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SXSW2019レポート-準備編-

「SXSW」この4文字を見てサウスバイサウスウェストと答えられる人がこの世の中に何人いるでしょうか?僕はずっと"エスエックスエスダブリュー"だと思ってました。この記事はそんなSXSWの読み方がわからなかった人がSXSW2019に参加するまでの準備期間をまとめた記事です。

SXSW(サウスバイサウスウェスト)とは

https://www.sxsw.com/festivals/ より引用

SXSWは毎年3月にアメリカのテキサス州オースティンで開催される、音楽・映像・インタラクティブメディアの祭典

SXSWという名前がオシャレなため新しいカンファレンスのように聞こえますが、発祥は1987年に遡ります。元は音楽祭として開催されていて、後に映画やインタラクティブメディアの部門が加わり現在のような形に落ち着きました。昨今のSXSWはこのインタラクティブメディア部門に注目が集まっており、世界各国の大企業などが AI/Machine Learning や VR/AR などといった最先端の技術を展示するカンファレンスになっています。

ただし、SXSWは「CES」や「モーターショー」のような「業界見本市」とは異なります。むしろ、テックを軸に業界を横断しながら議論を重ね、あるべき未来・望ましい未来の姿を、ともに探っていく場です。各業界のトップを走る大物たちが分野を超えて議論をすることに大きな価値があります。ElonMuskさんやオバマ大統領もこのSXSWで講演したことがあるようです。

要するに、「異業種のトップが集まってアメリカのテキサス州で1週間お酒飲みながら音楽聴きながら未来について語り合おうぜ」っていうお祭りのようです。これだけでとてもワクワクしてきました。(本当にざっくりとした理解でごめんなさい)SXSWの詳しい説明に関しては、以下の記事がわかりやすかったので適宜読んで補完して頂ければ幸いです。


僕がSXSWにいくことになった経緯

SXSWには以前Perfumeさんがライブ出演されていたのですが、その時に見た映像が衝撃的で感銘を受け、カンファレンスの内容を調べていくうちに「めっちゃ行きたい、、、」という気持ちだけが高まる毎日を過ごしておりました。自分は大学でVRや触覚を専門に研究しているほか、アカデミアと社会を繋げるビジネスでコンテストに出場していた事もあり、世界最大級の未来のコンテンツ祭であるこのSXSWはとても魅力的にみえました。

しかし、SXSWに行くためには飛行機代や現地の宿泊費やチケット代なども含めて100万円程用意する必要があり、納豆ご飯と味噌汁だけで空腹をしのいだ経験があるような苦学生には到底手が出ません。

大学生でSXSWは流石に夢のまた夢だと思い諦めてかけていたその時でした。なんとSFCのビジネス系の授業で「優勝した人はSXSWに連れて行きます」というなんとも太っ腹な授業が3年生の秋学期に開講されたのです。これはもう自分のためのような授業だと思い、すぐに履修を決断し、必死になってビジネスアイデアを考え、プレゼンし、見事に優勝したのが12月のことでした。

ただ、人生とはそんなにうまく行かないものです。「諸事情によりSXSWにいくことはできなくなった」と知らされたのが2019年1月7日です。もう言葉にできないような喪失感で死にそうになっていたのを今でも覚えています。

突然のSXSW行き断念の知らせをうけて精神的にダメージを受けている中、心の奥ではまだ「SXSWに行きたい」という欲望が渦巻いていました。次の日、ふとTwitterを開くとこんなツイートが目に留まりました。

OoooooooooooYabaaaaaaaaaNanikoreeeeeeeee!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

このツイートを見た時には僕の頭の中で天使が舞い降りてきたかのような感覚に陥りました。なんとmercariさんが学生数名をSXSWに連れていき、社員さんと一緒に視察を行おうぜというプログラムが募集されていたのです。しかもなんと飛行機代から宿泊費からチケット代まで全て負担してくれるそう。

何が何だかわからないけどとりあえずSXSWに行きたい気持ちで自我崩壊しそうだった僕は、すぐに履歴書を送り、パッションだけでは誰にも負けないマインドで面接に挑みました。


〜1週間後〜



うおおおおしゃあああきたあああああああーーーーー!!!!!!!!

SXSWにいけるううううううううおうおおおおおおおおお!!!!!!!

と、こんな経緯があり、僕がmercariさんのプログラムでSXSWへの切符を手にしたのです。全く参考にならないと思うので、より詳しい案内が記載されている以下の記事を参照ください。この章をまとめるとこんな感じです。

・数年前からSXSWに憧れを抱いていた
・とある授業で優勝するもSXSW行きがなくなる不憫な子
・Mercari BOLD Scholarshipが本当にすごいので記事を見てほしい


ここまで長々と前置きがあったのですが、次の章からは現地に到着するまでに調べたことを網羅的にまとめている真面目な内容となっていますので是非ご覧ください。

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現地の気候と服装

SXSWにいくにあたってまず最初に調べたのが現地の気候でした。アメリカはハワイやグアムしか行った事がないものですから、いったいどんな気候なのかどんな服装で行けば良いのかわかりません。さすがにアロハシャツはないだろうなというのはわかっていましたが、「テキサスだからカウボーイハットにデニム履いて、暑そうやから半袖で着れば大丈夫やろ🇺🇸」くらいの軽い気持ちで構えていました。過去のSXSWブログを見ている限りでは、30度越えの真夏日が続きイベント中は相当暑かったようです。実際にいった方から話を聞いたところ、「サングラスと帽子と日焼け止めがないと死ぬぞ」と脅されました。

しかし、今回の期間中の現地の天気を調べてみると意外と暑くない事がわかりました。下記のサイトによると、最高気温が大体20度前後、最低気温が10度前後と日本の春のような気温らしいです。

ちなみに日本とは異なる温度表示がされているため「70度!?」と驚いた方もいるかもしれません。アメリカの気温表示を日本でよくみる形に変形させるためには「30を引いて2で割る」と覚えると良いらしいですよ。

とはいえ、最高気温と最低気温を知っただけではなにもわかりません。とりあえずググって調べてみると素敵なサイトを発見しました。

ファッションに無頓着な僕でも気温別にコーディネートを紹介してくれるこのサイトを見ればさすがに大体何を持っていけば良いのかわかります。上記HPを参考に、今回はこのような布陣を揃えてみました。

アウター:ジャケットx1、デニムジャケットx1、パーカーx1
トップス:長袖シャツx3、半袖シャツx3
ボトムス:チノパンx2、スウェットx1
その他:帽子、下着類、スニーカー

過去のSXSWの写真を見る限りだと、ラフな格好で大丈夫そうだったのでシャツをメインに考え、冷房が効きすぎているだろう室内の対策用に羽織るジャケットを用意しました。今回はとりあえず最低限のものだけ持っていき、あとは現地の気候に対応できるように現地調達する手法を試してみます。


ESTA申請

アメリカへ観光や短期商用で渡航する場合は事前にESTAというビザ免除プログラムに申請する必要があるようです。出発の72時間前には申請する必要があるようで、とりあえず現地宿泊先が決まり次第すぐに申請を行いました。申請するためのHPは以下のリンクから飛ぶのですが、適当にサーチするとたまに偽サイトがでてくることもあるため気をつけてください。

※20190309追記 ESTA申請が許可されました。一安心。


SIMカード

SXSWの会場には専用のフリーWiFiが飛んでいるらしいのですが、現地の移動手段がUberやLyftといったシェアライドサービスのため、現地のどこからでも手配できるようにSIMカードを事前に日本で購入しました。空港や現地で買うこともできるのですが、割高なうえ現地での時間を最大限活用したかったため、日本で購入してアクティベートしてから向かうことにしました。

以下のリンクでアメリカ旅行の際のSIMカードについてまとめられていたため参考にさせていただきました。自分は通話をする必要もなく、現地でたくさん動画や画像をツイートしたいので容量無制限の以下のSIMを購入しました。アクティベートできているかどうかは現地に着いて確認する形らしいです。


現地の移動方法

市内の交通に関して調査した結果、UberやLyftというシェアライドサービスがじゃんじゃん走っているようなのでそれらを利用したいと思います。ドック・トゥ・ドックのレンタル自転車もあるらしいので、暑くなければ使ってみたいですね。とりあえず出国前に両方のサービスのアカウント登録を行った方が安全そうです。


持ち物リスト

ジャケットx1
デニムジャケットx1
パーカーx1
長袖シャツx3
半袖シャツx3
チノパンx2
スウェットx1
帽子
下着類
スニーカー(履いていく)
常備薬
インスタントのお味噌汁
タオル
コンタクト類
財布
現地の現金
クレジットカード
柔らかいティッシュ
SIMカード
パスポート
スマホ
iPad Pro
折りたたみ式無線キーボード
充電一式
ミラーレス一眼
一脚
折り畳み傘

一見ただの持ち物リストですがちょっとしたこだわりを紹介させてください。

 僕は普段MacBookAir(13インチ)を持ち運んでいるのですが、アメリカでこの重いPCを毎日背負わなくちゃいけないと考えると憂鬱だったので、身軽に過ごせるようにiPadPro(10.5インチ) x Bluetoothキーボードで代用できないか今回のアメリカ遠征で試してみることにしました。これがもし成功すれば、僕のリュックは合計1キロほど軽くなる予定です。

また、スーツケースに入れて運ぶ洋服を100均の洗濯用ネットに入れて持っていくことにしました。これは現地の宿泊先に洗濯機があるため、そこで活用する事ができれば一石二鳥だと思ったのです。これが吉と出るか凶と出るかは行ってのお楽しみです。


現地のフードショップ調査

僕が今回の旅で楽しみにしていることが2つあって、一つはもちろん憧れのSXSWを体験することなのですが、二つ目は何と言っても「食」です。アメリカのテキサス州はBBQが有名ですよね。あの豪快に焼かれた本場の肉塊を一回でいいから頬張ってみたかったのです。テキサスの人はとにかくいつでもBBQをするそうで、結婚式でも週末でもいつでもBBQを食べているらしいです。この動画からも並々ならぬBBQ愛が伝わってきます。

これらを堪能するためにTripadvisor や yelp! でも調査しようと思っていますが、オースティン周辺のレストランをまとめた大変便利な記事があったのでそちらを参考にしつつ選んでいきたいと思います。あとはフードトラックとかもあるらしいので楽しみすぎるうううう!!!!食費だけでいくら使ったかちゃんと計算しようと思います(自戒の意も込めて)


気になるプログラム調査

SXSWは期間中オースティンの至る所で、音楽ライブやカンファレンスやピッチなどを行っているため、先に面白そうなイベントに検討をつけておくことが必須であると教えて頂きました。

今回は「食」と「AR・VR」という二つの軸でSXSWを回りたいと思います。軸を最初に決めておくことで、あれもこれも目移りしすぎないことを目的としています。今回はカンファレンスを中心に調べていたのですが、インタラクティブに遊べる体験型の展示の方が満足感が高いという情報も得たため、カンファレンスを数個チェックしてあとは体験とライブとご飯に力を注ぐ形にしようと思っています。以下に気になったイベントを数個ピックアップしました。

1. Immersive Tech: Hold On, Things Are Getting Real

2. Food of the Dystopia: Beyond Bugs and Beans

3. THE NEW JAPAN ISLANDS

SXSWの公式アプリでは気になるイベントをスケジュールにまとめてくれる機能があり現地で助かりそう。


その他

SXSW公式アプリを始め、シェアライドサービスや翻訳アプリを事前にダウンロードしました。また、現地で沢山写真や動画を取れるようにiPhoneのストレージもできる限り空けておきました。


また、去年このプログラムに参加されていた方のレポートが大変参考になりました。


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ここまでで一旦準備が片付きました。

長い間お付き合い頂きありがとうございました。

あとは、期間中体調を崩さないように暴飲暴食を控え、きちんと睡眠をとるようにするだけです。期間中は楽しんだ者勝ちです。積極的に中学生レベルの英語を使ってコミュニケーションし、自分の手で体験して感じたこと考えたことなど1次情報を積極的に発信し、社会とテクノロジーの架け橋のような存在になりたいと思います。

この情報がSXSWにいく誰かの役に立てば幸いです。

現地の速報はツイッターで更新していくよチェケラ🤘


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