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バスケを上手くなり、人間性も高める為に必要なこと

社会人バスケをしていると、週3~4日練習はしているもののあまり変化の見られないという人は多いように思います。しかし、その一方で週1回程度の練習でどんどん上手くなる人も少なからずいます。
学生バスケでも成長の早さはまちまちです。

これは物事の本質を捉えられているか、最適解を導き出せているかが成長スピードを分けています。

これができておらず、前者のように向上が中々見られない人は、部活動の頃の監督や先輩から「これはこういうもの」と言われた事だったり、成功者達の「私はこれで成功した」などの言葉をそのまま疑問を持たずに習慣としていると思います。

何でもそうですが、目上の人や実績のある人、成功者の提唱するやり方を取り入れるときには「なぜそれをするのか」をきちんと理解した上でなければなりません。

それが本質を捉えるということです。

その上で自分の直面する問題に必要な部分だけを取り入れることが、最適解を導き出すという事になります。


わかりやすい例を上げると、「ディフェンスはワンアーム」というのは多くの人が教えられる守り方です。(ボールを持った選手には腕1本分の距離で守るというもの)
ここでなぜ「ワンアーム」で守るのかと考えてみます。
それはアウトサイドシュートに対してチェックする為です。しかし、それと同時に抜かれやすくもなります。
これが本質です。

これが分かっていればアウトサイドシュートが無く、ドライブの速い選手に対しては「ワンアーム」でつく必要がなくツーアームやスリーアームでいいとわかります。
これが最適解です。
(※他にも簡単にエントリーさせないため等ワンアームの利点はありますがわかりやすくするためここでは割愛します)

ではもう一つ。
なぜウイングで「Vカット」をするのかについて説明できますか?
Iカットでも構いません。『シールの後に、リングとマイナス方向にホップしてボールを受ける行為』が最適解となる状況はどんな状況でしょうか?

ボールをもらうためと答えた人は要注意です。
ボールをもらうだけで良ければローポストのポストフィードのようにシールをしてもらえば済む話です。
シールの後に、リングとマイナス方向にホップしてボールを受けるこの行為は不要ということです。
「ディナイにパスカットされずにボールをもらう」という目的に対して「Vカット」は最適解でないと言えるでしょう。

なぜVカットをするのか?
それは、Vカットをすることで相手とできる「スペース」が欲しいからです。

スペースができればボールやフリーフット(軸足と逆足)を自由にピボットを踏んで前を向けます。これによってリング方向の視野が開け、ポストや逆サイドへのパス、シュートができるようになるのです。
この距離感を警戒して相手が重心を前に倒して詰めてくればカウンターでドライブができます。

つまり、ボールをもらって尚且つリングへ正対し、シュート、パス、ドリブルの選択肢を持ちたいとき、「Vカット」は最適解となります。

最後にもう一つ社会人バスケで有りがちな最適解でない取り組みを紹介します。

社会人バスケにおいても「オンボールスクリーンに対しては必ずファイトオーバーするべき」という考えを持っている人は少なくありません。
特に学生バスケを卒業し、社会人になりたてのプレイヤーに多い傾向があります。

では、なぜファイトオーバーでなければならないのか?

これを明確に説明できる人は少ないように思います。
相手にアウトサイドシュートが無いならスクリーンの下をくぐって先回りすればいいし(スライド)、スイッチしてもミスマッチにならない組み合わせだったらスイッチでもいいのです。外はあるけどドライブが苦手な選手だったら後ろからついていき(チェイス)、シュートチェックだけすればいいでしょう。

これらの対応を全て得点に繋げてくる相手がスクリーンプレーをして初めてファイトオーバーが必要になるのです。

社会人バスケは週に1、2回練習できれば良い方です。そういうチーム同士の試合で相手に勝とうという時、40分間とても持たない体力をアウトサイドシュートをシビアにケアすることに費やすのは最適解ではないのです。(ファイトオーバーは一番疲れるスクリーン対応です)

※凄くざっくり説明しています。実際はボールマンピックについてはもっとたくさんの対処と攻略法があり、非常に奥が深いテーマです。


このように一つ一つのプレーについて本質を捉え、最適解を導き出せる人はバスケットだけでなく、何事においても上達が早いです。さらに、余計な情報に振り回されず、しっかりと自分の軸を持つこと(自律)ができるようになります。

プレイヤーはこの部分を高めること、指導者はプレイヤーのこの部分を伸ばすことを目指し、競技を通じた人間性の成長に繋げていくことがスポーツの意義なのだと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
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