目標はトップダウンで決めるものであり、それを達成するための手段は、達成の見込みが立つまでボトムアップで積み上げる
浦田と笠間が連れ立って飲みに行くのは、これが3度目だった。1度目は、浦田が変革活動に参加して間がないころ、2度目は組織改革の方針を社長が承認したとき、そして今回が3度目だった。
「今回のような目標設定のやり方は当社では初めてです。現場に落とし込んだときには相当な反発が予想されます。特に、スロースタートを主張していた海外営業部の反発は相当なものでしょう」
笠間は声を潜めてそう言った。
新体制では、数名の体制でまわしてきた海外営業部はテコ入れさ、それなりに規模になることが決