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#21 : 東京に雪が積もった日


2022年1月6日東京には雪が降り積もる。

雪の日はなんだか珍しくてソワソワする。
東京で雪が積もるのは珍しくて、予定も無くなったものだからそそくさと撮りに出てしまった。電車が止まる可能性もあるので都心には出ず、多摩川へ繰り出してみた。このnoteはそんな日のモノクロスナップフォトセット。
雪の日のモノクロほど質感豊かに表せるものはないと思う。


モノクロームで撮る雪

あけましておめでとうございます。
今年初めてのnoteです。本年もよろしくお願いします。

twitterで写真を毎日上げているカラーなスナップをとる傍ら、相変わらずGRIIでモノクロスナップしています。
カラーはNikon Z6に任せてGRIIはモノクロとDNGでの記録。このモノクロの写真全部にプリセットを当てて微調整するだけというお手軽な使い方をしています。


雪の降りしきる中をゆく

傘をさしながら撮るのはかなり難しいけれど、GRならテンポよく取っていける気がする。Z6やLeicaM3も持っていったけれどすでに雪で濡れている。

これで壊れないからたいしたものだと思う


六郷用水

多摩川から少しいったところに六郷用水という、かつて使われていた用水路がある。そこを沿いながら多摩川を目指す。

木で傘を指すように存在しているお地蔵さん
雪が重そう
雪が浮き上がらせる道
なんで引き返したんだろう
裸の木も寒いんだろうなあ
用水沿いのお寺から醸し出される日本らしい存在感に引かれていく
人が少ないトンネルの向こうへ
抜けた先
丸子橋が見えてきた。


浅間神社

多摩川の田園調布付近にある浅間神社
3つ鳥居を抜けていく
ここからの眺めが最高。
ここから丸子橋と
東急東横線の橋梁を眺めることができる
雪の中に佇む

丸子橋へ

この辺りでの橋といえば丸子橋。水色の鉄橋が特徴。
白く灰色に霞む中で一際目立っていた。

ふたこぶのような鉄橋
一方向から雪を受けとめているよう
橋の下は雪に当たらない一休み区間
南東の景色
北西の景色
ビルが霞んで手前の木のシルエットが浮かび上がる
ここから通行止だった
橋の向こうを行く東横線
橋を後にする
コンクリートの隙間から
人影が本当に少ない
静まり返った工事現場
電波塔が荒波の灯台のよう
 丸子橋を後にする
公園は整備されつつある

多摩川沿岸

雪も深まり多摩川沿岸の球場や公園は雪の下へ沈んでいくようだった。
片栗粉を踏むような音を建てながら進んでみる。

雪に沈んだ球場
コーンのリフレクトで遊んでみる
まるで彼方から来たような自分の足跡
新幹線の橋は遠くが霞んでいる
かすみの向こうへゆく電車
そろそろ傘が重い
打ちっぱなし場の網って表情が出る
荒廃した世界のようだった
人影が見えたら撮ってしまう
いつも撮る武蔵小杉が大きいビル以外何も見えない
流石に水溜りに雪は積もらない、この表情が好き
どんどん馴染んでいくサッカーゴール
暗く重い川と霞む空と雪のコントラスト
雪が強くなり遠くがどんどん霞んでゆく
モノクロの写真で撮る雪の日の木は存在感がある
気づいたら中洲に人がいた
中洲が長靴なら渡れる距離まで近づいてきている
彼も帰るよう
人のいないベンチはなお寂しい
かわいい肉球、冷たかったんだろうなあ
沿岸のはるか先が見えないのは雪の日ぐらいだろうと思っている
また晴れの日に



道端で見えるものたち

道中で目を引く雪に埋もれたものを撮るのも、いつもの景色との違いを反芻できる。雪が降るだけでこんなにも日常が変化する。

並ぶ自転車の寒そうなこと
標識が片面だけ隠れるのは一方向の雪だからなのかな
存在感あるね君
明日にはびちゃびちゃになっていそうなテニスコートの寂しさ
雪の手がたくさんあるようだった、招かれてはならない
なんだろうと思ったらゴミ袋
垂れる葉の向こうへ
白と黒の構成物
正体はこれ
梅の木と雪の組み合わせはやはり似合う
雪をつかむように
塀から覗く木々の存在
双方を見る者
自転車で帰る先


終わりに

雪の降った日はモノクロで撮るとやっぱり楽しい。
ポケットに入るカメラ一台だけ持って片手でテンポ良く撮っていく軽快さは、傘を片手に撮る雨や雪の日にはうってつけです。雪のフワッとした質感、いつもの日常とは違う見え方、雪が生み出す霞むような向こう側、いろんな発見があると思います。
水墨で描かれたようになるので、機会があればやってみてくださいね。

ではまた。



以前の記事

以前のモノクロ記事と秋冬の青について


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