのやり取りするようになったものの、自分の本心はまだ伝えていない市川。
それとなく勘づいてるらしい姉からは「あるんじゃないの…脈」とは言われるが、京太郎は何となく前へ踏み出せずにいた。
12月31日___山田に漫画を返しに行った市川は、ついでに初詣に行く約束も取り付けるが、たまたまクラスメイトの「関根萌子」(せきね・もえこ)と一緒にいたナンパイセン(ナンパイ)こと南条ハルヤに捕まってしまう。
山田の連絡先を知りたいだけだそんなのウソだ!というナンパ先輩に対し、市川ははっきりと自分の意思を伝える。

「第11話」公式サイトより
自宅でくつろぐ山田の自撮りスポブラ画像
今は右手が(骨折して)使えないんだ!とは京太郎の弁
(ナニをするつもりだったんだ?)

【第12話】最終回
新年を迎え初詣に出かける市川一家。
京太郎は家族に内緒で山田と一緒に参拝するつもりだったが、待ち合わせ場所には既に彼女の姿があった。
クリスマスの件以降、“弟の友達やまだ”に興味津々だった香奈は、山田カノジョを市川家に招待する。
お約束の卒業アルバム開示イベントの流れで、香奈あね京太郎おとうとの小学校時代の事情を語る。
弟が学校に毎日行くきっかけをくれた友達やまだへの姉からの感謝の言葉に、山田も「お姉ちゃんって呼んでもいい?」と応えるのだった。

「第12話」公式サイトより
市川香奈(左)
京太郎の姉 女子大生
京太郎を溺愛しすぎるきらいがある
弟からは鬱陶しがられているが姉弟仲は悪くない

【エピローグ】(第12話)
そして新学期初日___「イマジナリー京太郎」に揶揄われながらも、京太郎は山田にどうしても言いたかった「ある言葉」を伝える。
それは「好きだ」なのか?それとも……。(未完)

「第12話」公式サイトより
京太郎と山田が下げている秋田犬のストラップは二人の絆の証

【告知】
 テレビアニメ第2期放送決定。2024年1月(第1四半期)より。公式サイト

【評】
 「男の子」の各方面に色々とブッ刺さるアニメである。
 恋愛その他の名状しがたき感情をもって「ヤバいやつ」とする中学生レベルの感性が時に瑞々しくまた大変イカくさいところが全くもって素晴らしい。
好きな女の子でオナニーできなくなる」主人公とかどう考えても頭がおかしいですね!(褒め言葉である)
 どこまでも過激にできるところをしっかり抑制した作劇がたいへん心地いい。
 年頃の男子が同級生をどう見ているのかについて真摯に向き合ったところは大いに評価して良いだろう。女子からすれば「気持ち悪い」と思われるかもしれないが、本編で描かれていることはファンタジー部分も含めておおむね真実であると「元・男の子」のおっさんは申し上げておきたい。
 キャラクターの心情描写に重点が置かれたため、物語的にはあまり進展がなかったのが残念だが、幸いにも第2シーズンの制作が決定しているので期待して待って良いと思う。

視聴完了

「スキップとローファー」

「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本の“都会”を舞台に、単身上京してきた女の子が遭遇する未知の世界スクールライフへの憧れと畏れを描く」日常コメディアニメ。全12話。公式Webサイト

【第1話】
石川県の小さな中学校から東京の高偏差値高校に「首席で」合格した女子高生「岩倉美津未」(いわくら・みつみ)には完璧に組まれた生涯の設計図があった。
死後の評価まで盛り込み済みの美津未の人生はしかし、複雑極まる東京の電車運行表ダイヤグラムの前に脆くも崩れかかる。
ハレの舞台となるはずの入学式に遅刻しそうになる美津未!
駅で途方に暮れていた美津未に声をかけたのは、同じ学校の制服を着たイケメン男子「志摩聡介」(しま・そうすけ)だった。

「第1話」公式サイトより
岩倉美津未(左)と志摩聡介
聡介の案内で学校にはたどり着いたものの…

【第2話】
「入学式で(ゲ□)吐いた人」というある意味ド派手な高校デヴューにめげることなくクラスで自己紹介する美津未。
しかし叔母(ホントは叔父)の「ナオちゃん」と徹夜で準備した渾身のジョークがまたしても滑ってしまい教室には微妙な空気が漂う。
そんな彼女をさりげなく(イジりも交えて)フォローしてくれたのは、同じクラスとなった志摩だった。
学級総代になった二人は親睦も兼ねてクラスメイトと一緒にカラオケへ。何もかもが田舎と違う戸惑いと不安に潰されそうになっていた美津未は、自分とそれほど違わない同級生との触れ合いの中で少しだけ自信を取り戻していく。

「第2話」公式サイトより
ナオちゃん(右)
本名・岩倉直樹
美津未の東京での保護者
父方の叔母にあたるが生物学的には“叔父”

【第3話】
キャリア官僚になるには学生時代の実績の積み重ねが大事!
放課後、生徒会室へ足を運んだ美津未は、扉の前に佇むクラスメイト「久留米誠」(くるめ・まこと)と知り合う。
自分と同じく生徒会に興味があるというクラスメイトに興味津々な美津未に対し、誠は美津未に関する「ウラ番疑惑」が気になって若干及び腰。
美津未と共に生徒会サポートメンバーとなった誠は、美津未から休みの日に映画に誘われるが、なぜか待ち合わせ場所には志摩をはじめ他のクラスメイトも加わってきて……。

「第3話」公式サイトより
久留米誠(右から2番目)
美津未のクラスメイト
内向的な性格を変えるため生徒会に入ろうとするが…

【第4話】
演劇部の次期部長(予定)にして自称・天才劇作家の「兼近鳴海」(かねちか・なるみ)先輩から志摩の過去を教えてもらった美津未は、彼が演劇部の誘いを断る理由が気になって他のことが手につかない。
美津未の視線に気づいた志摩は、自分が親の言いなりで子役をやっていた事実をあっさり認める。その上で「もうやりたくないんだ……」と美津未の詮索を拒むかのような態度を見せる志摩に何があったのか?

「第4話」公式サイトより
兼親鳴海(右)
2年生
演劇部の次期部長候補
入学式で目立っていた美津未を演劇部にスカウトするが…

【第5話】
中間試験を間近に控えて開催される前期クラスマッチ(スポーツ競技会)にバレーボールで出場することになった美津未。
運動音痴ゆえ皆の足を引っ張りたくない美津未は、バレー経験者の「江頭ミカ」に助力を乞い自主練習を始める。
クラスメイトの頼みに笑顔で応じたものの、志摩への執着おもいから美津未に対して複雑な思いのあるミカは我知らずアタりがキツくなってしまう。
しかし……努力しても報われない不公平感をただ嘆き恨むだけの自分と違い、正面からぶつかって派手に砕け散る美津未と関わるうちに、ミカの内心に変化が生じ始める……少しずつだけど。

「第5話」公式サイトより
江頭ミカ(右から1番目)
美津未のクラスメイト
志摩と仲が良い美津未と友達になる計算高さと
自分を理不尽に扱ったものを記録しておく執念深い性格を兼ね備える

【第6話】
故郷の幼なじみ「遠山文乃フミちゃん)」(とおやま・ふみの)に好きな人ができたらしい。
親友と初めてする“恋バナ”に頭が爆発しそうになる美津未。
しかし、そんなふわふわした気分も期末考査の出題範囲発表の前では一気に吹き飛んでしまう。
そんな重要な日にも関わらず、学校を休んでしまう(良くも悪くも)マイペースな志摩を心配する美津未に、志摩は(時々みせる)他人行儀な態度をとってしまう。
「志摩くんがいないとツマンナイから…」という美津未に志摩は……。

「第6話」公式サイトより
過去に触れられることを極度に恐れる志摩
美津未といえど簡単には心を開けない過去とは一体?

【第7話】
7月___期末試験からの開放感に浸る間もなく生徒会室へ直行する美津未。
サポート要員から晴れて、前期生徒会の書記に出世していた美津未だったが、一方で想定外の生徒会長選で“副”会長に甘んじた「高嶺十貴子」(たかね・ときこ)先輩にかける言葉が見つからない。
「努力が必ず報われると信じるのは辛いこと」……たまたま志摩と「トモダチ」の関係ポジションに収まった美津未には、その言葉が実感として重くのしかかっていた。
夏休みを目前に控えた告白ラッシュイベント(?)で学校中の男子からのやっかみと羨望を浴びる志摩と動物園に行くことになった美津未。だが動物園もまた二人にとって安全な場所ではないようで……。

「第7話」公式サイトより
高嶺十貴子
2年生 前期生徒会“副”会長
思わぬ伏兵に足を掬われ意気消沈の日々をおくる羽目に
そんな彼女を救ったのは意外にも…

【第8話】
志摩と動物園に出かける美津未に注がれる複数の目……。
志摩と自然体で接することのできる美津未にコンプレックスを抱くミカは、勉強会にかこつけた誠や結月たちとの女子会でもただひとり素直になれず途中で帰ろうとしてしまう。
ハイスペックな彼氏を捕まえたい。でもそのために傷つきたくない……そんなカワイイ「おミカちゃん」のために、人生の大先輩「ナオ叔父ちゃん」から少しだけおせっかいなアドバイス。「(くだらないプライドのために)気後れするなんて勿体無いわよ」
後日、志摩は動物園で偶然再会した雑誌モデルの「西条梨々華」(さいじょう・りりか)に呼び出されていた。
梨々華の前ではいつもの快活さも陰を潜める志摩。二人の間に何かがあったようだが……。

「第8話」公式サイトより
村重結月むらしげ・ゆづき(左から3番目)
美津未のクラスメイト
帰国子女のハイスペック女子仮面を被る優等生
美津未や誠と知り合うことで年相応の性格を見せるように

【第9話】
夏休みも後半に入り、美津未は故郷の「凧島たこしま町」へ里帰り。中学校時代の旧友との親交を温める。
そして迎えた新学期。元気いっぱいクラスメイトと再会する中、美津未はなぜか志摩との間に距離を感じてしまう。というか志摩くんの方が距離をとっているような気がして……。
クラスメイトのちょっとした変化に気づきつつも、生徒会の仕事に忙殺されてあまり深くは追及できずにいた美津未。そして……。

「第9話」公式サイトより
夏休み明けの四人
お気づきだろうか…美津未だけ色指定が変わっていることに?

【第10話】
文化祭の準備が忙しすぎて、美津未はクラスの演し物に参加できていないことに内心負い目を感じていた。
しかし無理な頑張りが完全に裏目に出てしまい自爆して自己嫌悪……空回りばかりで校舎の裏で独り膝を濡らす美津未の姿に、子役時代の自分を重ねてしまった志摩は、沈黙を破り思わず声をかけてしまう。
だがしかし。「転んでも起き上がるのも得意なんだから!」とめげない美津未に志摩は言葉にできない何かを感じるのだった。
文化祭まであと一日……。

「第10話」公式サイトより
目の下の隈が美津未の激務を強調する

【第11話】
つばめ西高の文化祭当日。
生徒会メンバーとして忙しく立ち振るまっていた美津未は、ひと段落ついて周りを見回すと、クラスメイトに自分の知らない誰かしらの「友達」がいることに気がつく。
東京に出てきて半年。知り合いのいない中、自分もまた誰かクラスメイトの友達なのだと気がついた美津未は、少しだけ元気を取り戻すのだった。
そして迎えた二日め最終日___本当の「嵐」が学校を訪れる。

「第11話」公式サイトより
西条梨々華
志摩がそれなりに充実したスクールライフを送っていると聞いて居ても立ってもいられずに…

【第12話】(最終回)
文化祭最終日。「西条梨々華」(さいじょう・りりか)が志摩のクラスに現れる。
小学生の時に志摩も少しだけ関係するスキャンダルに巻き込まれた経緯から、梨々華は自分の知らない高校で学生生活を謳歌している(ように見える)志摩に厳しく詰め寄る。
何事も波風立てず消極的に物事を受け流してきた志摩はここで初めて、梨々華に「学校が楽しいんだ!」と偽らざる自分の想いを伝える。

「第12話」公式サイトより
梨々華と志摩の間に割って入る美津未
コアリクイのポーズで威嚇(?)

【エピローグ】第12話
志摩の言葉を理解はできるが納得できない梨々華はその場を去ってしまう。
ネットで絡んできたアンチに噛みついて炎上したのは自業自得とわかっていても、梨々華はどこかで志摩とのつながりを信じたかったのかもしれない。
一難さって終わってみれば……。から回りして失敗して。それでも大切な人(たち)に囲まれた美津未は、何かが始まりそうな予感に心躍らせていた。(了)

「第12話」公式サイトより

【評】
 スクールライフを描いたアニメから「いじめ」の要素が消えた。
 主人公の足を引っ張るキャラクターがいなくても、主人公が美少女でなくても、恋愛がテーマになっていなくても……などなど「売れるためのお約束要素テンプレート」が無くても十分に作品ドラマが成り立つことを証明した本作のインパクトは絶大である。
 「三白眼でおかっぱ頭の女の子」が最後には可愛く見えてくるというだけでも本作を見る価値はある。
 この主人公を中心に展開されるキャラクター相関をで慈しむにはアニメでなければならない(=実写ではなかなかできない)という意味においても意義あるシリーズであった。
 製作会社(PA Works)も最も得意とするジャンルで、充実したクオリティの仕事を見せてくれる。
 惜しむらくはストーリーのボリューム感だが、これはキャラクター造形とのトレードオフなので指摘するのは酷かもしれない。2期以降が絶対面白くなるパターンなので、是非とも制作してほしい一作である。

視聴完了

「事情を知らない転校生がグイグイくる。」

「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本を舞台に、空気を読まない男の子と自分に自信のない女の子の交流を描く」ラブ?コメディアニメ。全13話。公式Webサイト

【第1話】
とある小学校の5年1組に転校してきた「高田太陽」(たかだ・たいよう)は、クラスのみんなから“死神”と呼ばれている「西村茜」(にしむら・あかね)に興味津々だ。
「死神だなんて……なんてカッコいいあだ名なんだ!」
白眼視するクラスメイトにも臆することなく急接近してくる高田くんに西村さんも戸惑いドキドキを隠せない。
どうして高田くんこの子はこんなにグイグイ迫ってくるの?

「第1話」公式サイトより
高田くん(左)と西村さん

【第2話】
西村さんが触った箒を「魔槍まそうダークダンサー」と名付けたり、西村さんがよそってくれた給食のカレーで「呪い」を補給したりと、止まるところを知らない高田くんの行動力に西村さんは赤面しっぱなし!
そんなある日。高田くんが西村さんを家に連れて帰ると、姉の「雪子」まで西村さんの大ファンになってしまう。この姉弟、どこかがおかしいけど西村さんにそんなこと言い出せるはずもなく……。

「第2話」公式サイトより
高田雪子
太陽の姉 中学一年生
可愛いものに目がない(もちろん西村さんは可愛い)

【第3話】
西村さんが公園で猫を拾った。
クロ」と名付けた黒猫に高田くんは大興奮!いつもは西村さんを揶揄からかっている「笠原すみれ」(かさはら・すみれ)ですら猫のことになると目の色が変わってしまう。
夏休みを間近に控えて、高田くんと一緒に計画表を作る西村さん。
遊ぶ約束で埋まった計画表を見ているうちに夏休みが楽しみになってくる二人。
そして迎えた夏休み。プール開放日に新しい水着を着て行った西村さんは例によってクラスの男子たちに「死神のくせに(ナマイキだ?)」揶揄われてしまうが……。

「第3話」公式サイトより
このあと 高田くんから衝撃的な一言が!

【第4話】
8月___夏休み恒例の里帰りで大好きなおばあちゃんの家に行く西村さん。
ところが連れてきた猫のクロが居なくなってしまい、西村さんは涙ながらに探す羽目に。その時、道の向こうからどこかで見た子がやって来る。
高田くんだ!高田くんがおばあちゃんの家の近所に住んでいたことを知った西村さんは二度びっくり。高田くんも喜びを隠さない。
次の日、西村家の墓参りに付いていった高田くんは、西村さんの母親が既に他界していることを知る。
西村さんを無邪気に死神と呼んでいた自分の無神経さに(遅ればせながら)気づいた高田くんの両目からは滂沱の涙が溢れて……。

「第4話」公式サイトより
墓参りする二人
西村さんのお母さんは 西村さんを産んですぐ亡くなっていた

【第5話】
西村さんのお母さんが、西村さんと“入れ替わるように”亡くなっていたことを知った高田くんは、西村さんを無邪気に「死神」と呼んでいた自分を許すことができない。
大好きな西村さんをずっと傷つけてきたのではないか……罪の意識にふさぎ込んでしまう高田くんが悪くないことは分かっていても、それをどう伝えたらいいのか分からない西村さん。
「わたしは大丈夫だよ」……だから高田くんには(私のこと)カッコいいあだ名で呼んでほしい……西村さんの想いは高田くんに伝わるか?

「第5話」公式サイトより
がんばれ西村さん
キミは間違ってないぞ!

【第6話】
新学期。
思い切って髪型を変えて登校してきた西村さんを高田くんは大絶賛。(「おさげ村さんだね!」)今日も高田くんはエンジン全開平常運転だ。
一方、席替えで席が隣同士になって喜ぶ二人を見つめる笠原さんは不満げな表情を浮かべていた。
高田くんのことが気になっていた笠原さんは、西村さんへの対抗ライバル?意識が災いして、なぜか西村さんとクラス委員を務めることに。
一方、高田くんの親友「日野大地」(ひの・だいち)の幼なじみ「安達海美」(あだち・うみ)と些細なきっかけから友達になった西村さんは、日野くんの誕生パーティーの席で……。

「第6話」公式サイトより
笠原すみれ(左)
西村さんのクラスメイト
高田くんのことが好き?

【第7話】
「西村さんって高田くんとどうなの?(付き合っているの)」という海美ちゃんの問いに私なんて(高田くんと)釣り合わないよと答えてしまう西村さんに、高田くんからの予想の斜め上をいく発言が飛ぶ。いつもの通り。
別の日。5年1組の遠足でプラネタリウムに行く途中、高田くんがバス酔いで動けなくなってしまう。
クラス委員として付き添うことになった西村さんは、調子を戻した高田くんと少しだけ悪いこと(寄り道だぞ!)してみたりと思いがけない二人だけの時間を過ごすのだった。
そしてお楽しみの昼食の時間。西村さんのお弁当にいつも入っている「味付き玉子(味玉にたまご)」にはお父さんのある想いおまじないが詰まっていた。

「第8話」公式サイトより
安達海美(右)
西村さんは海美ちゃんのキューピッド(第6話参照)

【第8話】
高田姉(雪子)の浴衣を着て雪子が通う中学校の文化祭に出かける高田くん(太陽おとうと)と西村さん。
後日、デートしていたとクラスメイトから囃されるも「あれがデートなんだ!」と巧みにかわす高田くん。なかなかの役者である。
今がとても楽しい西村さんは未来のことを考えると少し怖くなってしまったりして……。
そして秋も深まり___運動会の基節。
運動が苦手な西村さんは、テンションマックスな高田くんのはげましに応えて「今年の運動会はがんばってみよう」と思う。
ところが……ジャングルジムから落ちそうになった西村さんを庇って高田くんが腕の骨を折ってしまった!
回復状態を見た上でと先生はいうものの、自分のせいで高田くんが運動会に出られないかもしれないと思うと。後悔の涙を流す西村さんだったが……。

「第8話」公式サイトより
高田雪子
学園祭モード

【第9話】
ギプスで固定されたせいで左手が使えない高田くんのために何かと世話をやく西村さん。
「夫婦じゃん!」という海美ちゃんのツッコみも霞むくらい二人の仲はアツアツだ。
一方、西村さんは西村さんで運動会に向けて一人トレーニングを続けていた。
運動会に出られないかもしれない高田くんのためにも「ズル」だけはしたくない……必死に頑張るものの足の遅さだけは如何ともしがたい。
西村さんは意を決して苦手としている笠原さんに「リレーで走ってほしい」とお願いに行くが……。

「第9話」公式サイトより
西村さんと笠原さん
笠原さんは「疾風ハヤテのカサハラ」と異名をとる俊足だった!

【第10話】
西村さんが眼帯をつけて登校してきた。
実はモノモライを患っただけなのだが例によってクラスメイトに揶揄われてしまう西村さんに、高田くんは“魔眼”を見せて欲しいといつものアプローチ。
「キレイだよ、西村さん(モノモライ治ってるみたいだね)!」
何かにつけて西村さんに難癖つけるクラスメイトたちの様子に幼稚で「格好悪い」と思ってしまう笠原さん。
しかし、かつては自分もそちら側にいたことに気まずさも感じていて……。
そんなある日、クロ(猫)を見せてほしいという海美ちゃんについてくる流れで高田くんや日野くんたちが西村さんの家に遊びにくることになった。
初めての友達が家に遊びにくる……部屋の掃除にケーキの準備に大わらわの西村さん。
ところが当日、西村さんが体調を崩してしまい……。

「第10話」公式サイトより
笠原さんの心境の変化に注目
このアニメに悪い子はいません!

【第11話】
猫を通じて仲良くなった西村さんと笠原さんが結成した「風神同盟」に高田くんのジェラシーが止まらない?!
いつもとは逆に高田くんを褒めようとする西村さんだったが、高田くんの「どこが?」という返しに言葉を詰まらせてしまう。
そして迎えたクリスマスイブ。
パーティーの買い出しに出た高田くんと西村さんは、通りすがりの公園で雪子の友達「かすみ」ちゃんが、彼氏とキスしているところを目撃してしまう。
隣で一緒に見ていた西村さんに言葉にできない「ドキドキ」を感じてしまう高田くん。
「大人になったらキスしてもいいのかな……」
次回、クリスマスパーティーで何かが起こる?!

「第11話」公式サイトより
クリスマスパーティーには笠原さんも来ているよ!

【第12話】
クリスマスパーティーが始まっても、西村さんと高田くんの様子はどこかぎこちない。
自分の「好き」という感情に違う意味があることに気が付く高田くん。
西村さんに心の底からキスをしたいと思っている「好き」はたぶん違う。
煩悶する高田くんに西村さんもまた……。
そして迎えた新学期。席替えで再び隣同士となった西村さんに、高田くんは何事もなかったかのようにグイグイ迫っていくが……。

「第12話」公式サイトより
高田くんを「男」として意識して赤面してしまう西村さん
まだです お父さんは許しませんよ!

第3四半期につづく。(第13話・最終回)

「山田くんとLvレベル999の恋をする」

「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本を舞台に、ネットゲームで知り合った男女の恋の行方を追う」ラブコメアニメ。全13話。公式Webサイト

【第1話】
付き合っていた彼氏をネトゲの女に取られてしまった女子大学生「木之下茜」(きのした・あかね)は、もと彼に誘われるまま始めたネットゲーム「Forest Of Savior」の狩り場で傷心の憂さ晴らしをしていたところを同じギルド所属の「山田」(やまだ)に見られてしまう。
同じギルドに所属するとはいえ、ゲーム内のしかも赤の他人(茜)の愚痴に「興味ないっすね」と素っ気なく返答するクールな山田。そりゃそーだけど……。
後日、茜はゲームのオフラインイベントで覚えのある「興味ないっすね」を聞くことに。
目の前のこのイケメンが山田なのか?
新しい出会いの予感にときめく茜に山田らしき人物は一言
「あんた誰?」____そりゃそーだけど!
最悪の印象から始まった二人の関係は如何なる方向に発展するのか……。

「第1話」公式サイトより
山田秋斗あきと
高校生プロゲーマー
ハンドルネームは「山田」

【第2話】
オフラインイベントで偶然「山田」と遭遇した茜は、会場に来ていた元カレ(彼女つき)に「山田秋斗」(やまだ・あきと)を衝動的に彼氏だと紹介してしまう。
話の流れであとに引けなくなった茜は、山田を引き連れ居酒屋へ。
そこで正体を無くすまで鯨飲した挙句、山田の部屋で朝を迎えた茜は、彼が現役高校生プロゲーマーであることを知る。
歳下相手に介抱されるなどという大失態をしでかした手前、もう会えないと山田の家を辞去した茜だったが、彼の自宅で想い出のアクセサリーを落としたことに気がついて……。

「第2話」公式サイトより
木之下あかね
女子大学生
酒癖が悪いのが玉に瑕

【第3話】
失恋の痛手を癒すつもりでリア友に設定してもらった筈の合コンでも心ここに在らずといった風情の茜。結局、山田のことが気になっているのかも……?
そんなある日、ネトゲのギルドで「山田」とギルドマスター「瑠璃姫ルリヒメ」の関係が気になっていた茜のもとに、「瑠璃姫」本人からオフ会の誘いが舞い込む。
当日、待ち合わせ場所に到着した茜は一人のゴスロリ美少女と知り合う。
茜は、彼女が山田と一緒に歩いているところを偶然見かけた時の相手の子だと気がつき勝手に瑠璃姫ちゃんだと思い込むが……。

「第3話」公式サイトより
佐々木瑛太えいた
19歳 山田の先輩で妹がいる

【第4話】
ネットゲーム「FOSForest Of Savior」コラボカフェで開催されたギルド「Chocolate Rabbit」のオフ会会場で、出会った女の子は「瑠璃姫ギルドマスター」ではなかった?
混乱する茜の前に次々と集まってくるギルドの「仲間」たち。
ネットの女の子は女の子じゃない(ことが多い)ことを身をもって知った茜は、「瑠璃姫」こと「佐々木瑛太」(ささき・えいた)の妹「佐々木瑠奈」(ささき・るな)から、土曜日に遊びに行こうと誘われる。
瑠奈が山田の彼女ではないことに(なぜか)安堵した茜は、当日、待ち合わせの場所へ向かうも、そこにいたのは見知らぬおじさんで……。

「第4話」公式サイトより
佐々木瑠奈るな
瑛太の妹 中学3年生
「瑠璃姫」の外見モデルで 操作しているプレイヤーを内心キモいと思っている

【第5話】
瑠奈と待ち合わせしていたカフェで「瑠璃姫の大ファン」を名乗る、挙動不審の怪しい男性から執拗に迫られる茜。
茜のことを快く思わない瑠奈が茜に仕掛けた“イタズラ”に気がついた山田は、瑠奈の家庭教師そっちのけで現場のカフェへと急行する。

「第5話」公式サイトより
言うまでもなく瑠奈は山田が好き

【第6話】
瑠奈のイタズラに端を発した騒動は、山田たちギルド仲間の迅速な対応で事なきを得る。
瑠奈と仲良くなりたかった茜は思いがけず願いが叶って結果オーライ。
お姉さんの友達ができた瑠奈も茜にすっかり懐き、茜はFOSのプレイに前よりもいっそう熱を入れるようになる。
そんなある日、ゲームの負荷がかかりすぎた茜のパソコンが爆発するトラブルが発生して……。

「第6話」公式サイトより
茜(左)と山田
ゲーム内アバターではこうなる

【第7話】
パソコンを修理するため瑠奈に連れられ茜のマンションにやって来た山田だったが、佐々木兄妹が仕掛けた露骨な「ラブコメ展開希望」作戦のせいで一旦、家へ撤退する羽目に。
過去に起こったトラブルから女性とは距離を置きたい山田はしかし、部屋で昼寝をしている茜から目が離せなくなる。
そこに茜の元カレ「たくま」が現れて……。

「第7話」公式サイトより
たくま(右)
茜の元カレ
秋斗が憧れのプロゲーマーだと知ってこの態度である

【第8話】
元カレへの未練から解放された茜は心機一転、ギルドのメンバーと一緒に山田が通う高校の学園祭へとやって来る。
学校で(主に女子から)常に注目の的となっている山田を遠巻きに見ているしかない茜だったが、腹痛にみまわれた瑠奈を待っている最中に現れた山田と一緒に買い物に行くことに。
「山田に年上のカノジョ?」校内中から突き刺さる視線に居た堪れなくなる茜に「付き合っちゃえば?」と軽く揺さぶりをかけてくる瑛太。
冗談だとわかっていても本心では山田の真意も聞いてみたい。茜がそれとなく山田に尋ねてみると……。

「第8話」公式サイトより
パソコンの修理費を稼ぐためバイトを始めた茜

【第9話】
「自分にとってあなたは高嶺の花ですから」
意味深な山田の言葉をどう解釈していいかわからない茜。無条件に優しい男の危険性を親友の「前田桃子」(まえだ・ももこ)からも指摘され、思いなやんでいた茜のスマホに瑠奈から緊急連絡が入る。
ギルドに新しいメンバーが。それも山田の知り合いが加入するという。
ギルドの一大事と捲し立てる瑠奈に対し、茜の態度はいまいち煮え切らない。
一方、新メンバーとなる、山田の同級生クラスメイト椿ゆかり」(つばき・ゆかり)は学園祭で山田と一緒に歩いていた「女の人(茜)」のことが気になっていた。
そんなある日、急に入ったバイトの無理が祟って風邪を引いてしまった茜は、マンションの駐輪場で身動きが取れなくなってしまう。朦朧とする意識の中で、茜は駆けつけた山田を夢か幻だと勘違いして……。

「第9話」公式サイトより
椿ゆかり
山田と同じクラスの女子
ゲームの知識は山田に引けを取らないが…

【第10話】
重い風邪にうなされる茜を看病する山田。
全てが夢の中の出来事だと思っていた茜は、自室のベッドの傍らに山田がいることに驚く。山田の“優しさ”に感激する茜。
だが、山田の優しさは人の気持ちを察することのできない残酷さの裏返しだと知っている人がいて……。

「第10話」公式サイトより
山田が他人と距離を置きたがるのは
自分に関心がないため
そのせいで過去 ある人を泣かせてしまい…

【第11話】
風邪から回復した茜は、久しぶりにログインしたFOSでようやく噂の新メンバー「TSUBAKI」(椿)と接触。同じ職種パラディンを選んだ縁で茜とゆかりは(ゲーム内で)急速に親交を深めていく。
ボス戦攻略のため山田にアドバイスをもらおうと電話した茜は、話しているうちにある決意に辿り着く。それは……

「第11話」公式サイトより
茜とTSUBAKI(右)
椿がゲームを始めた理由
それはやはり 山田が深く絡んでいて…

【第12話】
「山田に告白する!」
親友(桃子)とギルドマスター(瑠璃姫=瑛太)の前で宣言する茜。
しかし本人を目の前にした茜は肝心な言葉が出てこず、山田のようじが終わったらということで一旦別れてしまう。
その間隙をつくかのように、椿が衝動的に自分の気持ちを山田に伝えてしまったことから、その日の約束は果たされないまま翌日以降に持ち越しとなり……。

「第12話」公式サイトより
バイト中の茜
突然、尋ねてきた山田を励まして送り出すが実は…

【第13話】最終回
「好きです……」勢いで告白したものの、山田の本当の気持ちを知っている椿は、これが最後になるという確信めいた予感のもと、呼び出したやまだに想いの丈を全てぶつけるのだった。
その頃、ゲームギルドの焼肉オフ会に参加していた茜は、緊張のあまり飲みすぎてしまい、山田が到着する頃には泥酔状態に。
いつかのあの時みたいにバツの悪い思いをする茜は「私のこと好きなの?」と半ば酒の勢いに任せて尋ねてみる。
山田の答えはもちろん……。

「第13話」公式サイトより
「椿の気持ちには応えられない…」
後悔などあるはずがない
ないと分かってはいるんだけど…

【エピローグ】第13話
「茜さんのこと、好きです」
晴れて相思相愛となった二人は、戸惑いながらも少しずつ距離を詰めていく。
山田の脳裏に浮かぶのは茜との出会いの始まり。
「この人、どうしてこんな歩きにくい靴履いてるんだろう?」(了)

「第13話」公式サイトより

【評】
 不思議要素皆無の普通の恋愛ドラマの快作である。
 特に何かが突出している訳ではないが、見ていて飽きないテンポの良さと嘘くささが少ない人物キャラクター描写がバランス良く配分された作劇で最後まで気持ちよく見ることができた。
 1クール13話で完結する物語のボリューム感も非常に好ましい。誰にでも勧められるテレビアニメの手本として長く愛されることを望む作品である。

視聴完了

「青のオーケストラ」

「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本を舞台に、オーケストラ部の活動に打ち込む高校生たちの姿を描く」青春アニメ。公式Webサイト

【第1話】
世界的に活躍するヴァイオリニストを父に持つ「青野一」(あおの・はじめ)は、天才ヴァイオリン少年として将来を嘱望されながら、父が起こした不祥事スキャンダルがきっかけでヴァイオリンを捨て、残された母と暮らす中学3年生。
志望校も決められないまま迎えた秋のある日、保健室から聴こえてきたお世辞にも上手いとは言い難いバイオリンの演奏を聴いた一は、隣のクラスの女子「秋音律子」(あきね・りつこ)と知り合う。
高校でオーケストラ部に入るのだと息巻く律子に驚き呆れる一だったが……。

「第1話」
青野はじめ(右)と秋音あきね律子
共に中学3年生
中央は担任の「武田先生」

【第2話】
出会いの印象は最悪だった。
一は、ヴァイオリン初心者の律子のために練習を見てほしいと担任の「武田」(たけだ)先生から頼まれるが、一度は断ってしまう。
ヴァイオリンから離れていたい、憎んですらいるというはじめの事情___父親の不倫騒動を知った律子は「それがあんたのヴァイオリンと何の関係があるの?」と問いかける。
だが、過去に囚われているのは保健室登校を続けている律子も同様で。そんな自分を変えたいという彼女の言葉に、一は再びヴァイオリンを手に取って……。

「第2話」公式サイトより
共に志望校ができた二人
律子の求めに応じて一が披露する真の実力とは…

【第3話】
律子の荒削りで大胆だがどこまでもまっすぐな演奏に触発され、再び音楽と向き合うことにした一は、武田先生に勧められたオーケストラの強豪校「千葉県立海膜うみまく高校」へ進学する。
同じクラスとなった一と律子は、律子の親友「小桜ハル」(こざくら・はる)と共にさっそくオーケストラ部の見学に行く。

「第3話」公式サイトより
小桜ハル
海膜高校一年
律子の親友 一とは初対面ではないようだが…?

【第4話】
入学から二週間が経過したものの、一はオーケストラ部どころか部活動をするかどうか決められずにいた。
そんな中、高校で再会したジュニア音楽コンクール時代の知り合い「山田一郎」(やまだ・いちろう)との話の流れでオーケストラ部に入らなければならない雰囲気になる一。
さらに、若くして天才ヴァイオリニストの名をほしいままにする「佐伯直」(さえき・なお)も青膜高校に入学していたことを聞いた一は、仮入部の適正審査テスト演奏で佐伯とペアを組まされることになって……。

「第4話」公式サイトより
佐伯直(画面奥・中央右)

【第5話】
(ほぼ)初対面の佐伯と協奏することになった一は、あいての自由奔放な演奏に翻弄される。挑発するかのような佐伯の演奏に応えるようにヒートアップしていく一。
入部届けを手に下校する道すがら、はじめは佐伯から「君と弾けたらうれしい……」と声をかけられる。
自分のことなら何でも知っているかのような佐伯の口ぶりに引っかかるものを感じる一だったが……。

「第5話」公式サイトより
オーケストラ部 新入部員たち
右から2番目が「山田一郎」(チェロ担当)

【第6話】
部活動開始から二週間。一たち新入部員を加えたオーケストラ部は、夏の定期演奏会に向けて練習を開始する。
1stファーストヴァイオリン配置となった一は、さっそくオーケストラで弦楽器を演奏する難しさに直面する。
一方、2ndセカンドヴァイオリンに編入された律子は、何度も演奏を中断させてしまい自分の実力を思い知らされる。
授業がない雨の土曜日、部活動の一日練習に向かっていた一は、雨から楽器を守りながら登校したためずぶ濡れになってしまう。
その後に起きたちょっとしたハプニングのせいで最悪の気分となりながら練習していた一は、ハルと初めての合奏をすることに。だが彼女の態度もどこかよそよそしく感じられて……。

「第6話」公式サイトより
買い食いをする一年生
文化系だって部活動すればお腹が空くんです!

【第7話】
オーケストラ部顧問の「鮎川広明」(あゆかわ・ひろあき)先生の指導を受けるうちに、自分の父親のことが頭をよぎり演奏ミスを連発する一。
演奏どころか何もかもうまくいかないまま練習終了となった雨の日の土曜日。
持ってきた傘まで壊れて途方に暮れる一に、小桜ハルが一緒に帰ろうと誘ってくる。
帰りの道すがら他愛のない会話で盛り上がる二人だったが、ハルに「あの時のこと覚えてる?」と突然聞かれて一は戸惑う。
一はすっかり忘れていたが、それは小学生の時にハルと交わした「いつか一緒に弾こうよ」と約束していたのだ。

「第7話」公式サイトより
はじめとハル
二人は小学生の時 出会っていた…

【第8話】
はじめと別れた帰り道、中学校時代の同級生を偶然見かけてしまったハルは、トラブルとなった当時の記憶がフラッシュバックして登校できなくなってしまう。
いじめの所為で転校を余儀なくされていた過去を引きずるハルを心配する律子に「大丈夫」とメッセージを返すものの、内心は全然大丈夫ではなかった。むしろ自分を縛り付けていく「大丈夫」という言葉……。
自分を誤魔化すためにかけた呪いの言葉でついに身動きが取れなくなったハルに、律子は自分の本当の思いをぶつけようとするが……。

「第8話」公式サイトより
律子(左)とハル
二人の中学時代のエピソードが語られる…

【第9話】
夏の定期演奏会まで残すところあと60日。
メイン曲の演奏メンバー選考オーディションに向けて練習に熱が入る青野たち一年生の前に、2年の「羽鳥葉」(はとり・よう)が突然現れる。
ダンス部とオケ部を兼部しているため滅多に音楽室には来ないが、コンサートマスターを務められるほどの実力の持ち主である羽鳥は、青野や佐伯に対し堂々と“宣戦布告”をしてくる。
実力を認められれば学年に関係なくコンサートマスター略してコンマスに近い席次に座れると聞かされていていた青野たちには受けて立つ以外の選択肢はなく……。

「第9話」公式サイトより
羽鳥葉
2年 見た目に反して気さくで面倒見が良い先輩

【第10話】
定期演奏会のメンバー選出オーディションまで残り一週間を切った。
ピリピリした空気が流れる音楽室でひとり緊張感に欠ける律子に、2ndヴァイオリンの1年生「立花静」(たちばな・しずか)は苛立っていた。
「やる気ないなら、帰ってくんない?」
幼少期からヴァイオリンを続けている自分と中学から(それも独学で)始めた初心者が同じオーディションを受けて良いはずがないという苛立ちからくる棘のある言葉。
練習方針を巡って立花と衝突する律子だったが、立花の部活動に対する真摯な想いと律子への気持ちを偶然聞き態度を改める。そして……。

「第10話」公式サイトより
立花静(右)
原田部長の中学時代の後輩 努力家

【第11話】
オーディションを三日後に控えた6月の火曜日。
小テストで赤点を取ってしまった青野と佐伯は一緒に数学の補習を受ける。
オーディションのことで気がせく二人。必死に課題を終わらせて音楽室に向かうとすでに練習は始まっていた。
遅れて到着した二人に、鮎川は気になることを言う。彼の発言が今年の一年生、特に青野と佐伯にかける期待の裏返しだと気がつく者はほとんどいなかったが……。

「第11話」公式サイトより

【第12話】
定期演奏会の演奏メンバーオーディションが始まった。
ヴァイオリンパートでエントリーした青野は、佐伯よりも良い席を取ることに固執する。そしてできる事なら鮎川先生にも自分を認めさせたいという野心を胸にオーディションに臨む。
結果、一年生ながら原田部長コンサートマスターの次席として抜擢された青野。だが鮎川から、佐伯の席順は確定ではないと釘を刺されてしまう。
「お前の演奏は(上手いが)オーケストラ向きじゃない」
辛辣だが的確な指摘。追い討ちをかけるように、風邪で本来の実力を出せなかったという佐伯のために改めてオーディションをすると明言する鮎川に青野は動揺を隠せない……。

「第12話」公式サイトより
鮎川先生
海膜高校オーケストラ部顧問
青野の才能は認めつつ敢えて厳しく指導するのにはある理由があって…

第3四半期につづく

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