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【プレミアリーグ第36節】マンチェスター・ユナイテッドVSチェルシー マッチレビュー

こんにちはMASAユナイテッドです。GWは比較的時間があるので落ち着いてレビューが書けますね(笑)と思っていたら風邪ひいて鼻水、頭痛、喉痛いで朦朧としながら書いてます(笑)今回は新指標“ゴール期待値【xG】”のデータも紹介してみました。ではいってみましょう!

前節のレビューはこちら

👿フォーメーション

ユナイテッドは4-3-1-2。チェルシーはお馴染み4-3-3エレーラは3月3日のワトフォード戦以来、バイリーはCLパリ戦2ndレグ以来の出場。マティッチ、マタ、ルカクの古巣対戦の3人を先発起用。チェルシーはカンテが間に合い、エメルソンではなくマルコス・アロンソを起用。右WGにはウィリアンできた。

👿前半~いつもの入りは100点満点~

前節のシティと同じ4-3-3フォーメーションのチェルシーに対してユナイテッドは4-3-1-2のフォーメーションで中盤の3枚をはめ込む形。ユナイテッドの攻撃の狙いは、ハイラインのチェルシーの裏のスペースを突く事。開始直後から明確にその形を狙っていた。3分にはショーからのボールにルカクが裏へ抜け出しシュートを放った。ルカクは左右に開いてボールを受けることが多く、起点として機能。ラッシュフォードは高い位置を取るマルコス・アロンソの裏のスペースをカウンターで狙ってチャンスメイクしていた。

チェルシーはハイプレスを仕掛ける場面も多かったが、今日のユナイテッドはビルドアップにバタつくことが少なく、マティッチからの散らしや縦パスがよく通っていた。引いた時には4-1-4-1になるチェルシーのイグアインと中盤4枚の間のスペースをマティッチが自由に使えたのが大きい。さらにエレーラの存在。ビルドアップの際、エレーラはスペースに顔を出してパスコースを作り、味方を助けるシーンが非常に多い。怪我から復帰したエレーラの存在がチームに落ち着きを与えた。そのおかげで、ポグバも自由に前線に絡み、攻撃の起点になっていたと思う。セットプレーでは、こちらも久々の出場になったバイリーの頭を狙い、惜しい場面を作った。

前半10分、ルカクが浮き球をディフェンスラインの裏へ、そこに走りこんだショーがマイナスの折り返しマタが右足でシュート。これが決まりユナイテッドが先制!マタがジョルジーニョを引っ張ったことで出来たバイタルのスペースをルカクがフリーで使えた事が得点に繋がった。久々の流れからの得点だったが、このシーン以外にも斜めの動きでスペースを突き、チャンスになるシーンが何度かあったので、もう1点前半に決めておきたかったところだ。

ユナイテッドのディフェンスを見てみると、一番警戒すべきアザールに対しては、誰かをべったり付けるというよりは、ヤングを基本に、エレーラ、マティッチの3人でマークを受け渡しながら対応していた。もう一人、ボールの出所であるジョルジーニョに対しては、マタがマンマークで対応。効果的なパス出しを封じた。パス本数45本は彼にとっては少ないだろう。

先制してからは、前からプレスを掛けることは少なく、4-3-3にしてリトリートして守っていたユナイテッド。中盤はチェルシーのIHカンテとコヴァチッチに対してユナイテッドもポグバ、エレーラのIHを付けて、チェルシーのSBにはルカクとラッシュフォードが付く形。もう一人パスの出し手であるダビド・ルイスは基本フリーで持たせていたが、コンディションからかルイスがフィードを入れることはほとんどなかった。それにしても引くのが早すぎる。そのままのペースで攻めて追加点を狙うメンタルがなぜないのか?なぜいつも入りだけ上出来なのか???


良く守っていたユナイテッドだったが、43分リュディガーのミドルシュートデヘアが弾き、詰めたマルコス・アロンソがシュート。これが決まり1対1の同点に追いつかれる。またしても大事なところでデヘアにミスが出てしまった。最近の彼は彼らしくないプレーが続いているが、それをカバーできない攻撃陣の不甲斐なさの方が個人的には気になる。

【前半スタッツ 左ユナイテッド/右チェルシー】(SofaScore参考)

👿後半~負傷者続出~

前半、ディフェンスライン裏を狙われたチェルシーは後半開始から少しラインを下げたように思う。それに伴い、ユナイテッドの2トップもサイド裏のスペースを使えなくなったので、あまり幅を取らなくなった。さらに、ジョルジーニョを封じられたチェルシーはコヴァチッチが下げってビルドアップの起点になる動きが多くなる。ユナイテッドはそこにエレーラが強く当たることで抑えようとしていた。

中盤での球際の攻防が多く、中々両チームとも攻め込むことができなかった後半は正直あまり書くことがない。65分には負傷したリュディガーに代わってクリステンセン。ラッシュフォードも前半に肩を負傷しており、サンチェスとここで交代となった。ラッシュフォードが前半途中からほとんど攻撃に絡めなくなったのは相当痛みがあったのではと思う。

さらに70分にはバイリーも負傷ロホと交代になる。バイリーは復帰してすぐに怪我をしてしまった。良い働きをしていただけに残念。ポテンシャルはあると思うが、怪我が多すぎるバイリーは夏に放出される可能性がある。もしかしたらこのチェルシー戦がユナイテッドでのラストゲームになるかもしれない。ロホは入ってから何度か良い縦パスを入れたり最後には惜しいヘディングシュートがあったが、ウィリアンに対しての危ないタックルもあり、相変わらずの不安定さを露呈した。

チェルシーは何とかアザールにボールを預けてサイドから突破口を開こうとするが、ヤングとエレーラが良く対応し、ユナイテッドはマクトミネイを入れて、ポグバを一列上げてパワープレーに持っていくがお互いにシュートまでいけない。1対1のまま試合終了。お互い勝ち点1を分け合い、ユナイテッドは4位の座がかなり厳しくなった

【後半スタッツ 左ユナイテッド/右チェルシー】(SofaScore参考)

👿総括~奮わない攻撃~

ここ数試合の相手に合わせて綿密に用意した戦術ではなく、比較的自分達の良さを出すことに重きを置いた戦術を用いた今日のチェルシー戦だったと思う。就任直後の勝っていた時のような感じだ。注目すべきはスタメンの人選。週2で試合があり、コンディションが限界に近い選手も多いので、入れ替えたのもあるが、シティ戦後のスールシャール監督の「誰がチームの為に戦えるのか分かってきた」という発言の後だけに、スタメンを外されたスモーリング、ジョーンズ、マルシャル辺りは危機感を持つべきかもしれない。

エレーラやマティッチ、マタ、ルカクなどの戦術理解度が高く、チームの為に動ける選手をスタメン起用したことで、攻守に渡って機能はしていたと思う。しかし点が取れない。良い形は作れているのだが、良い形でシュートが出来ていない。下記のゴール期待値「xG」からも分かるように、ユナイテッドは後半ほとんど期待値が上がっていない。デヘアのミスがあったのは確かだが、そこは攻撃陣にカバーしてほしいところ。今日は選手の距離感も良く、ボールも良く繋がっていたのでこういう試合で勝って勢いを取り戻したかったところだ。

今シーズンも残り2試合になった。降格争いをしている2チームとの対戦は快勝して勝ち点6を積み上げる必要がある。

【ゴール期待値「xG」】(understat.com参照)

*ゴール期待値について下記参照

【ポジショナル・レポート 左ユナイテッド/右チェルシー】

【トータルスタッツ】(ユナイテッド公式参照)

👿プレーヤー評価

怪我から復帰したエレーラは改めてその存在の大きさを示した。ビルドアップ時のポジショニング、パスを出した後の動き直し、フリーで受けられるポジショニング、ファイトする守備、どれをとっても今のユナイテッドにエレーラの動きができる選手はいない。これだけの選手を本当にフリーで移籍させてしまうとすれば、フロントは叩かれて当然だ。

マティッチもエバートン戦とは違い、古巣対戦に燃えていたようだ。ビルドアップの起点として、エレーラやポグバの開けたスペースのカバーも秀逸だった。フレッジもこのポジションで良くやっていると思うが、まだまだコンディションが良い時のマティッチには敵わないか。

マタも守備ではジョルジーニョ番を良くこなし、攻撃でもバースデーゴールを決めるなど活躍が目立った。マタも今シーズン限りでの退団が濃厚になっているが、ユナイテッドのフロントは、このスペイン人3人に何か恨みでもあるのだろうか?

ディフェンスラインの4人もよく自分のタスクをこなし、アザールを封じる事に成功した。バイリーは再びの負傷で残念だが、気持ちの入ったパフォーマンスだった。リンデロフはディフェンスリーダーとして、派手さはないが着実に成長している。誰と組んでも乱れない安定感がある。

デヘアについては余り触れないが、悪循環に陥っているとしか言いようがない。流れを変えるために次節ロメロに譲るのもありだとは思うが、スールシャールは変えないだろう。

次節は降格が決まっているジョン・スミスズ・スタジアムでのハダースフィールド戦。5月5日(日)22:00キックオフ。攻撃陣の爆発が見たい!カモン!ユナイテッド!!


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