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民泊を始めるためにまず意識するべきところ。

民泊手続きの専門家、谷内田です。
この記事では、民泊を始めたいと思ったあなたが、まず気を付けてみていくべきところの大枠を説明していきます。

これから物件を決める場合

これから民泊を始めるために、物件を探そうと思っています!
そういう方、きっと多いと思います。
世の中にはたくさんの物件が出回っていて、その広告の中には「民泊利用OK」とうたっているものもたくさんあります。

数多くの民泊手続きを進めて、また数多くのご相談を受けた立場からお答えさせていただくと、注意しなければならないのは、
安易に「民泊利用OK」の文言を信じない
ことです。

この民泊利用OKにはいろんな意味があります。

例えば、
①オーナーさんが民泊として使っていいと言っている
②建物のエリア的に、民泊を行うことが出来る
③消防設備が既に入っている
軽く例示するだけでも、民泊利用OKという意味は多岐にわたります。

少し専門的に掘り下げていくと、民泊としての手続きを進められるかどうかというのはいろんな角度からの視点があります。

①都市計画法(用途地域)
②建築基準法(建物の基準)
③消防法(消防設備の導入)
④旅館業法、住宅宿泊事業法、特区民泊条例(施設の衛生や設備基準)

このどれか1つが欠けても手続きを進めることが出来ない、と思っていただいても結構です。
少なくとも、きちんと法律を守ってやっていくためには、これらの網の目をきちんとクリアしていかなければならないのです。

あとは、民泊手続きを進めていきやすい物件、難しい物件の見極めがあるので、それについてはまた別の記事で言及させてもらいたいと思います。

既に物件が決まっている場合

既に民泊をしたいと思っている物件が決まっている場合、まずはその物件が本当に民泊として手続きを進めることが出来るのかどうかを見ていかなければなりません。

基本的な着眼点は、新しく物件を探す時と同じです。

特に多いのが、
既に物件を購入してしまって、
それからご相談に見えた結果、
手続きを進めていくのが現実的ではないというパターン。

このパターン、本当に多いんです。。。

どうして先に相談してくれないのか、そんな歯がゆい思いをすることもたくさんあります。
結局、「民泊利用OK」の文言を素直に信じてしまって、法律的な基準を満たしていくことが難しい物件だということに後から気付くというパターンなんですね。

なので、あえて言います。

物件を決める前に、ご相談ください!
そして、物件選定についてきちんと専門家からコンサルティングを受けてください!

もう、この記事で言いたいことはその一言に尽きるといっても過言ではないです。

1くちに民泊といっても、選択肢は1つじゃない

民泊というワード、もうだいぶ市民権を得たと思います。
市民権を得たのはいいのですが、この民泊という言葉、非常に厄介だと思います。

なぜならば、民泊というビジネスモデルを実現させるための手段は1通りではないからです。

既に例示していますが、
①旅館業(ホテル・旅館・簡易宿所)
②住宅宿泊事業(180日ルール)
③特区民泊
今日常的に行われている民泊だけを見ても、3つのアプローチがあります。

ですので、
「よし、民泊やるぞ!」
と決意したあなたは、
①その物件がどんな物件で
②立地はどういうところにあって
③建物の構造はどうなっていて
④設備投資がどれくらいできるのか
という部分を検討して、どのアプローチで仕掛けていくのかを、考える必要があるのです。

同じ法律なのに、基準はさまざま

旅館業法や住宅宿泊事業法という法律は、国が決めた法律です。
国が決めたものなので、当然基準は全国一律。。。

と思いきや、実はそうではないんですね。

旅館業法も、住宅宿泊事業法も、各都道府県や市区町村で条例を定めているケースがあります。
この条例が厄介で、国が決めた法律に対して基準を上乗せしてきたり、してきているんですね。
簡単に言うと、各自治体の数だけ独自ルールがあるというのが、この民泊の特徴なのです。

前項でも、様々なアプローチがあると書きましたが、まさにこの部分が影響してきます。

物件や立地によって、旅館業の方がいいよね、住宅宿泊事業の方がいいよね、というのが、実際にあるんですね。
それはもちろん経営視点で考えたときの利回りなんかもありますが、手続きのしやすさや各自治体の基準という、法律の視点からも検討する必要があります。

今回は、まず大枠を伝える内容で書かせていただきました。
この大枠を知っているだけでも、民泊の物件選びの視点がだいぶ変わってくるかと思います。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。
民泊に関するご相談は、こちらからどうぞ。
https://inn-license.tla-admin-office.com/contact/

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