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地方のコミュニティとコミュニティを繋ぐ可能性


福井県高浜コワケーション2018.05.22‐05.26

Coworking+Vacation=Cowakation(コワケーション)。
コワーキングやゲストハウスなどのコミュニティに滞在しながら、仕事もしつつ、遊びや体験もしつつ、参加者同士・地域住民の人たちと交流もする、海外発のライフスタイル。
日本でも、そのコワケーションを広めるべく、おそらく、コワケーションと銘打って実施するのは国内初めての「高浜コワケーション」
このライフスタイルは、特に地方に住む僕にとっても可能性を感じており、今後のコワケーションの発展のためにも参加した次第だ。

さて、福井県高浜町。
僕の住む長野県佐久市から一番早い方法でも、5時間半以上。
そういった距離的、時間的な要因もあってか、今回人生初めて訪れた。

訪れてまず圧倒されたのは、なんといってもビーチ。
「こんなに透明度が高く、綺麗なビーチが、日本海にあったのか」という感動からスタートした。それもそのはず、世界基準である「ブルーフラッグ」を認証取得しているのだ。しかも、日本ではここ若狭和田ビーチと鎌倉の由比ヶ浜の二か所だけという。これだけ美しいのもうなずける。

到着早々、こちらのビーチで、ビーチコワーキングを楽しんでみる。
ビーチからほど近いところにあるコワーキング「PAX COWORKING 高浜」ではビーチコワーキングセットを貸し出してくれる。椅子に加えて、ポータブル電源、ポケットWi-Fiまでついてくるとても気の利いたサービスだ。
ビーチコワーキングは、正直単純作業をするのには向かないかもしれないが、書き物や企画ものをするには、本当に良い方法といえる。集中して文書を書き、少し疲れたら真っ青な海や真っ白な砂浜を見渡す。海の向こうには高浜のシンボル的存在青葉山もあり、何とも爽快に仕事ができる。
もちろんビーチではシーカヤックやサップなどのマリンスポーツが楽しめ、コワケーション参加者の一部はさっそくマリンスポーツを楽しんでいた。

この若狭和田ビーチが今回のコワケーションのベースキャンプ地なのだが、ビーチを中心に、上述のPAX COWORKING 高浜、そこに併設する地域のコミュニティ的存在のBule cafe、そして宿泊場であるゲストハウス・カメハウス。お互いが歩いて数分で行ける距離にあり、コワケーションのベースキャンプ地としては最高の場所といっても過言ではない環境だ。

さて、僕自身の話を少しすると、長野県佐久市というところで「iitoco!!」という名のコワーキングを運営する傍ら、全国ときどき移働協会会長として、全国をときどき移働している。「移働」は読んで字のごとく「移動しながら働く」ライフスタイルだ。

なぜ、全国をときどき移働するのか。
正直言ってしまうと、直観的に楽しいと思ったからなのだが、全国をときどき移働しながら、移働の地方に住む人間にとっての良さというか、その可能性を最近少し感じはじめている。

それは、移働は価値観を共有できる地方のコミュニティとコミュニティをつなぐことができるということだ。

具体的には、ここ若狭高浜のPAXCWORKING高浜やカメハウスのコミュニティと、僕の所属するコワーキングiitoco!!のコミュニティの交流が生まれるはずだ。

手始めに、食材とその生産者を含めた交流会をそれぞれのコミュニティで同時にやってみようと思う。長野県にはご存知海がない。しかし、寒暖の差を利用した、全国的にもトップクラスの野菜や果物があり、しかも、生産者たちの人柄がまた面白い。
その思いのこもった食材を交換しあって、それぞれのコミュニティで、なんならオンラインで繋げて一緒に交流する。食は交流を促進するし、そこに生産者の人柄や想いといったストーリーが付加されることによって愛着が沸く。ただ単に、物と物を交換するのではなくて、ここには血の通ったつながりが生まれる。

また、今回ジビエ料理を提供してくれた高浜の猟師の方が撃った動物の革と、佐久のiitoco!!メンバーである革靴作家とコラボして何か作ろうという話も浮上している。

※若狭はフグが有名。初めてフグのたたきをいただいた。

※新鮮な地元の魚介やジビエを歓迎会で地元の方がふるまってくれた。

※きっと今度は、高浜の革と佐久の作家のコラボが生まれるはずだ。


この動きは、まだまだ、本当に小さな一歩に過ぎないが、コワーキングに出入りする人たちはそれぞれ技術もあり、貢献欲が高く、想像力も豊かでどちらかというとマインド的にはオープンソース。だから、こういった小さい一歩でも、徐々にそれぞれの発想でこの繋がりを活かして、良い意味で勝手に何かを生み出して行くと思う。

今回のコワケーションも、東京・京都・神戸・岐阜・長野など全国各地から参加者が集まった。そして、その参加者もそれぞれコワーキングを運営していたり、コワーキングを利用しているパターンが多い。そのためか、価値観が近いというか、すぐに通じ合ってしまう空気ができる。コワーキングを構成する要素には「貢献」があるから、それもそのはずだ。さらにコワケーションは1週間程度一緒に滞在するから、つながりがより深くなる。
このうねりが大きくなればなるほど、地方と地方でそれぞれ不足しているリソースを補完できるようになると思うのだ。その地方で足りないピースは、こういった血のつながったコミュニティとコミュニティのつながりで補完しあったらよいと思う。

これが、僕が感じているコワケーションの地方にとっての可能性だ。

PAXCWORKING高浜、Bule cafe、カメハウス、アクティビティのできる若狭和田ビーチ。ここを起点に、若い移住者や地元の人たちのコミュニティがあり、若狭和田には何かを生み出せる要素が詰まっている。かつ、今回大変お世話になった、PAXCWORKING高浜の高田慎平さんと、カメハウスの亀川豊親さんが積極的に外のコミュニティとつながろうと活動し、ある意味、高浜と外をつなぐHUB的存在になっている。

きっとこれから高浜は熱くなるはずだ。心躍った方はぜひ足を運んでみてもらいたい。

※最終日は、ちょっと寂しくて、黄昏ちゃいましたよ(笑) それにしてもきれいな夕日だ。

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