【イチから仕事を学び直すための読書】その1 「問題解決プロフェッショナル 思考と技術」
1997年初版がでてから35刷して13年後2000年に出た新刊を読むよ。
経営コンサルタントとして長年ご経験を積んできた著者の方が、決められた時間内に実行可能な解決策を提示する方法論をまとまえてくれている。
目次は以下の通り。
ゼロベース思考
ゼロベース思考は言わずもがな、今見えている景色の中に課題や解決策があるかもしれないし、その外にあるかもしれないし、自分たちで勝手に可能性を狭めるのではなく、幅広く可能性を見ましょうというお話。
仮説思考
一方仮説思考については、時間をかけて精密な分析を繰り返して精度を高めるというよりも、ざっくりでもいいから短時間で結論を出しましょうということ。ざっくりで出した結論を高速で改善していくほうがよっぽどゴールには近いということだ。
筆者は仮説思考のポイントとして3点あげている
アクションに結びつく結論を常に持つ ー 結論の仮説
結論に導く背後の理由やメカニズムを考える ー 理由の仮説
「ベスト」を考えるよりも「ベター」を実行する ー スピードを重視
仮説を出したら「SO WHAT?」と掘り下げて具体的なアクションまで結びつけ、「I think... because …」で説明できるような状態を目指す。
そして検証を続けベターをベストに近づける
ということのようだ。
MECE
言わずもがなだが「重複することなく、全体集合としてモレがない」という意味。
モレなく、ダブりなくは置いておいて、重要な指摘はMECEで捉えたら、必ず優先順位をつけることが重要。
経営資源が分散すると結局何もなし得ないになってしまうから。
3C+1C、バリューチェーン、4P、PMMなどのフレームワークを使うことでMECEな整理をやりやすくできる。
ロジックツリー
ロジックツリー作成時のチェックポイントはこれ
各レベルができるだけMECEであること
ツリーの右側が具体的な原因や解決策になっていること
具体的な原因や解決策がロジックの因果関係で主要課題にリンクしているか
この本では「ソリューション・システム」というもので上記のスキルを活用するフレームワークを紹介している。
具体的には「課題の設定」「解決策の仮説」「解決策の検証・評価」に分けて問題解決を行っていくというものになっている。
筆者は最後の章で実際コンサルトして活躍した事例を紹介している。
本で紹介しているスキルが具体的に活用されているリアルな事例のため、とても理解が進む。
また筆者は、「これらを現場で実戦するには前向きにチャレンジする相当なエネルギーが必要」と本章を結んでいる。
技術だけではなく、執念だったり迫力といったものが重要ということなんだろう。
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