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総労働時間500時間削減を達成に導いた施策の全て

株式会社リアライズの佐藤です。
2019年9月は前期比500時間の労働時間を削減できました。リアライズのような小さな会社では相当なインパクトのある数字です。
働き方改革という言葉が使われ始めてからもうずいぶん経ち、いろいろな見解が世の中に出始めました。肯定的な意見、否定的な意見、解釈を変えるべきという意見と、様々あります。
政府の掲げる働き方改革は一旦おいときまして、今回の記事ではリアライズがどのように働き方改革を捉えどのような具体的な施策に取り組み効果を出せたのか、あるいは出せなかったのかというお話しをしたいと思います。
小さな会社の経営者の方や人事・労務に関係する方には参考になるかもしれませんので少し長いですがお付き合いいただけますと幸いです。

2016年頃のリアライズの労働環境

この当時は法人化から4年、業績が伸び続けていて事業規模の拡大に増員や人の成長がまったく追いついていない状況でした。
社員は皆毎日のように終電近くまで働き、社内は散らかり放題、1900円の机の脚をガムテープで補強して使っているような状態で、何よりも一番追いついていないのは社長である僕の成長でした。パーテーションでつくった社長室にこもって毎日数字とビジネスモデルのことだけを考えてイライラし社員にもそのイライラをぶつけてしまうような状態。社内で起こるあらゆることを役職者達に任せそのくせ役職者達に対する教育は放棄し、結果だけをみてプレッシャーをかけるような、そんな経営者でした。
社内では誰かが誰かのことを軽く敵視していて、好調な業績とは裏腹にギスギスとどんよりとした空気に会社全体が覆われているような時期でした。
面白いのはそんな時でも企業理念は今と変わりませんし社員のことは愛してましたし、良い会社にしたいと思っていました。
ただただ社長の実力不足、今ではそのように思えます。

変わろうと思ったきっかけ

当然きっかけはありました。それはあるスタッフの退職です。2016年12月頃、一人のスタッフから退職の意向を告げられました。彼女は入社4年目を迎える内勤の中心メンバーでした。20代でしたがとても人間力が高く営業と製造現場の仲介役としてしなやかに進行をコントロールし、鼻っ柱の強さのある今後のリアライズを背負っていくと期待されていた人でした。

退職の理由は労働環境。

”リアライズの労働環境では子育てをしながら働くことができない。仕事の内容も会社のメンバーも好きだけど将来を考えたら結婚前に一生働ける会社に転職したい。”

とのことでした。彼女からしたら突然ではなく環境改善はずっと訴えていたようでした。
”ようでした”というのは、その当時の僕は恥ずかしながら現場のマネジメントを役職者に任せきりで自分から拾いに行こうともしていなかった。

「私はリアライズが好きだからずっと働けるようにそれこそ年単位でずっと訴えてきました。でも社長は何も変えてくれなかった。」

何も言葉がでませんでした。

いつも明るくて誰からも好かれるようなタイプの女性でした。その彼女がこんなにも悲痛にリアライズへの失望を訴えている。彼女のことはとても高く評価していましたがそれを自分から伝えてはいなかったと思いますし彼女の今後の展望やキャリアビジョンなどの声を聞こうともしていませんでした。
それだけが指標ではありませんが3年以上勤めてくれていた彼女でも一緒に飲みに行って談笑したようなことは忘年会以外なかったと思います。

辞めさせてはいけない人でした。
一度自分でもよく考えて環境改善の約束と共に留意を求めましたが彼女の意志は固く、また彼女の失望を覆せるような材料が今のリアライズにはないこともわかっていた為、当然ながら彼女をとめることはできませんでした。

そんな2016年の年末、世の中では2017年の法案可決に向けて「働き方改革」という言葉を目にする機会が増えていた頃でした。

彼女のような退職者をもう2度と出してはならない

僕の中の働き方改革はこうして動き出しました。

現状の問題点を把握する

2017年初頭、僕は静かな闘志を燃やしていました。この改革はそんなに簡単ではないことはわかっていましたし、社長自身が先頭を切って進めなくてはいけないことはよくわかっていました。
まずは一人から始める。個人的なテーマとしては、

”リアライズを女性がライフイベントを越えて安心して一生働ける環境の会社にする”

そんな気持ちでいて、まずは現在地を認知する為に問題点を洗い出していきました。
リアライズの本社では、長時間労働、劣悪な環境、コミュニケーションロス、教育の仕組みがなく、ミスやトラブルが連発していました。業務には無駄もムラも多くみんなが無理をしていました。
同じフロアにいながら僕はその混沌とした空気を見ないようにしていたのか鈍感になっていて正確に認知していなかった。

人を入れるだけではただコストが上がり、それだけでは本当の意味での解決ではありません。改善事項は山ほどありましたがそれらを解決する為に僕は勉強を進めました。生産性のこと、人事制度のこと、営業のこと、タスク管理のことなど、2017年をまず勉強をしながら土台をつくる年にしようと決めました。

土台づくりと決めたこの2017年に実行した具体的な施策は多くはないのですが、まずは春に一気に5名の採用をしました。5名もの採用はなかなか大きな冒険でしたが会社を安定させる為に人手が必要だと判断し、初めてちゃんと採用から教育の計画を立てて採用を進めました。
6月には事務机を一新しました。1900円の机3000円の椅子から14000円の事務机、10000円の椅子に全て取り替えました。ラック類やパーテーションも全て取り替え、この時に社長室もなくしました。
ちなみに2019年現在も社長室はなくみんなと顔を合わせながら仕事をしています。
そして7月は来期からの施行を目指して人事評価制度を作り始めました。
昇給と賞与の仕組みを全て見直し透明化しました。
まずは今後も変わっていくであろう人事制度の土台になるような制度にしたいと思って様々な制度を勉強し参考にしつつ、人に相談し意見を聞きながら作り上げました。
9月頃には完成し来期の施行に向けて10月からは社員ひとりひとりへの説明期間を設けました。

この間にも働き方改革というテーマで様々な知見の吸収は続けていて、今後は少子高齢化によりどんどん人手が不足していくこと、2017年からまさに大介護時代が始まること、労働時間や環境の改善は女性の為だけではなく全労働者に関わる問題であること、働き方改革は労働時間改革という短絡的なものではない、と捉えるようになりました。

幸いにして春に入った社員達はとても優秀でリアライズの明るい未来を予感させてくれる人材でした。

彼女達は絶対にあのような形で辞めさせない。

全社員を巻き込んで改革を進めていく決意を静かに固めていきました。

働き方改革は労働時間を減らすだけでもなく生産性をあげるだけでもない

2017年の年末から来年2月の社員総会に向けての資料をつくり始めました。2週間ほどで資料を作り上げ、タイトルには「成長戦略としての働き方改革」と付けました。
そして迎えた2018年2月の社員総会で、本社の社員と子会社の代表3人がいる中で初めて全社的に働き方改革に取り組む意向を発表しました。

内容ですが、これから先世の中に起こっていくことを丁寧に説明した上で今後は、

時間に制約がある人達の集まりでも成果をあげていける組織になっていかなくてはいけない

これが企業としての課題でもあること、間違いなく起こっていくであろう人手不足の中で働き手に選ばれる会社にならなくてはいけないということを訴えました。そしてリアライズにとっての働き方改革は労働時間改革でもなく、生産性アップの改革でもなく、

企業としての魅力づくり改革である

と定義しました。

こうした大号令のもとリアライズでの本格的な改革が総務と社長が中心となって始まっていきました。きっかけとなった女性社員の退職から1年が経過していました。

実行した施策や制度一覧

このようにして始まった成長戦略としての働き方改革ですが、ここからは実際に”企業の魅力アップ”の為に施行した制度や実行した施策の一覧を公開したいと思います。効果のあったものなかったもの、決めたのに守れなかったものなどたくさんありますが参考にしていただければ幸いです。

【改革の狼煙として】

全社員給与を1万円ベースアップ
2018年3月に、これから変えるぞ!という決意を示す為に全社員の給与を1万円ベースアップしました。社長としては決意の表れでしたが、あまり響いた様子はなかったw
期待は外れてしまい自分と会社への求心力の無さを知らされる結果となりました。全社員1万円一律でってかなり経営的には大変なんだぞチクショー(>_<)でもその悔しさで決意はより固まりましたね(^^;

【福利厚生面】

台東区手当の設定
2018年4月施行。台東区に住民票をおく社員には交通費の変わりに手当2万円が支給されます。コストを交通費に払うくらいならという考えですけど企業として区に還元するには台東区で経済活動をしてくれる人を少しでも増やし住民税を少しでも増やす事だと考えて施行しました。ZOZOさんのパクリですw
体調不良による当日欠勤も有給に振替可能に
2018年3月施行。今まで当日欠勤は控除の対象だったのですが有給休暇に振替を可能にしました。
REALENTION手当(飲み会手当)
2018年4月施行。社内のコミュニケーションの活発化を意図して4人以上の飲み会は会社から1人あたり3000円の負担をします。1人月1回使えます。realentionはreal intention(本音)を略した総務のスタッフが考えてくれた造語です。
シャッフルランチ
2018年4月施行。毎月第二木曜にシャッフルでチームをつくりランチに行きます。ランチ代金は会社が負担します。参加は任意です。これは最初は週一だったのですが、社員からの”昼休みは自由に過ごしたい”という声を受けて月一になりました。月一になって会社が出してくれるランチ代が減ったことを嘆くメンバーもいて、心情に配慮するって難しいなぁと今でも思います。
模範勤怠手当
2018年4月施行。無遅刻無欠勤でかつ、超過残業が発生しなかった月は模範勤怠者として5000円の手当を支給。
OJT手当
2018年3月から施行。リソースがなく座学での教育は難しい現状がある中でもOJT(On the job training)に力をいれる必要があり先輩役にちゃんと親身になって指導にあたってもらう為に役職者以外が新人社員の指導係りになる場合は研修期間中(3ヵ月)OJT手当として月額2000円を支給。
スキルアップ手当を年間12万円
2019年6月施行。年間12万円までスキルアップの為に好きに経費をつかえる制度。書籍購入、映画鑑賞、セミナー受講、ニュースアプリの購読料、コワーキングスペースの利用などに使えます。2019年10月現在この制度を利用して資格を取得した社員もいます。ただこれは人によって利用するしないが大きく分かれます。個人的にはまずゆとりをつくってあげないと自分を磨こうとも思ってもらい難いという感想がありますが、書籍と映画はみんなよく使ってくれるようになってきました。
家族手当
2016年10月施行。扶養親族一人につき月額10000円の手当を支給しています。上限は3人としています。
インフルエンザ予防接種負担制度
2017年1月施行。インフルエンザの予防接種を会社負担で打つことができます。2019年11月から扶養親族の分も全額会社負担となりました。
その時の背景↓
https://twitter.com/masa16310/status/1190481621998194688
有給休暇をPO(POSITIVE OFF)と変更
2018年4月施行。有給休暇に前向きな雰囲気を持ってもらう為に呼称を変えました。全ての休暇をPositive Offと名称変更しました。この呼び方のせいではないと思いますがw有給の取得率はあがってきています。
ちなみにサイバーエージェントさんのパクリですw
記念日休暇
2014年設定。年次有休以外に年1回自分か家族の誕生日もしくは結婚記念日に有給がとれる制度。
看護介護休暇
2018年4月設定。年に5回まで看護介護による欠勤を有休にできます。
生理日休暇
2018年4月設定。月に1回まで生理日の就業が困難な場合に取得できます。申請は電子申請で上司の許可も確認もありません。
傷病特別休暇
2018年2月設定。年に3回まで手術・入院・その他重篤な症状(インフルエンザ・ノロウイルス)の場合傷病手当金の申請に必要な待機の3日間を有休にできます。


【運用面】

定額残業40時間から年5時間ずつ減らすことを目的に現在30時間
もともと40時間だった定額残業手当を基本給に振り返る形で少しずつ減らす計画で現在30時間にまで減らしました。定額残業を減らす事ってとても大変で基本給が増えることになるので残業代金の時給計算も賞与にも影響してきます。これを減らすことがコストアップに相当つながるのを経験していて一番勇気がいるのですが、線引きを変えることでメンバーの意識が変わることは感じています。少しずつですが変更し2020年6月に25時間、2020年12月に20時間を予定しています。
売上目標ではなく、1時間当たりの売上、1時間あたりの対応件数に
月の数値目標を売上だけではなく1時間当たりの売上、1時間あたりの対応件数に変更しました。1時間あたりの売上が重視されることにより労働時間が伸びると分母が増えて1時間あたりの成果が出しにくくなるので労働時間を意識しながら勤務してもらう狙いです。
基幹システムの成果の集計表に時間あたりの成果を追加して確認できるようにしました。2019年現在対応件数は随分意識が変わったと思いますが売上に関してはまだ1時間あたりの売上という数値にしっかりと意識がフォーカスできていないのはまだまだ課題です。
BPOの推進・内職さん⇒DCさんへ名称変更
2018年夏頃からBPO(Business Process Outsourcing)に着手しました。これまで主に缶バッジやキーホルダー等の梱包作業をしていた内職さんの呼称をDiversity Cast(多様性のあるスタッフ)と変更し、本社メンバーが担っていたデザインデータ作成や経理の消込、通販サイトの商品登録などを教育し業務委託をするようにしました。DCさんにとっては隙間時間を使ってより幅広い業務で時間をお金に変えることができるようになり、本社にとっては業務時間の削減ができるという大きなメリットがありました。2019年からは本社で対応していた問合せ対応を製造現場である子会社で対応するように移行を進めています。製造現場が直接問合せをすることで製造スケジュールの確認がスムーズになり現場も製造期間がより多くとりやすくお客様もお待たせすることなく対応できる環境を目指しています。
時間当たりの成果を翌日に確認可能
1日の終わりに現在打刻されている当月の労働時間を全社員分入力し翌日の朝には1時間あたりの成果が正確に確認しつつ勤務できる環境をつくりました。この社員の労働時間を入力するのもDCさんに1入力いくらで対応してもらっています。
基幹システムUIの継続的改修
これまで見積出しをエクセルで作成し、成約したら案件を工程管理システムに登録し、請求書はまたエクセルで作成する、という流れだったものを基幹システム内に見積もり発行請求書発行機能を実装し、見積り→成約→工程管理→請求書発行を線で結ぶことにより各業務で発生していた2重登録を省きました。また基幹システムには売上集計やパフォーマンス集計、顧客管理機能、日報機能など次々と機能を拡充し現在も改修を続けています。サグラダファミリアのようですw
ありがとうを集めようキャンペーン
不定期に開催される社内キャンペーンです。ありがとうと思えることをしてくれた相手に対して会社においてあるオフィスグリコかジュース販売機で使えるジュースお菓子券をあげることができます。通常3週間くらいで開催されて期間中もっともありがとうを集めた人は全社員の前で社長から”ちょっといいもの”が贈られます。社員同士が周りをよくみて助け合ってくれるようにと思って開催していますがメンバーのノリはいまいちかも、なことに気付かないふりをして社長はがんばって声かけてますよ(T_T)
在宅勤務制度
2019年6月アキレス腱を断裂したメンバーがいましたそれを機会に在宅勤務制度をテスト運用しています。傷病や家族の看護で出社が難しい状況にあるが丸1日休みが必要という程でもない場合、6時間の時短という形で在宅勤務が可能になります。想定してるのは今はまだいませんが小学生の子供を持つ社員が子供の発熱で家にいなくてはいけない、でも付きっきりでなくえもいいという時の働きたいという声に応えること。現在テスト運用中。現在の仕組みでは制度の裏をついた良くない使われ方もしてしまう可能性もありまさにルール構築中です。

【ルール面】

門限21時の設定
社内に残っていい時間を21時までとし、21時を越えて残業をしなくてはいけない時は社長の許可が必要になりました。製造業をしているとどうしても21時を越えてしまうことはあるので抑止力にはなっていますが効果は限定的だという感想。社長がもっとめっちゃ怖くて、いや威厳があってしっかりと取り締まれたらまた違うと思います。小さな会社は取り締まる人の意思の強さに左右されるという感想です。
当日発足の社内会議の禁止
会議室の予約は前日までに行い当日に会議をする場合は立会議とする。というルールを設けました。社員は守ってくれているのですが、思い立ったらすぐに行動しないと気がすまない僕はどうしても「ちょっといい?」が発生してしまいここがたまに守れていません。とっても反省です。
会議の時間を決めてオーバーしたら翌日にまわす
会議の際にはタイムキーパーを決めてあらかじめ決めた会議の時刻を過ぎそうな場合は延長はせずに翌日にまわす、というルールを決めました。が正直あまり守られていない現状で見直しを予定しています。

トライ&エラーの末にこんな成果が出せました

特にルール面は守れないことが多く反省とともに気付きがありました。ここにあげていない細かい試みも含めてうまくいかなかったもことも多くありますが2年あまり様々な変化をつけてきたことにより、以下の様な成果がでました。

【2016年10月】
平均残業時間・・・49.2時間
1時間あたり売上・・・10,573円
1時間あたり対応件数・・・0.32件

【2017年10月】
平均残業時間・・・33.26時間
1時間あたり売上・・・9,263円
1時間あたり対応件数・・・0.34件

【2018年10月】
平均残業時間・・・46.54時間
1時間あたり売上・・・11,887円
1時間あたり対応件数・・・0.35件

【2019年10月】
平均残業時間・・・28.28時間
時間あたり売上・・・16,186円
1時間あたり対応件数・・・0.46件

このように最初の試みを始めてからの1年はなかなか成果がでなかったのですが、ここ1年ではようやく実を結び各段にパフォーマンスが変わってきているのが数値的に見てとれます。先月は労働生産性で約150%アップ、総労働時間で前期比500時間の削減という結果を出すことができました。
平均残業時間は28時間とまだまだ胸を張れる状況ではありませんが少しずつでも確実に変化をしてくることができたことはうれしいです。

まとめ

まだまだ改革の途中ですしまだ”女性が安心してライフイベントを越えられる会社”にも”時間に制約のあるメンバーで結果の出せる会社”にもなれていませんが、こうして振り返ってみることで僕自身もまた改めて気持ちが強くなりました。今後も改革を推し進めていこうと強く思っています。
まだ偉そうなことは言えませんがこれまでの2年間で得た教訓としては、

会社は少しずつしか変われないから施策実施からすぐに結果が出なくても諦めずに考え続け手を打ち続ける

ということです。急な改革はコストも痛みも伴うので、すぐに実感はわかなくても継続し振り返ってみるといつの間にか変わっていたという改革を目指すのが良いのではないかと思っています。
また、メンバーの理解と協力なしには継続は難しいのでそのためにも社長自らが改革の旗振り役となり本気を見せ続けること(反省は大いにあります)も不可欠だと思います。
そしてこれだけたくさんの制度を短期間で設計し施行できているのは優秀な総務の奮闘のおかげであったことは大きな感謝と共に付け加えておきます。

生産性をあげることも労働時間を短縮していくこともやはりそれなりに苦しく簡単なことではありませんが、本記事を参考に企業の魅力づくり改革に着手しようというビジネスパーソンが一人でも増えたらこんなにうれしいことはありません。
一緒に励まし合いながら日本に素敵な会社を増やしていく仲間になりたいのでぜひNoteでもTwitterでも絡んでください^^

以上、とても長くなってしまいましたが最後までお付き合いいただきありがとうございます。

【追記】変わるきっかけとなった元社員のその後

・・・と一度記事は書き終えたのですが、退職した女性スタッフのことに言及している方もいたので追記することにします。これもこれでちょっと面白いお話です。
彼女は2016年の年末に退職の意向を告げてから転職活動を開始し、さすがの優秀さでなんと東証一部上場企業への内定を決め、後輩達に業務の引き継ぎをする中でしっかりと新人社員の心をつかみ(まったくすごいよ・・・)2017年春に惜しまれながら退職をしていきました。そして退職から1年経った2018年7月に入籍の報告をくれました。この有言実行っぷりはさすがだと感心していたのですが、入籍報告の後にこんな相談を受けました。

『来年の2月に挙式をあげる予定なのですが、リアライズから社長と部長をぜひご招待させて頂きたいなと考えております。今は退社した身なので大変失礼な話かとは思いますが、やっぱり会社の人を呼ぶと考えた時にリアライズしか考えられなかったです。彼も、私の両親も、リアライズの社長、部長をご招待したいと同じ意見でした。また、社長にお越し頂く際には、ぜひ披露宴でのご挨拶もお願いしたいと思っております。お忙しい中、申し訳ございませんが、ぜひご検討頂ければと思っております。』
※原文のままです。

・・・・こんなことってありますか。
退職後もメッセージのやりとりは何度かありました。ただ本心ではリアライズにも僕にもネガティブなイメージを持っているのだろうと思ってしまっていたので、この相談はかなりびっくりでした。
ただよく考えてみるとこれはとても光栄なことですしとても嬉しかったし、もちろんお受けしました。この時社員に自慢しましたもんw
そして2019年2月、大勢の方に祝福された彼女の晴れの舞台に参加し、直接お祝いの言葉を贈れたことはこれ以上ない悦びでした。

こんなにもリアライズのことを思ってくれていた社員の気持ちに気付けずに手放してしまった僕は経営者として失格ですね。
この後悔はずっと僕の心の中に残ると思いますが、身を切る思いで退職を決断した彼女のおかげで僕は気付くことができたし変わることができた。
そんな彼女の為に今僕ができることは、今目の前にいる彼女の後輩たちを守り育て、彼女の愛してくれたリアライズを「私あそこの創業期に働いてたんだけどもうひどいもんだったんだから」なんて懐かしがりながらちょっと自慢できるような素敵な会社にすることだと”勝手ながら”思っていますw

まだ何も成し遂げてない、明日からもがんばります!

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