見出し画像

シリーズA資金調達記念でぶちまけるウェディング業界の課題とリクシィの展望

ご無沙汰しています。
「式場選びのパーソナルサポート」という言葉をとにかく広めたいリクシィ安藤正樹です。

シリーズAの資金調達をリリースしました。

BRIDGEさんが取り上げてくださいました。

コロナ禍に実績を重ねた「トキハナ」も結婚式場によっては「ゼクシィ」に次ぐ集客チャネルとなり、より高い期待をいただけるようになっています。その中で、我々が描くウェディングの未来に共感くださり、応援いただける投資家に出会えたことは本当に嬉しいです。

コロナショックが2020年4月、この3年間はいつ何をしたかの記憶も無く、激しい修行のような期間でした。この話に興味をもっていただける方がいらっしゃればXTechVentures手嶋さんとの対談podcastを聴いてください!

*手嶋さん、貴重な機会をありがとうございました!

今回の資金調達で、コロナ禍のサバイブモードからギアを変え、我々が考えるあるべき未来をつくるために集中できるようになります。というわけで、今回はリリースには書ききれなかった想いのたけをぶちまけてみたいと思います。

と言っても、想いのたけを平たく書くとこの2行に集約されます。

大量の広告出稿&強い営業ができる式場が組数を増やすのではなく
高いクオリティで顧客満足の高い式場が自然と組数が増える世界に

■ウェディング業界の最重要課題は結婚式実施率の向上

ウェディング業界にとって最も重要な課題は、市場規模を大きくすること。そのために50%とも言われる非実施層を実施層に変えること。それに必要なのは、顧客起点でプロダクト(サービス・顧客体験)をアップデートすること。だが、結婚式業界はtopシェアの企業で4-5%程度、5位だと1%前後になるので、1社だけがアップデートをしても効果は薄く、多くの会社でアップデートする必要がある。

ただ、日本の少子化対策よろしく、ウェディング業界でそのような動きはまだ見られません。結婚式場の勝ち筋が顧客起点ではない形で作り上げられてしまったことで、停滞していると見ています。

■顧客起点感ゼロの結婚式場の勝ち筋

結婚式場運営の勝ち筋は以下のようなものです。
・ゼクシィ最適の良い雰囲気の広告写真を撮る
・ゼクシィに安い見積りで大量に広告出稿して、来館数を増やす
・即決営業力で成約率を高めて組数を増やす
・それ以外は効率化して利益を残す
・その利益で広告出稿を増やして、他の式場のシェアを奪う

が、この構造、インタビューをすると顧客からはこう見えていると言われます。
・実態とかけ離れた広告を見せられる
・正しいかどうかよくわからない見積りに困惑しつつ「3会場は見ましょう」という推奨通りに見学に行く
・会場では行く先行く先から「今日決めたら●万円引きで…皆さん1件目で決定されますよ」「いや、2件目で決定される方が多いんですよ」「いや実は3件目・・・(略)」と営業地獄をくぐりぬける
・契約後どうなるかはあまりよくわからない

令和のこの時代に、なかなか渋いシステムになってしまっていると思うのですが、これが未来の結婚式に負をもたらすとすれば、何らかの対応が必要になります。

■セールス>プロダクトな構造が抱えるリスク

この渋いシステムの結果、大量の広告出稿ができない式場はシェアを奪われやすい立場になるので、プロダクトにリソースを割くよりも、セールスに全振りする方が良いという判断になっていきやすいです。

セールス重視の式場の方が、プロダクト重視の式場よりも有利なのがウェディング業界。プロダクト重視で展開できている式場もありますが、難易度の高さもあり少ないです。

この流れ、コロナで一時落ち着いたかに見えたのですが、コロナが明けると一部の大手式場がゼクシィの出稿量をわっしょい増やしていますし、2024年2月のゼクシィリニューアルによって大手優位になっていくのではと危惧する声が中小・独立系式場から軒並み寄せられています。

実際、コロナ禍で結婚式場クローズのニュースが続々と届きました。

目立つ式場ではなかったけどお客様に提案すれば「そんな素敵な式場があるなんて知らなかった!」と質の高いサービス体験で評判も良かった品川の式場が閉鎖になりました。

コロナが明けてさあこれからだのタイミングで、料理への信頼が抜群で非常に評判の良いレストランのクローズが決まりました。

悲しいです。悲しいですが、少子化の未来は確定して、淘汰はさらに進んでしまうことを前提に考えなければなりません。

■淘汰で生き残るのはどんな式場?

この流れを踏まえると淘汰後に残るのは、プロダクト重視の式場よりもセール重視の式場になるのが自然な流れです。もし残るのがセールス重視の式場
ばかりになってしまうとしたら───、想像するだけで絶望が襲ってきます。

結婚式、絶対増えなさそう・・・
市場規模大きくするのなんて到底無理そう・・・
顧客と社会もそんなこと望んでなさそう・・・
競争原理の悪い側面出すぎじゃないかな・・・
文化を資本主義と魔融合させて摩耗させるのはこれもう環境破壊な気が・・・

安藤正樹-心の声-

ビジネスなので仕方ないかもしれないし、時代の流れもあるかもしれない。
ただ、それでも自分はそんな未来は「冗談じゃない…、冗談じゃない!」と思ってしまうのです。

自分は結婚式が好きです。
好きな結婚式の未来が失われていく流れは明確に嫌です。

そんな未来を受け入れたくないから誰に頼まれたわけでもないのに、わざわざ起業したんです。まだまだ何も変えられていないのもわかっていますが、ただ必ずやり遂げるというビジョンと意志は明確に持っています。

そして、多くの仲間や取引先、投資家がその船に乗ってくれています。
必ず実現する、我々が望む未来を。

■リクシィの望む未来

大量の広告出稿&強い営業ができる式場が組数を増やすのではなく
高いクオリティで顧客満足の高い式場が自然と組数が増える世界に

この想いを実現するためのプロダクトが「トキハナ」です。

トキハナでは、
・元ウェディングプランナーがLINE・ZOOMで式場選びをパーソナルにサポートする
・広告写真だけで選ばなくて済むように、独自の診断で各会場の特徴ベースでのマッチングを行う
・リアルな金額感を認識した上で1-2会場に絞って見学に行く
・会場ではその日に決めなくてもいわゆる即決特典が延長適用される
・契約後に想定外の金額にならずに済み、ドレスなどのアイテムの選択も心配がない状態になる
というユーザー体験をつくっています。

これを可能にしている1つの要因は「即決特典の延長適用」という参画条件で、セールス重視の式場はこのオペレーションに対応できないようです。プロダクト重視の式場は「この方がやりやすい」「そもそもそれが普通なんで」と言ってくださるので、良いリトマス試験紙として機能しているなあと感じます。おまけに式場から見た決定率も高かったりします。
ちなみに、参画後に「即決特典出せないなんてありえない!」と怒られる方もいらっしゃり、過去2社ほど掲載見直しに至ったこともあります。

成約型成果報酬なので、経済的事情で参画できない式場はほぼありません。

トキハナに寄せられている口コミも紹介させてください。

諦めモードから決定に至って社内slackで歓喜の声があがる
フェア参加時の体験の違いを評価いただけて会心のレビューに

今後、さらに多くのお客様にご利用いただき、送客貢献を高め、エリアごとの参画式場も充実させていきたいと思いますが、本当にやりたいことは、実施率を高めること。

非実施の理由は様々でそれらが複雑に絡み合っているからこそ簡単ではありません。一方で、非実施理由を解消するソリューションをトキハナが示し、プロダクト重視の結婚式場と有機的に連携しながら体験開発をすることで少しずつでも改善に進めると信じています。

実績づくりはこれからですが、「withコロナ時代の結婚式宣言」の経験を活かせると思っています。このアクションは、正にコロナ禍の顧客体験のアップデートでした。

NHK NEWS

朝日新聞

読売新聞

■それでも自分は世界を変えたかった

世界を変えることは難しい、そんなことを感じたのもこの3年間でした。それまで、世界は良くなる方に進んでいると信じていましたし、悲観した時は全て自分の実力不足が原因だと思って生きてきました。ただ、そうじゃないのかもしれないという感覚になったのは人生で初だったかもしれません。

今回のnoteは約3年ぶりになったのもこれと無関係ではなく、サバイブに必死な状況では、自分で何かを語ることに価値を見出せませんでした。

ただ、スタートアップとして社会に新たな価値を示す使命がある以上、夢やビジョンの発信も必要です。それができるようになってきたのは、今回の資金調達のおかげでもあります。

今回のラウンドに参加くださる、朝日メディアラボベンチャーズさん、アスカネットさん、ユナイテッドさんは、みなウェディング愛にあふれておられ、結婚式が好きな方々は業界問わずにいらっしゃるのだなと感じることができました。また、コロナ禍に出資をしてくれたエンジェル投資家の皆さま、今日まで支えてきてくださったステークホルダーの皆さまにもありがたい気持ちでいっぱいです。

世界を変えることは難しい。でも、だからこそ、自分が好きで人生を賭けると決めた結婚式の世界くらいは変えたい。良い未来にしたい。そして、ちょっと広げて少子化問題はちょい噛みできるかもしれないと、トキハナOneというサービスもリリースしました。

ぜひ応援いただけるとありがたいです。

そして、結婚式場を探されている方が周りにいらっしゃればぜひ「トキハナ使ってみたら?」と伝えて頂き、よければご紹介ください!

仲間も募集しています!

引続き、よろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?