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Spreadyは何のために存在するのか

この投稿は、私たちとまだ出会っていない皆さまに、一番大切なSpreadyの存在意義や立ち上げの背景、そして価値観を少しでも感じていただけたら、、と思い作りました。

そして、スプレッダーとして、あるいは社員として、様々な形で既にご一緒している大切な皆さんへ。不安になったり、僕たちの存在意義を疑ったりする日が絶対にやってくると思います。(もしかしたら常にそんな日々を過ごしているのかも。)そんな瞬間瞬間で、ふと立ち戻っていただけるコンテンツになればな、と思って作っています。なので自己紹介でもあり、宣言でもあり、備忘録でもあります。

細かな表現は調整をすると思いますが、ミッション・ビジョンが様変わりすることはないかと思います。アップデート日はこちらに残しておきますね →(2019.02.27)

Spreadyのミッションは『“やりたい”に出会い続ける世界をつくる』こと

Spreadyは『“やりたい”に出会い続ける世界をつくる』ことを掲げていますが、これは僕の原体験が大きく影響しています。僕は2008年にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社をして9年半をそこで過ごしました。特に最初の3年間はキャリアコンサルタントとして個人の転職支援をしていまして、その後の期間も含めると述べ1万人くらいの方と転職文脈でお話をしているのではないかと思います。

その中で僕が感じていたのが、『“これやりたい!”を見つけている方って本当に少ないんだな』ということです。

「現職では今以上に業務範囲が広がらず、将来のキャリアに不安がある」
「もっと給料をもらえる仕事がしたい」
「家庭の事情により勤務場所を変えなければ行けなくなった」
「今の仕事が自分に適しているのかわからない」
「今の上司とこれ以上一緒に仕事をするのが耐えられない」
「このまま歩んでいいのか、漠然とした将来の不安がある」

などなど事情は皆さんそれぞれ違うんです。でもその中で「私はこれをやりたい」と、強い意思を持って表現される方は本当に少なかった。100人お会いして、お一人いらっしゃるかどうか、という印象でしょうか。

一人として同じ人生はないわけで、転職理由は千差万別であっていい。千差万別あっていいんですが、どちらかというと「自分自身の将来に対する不安」に紐づけられる理由で皆さん転職を検討するというイベントを迎えます。(もちろん、面接や面談な場ではポジティブな表現に変換されていると思いますけどね。)

大手転職メディアのリクナビさんとdodaさんではこういう統計が出ています。どちらも登録ユーザ層が近いはずなのですが、、、不思議ですね、こんなにも結果が違う!(これは余談です笑)

ただ、僕はこの現象を悲観したいわけでもないですし、だからみんな意識を高く持って自己実現や自己研鑽をやるべきだ、と言いたいわけではないんです。この現象、実は社会構造の問題なんだと気づいた瞬間があります。

日本の“はたらく”価値観を変えなければいけない

日本はもともと「丁稚奉公のカルチャー」が強い社会です。

「転職は現職への裏切り行為だから、転職活動はこっそりやる」とか、
「雇ってもらっているのに、どうして副業なんかするの?」とか、
「雇われているのだから、全身全霊を捧げるべき」とか。

(皆さん口には言わないんですけど)こういう「丁稚奉公カルチャー」は2019年現在、まだまだ根深く残り続けているんじゃないかと思います。実際副業をしている方も最近は多くなってきたんだと思うんですが、現職にオープンに伝えている人って案外少ない印象です。副業をしていることはなんとなく申し訳ないことだし、現職のマネージャーもいい顔をしなさそうな気がするから、言わないでおこうかな、、そういう方、結構多いですよね。

なので、僕も含めた個人ひとりひとりが、自分の可能性や機会と出会う場面が圧倒的に少ない。丁稚奉公カルチャーの日本では「転職してもいいかな」と思わないと、機会と出会う行為ができない社会と表現しても良いのかもしれませんね。

そもそもやりたいことなんて、机で考えていても出てくるわけなんかなく、そこには『体験』が必要なんです。

例えば雑誌の編集に興味があるのであれば、現場で働く方と交流してやりがいや必要な価値観を知る。もっと踏み込めば、少しライターの仕事をやってみたい。
例えば児童福祉のテーマに興味があるのであれば、これもやはり現場を見るのはもちろん、事業者の経営目線で福祉事業を運営すること、に対する見識を深めてみたい。
例えば自分が憧れる誰かが存在するのであれば、その方の1日に張り付いてみる。1時間ランチの機会をもらって、大切にされている価値観に触れてみるのもいいかもしれない。

体験をすることで、自分自身の(最初は閃きに近い)興味や関心の解像度が、どんどん上がってくるわけです。

また、偶発的なキャリア論、という有名な研究もあります。

スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱された「計画的偶発性理論」というものがあって、ざっくりと表現すると「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」ので、その偶然を計画的に設計して自分のキャリアを良いものにして行きましょうよ、という理論です。

計画的偶発性理論については、日本の人事部さんに素晴らしいまとめが。興味を持たれた方はぜひ見てみてください。(日本の人事部 - 2011/3/14掲載)
時代背景としても、最近はVUCA(※)の時代、とよく表現されるようになりましたし、偶発的キャリア論はより説得力を増しているのかもしれません。

※VUCA(ブーカ):Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)

確かに僕も、学生時代、就職活動の時代にまさか33歳で起業をすることになるなんて思ってなかったですね。僕の場合は2015年頃から1社目のインテリジェンスという会社でスタートアップ支援事業を立ち上げることになり(これも実は偶発的なんですよ、会社内でのアサインです)、それからいろんな起業家や事業家、支援者など様々なステークホルダーの皆さんとの交流があって、起業をするという結果に繋がっています。

ちなみに先進国の中でもっとも流動性の高い国の一つがアメリカです。平均転職回数は10回を超えます。これはカルチャーの影響で、そもそも雇用は「契約」なので、従業員と会社は対等な契約関係にあるんですね。なので、従業員が自分の機会を探す行為は極めて当たり前なんです。これくらい流動性が高いと、Linkedinがそれはそれは本当に良くワークします。日本でも外資系金融やコンサルなど一部のドメインで良く使われるのは、カルチャーの違いや労働力の流動性の違いがありますね。
(この感覚は、こちらの書籍をぜひご参考ください。)

Spreadyのビジョンは『人と組織の新しい“つながり”をつくる』こと

さて、日本で『“やりたい”に出会い続ける世界をつくる』(=個人が自分自身の機会や可能性と出会う『体験』が増える社会にすること)ことを実現しようと思うと、社会構造やカルチャーを変えていくアプローチが必要です。

なので、ビジョンとして、『人と組織の新しい“つながり”をつくる』ことを掲げています。本来はあまりスタートアップはカルチャーを変えるアプローチをしない方が良いと思うんですが(すごくパワーがかかることだから)、以下のように就労人口現象というテーマは待ったなしなんです。

2025年で8%の就労人口が減少するなんてなんてとんでもない社会なんでしょう。労働力の流動性を高めることは、逼迫した社会課題にもなっていますし、誰かがこれをやらなければいけません。

既存の社会構造やビジネス構造を再構築するアプローチなので、どこかの会社の新規事業だと難しい(少なくともかなり時間がかかるので現状を考える時間が足りない)、と思ったのでスタートアップからアプローチをするしか選択肢がない。そして僕はもともと起業家になりたかったわけでもなんでもないですが、誰も立ち上げてくれないので(誰かがやっていれば普通にジョインしていたんだろうなと本当に思います笑)、2018年5月1日にSpreadyが誕生しました。

2020年以降、早ければ2021年のタイミングなどで景気の後退局面は必ずやってきます。『“やりたい”に出会い続ける世界をつくる』(ミッション)、そのために『人と組織の新しい“つながり”をつくる』(ビジョン)こと。これを少しでも早く社会に実装するために、このタイミングで創業をしています。

大切なので最後にもう1回。

『“やりたい”に出会い続ける世界をつくる』(ミッション)

そのために、

『人と組織の新しい“つながり”をつくる』(ビジョン)

こと。

これがSpreadyの存在意義であり、目的地です。

この世界観の実現にはかなり時間がかかるかもしれませんが、皆さん、温かい目で見守っていただけると幸いです & Spreadyの皆さんは一緒に頑張りましょう!

Masa(2019.02.27)


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