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Q1.あなたはどこでどうやって生まれましたか?

どこでどうやって生まれたかを鮮明に覚えている人なんていませんよね。
でも、小さいころに聞いた親の話を思い出してみてください。
両親が身近にいれば聞いてみてください。

子供の頃にはわからなかった親の背景。自分の環境。
何ももっていない自分へ向けられた愛情。なんでもいいので、
感じ取ってみてください。もちろん、なんとも思わなくても大丈夫。
情報がなければそれもまたそれでいい。笑
大切なのは、ちゃんと自分を知ること。
それには、あなたが第三者として自分を見つめる必要があります。

ー月森 有紀の場合ー
「あなたはどこでどうやって生まれましたか?」
父母兄、そして私は長女として誕生した。
金物屋の父と、美容師の見習いをしながら、ヤクルトの配達員をしていた母。
毎日のご飯は食べられたけれど、決して裕福な家庭ではなかった。
都心から離れ、地方の母の実家で生まれた私。
もちろん、記憶はない。ただ、祖父母に見守られながら、看護師をしていた叔母の助けを借りて、可愛がられながら生まれたんだろう。
今は、私も2児の母。出産の苦しみは知っている。
母を嫌い、葛藤してきた人生だったけど、あの時、母は何を考えていたんだろう。私と同じように、五体満足で生まれてきてくれてよかった。この子が健康で幸せならそれでいいと思ったんじゃないだろうか。
携帯のないあの時代。父は、どうしていたんだろう。
電話をうけ、ほっとしていたんだろうか。女の子と聞いて喜んでいたんだろうか。裸で生まれてきた私は、生まれたとき、決して孤独ではなかったことが分かる。いつのころから孤独を感じてしまうようになったんだろう。
ーつづく

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