『葬送のフリーレン』名言集 1話
『葬送のフリーレン』という名作に出会えたことを幸せに思います。
また、この作品には膨大な名言が登場します。
今回は1話に出てくる名言の数々を紹介したいと思います。
含蓄のある言葉ですね。
入試を終えた直後。
大きな仕事を成し遂げた後。
人生における一大事を乗り越えた時。
こういう時こそ、その後のことを考えて行動しなければならない。
達成感と解放感に心を奪われてしまうと、その後の人生に悪影響を与えかねません。戒めの言葉として大切にしたいです。
フリーレンがヒンメルに預けた暗黒龍の角を返してもらうシーン。
人と人との関係性に着目してみると深い言葉ですね。
私たちは生きていく中で、様々な人から恩を受けています。
逆に与えていることもあるでしょう。
それは受け手側が意識することで、与えた側はあまり意識しないもの。
これは恩に限ったことでなく、害意も同様です。
受けた側がどのように感じ、受け止めるか。
これを考えて行動しなければならないと身に染みて感じます。
「そんな大したものじゃないんだけどな」というフリーレンの言葉と対比してみると面白いですね。
「禿なんだから、拘ったって意味ないよ」と言ったフリーレンに対して発した言葉です。
誰にでも個々にこだわりがあるもの。
この時点では相手の気持ちに寄り添うことができていなかったフリーレン。
それに対して、自分の子を諭すように話す老いたヒンメル。
相手の立場で「自分ならどうする?」と考えられるようになりたいものですね。
この言葉は年を重ねないと意味が分かりにくいかもしれません。
目の前で起きている事象を契機に、ふと何かを思い出す。
そういう経験は誰しもあることでしょう。
良い時期、悪かった頃。
いろんなことが自然発生的に思い起こされてきます。
特に「煌めいて」いた時期というのは誰もが若いもの。
初恋、失恋、成功、挫折。振り返ってみると全部が思い出です。
こうした経験をお持ちの方には、ジーンとくる言葉だと思います。
人生の終焉を目の前にしたら、こんな感傷的な気分になるのだろうか。
老人のヒンメルにとっては一週間の徒歩の道程は楽なものではなかっただろう。それでも、感謝し、それを楽しいと思えた気持ち。それをフリーレンに伝えたのは、ある種ヒンメルの遺言だったのかもしれない。
実際、そのすぐ後にヒンメルはその生涯を終えているわけだから。
私はこのシーンを見るたびにウルっときてしまう。
「きれいだ……」とつぶやいたヒンメルは、きっと自分の人生を振り返っていたのだろう。自分にもいつかそんな日が来るのだろうか。
ヒンメルがフリーレンに想いを寄せていることをハイターは感づいていたでしょう。
そして、その生の長さが絶望的に違うからこそ、思いを告げずに生涯を終えたヒンメル。それでも幸せだったと。
勇者パーティーの中で、人族はヒンメルとハイターのみ。
同じ長さの人生を宿命づけられた二人だからこそ、互いに深く理解でき、この言葉で結論付けられたのだと感じます。
この言葉の後に冒険中のシーンが数多くカットインするのが素晴らしい!
知らないけれど、その数々のエピソードが走馬灯のように思い出される。
それは本当に知らないと言えるのだろうか。
単に知ろうとする努力を怠ってきただけではないだろうか。
私たちが日々生きていく中で、このフリーレンの言葉は他山の石として大切にしたい。
ヒンメルの葬儀後、別れのシーンです。
ハイターが聖都への帰途につく場面。
これもある種遺言めいていますね。
今生の別れを意識しての発言だと思います。
特に「それではお先に」は、先に天国で待っているという意味にも取れます。実際には、その後ハイターとフリーレンは再会するのですが。
いや~~。これ実感します。
若い頃は、時間なんて永遠なんだと勘違いしてしまいがち。
しかし、年をとればとるほど、衰えた中で時間を実感しながら大切に過ごすようになっていきます。
だからこそ毎日、今日も生のあることを感謝しながら噛みしめて生きていきます。
その日々は、きっと若い頃よりも長く感じるものだと思います。
ハイターからの「フェルンを弟子に」という依頼を断った際のフリーレンの言葉です。これは上述した暗黒龍の角を返す際のヒンメルの言葉と似ています。
あの時点では、預けた側、預かる側の心理について理解できていなかったフリーレンでしたが、ここに至って成長の跡が見えますね。彼女なりにあれからの十数年、人間を理解しようと努力を重ねたからの言葉だと思います。
こうした人の心の成長を、長命種族エルフを通して感じ取っていくのがこの物語の醍醐味でもあります。
フェルンを弟子にとの申し出を断られ、別の依頼として魔導書の解読を依頼した後のハイターの言葉です。
ご覧になった方はご存じだと思いますが、魔導書の解読というのはフェルンが一人前になるまでの単なる時間稼ぎ。
足手まといにならない程度、つまりフェルンが一人前の魔法使いになれれば、フリーレンに預けることができるとの計算です。
それまでは自分は生きていなければならいという強い思いを言葉にしています。子供を持たなかったハイターですが、フェルンへの愛情がとても深く、責任感の強さが表れたセリフですね。
大きな伏線になっているセリフです。
長年修行をしてきたフリーレンの魔力探知にさえひっかからない。
それほど卓越した魔力操作技術を身に付けたフェルン。
「存在感が薄い」=魔力隠蔽常態化を既に習得しているわけです。
この後、魔族は魔力を隠さないという設定が明らかになります。
逆にむしろ魔力を誇っている。
フリーレンはこの魔力隠蔽によって魔族を欺き討伐する。その姿をさんざん見てきたハイター。その薫陶を受けたフェルンが「とても良いことでございますね」と言ったのはもっともなことだと、視聴者たちは後になって実感するわけです。
最後に。
私は『葬送のフリーレン』という作品に出会えたことを本当に感謝しています。この物語、そしてアニメは人生の儚さ、仲間の大切さ、相手を理解しようとすることの尊さなどがギッシリと詰まっています。
もちろん同様のテーマを持った作品は数多くあります。そのどれもが名作と呼ぶに相応しいものです。
しかし『葬送のフリーレン』はまったく異なる角度から切り込んできます。さらに深く心に突き刺さってくるように思います。
気が向いたら2話以降もまとめていこうかな。
最後までお読みいただきありがとうございます。
2話についても書いてみたので、よろしければお読みください。
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