10. 異常気象と『天気の子』

気象庁では、「過去30年の気候に対して著しい偏りを示した天候」を異常気象と定義している。世界気象機関では、「平均気温や降水量が平年より著しく偏り、その偏差が25年以上に1回しか起こらない程度の大きさの現象」を異常気象と定義している。Wikipediaより

テレビの天気予報を見ていると、日常茶飯事のように異常気象による災害を報道している。

最近であると、お盆の時期に発生した台風10号による飛行機遅延の報道や土砂災害など、国内に限らずグローバル規模で起きている傾向であるといえる。

既に、みなさんはお気づきだと思うが、私たちの想定を超えているわけではなく、起こるべくして起こっている現象であり、これらの極端気象の背景には地球温暖化が大きく関わっている。

単純に二酸化炭素排出などに伴う温暖化というと、気温そのものがどんどんうなぎのぼりに上昇していく印象をうけるかもしれないが、正しくは株価のようにアップダウンを繰り返しながら、20~30年規模でみたときに0~数℃規模で上昇していたというのが温暖化の流れとなる。
そのため、普段の生活の中で温暖化を体感することは難しく長期的な傾向であることを理解していく必要がある。

ただ、気候が極端化していることは、みなさんもなんとなくわかっているだろう。

実は今日、日本が亜熱帯化しているという内容を大きく報道されていた。生態系を日々研究されている方々は、サンゴ礁の移り変わりや昆虫の変化を見ていると異常気象が大きく影響を与えていることを、肌感覚として理解されているようだ。

記録的な豪雨や災害があると、そのエリアに対して、災害対策を行う公共の方々やボランティア団体の方々が、一生懸命現場で対応されており、いつも感銘を受ける。
ただ、よくよく考えてみると、なぜこのような災害が多発してしまうのか、ということを深掘りしていく必要があるのではないだろうか?

人間の身体で例えると、常に対処療法をしているが根本的な解決になっていないため、症状が発生すると治療を繰り返すといった負のスパイラルがおきていることと同義になる。

実は、つい最近ではあるが、異常気象をテーマとした映画[天気の子]を観てきた。

東京の新宿界隈を舞台としており、空の映像がとても綺麗で有名な新開監督 渾身の映画🎦であった。

新開監督の言葉を引用すると、

当時から将来の気候への危機感は高まっていました。「そのうち異常気象が世界的な問題になるだろう」「このままだと地球は温暖化で大変なことになるに違いない」などと、当時から気候変動を問題視する声も少なくありませんでした。それがここ数年でとうとう現実のものになってしまった印象があります。かつては穏やかに移ろう四季の情緒を楽しんでいたはずの気象の変化が、いつのまにか危機に備える必要がある激しいものとして、とらえ方がすっかり変わってしまいました。ちょうど前作『君の名は。』が上映された2016年の暑かった夏あたりから、「これからは、天気は楽しむだけのものではなくなってしまうだろう」と、不安や怖さを実感したのを覚えています。『天気の子』では、そういう今まさに激しく変化している気象現象を、どうやってエンタテイメントの形の中で扱うことができるだろうと考えました。そんな世界をつくってしまった僕たち大人には間違いなく責任の一端がある。でも気象という現象はあまりに大きすぎて、個人としてはどうしても不安感や無力感に右往左往するだけになってしまう。でも、これからの人生を生きていく若い世代の人たちまで、大人の抱える憂鬱を引き受ける必要はないと思うんです。異常気象が常態化している世界で生きていく世代には、それを軽やかに乗り越えて向こう側に行ってほしい。帆高と陽菜のように、力強く走り抜けて行ってほしいという思いを伝えたかったんです。

この記事を読んで、私は[異常気象が常態化]してきているという危機感にとても共感を覚えた。

次の世代に託すべきものを、みなさんとともに真剣に考えていく時期が来たのではないか、ということを映画を通して深く学ぶことができた。




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