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18. 仮想通貨 『libra』の破壊力 by Facebook

最近下火になってきている仮想通貨ですが、
皆さん『libra』をご存知でしょうか?

仮想通貨libraとは
アメリカのFacebookによって開発されたブロックチェーンベースの仮想通貨。
以前はGlobal Coin、またはFacebook Coinとも言われている。Wikipediaより

上記の説明だけだと、いまいち良く分かりませんが、もう少し分かり易く言うと、『世界統一通貨をめざしている価格変動の無い(少ない)通貨』を【libra】といいます。

更にかみ砕いて言うと、『世界でどこでも使えることをめざすお金』が【libra】です。

世界中どこにいてもスマホ一つあれば、libra通貨が使えるという、とんでもないものです。
仮想通貨という呼び名から最近は統一通貨とか統合通貨と言われることが多いようです。

そもそも統一通貨なんて有り得ないでしょ、と私自身、高を括っていました。ですが、あのFacebookが、かなり本腰を入れて取り組んでいるようです。

ちなみに世界中のFacebookアクティブユーザー数は、23億8000万人(2019年3月時点)で、Facebookが買収したInstagramは、ストーリーの利用率が世界で1日5億件以上です。この数値を聞いただけでも、世界規模で最も利用されているSNSということが理解できます。
(世界の総人口が77億人(2019年地点)とすると、約3人に1人が利用していることになります。)

そうはいっても、そもそも世界統一通貨を実現させることって出来るの?と疑問に思われている方が大勢いると思います。

日本国内では、まだlibraそのものが話題になっていないため、なじみのない仮想通貨です。また、昔炎上したコインチェック事件から、仮想通貨に対して良い印象を持たれていない方も大勢いるのではないでしょうか。
当時、私もコインチェック取引所を通して、仮想通貨へ換金していましたので他人事ではありませんでした。
(いまでもコインチェックやbit Flyerなどの通貨取引所を通じて、イーサリアム、イーサクラシック、ライトコイン、Rippleを所有していますが、、、)

但し、今回のlibraはいままでとは全く違ったアプローチで、世界中にある通貨そのものを飲み込もうとしています。

お気づきの方はいると思いますが、Libraプロジェクトというものが昔から秘密裏に進められていたようです。 世界で使える統一通貨を、ブロックチェーンをもちいて実現する仕組みを以前から開発しており、かなりの企業体へアプローチされています。
現在、「Libraアソシエーション」と呼ばれるメンバーには、MasterCardやVisa、ebay、Spotify、Uberなど、数十社の企業が参画を表明されており、
今後もかなりの登録数が増えてくると予想されます。
(日本企業がいないところが気になりますが、今後楽しみです。)
やはり、MasterCardやVisaといったクレジットカード大手の2強が参画しているところにlibraに対する期待の高さを伺うことができますし、彼らもこの新しい通貨に食い込んでいく意気込みすら感じます。

そもそも、従来の仮想通貨との違いとしては何でしょうか?実は、ビットコインなど従来の仮想通貨は発行を行う上で、裏付けされた資産が無いため、常に価格変動を起こしています。私も仮想通貨を所有していて感じることは、常にジェットコースターに乗っているようなイメージです。そのような価格変動のある通貨を統一通貨として使うことは正直言って、現実的ではありません。

そこで、libra自体は通貨を発行する上でlibraアソシエーションが中心となり、リアル通貨(法定通貨)へ換金されるため、libraが資産として成り立っているのです。従来の仮想通貨と違い、法定通貨に換金されることで、libra需要の変動に関わらず価格変動が起こりにくい仕組みとなっています。
既に、libraという通貨を設計する上で、世界の金融インフラを見据えていることが伺えます。

昔から日本は日本円を銀行などに預けてATMで下ろすことが当たり前となっていますが、世界では銀行口座を持たない人が多くいます。
(世界の約17億人が口座を持っていないとのこと。)
libraはデジタル管理のため、スマホに記載されている『単なる数値』です。スマホ内で、簡単に保管・管理が行える仕様になっていることから、銀行口座は必要ありません。要は、アプリひとつあれば事足りるのです。

そうなれば、私が以前記事にしたミニマム化へ一歩前進することになります。

Facebookとしては、今後libraを基に個人データを徹底的に活用していくでしょう。
私自身、顧客の最もコアな情報は、生活する上で必要となるファイナンスに集約されていると考えており、その情報全てがFacebookに入ってきます。そうなってくると世界中のコアとなる個人情報を掌握することとイコールになるのです。
今後、libraから入ってくる個人データを基にさまざまなサイトやEコマース、個人スコアへ紐づけていくことでFacebookの地位は不動のものになります。

実は、いままでの中央集権的な法廷通貨の形を180度変えてしまうインパクトがある為、アメリカなどの大国は反対姿勢をとっています。
今から戦々恐々としており、中長期的には、世界のあらゆる場所でlibraが流通した場合、基軸通貨であったドルの価値崩壊に繋がりかねないのです。

また、日本も他人事ではなくなってきます。いままで日本銀行がジャブジャブと日本円を発行することで、金融経済をある意味コントロールしてきましたが今後、その土俵がかわってきます。要は、自分達で国をコントロールすることができなくなるため、金融市場、経済状況に大きな影響を受けることになるのです。
中国のような共産主義国は、libraそのものを危険因子と見なしているようですが、爆発的なパワーを持つlibraに1国だけで対抗できるのか、いささか疑問です。

お金の自由度が高まると同時に、脅威になるlibra通貨。今は、libra VS 国の構図ができていますが、テクノロジーの進化を止めることは誰もできません。

世界の皆さんがいいね!といった地点で、libraは、自然発生的にな広がりを持ちはじめます。今盛んに開発されているAI然りです。

Facebookは、2020年からLibraのサービス開始を目論んでいます。
もしかしたら、東京オリンピック2020でLibraによる決済が行われているかもしれませんね、今から楽しみです。


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