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【プレミアリーグ第37節】ハダースフィールド・タウンVSマンチェスター・ユナイテッド マッチレビュー

こんにちはMASAユナイテッドです。今シーズンも残すところ後1試合になりました。思った様なシーズンにならなかったユナイテッドですが、ファギーが勇退してから溜まりに溜まった膿を出すタイミングが来ましたね。個人的にはそう思ってます!ではいってみましょう!

前節のレビューはこちら

👿フォーメーション

ユナイテッドはいつのも4-3-1-2。対するテリアーズは4-3-3の布陣。チェルシー戦同様中盤は噛み合う形。ユナイテッドはサンチェスが3月3日のサウサンプトン戦以来のスタメン。エレーラではなくマクトミネイが先発。コンディションが微妙なスモーリングに代わってジョーンズが出場。マルシャルとリンガードは帯同せず。ハダースフィールドは前線にムニエではなくグラント。SBは右にドゥルムで左にレーヴ

👿前半

ハダースフィールドは開始からホームチームらしく、前から積極的にボールを奪いに来た。対するユナイテッドはその圧に屈することなく自信をもってボールを回し、主導権を渡さない。中盤を噛み合う形にした両者だが、ユナイテッドは前線を比較的自由にプレーさせていた。サンチェスが下がって受け、代わりにポグバが前へ出て行ったり、マクトミネイも積極的に前に出ていた

ユナイテッドの攻撃はワンタッチのパスや連携を多用し、引いて守る相手のギャップを突く作戦。サンチェス、ラッシュフォード、ポグバ、マタと連携を使った崩しが見られた。ハダースフィールドも人に付けるというよりはゾーンで守り、特徴的だったのは攻撃も守備もボールサイドに人数を掛けるというやり方。ユナイテッドの選手がボールを持つと、一番近くの選手がアプローチに行く。そしてその周辺のユナイテッドの選手にも必ずハダースフィールドの選手が付くことで、パスコースを制限していくやり方だ。攻撃時もボールを持った選手に必ずサポートの選手が寄っていく形。ボールサイドと逆のSBは結構高い位置にポジションを取り、解放できるようにしていたが、技術的にそこを使うことはほとんどできていなかった。

ユナイテッドはボールを持ててはいたが、選手間の距離が近く、圧縮してくるハダースフィールドに付き合う形でワイドな攻撃は出来ず。そもそも選手間の距離を狭くし、コンビネーションで崩すのが狙いだったのかもしれないが、逆サイドをもう少し使えていれば状況を変えられた局面もあった。ユナイテッドのビルドアップに対してもプレスを掛けてこないので、リンデロフやジョーンズが相手陣内まで上がるシーンも見られた。8分にマクトミネイのシュートで先制したが、その後も圧倒する内容にはならなかった。

失点後ハダースフィールドはモーイとホッグのポジションをチェンジ。20分ごろにはWGのプリチャードとムベンザもポジションチェンジしている。この辺はいつもやっていることなのか、何か狙いがあったのか分からなかったが、あまり効果は感じられなかった。

テリアーズのコンパクトな守り方がユナイテッドのミスを誘う場面も。23分にはマタのパスミスからバクーナにシュートを放たれ、38分にはジョーンズのパスをバクーナにかっさらわれ、決定的なシュートを打たれるがデヘアが足でセーブ。

前半8本シュートを放ったユナイテッドだったが、枠内は2本のみ。相変わらず、精度を欠いて前半を0対1で折り返す。

【前半スタッツ 左ハダースフィールド/右ユナイテッド】(SofaScore参考)

👿後半

後半の頭から、テリアーズは強力なユナイテッドの左サイドに対抗するため、右SBのドゥルムに代えて、トミー・スミスを投入して守備力を強化してきた。前半窮屈なプレーを強いられたユナイテッドは後半はビルドアップからヤングとショーがタッチライン際まで張り出し幅を取るように修正。上がりを自重しているヤングに変わって、マクトミネイが右サイドに出ていき幅担当の役割も担った。さらに全体的に点を取るために重心を前に持っていった。

51分、サンチェスのパスがインターセプトされカウンターからグラントにシュートを打たれるが、その直後、サンチェスが足を負傷チョンと交代する。同時にマティッチに代えてエレーラが入り、点を取りに行くメッセージをスールシャール監督は送った。チャンスをもらったチョンはプレッシングや、裏抜けを狙って走り回ったが、連携面もあってか少し空回りしていた感は否めなかった。今後に期待したい。

しかし、その直後のユナイテッドのコーナーキックでマクトミネイのヘディングシュートをキャッチしたレッセルから前線に残っていたムベンザへパス、これを付いていたショーが後ろへ反らしてしまい、同点のシュートを許してしまう。

気持ちを前へ持っていった矢先の失点だっただけにショックが大きかっただろう。コーナーフラッグを待つ間、リンデロフとヤングはチームメイトに声をかけ集中するように鼓舞していた。70分にはヤングのフリーキックからジョーンズ(ゴール期待値xG 0.35)、72分にはマタからラッシュフォード(xG 0.12)と2回決定的な場面を迎えるもどちらもシュートミスで決められず

ユナイテッドは82分にはリンデロフに代えてダロトを入れ右サイドも上げて点を取りに行ったが、(まさかのヤングCB!)87分のチョンのシュート(xG 0.25)も決められず、ポグバのシュートもバーに阻まれ1対1で試合終了。チェルシーが勝利したためCL出場権争いから脱落することになった。

【後半スタッツ 左ハダースフィールド/右ユナイテッド】(SofaScore参考)

👿まとめ

戦術的な狙いがほとんどわからない試合だった。久し振りに前節から1週間時間が空いたことにより、コンディションは回復した様に見えたが、最終局面での精度は相変わらず低いままだった。(ハダースフィールドのゴール期待値は0.74 ユナイテッド1.88)コンビネーションや裏抜けを狙った攻撃は形としては良かったが、やはりゴールが奪えなければ意味がない。もはやここまで点が取れないと運ではない。これが今の攻撃陣の実力ということだろう。

試合後スールシャール監督は「6位は妥当な結果、来期はヨーロッパリーグ出場が適切な状態」と語ったがその通りだ。もはや強豪チームではなくなっている。ファンとしては納得できない状況だが、小手先だけの補強や、年棒だけクソ高い監督を連れてきてもダメで、根本的な変革が必要なところまで来たと思う。後半の失速はコンディション面も大きいのかもしれないし、それだけが原因なら良いのだが、プレシーズンどれだけ準備できるかかなり重要だ。

4位に入れるチャンスを逃し、来期ELからの再起の年となるユナイテッド。CLに出られないことに対する危機感が選手からあまり感じられなかった試合だった。出ていく選手もいるだろう。しかし、ファンやサポーターはまた裏切られた気分だ。降格が決まっているハダースフィールド相手だっただけに余計に失望させられた。(ハダースフィールドファンの方には申訳ないが)最終節のホームでのカーディフ戦は勝ってしっかり締めくくってほしい。

【ゴール期待値「xG」】(understat.com参照)

【ポジショナル・レポート 左ハダースフィールド/右ユナイテッド】

【トータルスタッツ】(プレミアリーグ公式参照)

👿プレーヤー評価

前線はサンチェスが入り、プレスバックや、ダイレクトプレーなどで良いアクセントをつけていただけに、後半開始早々の負傷交代は悔やまれる。このまま退団の可能性もあるが、すっかり怪我がちの選手になってしまった。夏にはコパアメリカがあり、合流が遅れる可能性の高いサンチェス。仮に来期残留となってもコンディションに悩まされるかもしれない。

ショーとラッシュフォード、ジョーンズのイングランド人3人はパフォーマンスが良くなかった。ラッシュフォードは後半戦ずっとだが、キックが雑だ。コンディションが悪いのは明らかだが、彼に頼らざるを得ない前線の層の薄さをどうするのか来期に向けて課題の一つだろう。

ショーは攻守ともに判断ミスが何度かあった。何度も高い位置まで上がったが、シンプルにフリーな選手に出さずにラストパスを引っ掛けまくっていた。失点シーンは眩しかったのか?目測を誤った。ウルブス戦に続いて自分達のコーナーからのカウンターに対処できず。

ジョーンズは鋭い縦パスを入れることもあったが、致命傷になりかねないパスミスを2回している。先日ジョーンズのパス成功率がリーグ2位の93%だと報道されたが、そもそもの1試合当たりのパス本数が、ストーンズやファン・ダイクに比べて少ないので、その数字を鵜呑みにはできないだろう。(ユナイテッドサポならわかるはず(笑))残りの7%が失点に繋がるミスなら意味がない。

唯一マクトミネイだけが、試合を通して安定したパフォーマンスだったと思う。ゴールを決めたのもあるが、やはりポジショニングが良い。指示があったのか分からないが、IHとSHの二役をこなしていたように感じた。ヤングがあまり上がらなかったからなのか、右サイドでボールを受けるシーンが多かった。

次節は18-19シーズン最終節。オールド・トラッフォードでのカーディフ・シティ戦5月12日(日)23:00キックオフ。頼むから最後ぐらいしっかり勝ってくれ!カモン!ユナイテッド!!

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