ぼっち・ざ・ろっく!の共感できるキャラは誰?

みなさんは、4人の内、誰に最も共感していただろう。

2022冬アニメの話題を独占した『ぼっち・ざ・ろっく!』
結束バンドのメンバーは4人。
それぞれが個性豊かで、その良さを存分に発揮している。
誰かお気に入りがいれば、より深く物語に入り込むことができるし、感動も大きくなるってものだ。

まずは、それぞれの個性を簡単に振り返ってみよう。
アニオタ的ステレオタイプで。

ぼっち:ずっとぼっち、コミュ障
虹夏:まとめ役、明るい性格、夢に向かって進む
リョウ:金持ち、独りが好き、なんか知らんがクール
喜多ちゃん:学校カースト頂点、陽キャの極み、人好き

割とハッキリしていますね。
自分に似ているキャラを好きになる場合もあれば、同族嫌悪的に嫌いになることもある。
ま、ビジュアルも重要ですしね。

そんな中で、私が個人的にシンパシーを感じたのは、リョウと虹夏。

なぜにこの二人?
ちょっと変わっているのか?このオジサン??
いやいや、至極普通ですよ。

実は、私は今までぼっちの経験が全くない。
ほとんどの人がそうではないだろうか。
彼女のように、生まれてから高校に入るまでずっとぼっちの人なんて、ほぼいないだろう。少なくとも私はそんな人に遭遇したことはない。
もちろん私自身にも経験がないので、主人公のぼっちの気持ちや思考は、全く理解できないのだ。うん!わからん!
当然のことだが、ぼっちちゃんには共感はこれっぽっちも持てない。
むしろ、イラっと来るシチュエーションが多い。
だから一番に好みから外れてしまう。

私自身の過去を思い返すと、子どもの頃から常に周囲に人が居て、誰かと過ごすことが多かった。コミュ障でもなく、よくしゃべる。4人のキャラの中だと、なんとなく喜多ちゃんぽいところもあったのだけれど、深く考えてみると、実は違う。

喜多ちゃんのようにカーストの最上位にいるわけではなく、2~3層目ぐらいに位置しているような人。めちゃくちゃ目立つわけではないが、それなりに認められているといったらいいだろうか。それが私だった。

中途半端な中二病っぽい性格で、独りでいることを好む傾向もあった。なんと言っても楽だし。
人に囲まれながらも、できたら独りになりたいと希望することが多い。気に入らない相手とは口も利かないし、誰とでも仲良しになるというわけでもない。孤高を気取る、ひねくれもの。そんな部分をリョウに見出したのだろう。ちょっと違うかもしれないが、そこに共感したのだと勝手に解釈している。

では虹夏にはどうして?

という疑問がわいてくるのだが……
どうやら自分の「陽」の部分や、「陽」の時の振る舞いに類似点を見ているのだと思う。

アニメ内では、虹夏ちゃんの役回りは、放置すると空中分解しがちなメンバーを一言でまとめ上げること。ボケ相手に、自然に突っ込む、という性格でもある。
そのあたりが、似ているように感じるのだ。
私自身が集団に入ると、そういう役回りを演じてきたという過去と一致するように感じる。54歳の今は、そんな器用なことはできないが、若かりし頃はやっていたのだと思う。それで心が共鳴しているのかも。

先ほども書いたように、私は根本の部分では独りを好み、できれば一日中独りで過ごしたいと思う。それでも社会で生きていく上では、何らかのコミュニケーションは必須だし、その際は、できるだけ良い印象を持ってもらえるように振舞おうとする。

たぶん虹夏ちゃんには、そんな暗い部分はないのだと思うのだけれど、
「陽」の部分の似ているところだけ切り取って、共感しているのだ。もしかしたら、自然にそう振舞えている彼女に対して、憧憬を抱いているのかもしれない。前はできていたけど、今はできない役回りに。

さて、最後は喜多ちゃんなのだが。
彼女は明るく、常に周囲の人たちの様子をうかがいながら、適切な行動をとれるし、その行動で周りを照らし、明るく輝かせる人。まるで恒星のようなタイプだと思う。
ぼっちが惑星(地球)で、喜多ちゃんは恒星(太陽)なのだ。

そんな明るい彼女。
どっちかいうと陰キャな自分にはまぶしすぎると感じてしまう。
知らず知らずに、自分から距離を置いてしまいそうな相手なのだ。
だからなじめそうにない。

喜多ちゃんオーラでさえも輝かせることができない相手がリョウ。だからこそ喜多ちゃんはリョウの発するブラックホール紛いの光吸収力に対して逆に憧れているのかもしれないなとさえ思う。

なんだかんだ言ってきたが、結局のところすばらしいアニメだったのだ。
放送が終了してからも、話題は絶えず提供され続けており、Youtubeでは楽曲が再生され続けている。
4人の内のだれに共感するかなんて、もはやどうでもいいぐらいの出来栄えのアニメだったと思う。
(最初の問いはなんだった?とは言わないで)


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