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リクシィが2歳になり、新サービスChooleをローンチしたという報告

2018年5月10日、リクシィが2歳になりました。
そして、6月1日、新サービスChoole(チュール)をリリースしました。
5月31日にはそのリリースイベントを、CLASKAで行いました。
 *リリース文はこちら

今、何となく起業した時に近い感覚になっています。
1つ、扉を開いて、次の扉を開けました。そんな感じです。

*このロゴの扉にはそういう意味があります、「RE-EXIT」とつながっている。他の意味はまた別の機会に。

会社の状態としてはまだまだレベルアップが必要ですが、起業時に比べると、仲間もプロダクトも増えていて、2年前よりも前からスタートできるんだなという感覚です。(レベル10から始められるような感じか)

*2年前はブランコもなかった、そして1度壊れている。

一方で、「ああなったらこうしよう」「こうなってしまったらそうしないと」と10ケースくらいを想像して進めているつもりですが、結果、向こう2年分×10パターンの喜怒哀楽が入り混じって吐きそうな気持になっています。(この感覚を共有できるとそれだけで一晩飲める気がするので、「わかる!」という方、ぜひメッセージいただきたい 笑)

今回リリースしたChooleは、創業当初から構想していたサービスでした。

*Choole=choose + styleの略で、うちのコピーライター神田裕子が生みの親。
*「結婚式するなら好きなモノだけ」は、うちのオールマイティ飯塚節希が生みの親。

起業時に、企業理念・ビジョン・ミッションを、創業メンバーで話して決めました。その際に、事業戦略のビッグピクチャーを描いて、いまも入社される方や、対外的なそのような場面では、その資料をそのまま使っており、そこにもChooleのサービスのことは明確に書かかれています。

なぜ起業時にやらなかったのかというと、
・対自社  :Chooleには一定の体力が必要かつ、急がば回れの要素が強かった
・対事業者 :地ならしする時間が必要だった
・対ユーザー:市場のタイミング的にまだ早いと考えた
という思惑があったためです。

ではなぜ今なのかというと、
・対自社  :資金調達をして実行すべきという組織環境になった
・対事業者 :地ならしができた
・対ユーザー:今がそのタイミングという状態になった
という理由からでした。

リクシィは創業以来、
・toB リクシィブライダルコンサルティングリクシィキャリア
・toC gensen wedding
という事業を展開してきました。

toBの事業はリクシィの収益基盤をつくるというビジネス的な位置づけも当然ありましたが、全国のブライダル事業者からの認知と信用を得るという狙いが第一でした。

起業当初は前職の影響もあり、色々な会社に想像以上に警戒される(笑)ということもありましたが、リクシィが掲げるミッション「ブライダル業界の構造改革 結婚式にあふれた世界を創る」への想い・展望・アクションを語り、実際に仕事もさせていただき、セミナーや地方での講演の機会もなるべくお受けして、業界誌の執筆の機会もいただきながらの、充実した2年間だったと思っています。そして、このtoBとの関係性は、リクシィがもつ資産の1つになったと思っています。

また、自分が知っている世界は、まだまだ一部だったんだと感じることも多々ありました。

特に結婚式のクオリティという点では、こんなに優れたクリエイターがいたのかと、知らないことだらけでした。
見たことのないドレス、フラワーのアトリエの世界観、ヘアメイクの理論、サービスの姿勢、サウンドを通じた世界観の構築、質の高いムービーなど、勉強になります。なぜ知らなかったのか・・・。これは僕のみならず、5/31のイベントにお越しくださった方々からも聞こえたお話です。

*5/31のイベントでもそのクオリティを発揮くださいました。

ただ、これらのクリエイターは業界特有の壁があって、販路を開拓することが困難な現実があります、販路開拓以前に認知も難しい。良いものが広まりにくい産業構造、これは社会の損失だとも思っています。

一方、ユーザー目線では、インスタグラムの普及とそれによる花嫁の消費動向の変化は驚くべきものがありましたが、gensen weddingのおかげで把握できたことも多々あります。

gensen weddingは正式リリースしてから1年半。このサービスの戦略的な狙いは、プランニング事例・ノウハウを蓄積することにありました。Chooleを使う際に必ず本質的な問いになる「どんな結婚式にしたいか?」の骨格の情報が必要になります。そのパターンを解明するという思惑がありました。100かもしれないし200かもしれないが、モデル化できるはずだと。

*gensen wedding自慢のプロデュースノートに隠された戦略的な狙い、といつかどうや顔で言いたい。

ただ、gensen weddingについては、「プランニングから始まる結婚式場選び」を謡っていましたが、「元プランナーが厳選 提案型の結婚式相談カウンター」に変更することにしました(サイト上での反映はまだですが)。ユーザーから見ると「プランニングから始まる」の意味が伝わりにくい、それよりも経験豊富な人間がしっかりとサービス提供してくれそうなことに価値を見出す方が多かったという結果に基づいての判断です。

Chooleは顧客のニーズを最大限くみとる会場が多く、gensen weddingは満足度やクオリティの高さを特徴にする会場が多い。異なる顧客ニーズ、でも「場所重視」ではなく「内容重視」の顧客層にいずれもアプローチするサービスです。

*最近のスタートアップでよく使われている気がする取扱高という指標だと、7-8億円程度の実績になっているのかな。

gensen weddingで得られている効果の1つは、ユーザーの変化を肌感覚で得られたことです。

ブライダル業界での経験も10年目になりますが、この1-2年の変化は凄まじく、「これは今だ」という強烈な動機づけになりました。

結婚式場にいると顧客接点をもてるのは、自分の会場に興味をもってくれた方だけになります。その手前の状態は見ることができないので、どうしても狭い視野で世の中を解釈せざるを得ません。インスタグラムがここまで動機づけになっていることを理解しきれていない方がいても、なんら不思議ではありません。

もうだれ一人使うことはないweb2.0というワード、当時その渦の中でblog、SNSなどの切り口で色々とやらせていただきましたが、インスタグラムがこのような影響を及ぼすとは想像もしていませんでした。さすがインターネット、という感じです。

実際にマイクロインフルエンサーとしても活躍されている卒花嫁の皆さまに4回程度、ユニークで20名くらいの方々に、グループインタビューをやらせていただきましたが、彼女たちの方が詳しいことも多々たり、耳の痛いことも含めてとても参考になります。

*山口淳司(左)がいかにもな顔で話を聞いてくれています。

さて、会社自体は、2017年4-12月はおかげさまで黒字経営で進み、第2期は黒字にした方が良いかな?という考え方もよぎりましたが、3か月がもったいないし、必ずしも永続する会社にすることを目的にしているわけでもありません(良いカルチャーは必要不可欠ですが、、このあたりはまた別の機会に)。

ということで、黒字自体には意味がないと判断して、スタートアップらしく突っ込みましょうと投資モードにして、6か月目を迎えます。実際には横浜の出店の際に、審査がなかなか通らないといういまいちな現実に直面することになりますが・・・。

*審査のやり直しを何度もうけた横浜サロン。gensen weddingとリクシィキャリアの二毛作という業界垂直型サービスならではのアクション。

今回、Chooleをリリースしたことで、勝負の第3期を迎えることになります。Chooleを2年前に出していても成功確度は低かったですし、このプロセスを経たからローンチできたと思っています。Choole自体の話も、また改めてしたいですが(実績出てからの方が良いかも)、表面には出てこない裏側のオペレーションが命で、ブライダル系の人しか運用不可能なモデルだと考えています。「どこが?」と聞かれると説明が長くなるので、ここでは「ブライダルとIT、両方に精通する組織だからできる」というこでお赦しください。

さて、ブライダルはオールドビジネスだと思います、
日本の産業に目を向けるとオールドビジネスがほとんどです。

インターネット業界に身を置くと、新しいサービスに注目が集まり、それが象徴的な存在として世の中が動いているような気になります。
それは何も間違えていない。ですが、最近まで隆盛を誇っていた国内ゲーム市場も1.38兆円です。ブライダル市場は1.39兆円。ほぼ同じ。
もちろん伸びているか伸びていないかが非常に大事だと理解していますが、
世の中のほとんどはオールドビジネスでできている。

それを変えていくことはかなり大変です。0から作る方が圧倒的に早い。
理由はオールドビジネスの非言語化状態の構造まで理解して、会話をできないといけないから、そしてサービスをつくれないといけないから、既存ものもがあるから。当然色々なしがらみもあります、その意味と背景まで見えないと、正しいアプローチは見つからない。

リアル × ITを掲げている会社は多々あれど、そのリアルを自らやった経験のある会社じゃないと難しいだろうなと思うのは、そういう理由です。そして、そのような会社は非常に少ない。だからこそ、我々は「オールドビジネスをニュービジネスに」をビジョンに掲げ、その変え方を世の中に示したいと思っています。

5/31のイベントは、100名程度の想定で準備をしていましたが、結果200名以上の方がお越しになりました。
プレスタイムを開いておきながら、「正直10名くらいしかきてくれないんじゃないか・・・」とドキドキしていましたが、実際には30名近くの方が参加してくださいました。

*レーザーポインターでのプレゼンは、スライドを見ながら話しにくいので難易度があがる。

関係者のみなさまには、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
あと、さすがリクシィズはイベント慣れしていて、会社として初めてのイベントでしたが何の心配もありませんでした、さすがです。

*ネット企業なのに、イベントオペレーションもサクサクできてしまう頼もしすぎるリクシィズ。

ということで、節目の投稿でした。洗練された言葉・文章よりも、熱さ・想いを伝えるには、ありのまま書くのが良かろうと、このような仕上がりになりました。自分の文体を振り返ると、そのときどきの人格がでていそうですね。この2年間で結構、キャラクターは変わった(元に戻った?)ように思います。

また、折を見て発信をしていきたいと思います。
リクシィ、Chooleを、よろしくお願いします。

P.S.
最後にイベントの様子をまとめて!


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