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事例:CBB〜現地人だけで継続できるサステイナブルな開発を目指して〜

2019年5月から映像授業プロジェクトを再開した。

KDDI財団様からの助成により、新しい機材のみならず、現地スタッフの給料の一部も出して頂き、感謝感謝である。

機材編〜カンボジア人だけで継続できる環境作り〜

先日まで古い入門編の一眼レフをカンボジアで中古で購入して使用していた。古いことももちろんだが、本来ビデオ撮影に適したものではなかったため、操作や光の調整が難しい部分があった。そのため少し目を離すと、すごく暗い動画が撮れていたりしたのだ。

その点、今回はミラーレス一眼を手に入れることができた。オートフォーカスなので操作もいらず、まさに「カンボジア人だけで継続的に使える環境」が整ったと言える。

カンボジア人自身の手による自立した教育支援の第一歩だ。

世界の潮流〜サステイナビリティ〜

最近「持続可能性」と「自立」は近しいものだと感じることが多い。長期的に継続する支援を考えるなら、現地の人の理解と協力が不可欠だ。さらに言えば、自主性、自発性である。そこに外国人である僕らは究極的には必要ないわけだ。

そこで「自立」した支援、つまり資金繰りを自力で回せる支援が必要になってくる。そこで出てくるのが「持続可能性」、サステイナブルな開発だ。日本は脱炭素社会に一番遅れを取っている国かもしれない。エネルギーの話だ。日本は震災以降、原子力を止めたことにより、時期によってが8割以上を火力発電という前時代的エネルギーで賄っている。

一方の、未来を見据え、国の安全保障として、ロシアから天然ガスを買い続けるわけにはいかない国がある。ヨーロッパ最大の経済大国ドイツだ。ドイツは太陽光、風力を含む自然エネルギーで実に25%以上の電力を既に賄っている。原発事故以降、真っ先にドイツが政策転換したのを覚えている人もいるのではないだろうか。

少し話がマクロにいってしまった。ミクロに戻そう。サステイナビリティは先進国の専売特許ではない。むしろ途上国にこそ、リバースイノベーションの機運があるものだ。

事例:CBBフリースクールをサステイナブルな開発にする

最近、インターン生が増えて刺激をもらうことが多くなった。刺激をいい頻度でもらうといい感じに構想が固まってくるものだ。

インターン生からの提案でこんなものがあった。

「カンボジア人自身の手による教育支援を目指すため、住み込み学生を再度募集したい」というものだ。住み込み学生とはCBBが2016年ごろにフォーカスをしていたプロジェクトだ。主に高校を中退した子を住み込みとして招き入れ、高校の復学と日々の語学教育を支援するものだ。当時はそこから、1名が大学進学、2名が日本語の専門学校に進学することもできた。

しかしそれ以降プロジェクトがうまくいかず、停止していたプロジェクトだ。住み込み学生が中の人になることにより、授業をいくつか受け持ってもらったり、生徒のケアをしてもらったり、より彼ら自身の手で運営していくことができるようになるだろう。無料で語学が学べる場所が村に存在し続けることの意義は大きい。外国人はいつかは国に帰るのだから。

運営の仕組みの上でのサステイナビリティは上記で一部担保されるだろう。残るは資金面だ。大まかにかかるものとして、先生お給料(食費、ガソリン代、消耗品費込み)、水道光熱通信費(電気、水道、ネット)の2つに分かれる。この中で電気と水道に着目した。

今ヨーロッパや中国、中東ではこぞって太陽光発電が進められている。世界最大のソーラーパネル企業は中国にある。そう、ここでも日本はこの貴重なビジネスチャンスに遅れを取っている。CBBではそんなソーラー発電に注目した。毎月の電気代だけでもペイできれば持続可能な開発、自立に近くではないか。

今年度中に実施に移せないか、ぜひインターン生とも議論をもっと重ね、検討していきたい。僕たち外国人がいつまでもやってるわけにはいかないのだ。

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